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分岐・鹿王院樹
引っ越しと黒猫の来訪
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「なにかあったら叫ぶんだよハナ」
「大丈夫なのに」
私は首をかしげる。
「大丈夫じゃないよ、まだママにはなりたくないでしょ!?」
「圭、落ち着いてくれ、ほんとにそんなことはしないから」
樹くんは困り顔だ。懐いてくれていた圭くんがすっかり反抗期なのも、寂しいんだと思う。
(樹くんだけのせいじゃないのに)
ちょっと申し訳なく思う。
「信用できませーん」
つーん、とそっぽを向く圭くん。
樹くんには申し訳ないけど、こんな圭くんはあまり見られないので、うん、正直可愛い。
うふふ、と笑うと「警戒心を持って!」と怒られてしまった。
二学期の半ば、私と圭くんは結局、樹くんのうちでお世話になることになった。アメリカに一緒に行く話もあったし、日本に残るにしても、最初は圭くんは青百合の寮に入って、私も寮のある女子校に転入する、という話にはなっていたのだけど。
(ひよりちゃんのことが)
あの子にもうすぐおきる(はず)の"いじめ"がどうにも気にかかって、転校を渋ってしまったのだ。
(あんなに明るいいい子を豹変させてしまうような、いじめ)
どんなものかは分からないけれど、単なる陰口や中傷だけではない、んだと思う。
「ハナだけそっちに住ませる訳にはいかないから」
少し不服そうにしながらも、圭くんも日本に残って、樹くんたちと暮らすことを了承してくれた。
樹くんの隣の部屋が圭くんの部屋で、私は静子さんの寝室の横を借りることにした。
「ま、数年早まっただけだからね」
なんて静子さんは言うけれど、よく考えたらこれ、もし破棄になったら私たち、どこに行けば……とふと私は青くなる。
……って、寮にでも入ったらいいのか。寮のある高校をピックアップしておかなきゃなぁ。
(きっと、その頃には"いじめ"も解決してるし)
というか、解決しなきゃだ!
私は改めて、気合を入れた。
「というわけで、引っ越し先って樹くんの家なの」
やっぱり友達には話しておこう、と思って同じクラスの千晶ちゃんと黒田くんにこっそりと話す。
「ええっそうなの!?」
「……まじか」
千晶ちゃんと黒田くんは、それぞれ驚いた顔をした。でも、それぞれ違う表情で、私は目を伏せる。
私は、私には、そんな権利はないことは分かってるし、そもそも勘違いなのかもなんだけれど、……どうしよう、勘違いだったら超絶痛い子になっちゃうんだけど、それは分かってても。
黒田くんの顔がうまく見られない。
(体育会の時から)
なんとなく、もしかして、ほんとに勘違いだったら恥ずかしいんだけど、黒田くんは私のことが好きなんじゃないか、って思うようになったから。そのせいで、ちょっと緊張してドキドキしてるのは、ある。好き、とはやっぱり違うみたいなんだけど。
でも、好きな人には許婚がいて、しかもその人と暮らすって平静ではいられないんじゃないかなと思う。
(いや、そもそも私の自意識過剰なのかもしれなくて)
うーん、と顔があげられずにいると、黒田くんのいつも通りの声がした。
「良かったな」
「え?」
「ばーさん、結婚したんだろ」
「あ、うん、式とかはしないんだけど」
「良かったじゃねぇか」
黒田くんは笑った。
「設楽も頑張れよ、その、好きなんだろ」
「え」
私は何度か瞬きをする。
「その許婚」
「……うん」
「お前はいいやつだから、絶対幸せになれるよ」
真剣な目。いつもの、黒田くんの目。
「うん」
私はまっすぐに頷いた。それから苦笑いする。
「……でも、どうやら家族的な好きしか持たれてない気がするんだけど」
「そうか?」
「そんなことないよっ華ちゃんっ」
千晶ちゃんは強く言う。
「自信持って!」
「あは、ありがと」
私は笑いながら思う。
(自信、ね)
どうやって持てばいいのか分からない。だってどう考えたって、私たち、釣り合ってないんだもの。
樹くんの家に帰ると(インターフォンを押さないのって違和感がある)玄関に見慣れない靴。ローファーだ。樹くんより小さくて、圭くんのより大きい。
「……?」
不思議に思いながら「戻りました」と声をかけると、吉田さんが「鍋島様が来られていますよ」と玄関まできてくれた。
「え?」
鍋島……って、千晶ちゃんではないよね。うん。やっぱりあの人だよね。頭の中で綺麗な黒猫がニャアと鳴く。
恐る恐る、広間へ行くと、やはりというか、なんというか、真さんが綺麗な姿勢で緑茶を飲んでいた。一幅の絵画のよう。悔しいけど、ほんとに綺麗な人なんだよなぁ……見た目は。
「やぁ」
私に気づいた真さんが、美しく笑う。
「な、なにをしてるんですか」
「ああ、お祝いを」
横に置かれた紙袋にチラリと目線をやる。
「敦子さんにはアメリカに送ったんだけどね、これは君に」
「私?」
「引越し祝い」
「は、あ、どうも……」
とりあえず正面に座って受け取る。お菓子みたいだ。
「元気そうだね」
「はぁ、おかげさまで」
「ふふ、そんなに緊張しないでよ」
「……はぁ」
誰のせいだと。
じとりと目線を向けると、真さんは吹き出した。
「やだなぁ、ほんと。僕、何かしたっけ?」
「色々と、まぁ、お世話にはなっておりますから?」
「含みのある言い方だねぇ」
真さんは、そして、まるで天気のことを話すかのような気楽な口調でこう言った。
「ねぇ、そういえば以前樹クンとお話ししたことがあってさ」
「はぁ」
「もし好きな人ができたらどうする? って聞いたことがあって」
「え」
私はびくり、と身体を強張らせた。
「だって、許婚いるのに、好きな人とかできちゃったら大変じゃない?」
「は、あ、そう、ですね」
私は正座したまま、膝の上でぎゅうと手を強く握った。
「だから、聞いてみたんだ。好きな人」
真さんはわざとらしく「好きな人」を連呼した。
「好きな人、できたらどうするのって」
私は無言で唇を噛み締めた。
(聞きたくない)
樹くんは、なんと答えたんだろう?
(聞きたくない)
私は立ち上がって、部屋を出るべきだ。この人の言葉に耳を傾けちゃダメだ。
そう思うのに、身体が硬直して、動けない。
どこかで期待してるんだ、望む答えを、樹くんが言ってくれたんじゃないかって。
だけれど、真さんの三日月みたいな弧を描いた唇から出たのは「地獄だってさ」という、あまりにも辛い答えだった。
「……地獄?」
「そう。好きな人ができちゃったら、君と許婚続けるのは、地獄だろうなって」
「うそ」
私はなんとか、そう返した。
だって樹くんは優しいもの。そんな風に私を拒否するなんて思えない。
「嘘じゃないよ? 僕は嘘なんかついたことない」
「うそ」
「えー、ほんとなのに。でも、まぁ」
真さんは楽しそうに笑う。
「樹くんは簡単には婚約破棄できなくなったよね? 両親との顔合わせまで済んで、なんなら一緒に住んじゃったりしてさ? これで破棄したら、君はもうキズモノとして見られちゃってるかもだし、樹クンは樹クンでそこまでしてた許婚捨てるんだぁって見られちゃう」
それから、不思議そうに私の顔を覗き込む。
「あれ? 泣いてるの?」
「……泣いてません」
「そうかぁ、君は嘘つきだなぁ、僕と違って」
「うそ」
私は真さんを睨みつける。
「うそに決まってる」
「疑うねぇ、ええと、じゃあさ」
真さんは笑った。
「証拠をみせてあげる」
「大丈夫なのに」
私は首をかしげる。
「大丈夫じゃないよ、まだママにはなりたくないでしょ!?」
「圭、落ち着いてくれ、ほんとにそんなことはしないから」
樹くんは困り顔だ。懐いてくれていた圭くんがすっかり反抗期なのも、寂しいんだと思う。
(樹くんだけのせいじゃないのに)
ちょっと申し訳なく思う。
「信用できませーん」
つーん、とそっぽを向く圭くん。
樹くんには申し訳ないけど、こんな圭くんはあまり見られないので、うん、正直可愛い。
うふふ、と笑うと「警戒心を持って!」と怒られてしまった。
二学期の半ば、私と圭くんは結局、樹くんのうちでお世話になることになった。アメリカに一緒に行く話もあったし、日本に残るにしても、最初は圭くんは青百合の寮に入って、私も寮のある女子校に転入する、という話にはなっていたのだけど。
(ひよりちゃんのことが)
あの子にもうすぐおきる(はず)の"いじめ"がどうにも気にかかって、転校を渋ってしまったのだ。
(あんなに明るいいい子を豹変させてしまうような、いじめ)
どんなものかは分からないけれど、単なる陰口や中傷だけではない、んだと思う。
「ハナだけそっちに住ませる訳にはいかないから」
少し不服そうにしながらも、圭くんも日本に残って、樹くんたちと暮らすことを了承してくれた。
樹くんの隣の部屋が圭くんの部屋で、私は静子さんの寝室の横を借りることにした。
「ま、数年早まっただけだからね」
なんて静子さんは言うけれど、よく考えたらこれ、もし破棄になったら私たち、どこに行けば……とふと私は青くなる。
……って、寮にでも入ったらいいのか。寮のある高校をピックアップしておかなきゃなぁ。
(きっと、その頃には"いじめ"も解決してるし)
というか、解決しなきゃだ!
私は改めて、気合を入れた。
「というわけで、引っ越し先って樹くんの家なの」
やっぱり友達には話しておこう、と思って同じクラスの千晶ちゃんと黒田くんにこっそりと話す。
「ええっそうなの!?」
「……まじか」
千晶ちゃんと黒田くんは、それぞれ驚いた顔をした。でも、それぞれ違う表情で、私は目を伏せる。
私は、私には、そんな権利はないことは分かってるし、そもそも勘違いなのかもなんだけれど、……どうしよう、勘違いだったら超絶痛い子になっちゃうんだけど、それは分かってても。
黒田くんの顔がうまく見られない。
(体育会の時から)
なんとなく、もしかして、ほんとに勘違いだったら恥ずかしいんだけど、黒田くんは私のことが好きなんじゃないか、って思うようになったから。そのせいで、ちょっと緊張してドキドキしてるのは、ある。好き、とはやっぱり違うみたいなんだけど。
でも、好きな人には許婚がいて、しかもその人と暮らすって平静ではいられないんじゃないかなと思う。
(いや、そもそも私の自意識過剰なのかもしれなくて)
うーん、と顔があげられずにいると、黒田くんのいつも通りの声がした。
「良かったな」
「え?」
「ばーさん、結婚したんだろ」
「あ、うん、式とかはしないんだけど」
「良かったじゃねぇか」
黒田くんは笑った。
「設楽も頑張れよ、その、好きなんだろ」
「え」
私は何度か瞬きをする。
「その許婚」
「……うん」
「お前はいいやつだから、絶対幸せになれるよ」
真剣な目。いつもの、黒田くんの目。
「うん」
私はまっすぐに頷いた。それから苦笑いする。
「……でも、どうやら家族的な好きしか持たれてない気がするんだけど」
「そうか?」
「そんなことないよっ華ちゃんっ」
千晶ちゃんは強く言う。
「自信持って!」
「あは、ありがと」
私は笑いながら思う。
(自信、ね)
どうやって持てばいいのか分からない。だってどう考えたって、私たち、釣り合ってないんだもの。
樹くんの家に帰ると(インターフォンを押さないのって違和感がある)玄関に見慣れない靴。ローファーだ。樹くんより小さくて、圭くんのより大きい。
「……?」
不思議に思いながら「戻りました」と声をかけると、吉田さんが「鍋島様が来られていますよ」と玄関まできてくれた。
「え?」
鍋島……って、千晶ちゃんではないよね。うん。やっぱりあの人だよね。頭の中で綺麗な黒猫がニャアと鳴く。
恐る恐る、広間へ行くと、やはりというか、なんというか、真さんが綺麗な姿勢で緑茶を飲んでいた。一幅の絵画のよう。悔しいけど、ほんとに綺麗な人なんだよなぁ……見た目は。
「やぁ」
私に気づいた真さんが、美しく笑う。
「な、なにをしてるんですか」
「ああ、お祝いを」
横に置かれた紙袋にチラリと目線をやる。
「敦子さんにはアメリカに送ったんだけどね、これは君に」
「私?」
「引越し祝い」
「は、あ、どうも……」
とりあえず正面に座って受け取る。お菓子みたいだ。
「元気そうだね」
「はぁ、おかげさまで」
「ふふ、そんなに緊張しないでよ」
「……はぁ」
誰のせいだと。
じとりと目線を向けると、真さんは吹き出した。
「やだなぁ、ほんと。僕、何かしたっけ?」
「色々と、まぁ、お世話にはなっておりますから?」
「含みのある言い方だねぇ」
真さんは、そして、まるで天気のことを話すかのような気楽な口調でこう言った。
「ねぇ、そういえば以前樹クンとお話ししたことがあってさ」
「はぁ」
「もし好きな人ができたらどうする? って聞いたことがあって」
「え」
私はびくり、と身体を強張らせた。
「だって、許婚いるのに、好きな人とかできちゃったら大変じゃない?」
「は、あ、そう、ですね」
私は正座したまま、膝の上でぎゅうと手を強く握った。
「だから、聞いてみたんだ。好きな人」
真さんはわざとらしく「好きな人」を連呼した。
「好きな人、できたらどうするのって」
私は無言で唇を噛み締めた。
(聞きたくない)
樹くんは、なんと答えたんだろう?
(聞きたくない)
私は立ち上がって、部屋を出るべきだ。この人の言葉に耳を傾けちゃダメだ。
そう思うのに、身体が硬直して、動けない。
どこかで期待してるんだ、望む答えを、樹くんが言ってくれたんじゃないかって。
だけれど、真さんの三日月みたいな弧を描いた唇から出たのは「地獄だってさ」という、あまりにも辛い答えだった。
「……地獄?」
「そう。好きな人ができちゃったら、君と許婚続けるのは、地獄だろうなって」
「うそ」
私はなんとか、そう返した。
だって樹くんは優しいもの。そんな風に私を拒否するなんて思えない。
「嘘じゃないよ? 僕は嘘なんかついたことない」
「うそ」
「えー、ほんとなのに。でも、まぁ」
真さんは楽しそうに笑う。
「樹くんは簡単には婚約破棄できなくなったよね? 両親との顔合わせまで済んで、なんなら一緒に住んじゃったりしてさ? これで破棄したら、君はもうキズモノとして見られちゃってるかもだし、樹クンは樹クンでそこまでしてた許婚捨てるんだぁって見られちゃう」
それから、不思議そうに私の顔を覗き込む。
「あれ? 泣いてるの?」
「……泣いてません」
「そうかぁ、君は嘘つきだなぁ、僕と違って」
「うそ」
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「うそに決まってる」
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