ヴァンパイア皇子の最愛

花宵

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第五章 蒼と紅の力を合わせて頑張ろう!

おまけ【皇太子vs奇跡の聖女】②

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「アリシア、唇を押さえてどうしたのだ?」
「あ、いえ、その……さっきフォルネウス様がして下さったのが、初めてだったので……」

 恥ずかしそうに俯いてしまったアリシアを前に、俺は焦っていた。
 本当の初めては、君を助けた時だなんて、言えない。その後一年間、ずっと口移して血を与えていたなんて、言えない。

「フォルネウス様は、その……とても慣れていらしたように思えたので……他にも経験がおありなのかなって……」

 不安そうに瞳を揺らしてこちらを仰ぎ見るアリシアに、このままではあらぬ誤解をされてしまうと思った俺は正直に真実を話した。

「すまない。君を助けるために口移しで俺の血を与えていたのだ。その後一年間、目覚めるまで、ずっと……だから、その……キスはあれが初めてではないのだ」

 よかった……と、アリシアが安心したように小さな声で呟いた。

「それは人命救助です。だからフォルネウス様、それを抜きにしたら?」
「さっきのが、初めてだ」

 嬉しそうにアリシアは花が綻ぶような笑顔を見せた後、俺にとんでもない爆弾を落としてきた。

「フォルネウス様、お腹すいてませんか? 私も人命救助したいです!」

 まさか、それは……言葉の意味を理解した瞬間、俺の顔はきっと茹で蛸のように赤くなっていたに違いない。


勝者 アリシア
理由 言葉でフォルネウスを骨抜きにしたから
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