11 / 11
新しいスキル
しおりを挟む
『アビィ泣かないで? 僕も一緒に考えるから、ね?』
ロビンが短い手を必死に伸ばし、アルビダの頭をポムポムと撫でる。
体をギュッとアルビダに抱き締められているので、プルプルと震えながら手を伸ばし撫でているのだ。
そんなロビンの優しい手の感触に、心が落ち着いてきたのか、大きな瞳から落ちていた大粒の涙が止まる。
「ロビンッ……」
『一緒に考えたら何かいいアイデアが出てくるかもだしね? ん? スパチャをいっぱい貰えたおかげで、スキルポイントが貯まったみたいだね。新しいスキルと交換できるよ!』
まあるい尻尾をご機嫌に揺らせながら、ロビンが楽しそうに話す。
「新しいスキル……!」
今度はどんなスキルが貰えるのでしょう。
悲しくて泣いていたアルビダの表情が、スキルを貰えることで少しだけ和らいだ。そんな微妙な変化もロビンは見逃さない。
『ふふふ。アビィも嬉しいみたいだね。さあ選んで』
—————————————————————————————
【ポイントの交換】
今のポイントで交換できるスキルはこの三つです
▶︎心レベルアップ
▶︎鑑定
▶︎水魔法
—————————————————————————————
「心……レベルアップ?」
『ああ、それはね? 心のスキルが今までよりも強力になるってことだね』
レベルアップの意味がわからず、不思議そうにしていたアルビダを、すぐさま察して説明するロビン。そのおかげでアルビダはすぐ理解できた。
なるほど、でも今はレベルアップよりも新しいスキルが欲しいですわ。
心のスキルは今のままで十分満足していますし。
『おっ、とうとう魔法が登場したね。このスキルを選ぶと、水魔法が使えるようになるよ』
ロビンが自分のことのように喜んでいる。
「水魔法ですか……」
う~ん。悩みますわ。鑑定も捨てがたいのです。鑑定は物の価値がわかるから、新たな薬草を見つけたりできるかも知れない。
アルビダは少し沈黙し、真剣に悩んでいる。そんな姿をロビンは隣に座りワクワクしながら何を選ぶのか待っている。
「……決めましたわ。鑑定にします」
『鑑定! それも良いね。僕は水魔法もちょっと見て見たかったけど、それは次のお楽しみかな?』
「では選びます」
アルビダは慎重に鑑定の文字を押した。前回つまずき間違えて心の文字を押した事もあり、足元に何か落ちていないか確認し画面を押した。
「これでもう鑑定が使えるようになったのでしょうか?」
「う~ん。何か見て使ってみたら?」
……何か? そうですね、ではあの花瓶でも鑑定してみましょう。
アルビダが使ってみたいと思ったら、部屋にある家具や小物の情報が目に入ってくる。
「わっ!? これは凄いですわ。物の横にネームプレートが付いているかのように、情報がわかります」
『ふふ、それは良かったね……っと!』
ロビンが急に動かなくなると、部屋の扉がノックされメアリーが入ってきた。
「アルビダ様、夕食の準備が出来ました」
———————————————————————
名前 メアリー・ハートン
年齢 二十九歳
体調 良好 (少し喉を痛めている)
魔力 ★
スキル 家事♢♢♢
火魔法♢
好感度 ♡♡♡♡♡
———————————————————————
「えわっ!?」
「あっ、アルビダ様どうされました?」
「なっ……んでもないですわ」
びっくりしました。急にメアリーの情報が見えて……鑑定スキルというのは人の情報までわかるのでしょうか? そんな事聞いたことがないのですが……
……喉を痛めている?
「メアリー? もしかして喉が痛いの?」
「えっ、声が少し変ですか?」
〝アルビダ様が私の些細な変化に気づいてくれるなんて、幸せ! 嬉しい。ちょっと喉がイガイガしてはいるのよね……〟
「声が変ではありませんが……少し気になって。喉を潤すお薬を飲んでくださいね」
「ありがとうございます」
「先に行っててもらえますか? 少し準備してからダイニングルームに行きますので」
「わかりました」
メアリーはお辞儀をし部屋を出て行った。
「ロビン! 大変よっ」
『そんなに興奮してどうしたの』
「わたくしの鑑定スキルね、なんだか他と違うような気がするの」
アルビダは人(メアリー)が鑑定できた事、さらに情報がかなり詳しかったことなどをロビンに話す。
『ふむ……ポイントで交換したスキルだから、他と違って特別なのかもね』
『それに……魔力★、好感度♡とかスキルの横に♢がありました」
『魔力の★は持っている魔力量の数値を表しているね、最大値は10だね。♢や♡はスキルのレベルで5が最大値』
「そんな事までわかりますの!?」
『うんうん。だってスパチャでもらえる特別なスキルだからさ。妖精たちに感謝だね』
ロビンがまるで自分の手柄のように得意げに話している。
「凄いですわ……妖精さん! ありがとうございます」
あれ? では♡が5個あったと言うことはメアリーは……はう!
『アビィ? なに急に照れてんのさ?』
「んんっ、なんでもありませんわ」
『あっ、そうそう、アビィはね? 心も鑑定もスキルを使いっぱなしだから、ずっと魔力を使ってるんだよ。必要な時だけ使うようにしないと』
「それは……どうすれば? やり方が分かりません」
『うーん。たとえばさ? 電気を消したら、真っ暗になるでしょ? そんな感じでイメージしたら良いと思うよ』
「なるほど!……イメージ……イメージ」
真っ暗になるように……消す!
う~ん。うまくいかない。
もっと……イメージ……。
———あっ!!
「出来ましたわ!」
家具や小物に付いていたネームプレートが消えた。
『さすがアビィ』
ロビンはアルビダの背中に飛び付き頭をポムポムと撫でる。
「えへへ」
あれ? もしかして、この鑑定スキルならジェイデン様の妹ジュリア様の病気が何かわかるのでは!?
ロビンが短い手を必死に伸ばし、アルビダの頭をポムポムと撫でる。
体をギュッとアルビダに抱き締められているので、プルプルと震えながら手を伸ばし撫でているのだ。
そんなロビンの優しい手の感触に、心が落ち着いてきたのか、大きな瞳から落ちていた大粒の涙が止まる。
「ロビンッ……」
『一緒に考えたら何かいいアイデアが出てくるかもだしね? ん? スパチャをいっぱい貰えたおかげで、スキルポイントが貯まったみたいだね。新しいスキルと交換できるよ!』
まあるい尻尾をご機嫌に揺らせながら、ロビンが楽しそうに話す。
「新しいスキル……!」
今度はどんなスキルが貰えるのでしょう。
悲しくて泣いていたアルビダの表情が、スキルを貰えることで少しだけ和らいだ。そんな微妙な変化もロビンは見逃さない。
『ふふふ。アビィも嬉しいみたいだね。さあ選んで』
—————————————————————————————
【ポイントの交換】
今のポイントで交換できるスキルはこの三つです
▶︎心レベルアップ
▶︎鑑定
▶︎水魔法
—————————————————————————————
「心……レベルアップ?」
『ああ、それはね? 心のスキルが今までよりも強力になるってことだね』
レベルアップの意味がわからず、不思議そうにしていたアルビダを、すぐさま察して説明するロビン。そのおかげでアルビダはすぐ理解できた。
なるほど、でも今はレベルアップよりも新しいスキルが欲しいですわ。
心のスキルは今のままで十分満足していますし。
『おっ、とうとう魔法が登場したね。このスキルを選ぶと、水魔法が使えるようになるよ』
ロビンが自分のことのように喜んでいる。
「水魔法ですか……」
う~ん。悩みますわ。鑑定も捨てがたいのです。鑑定は物の価値がわかるから、新たな薬草を見つけたりできるかも知れない。
アルビダは少し沈黙し、真剣に悩んでいる。そんな姿をロビンは隣に座りワクワクしながら何を選ぶのか待っている。
「……決めましたわ。鑑定にします」
『鑑定! それも良いね。僕は水魔法もちょっと見て見たかったけど、それは次のお楽しみかな?』
「では選びます」
アルビダは慎重に鑑定の文字を押した。前回つまずき間違えて心の文字を押した事もあり、足元に何か落ちていないか確認し画面を押した。
「これでもう鑑定が使えるようになったのでしょうか?」
「う~ん。何か見て使ってみたら?」
……何か? そうですね、ではあの花瓶でも鑑定してみましょう。
アルビダが使ってみたいと思ったら、部屋にある家具や小物の情報が目に入ってくる。
「わっ!? これは凄いですわ。物の横にネームプレートが付いているかのように、情報がわかります」
『ふふ、それは良かったね……っと!』
ロビンが急に動かなくなると、部屋の扉がノックされメアリーが入ってきた。
「アルビダ様、夕食の準備が出来ました」
———————————————————————
名前 メアリー・ハートン
年齢 二十九歳
体調 良好 (少し喉を痛めている)
魔力 ★
スキル 家事♢♢♢
火魔法♢
好感度 ♡♡♡♡♡
———————————————————————
「えわっ!?」
「あっ、アルビダ様どうされました?」
「なっ……んでもないですわ」
びっくりしました。急にメアリーの情報が見えて……鑑定スキルというのは人の情報までわかるのでしょうか? そんな事聞いたことがないのですが……
……喉を痛めている?
「メアリー? もしかして喉が痛いの?」
「えっ、声が少し変ですか?」
〝アルビダ様が私の些細な変化に気づいてくれるなんて、幸せ! 嬉しい。ちょっと喉がイガイガしてはいるのよね……〟
「声が変ではありませんが……少し気になって。喉を潤すお薬を飲んでくださいね」
「ありがとうございます」
「先に行っててもらえますか? 少し準備してからダイニングルームに行きますので」
「わかりました」
メアリーはお辞儀をし部屋を出て行った。
「ロビン! 大変よっ」
『そんなに興奮してどうしたの』
「わたくしの鑑定スキルね、なんだか他と違うような気がするの」
アルビダは人(メアリー)が鑑定できた事、さらに情報がかなり詳しかったことなどをロビンに話す。
『ふむ……ポイントで交換したスキルだから、他と違って特別なのかもね』
『それに……魔力★、好感度♡とかスキルの横に♢がありました」
『魔力の★は持っている魔力量の数値を表しているね、最大値は10だね。♢や♡はスキルのレベルで5が最大値』
「そんな事までわかりますの!?」
『うんうん。だってスパチャでもらえる特別なスキルだからさ。妖精たちに感謝だね』
ロビンがまるで自分の手柄のように得意げに話している。
「凄いですわ……妖精さん! ありがとうございます」
あれ? では♡が5個あったと言うことはメアリーは……はう!
『アビィ? なに急に照れてんのさ?』
「んんっ、なんでもありませんわ」
『あっ、そうそう、アビィはね? 心も鑑定もスキルを使いっぱなしだから、ずっと魔力を使ってるんだよ。必要な時だけ使うようにしないと』
「それは……どうすれば? やり方が分かりません」
『うーん。たとえばさ? 電気を消したら、真っ暗になるでしょ? そんな感じでイメージしたら良いと思うよ』
「なるほど!……イメージ……イメージ」
真っ暗になるように……消す!
う~ん。うまくいかない。
もっと……イメージ……。
———あっ!!
「出来ましたわ!」
家具や小物に付いていたネームプレートが消えた。
『さすがアビィ』
ロビンはアルビダの背中に飛び付き頭をポムポムと撫でる。
「えへへ」
あれ? もしかして、この鑑定スキルならジェイデン様の妹ジュリア様の病気が何かわかるのでは!?
56
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(2件)
あなたにおすすめの小説
王太子妃に興味はないのに
藤田菜
ファンタジー
眉目秀麗で芸術的才能もある第一王子に比べ、内気で冴えない第二王子に嫁いだアイリス。周囲にはその立場を憐れまれ、第一王子妃には冷たく当たられる。しかし誰に何と言われようとも、アイリスには関係ない。アイリスのすべきことはただ一つ、第二王子を支えることだけ。
その結果誰もが羨む王太子妃という立場になろうとも、彼女は何も変わらない。王太子妃に興味はないのだ。アイリスが興味があるものは、ただ一つだけ。
夫が運命の番と出会いました
重田いの
恋愛
幼馴染のいいなづけとして育ってきた銀狼族の族長エーリヒと、妻ローゼマリー。
だがエーリヒに運命の番が現れたことにより、二人は離別する。
しかし二年後、修道院に暮らすローゼマリーの元へエーリヒが現れ――!?
婚約破棄された際もらった慰謝料で田舎の土地を買い農家になった元貴族令嬢、野菜を買いにきたベジタリアン第三王子に求婚される
さら
恋愛
婚約破棄された元伯爵令嬢クラリス。
慰謝料代わりに受け取った金で田舎の小さな土地を買い、農業を始めることに。泥にまみれて種を撒き、水をやり、必死に生きる日々。貴族の煌びやかな日々は失ったけれど、土と共に過ごす穏やかな時間が、彼女に新しい幸せをくれる――はずだった。
だがある日、畑に現れたのは野菜好きで有名な第三王子レオニール。
「この野菜は……他とは違う。僕は、あなたが欲しい」
そう言って真剣な瞳で求婚してきて!?
王妃も兄王子たちも立ちはだかる。
「身分違いの恋」なんて笑われても、二人の気持ちは揺るがない。荒れ地を畑に変えるように、愛もまた努力で実を結ぶのか――。
【完結】記憶喪失の令嬢は無自覚のうちに周囲をタラシ込む。
ゆらゆらぎ
恋愛
王国の筆頭公爵家であるヴェルガム家の長女であるティアルーナは食事に混ぜられていた遅延性の毒に苦しめられ、生死を彷徨い…そして目覚めた時には何もかもをキレイさっぱり忘れていた。
毒によって記憶を失った令嬢が使用人や両親、婚約者や兄を無自覚のうちにタラシ込むお話です。
出来損ないの私がお姉様の婚約者だった王子の呪いを解いてみた結果→
AK
恋愛
「ねえミディア。王子様と結婚してみたくはないかしら?」
ある日、意地の悪い笑顔を浮かべながらお姉様は言った。
お姉様は地味な私と違って公爵家の優秀な長女として、次期国王の最有力候補であった第一王子様と婚約を結んでいた。
しかしその王子様はある日突然不治の病に倒れ、それ以降彼に触れた人は石化して死んでしまう呪いに身を侵されてしまう。
そんは王子様を押し付けるように婚約させられた私だけど、私は光の魔力を有して生まれた聖女だったので、彼のことを救うことができるかもしれないと思った。
お姉様は厄介者と化した王子を押し付けたいだけかもしれないけれど、残念ながらお姉様の思い通りの展開にはさせない。
次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢
さら
恋愛
名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。
しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。
王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。
戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。
一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。
【完結】何故こうなったのでしょう? きれいな姉を押しのけブスな私が王子様の婚約者!!!
りまり
恋愛
きれいなお姉さまが最優先される実家で、ひっそりと別宅で生活していた。
食事も自分で用意しなければならないぐらい私は差別されていたのだ。
だから毎日アルバイトしてお金を稼いだ。
食べるものや着る物を買うために……パン屋さんで働かせてもらった。
パン屋さんは家の事情を知っていて、毎日余ったパンをくれたのでそれは感謝している。
そんな時お姉さまはこの国の第一王子さまに恋をしてしまった。
王子さまに自分を売り込むために、私は王子付きの侍女にされてしまったのだ。
そんなの自分でしろ!!!!!
彼は亡国の令嬢を愛せない
黒猫子猫
恋愛
セシリアの祖国が滅んだ。もはや妻としておく価値もないと、夫から離縁を言い渡されたセシリアは、五年ぶりに祖国の地を踏もうとしている。その先に待つのは、敵国による処刑だ。夫に愛されることも、子を産むことも、祖国で生きることもできなかったセシリアの願いはたった一つ。長年傍に仕えてくれていた人々を守る事だ。その願いは、一人の男の手によって叶えられた。
ただ、男が見返りに求めてきたものは、セシリアの想像をはるかに超えるものだった。
※同一世界観の関連作がありますが、これのみで読めます。本シリーズ初の長編作品です。
※ヒーローはスパダリ時々ポンコツです。口も悪いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
アルビダ様に癒された……スパチャ!!
ロビン『おっと? ここにも1人アビィに魅了されちゃった人が……チャリン♪♪』
アビィたん♥️推します⸜❤︎⸝
推しますともっ⸜❤︎⸝
アルビダ「はわっ……う、うれしいです♡」