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『あなたならどう生きますか?~両想いを確認した直後に「余命半年」の宣告を受けました~』
1-19「きっかけ」
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「きっかけ」
三朗は、稀世から5年前、ニコニコプロレスを見に来たきっかけを尋ねてきた。三朗は、目をつぶり、昔をしっかりと思いだすよう、頭の中を整理してから言葉にした。
「あん時はね、うち、ここでいう「うち」って言うのは向日葵寿司ってことなんですけどね…。あの日、常連さんが、息子の誕生日のプレゼント買うの忘れて、うちに持ち帰りのお寿司買いに来たんです。「プレゼントは買いに行かはらへんのですか?」って聞いたら、「パチンコですってもた。だから、「並」を「上」に見えるようにしてほしい。」って無茶言わはるんです。まあ、それは協力したんです。そんで「息子さん、プレゼント待ってはるんでしょ?何を頼まれてはったんですか?」って聞いたら、ポケモンのゲームソフトやっていうから、163号線迄歩いて、中古のゲーム屋さんででも買わはったら?」って言ったら。「寿司代払ったら、残り二千円しかない。中古でも買われへん。」って言わはるんですね。」
(いったいパチンコ親父が何の関係があるの?)と稀世は思ったが、続きに興味があったので素直に三朗の話の続きを求めた。
「そんじゃ、サブちゃん、お寿司代まけたったん?」
「いや、当時は、まだ親父生きてたから、そんな権限無いから、それはでけへんかったんです。そしたら、お客さんが、プロレスのチケット出して、三千円で買ってくれへんか?」ってなって…。子供さんのこと考えたら、しゃあないやないですか。三千円渡して、初のプロレス観戦に行ったって流れです。あの頃、修行中やったから、三千円出すのも厳しかったんやけど、年に何回か家族でうちに食べに来てくれはる人やったから。」
「そん時から、サブちゃん優しかったんやなぁ。」
「いや、そんなんやないですけど。その日は、親父が夜は商店街の会合があるっていうことで、僕はまだひとりで握らせてもらえへんときやったから、一時半で店閉めて、親父に内緒で、体育館に行って、そこで初めて稀世さん見たんです。
そう考えると、常連さんが、その日、パチンコで、すってはらへんかったら、稀世さんと知り合うことも、今日の一日も無かったのかもと思うと、常連さんに大感謝せなあきませんね。」
「サブちゃんらしいな。その考え方。パチンコへたくそ親父がキューピット様やなんて、そうそうある話とちゃうな。そんで、そんで?」
稀世が声を出して笑って、続きをせがんだ。
「プロレス見るん初めてやったから、開場時間と開始時間の違いが判ってなかったんです。だから入場してからすること無いから、パンフレット買って隅から隅まで見てました。
稀世さん、怒るかわからないですけど、デビュー戦のパンフの写真写り、現物と全然ちゃいましたよね。化粧ケバケバやったですよね。」
「あー、それ言わんとって。私の黒歴史やねん。デビュー戦用のポスターの写真撮るって言われて、頑張って化粧したんやけど、途中で、まりあさんや先輩レスラーが手伝ってくれて…、ん?いや、おせっかい?いやいや、あれは、もはや邪魔…。そう邪魔されて、バブルメイク通り越して、デーモン閣下の悪魔メイクと言うか、「妖怪パープルアイシャドー&顔面白塗り娘」ってな顔になってしもて…。
ポスター貼ってもらうのに、アパートの大家さんやいつも行ってた定食屋さんから、「稀世ちゃんどれや?」って聞かれる始末で。あぁ、あの顔、サブちゃんにも見られてたんか。ショック大やな。」
稀世は恥ずかしがって顔を左手で覆った。そのしぐさがとてつもなく三朗にはかわいく見えた。
「でもね、運よく前から三列目の通路側やったんですよ。入場の時、初めて生で見た稀世さんに「キュン死に」しそうになったんです。パンフレット三回見直しました。相手は金髪長髪でパンフ通りで間違いなかったから、飴ちゃんもらって間近で見た時「えーっ、現物、「どストライク」!」って思いましたよ。25歳にして、僕の「初恋」でした。」
「えー、恥ずかしー。サブちゃん、やめてよー。」
と照れて、再び下を向き、手で顔を隠そうとするが、右手は三朗がぎゅっと握っているので顔の左側だけ隠し、そっと右目で見ると、
「今も「超どストライク」ですけどね。」
稀世を見つめて、三朗が笑った。
「サブちゃんのあほ。真顔でそんなん言わんといて。あほ、ばか、も―知らん。」
三朗は真顔で続けた。
「おんなの人見て、ドキドキしたの、たぶん幼稚園の時の女の先生以来やったと思います。小学校以降、ずっと、おかんと学校の先生とお客さんと商店街のおばちゃんらくらいしか、女の人と顔合わせたり、口きくこと無かったんで。
飴ちゃん、もらうときに、稀世さんが「応援してくださいね!」って僕の手に上下稀世さんの両手を重ねてくれた時が、僕の「初恋」のスタートやったんやと思います。そん時の、ミルキーは今でも大事にとってますよ。」
「えーまじ?そんなん食べてしもてよ。んー、でも嬉しい。大事に持っててくれててありがとう。」
「うん、僕の宝物ですから。その後ドキドキして、試合はよく覚えてないんですけど、稀世さんが勝って、何かしなきゃって思って、横の席で名前入りのタオル振り回してる人にいろいろ聞いたんやったかな?「どうやったら出場レスラーに会えるんですか?」ってね。そしたら、「花束持って、関係者入り口行ったら、運がよければ控室連れて行ってもらえるかな。あとは手紙つけた花束持って、終了後の退場を待つかくらいやな。」ってアドバイスもらって、居ても立ってもおられへんようになって、二試合目、見んと、商店街の花屋に花束買いに行ったんですよ。行ってから、さっき三千円渡してしもて、三百円しか持ってないことに気付いたんですね。」
その時点で、三朗の口が止まった。稀世は、もらった覚えのない花束に記憶をフル回転させた。どう記憶を絞り出しても何も出てくないので、三朗の顔を覗き込んで尋ねた。
「三百円?サブちゃん、そんで、どないしたん?」
「花屋のおばちゃんに、「ツケで行けるか?」って聞いたら、「無理したツケで買った花束より、気持ちのこもった一本の「花」の方がええよ。」って言われて、うちの店になぞらえて二百五十円の姫向日葵一本包んでもらって、「向日葵一本」の「花言葉」は、「一目惚れ」って教えてもろてん。ちなみに三本やったら「愛の告白」やってんけど、七百五十円が無かったから。今、考えたら、一本やったら「花束」やなくてただの「花」ですね。」
「えっ、サブちゃん、控室来た時、お寿司の桶持ってきてたやん。んー、あーっ!桶の中に入ってたひまわりってそれ?えー、包んでもらたって?えー、どうなってんの?私の記憶がおかしいのかな?」
「んー、稀世さん、絶対、笑わへんで聞いてくれます?」
「うん、笑わへん。約束する。」
稀世が少女の眼をして三朗の話のオチを期待した。
「えっとですね、花屋出て、一分一秒でも早く体育館に戻りたくて前もろくに見んとダッシュして、店の前でいきなり車にはねられて、こけて、花の首から折れてしもたんです。さすがに、折れた花は縁起悪すぎる思て、諦めて自分の店に帰ろ思てぽつぽつ歩いてたら、ちょうど親父が会合の飲み直しで、店から出ていくのが見えたんです。こりゃ、千載一遇のチャンスやと思て、自分の店やけど、忍び込んで、こっそり特上握り二人前握って折れた姫向日葵の花を添えさしてもろたんです。縁起の悪い話ですいません。」
「えー、そんなバックエピソードがあったんや。デビュー戦のあと、控室にお寿司持ってこられたなんてニコニコプロレス始まって以来初めてやっていう話やったし、桶に向日葵寿司って名前入ってるから、それに合わせてのお花やろうってみんなで言っててんでー。」
「半分当たりで、半分外れです。「一目惚れ」って意味の向日葵一輪でした。もちろん、三百円しか持ってなかったって言うのが恥ずかしい現実でしたが。」
「ひゃひゃひゃひゃーっ!サブちゃん最高!」
爆笑する稀世を見ながら、三朗は(あー、話してよかったかな?稀世さんの笑顔(?)も見れたし、かっこ悪い話した甲斐があったかな?)と思いつつも、笑いが止まらない稀世にやさしく注意した。
「あー、笑わへんっていう約束やったやないですか?稀世さん、反則ですよー!」
「ごめんごめん、サブちゃん、怒らんといて。でも、「一目惚れ」って意味があったん?それ、作り話やなかったら、めちゃくちゃ嬉しい。ほんま、サブちゃん、ありがとう。本当にありがとう。
例のポスターの件が災いしたんか、普通、デビュー戦っていうと花束、五,六人は持ってくるんやけど、私ん時は、サブちゃんのお寿司だけやったから、「私、人気無いわー。」って落ち込んでたんよ。あー、そんないい話があんねやったら、その時に聞きたかったわ。」
「い、いや、そ、そりゃ無理です。そもそも、よう、控室に「そんなもん持って行けたな」って自分でもあとあとずっと不思議でしたんで。どこにそんな勇気あったんですかね?そんなんでしたから、話までは絶対に無理やったです。」
「うん、でも、今日、聞けて良かった。サブちゃん、ありがと。あっ、目に埃が入ってしもた。」
稀世が、左手で目を拭った。
三朗は、稀世から5年前、ニコニコプロレスを見に来たきっかけを尋ねてきた。三朗は、目をつぶり、昔をしっかりと思いだすよう、頭の中を整理してから言葉にした。
「あん時はね、うち、ここでいう「うち」って言うのは向日葵寿司ってことなんですけどね…。あの日、常連さんが、息子の誕生日のプレゼント買うの忘れて、うちに持ち帰りのお寿司買いに来たんです。「プレゼントは買いに行かはらへんのですか?」って聞いたら、「パチンコですってもた。だから、「並」を「上」に見えるようにしてほしい。」って無茶言わはるんです。まあ、それは協力したんです。そんで「息子さん、プレゼント待ってはるんでしょ?何を頼まれてはったんですか?」って聞いたら、ポケモンのゲームソフトやっていうから、163号線迄歩いて、中古のゲーム屋さんででも買わはったら?」って言ったら。「寿司代払ったら、残り二千円しかない。中古でも買われへん。」って言わはるんですね。」
(いったいパチンコ親父が何の関係があるの?)と稀世は思ったが、続きに興味があったので素直に三朗の話の続きを求めた。
「そんじゃ、サブちゃん、お寿司代まけたったん?」
「いや、当時は、まだ親父生きてたから、そんな権限無いから、それはでけへんかったんです。そしたら、お客さんが、プロレスのチケット出して、三千円で買ってくれへんか?」ってなって…。子供さんのこと考えたら、しゃあないやないですか。三千円渡して、初のプロレス観戦に行ったって流れです。あの頃、修行中やったから、三千円出すのも厳しかったんやけど、年に何回か家族でうちに食べに来てくれはる人やったから。」
「そん時から、サブちゃん優しかったんやなぁ。」
「いや、そんなんやないですけど。その日は、親父が夜は商店街の会合があるっていうことで、僕はまだひとりで握らせてもらえへんときやったから、一時半で店閉めて、親父に内緒で、体育館に行って、そこで初めて稀世さん見たんです。
そう考えると、常連さんが、その日、パチンコで、すってはらへんかったら、稀世さんと知り合うことも、今日の一日も無かったのかもと思うと、常連さんに大感謝せなあきませんね。」
「サブちゃんらしいな。その考え方。パチンコへたくそ親父がキューピット様やなんて、そうそうある話とちゃうな。そんで、そんで?」
稀世が声を出して笑って、続きをせがんだ。
「プロレス見るん初めてやったから、開場時間と開始時間の違いが判ってなかったんです。だから入場してからすること無いから、パンフレット買って隅から隅まで見てました。
稀世さん、怒るかわからないですけど、デビュー戦のパンフの写真写り、現物と全然ちゃいましたよね。化粧ケバケバやったですよね。」
「あー、それ言わんとって。私の黒歴史やねん。デビュー戦用のポスターの写真撮るって言われて、頑張って化粧したんやけど、途中で、まりあさんや先輩レスラーが手伝ってくれて…、ん?いや、おせっかい?いやいや、あれは、もはや邪魔…。そう邪魔されて、バブルメイク通り越して、デーモン閣下の悪魔メイクと言うか、「妖怪パープルアイシャドー&顔面白塗り娘」ってな顔になってしもて…。
ポスター貼ってもらうのに、アパートの大家さんやいつも行ってた定食屋さんから、「稀世ちゃんどれや?」って聞かれる始末で。あぁ、あの顔、サブちゃんにも見られてたんか。ショック大やな。」
稀世は恥ずかしがって顔を左手で覆った。そのしぐさがとてつもなく三朗にはかわいく見えた。
「でもね、運よく前から三列目の通路側やったんですよ。入場の時、初めて生で見た稀世さんに「キュン死に」しそうになったんです。パンフレット三回見直しました。相手は金髪長髪でパンフ通りで間違いなかったから、飴ちゃんもらって間近で見た時「えーっ、現物、「どストライク」!」って思いましたよ。25歳にして、僕の「初恋」でした。」
「えー、恥ずかしー。サブちゃん、やめてよー。」
と照れて、再び下を向き、手で顔を隠そうとするが、右手は三朗がぎゅっと握っているので顔の左側だけ隠し、そっと右目で見ると、
「今も「超どストライク」ですけどね。」
稀世を見つめて、三朗が笑った。
「サブちゃんのあほ。真顔でそんなん言わんといて。あほ、ばか、も―知らん。」
三朗は真顔で続けた。
「おんなの人見て、ドキドキしたの、たぶん幼稚園の時の女の先生以来やったと思います。小学校以降、ずっと、おかんと学校の先生とお客さんと商店街のおばちゃんらくらいしか、女の人と顔合わせたり、口きくこと無かったんで。
飴ちゃん、もらうときに、稀世さんが「応援してくださいね!」って僕の手に上下稀世さんの両手を重ねてくれた時が、僕の「初恋」のスタートやったんやと思います。そん時の、ミルキーは今でも大事にとってますよ。」
「えーまじ?そんなん食べてしもてよ。んー、でも嬉しい。大事に持っててくれててありがとう。」
「うん、僕の宝物ですから。その後ドキドキして、試合はよく覚えてないんですけど、稀世さんが勝って、何かしなきゃって思って、横の席で名前入りのタオル振り回してる人にいろいろ聞いたんやったかな?「どうやったら出場レスラーに会えるんですか?」ってね。そしたら、「花束持って、関係者入り口行ったら、運がよければ控室連れて行ってもらえるかな。あとは手紙つけた花束持って、終了後の退場を待つかくらいやな。」ってアドバイスもらって、居ても立ってもおられへんようになって、二試合目、見んと、商店街の花屋に花束買いに行ったんですよ。行ってから、さっき三千円渡してしもて、三百円しか持ってないことに気付いたんですね。」
その時点で、三朗の口が止まった。稀世は、もらった覚えのない花束に記憶をフル回転させた。どう記憶を絞り出しても何も出てくないので、三朗の顔を覗き込んで尋ねた。
「三百円?サブちゃん、そんで、どないしたん?」
「花屋のおばちゃんに、「ツケで行けるか?」って聞いたら、「無理したツケで買った花束より、気持ちのこもった一本の「花」の方がええよ。」って言われて、うちの店になぞらえて二百五十円の姫向日葵一本包んでもらって、「向日葵一本」の「花言葉」は、「一目惚れ」って教えてもろてん。ちなみに三本やったら「愛の告白」やってんけど、七百五十円が無かったから。今、考えたら、一本やったら「花束」やなくてただの「花」ですね。」
「えっ、サブちゃん、控室来た時、お寿司の桶持ってきてたやん。んー、あーっ!桶の中に入ってたひまわりってそれ?えー、包んでもらたって?えー、どうなってんの?私の記憶がおかしいのかな?」
「んー、稀世さん、絶対、笑わへんで聞いてくれます?」
「うん、笑わへん。約束する。」
稀世が少女の眼をして三朗の話のオチを期待した。
「えっとですね、花屋出て、一分一秒でも早く体育館に戻りたくて前もろくに見んとダッシュして、店の前でいきなり車にはねられて、こけて、花の首から折れてしもたんです。さすがに、折れた花は縁起悪すぎる思て、諦めて自分の店に帰ろ思てぽつぽつ歩いてたら、ちょうど親父が会合の飲み直しで、店から出ていくのが見えたんです。こりゃ、千載一遇のチャンスやと思て、自分の店やけど、忍び込んで、こっそり特上握り二人前握って折れた姫向日葵の花を添えさしてもろたんです。縁起の悪い話ですいません。」
「えー、そんなバックエピソードがあったんや。デビュー戦のあと、控室にお寿司持ってこられたなんてニコニコプロレス始まって以来初めてやっていう話やったし、桶に向日葵寿司って名前入ってるから、それに合わせてのお花やろうってみんなで言っててんでー。」
「半分当たりで、半分外れです。「一目惚れ」って意味の向日葵一輪でした。もちろん、三百円しか持ってなかったって言うのが恥ずかしい現実でしたが。」
「ひゃひゃひゃひゃーっ!サブちゃん最高!」
爆笑する稀世を見ながら、三朗は(あー、話してよかったかな?稀世さんの笑顔(?)も見れたし、かっこ悪い話した甲斐があったかな?)と思いつつも、笑いが止まらない稀世にやさしく注意した。
「あー、笑わへんっていう約束やったやないですか?稀世さん、反則ですよー!」
「ごめんごめん、サブちゃん、怒らんといて。でも、「一目惚れ」って意味があったん?それ、作り話やなかったら、めちゃくちゃ嬉しい。ほんま、サブちゃん、ありがとう。本当にありがとう。
例のポスターの件が災いしたんか、普通、デビュー戦っていうと花束、五,六人は持ってくるんやけど、私ん時は、サブちゃんのお寿司だけやったから、「私、人気無いわー。」って落ち込んでたんよ。あー、そんないい話があんねやったら、その時に聞きたかったわ。」
「い、いや、そ、そりゃ無理です。そもそも、よう、控室に「そんなもん持って行けたな」って自分でもあとあとずっと不思議でしたんで。どこにそんな勇気あったんですかね?そんなんでしたから、話までは絶対に無理やったです。」
「うん、でも、今日、聞けて良かった。サブちゃん、ありがと。あっ、目に埃が入ってしもた。」
稀世が、左手で目を拭った。
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