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お父様とお母様
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ザック様と交際を重ね、私達は婚約しました。それから一年後に婚姻する事になりました。
「ガネット、母上がドレスを決めようと張り切っているんだが」
「お義母様が?」
「ああ。俺はガネットと決めたいと言ったんだが」
「私は嬉しいわ。お義母様にはぜひお願いしますと伝えて」
「良いのか?」
「ええ」
「後、俺達が住む家なんだが、父上が新婚なんだから二人で住めって言ってるんだ」
「私はお義父様とお義母様と住むつもりでいたんだけど」
「いずれは一緒に暮らす事になるんだが、それまでは俺はガネットと二人で住みたい」
「ザックがそれで良いなら私も良いわ」
「良かった。俺の可愛いガネットを父上にだって見せたくなかったんだ」
「もうザックったら」
「愛してるガネット」
「私も愛してるわザック」
自然と唇が重なり口付けしました。
「はぁぁ、早く結婚したい。ガネットを毎日愛でたい」
「ザック」
「結婚するまでには騎士隊長になってみせる」
「頑張ってね」
「ああ。ガネットが応援してくれると頑張れるよ」
「でも無理はしないでね」
「ガネットに心配はさせないよ」
お義母様とウエディングドレスを決め、ドレス作りを始めて貰い、二人で住む家に家具を買い、少しづつ結婚へ向けて準備を進めています。
あのお父様が私に持参金を用意してくれ、新居の家具のお金も出してくれ、ドレス数枚と宝石も購入してくれました。元婚約者からの慰謝料ですが…。
一年後、私達は結婚式をあげました。
お父様と前室で待っていた時、
「お父様が私の結婚式に来てくださるとは思いませんでした」
「娘の結婚式に出席しない父親はいない」
「娘?私を娘だと思っていたのですね」
「当たり前だ。お前は私とマーガレットの娘だ」
「お母様を名前で呼ぶのは止めて下さい」
「マーガレットは私の妻だ」
「妻?よく言えますね」
「私はマーガレットを愛してる」
「止めて下さい。お母様を侮辱する気ですか」
「私が心から愛してるのはマーガレットだけだ」
「ならどうして愛人を作ったのです。どうしてお母様を責めたのです。どうしてお母様の死に目にも埋葬にも立ち合わなかったのです。お母様を侮辱するのは止めて下さい」
「お前は信じないだろうが私はマーガレットに愛されたかった」
「お母様は貴方を愛してました」
「嫉妬して欲しかった」
「それで愛人ですか」
「皆マーガレットの代わりだ」
「お母様を抱けないからその代わりですか?お母様は骨と皮だけでしたものね。確かもっと女性らしい体がお好みでしたものね」
「違う。例え骨と皮になっても私はマーガレットと愛し合いたかったのだ。だがマーガレットは私を拒否した」
「今更何とでも言えます」
「マーガレットの死に目にも埋葬にも立ち合わなかったのは、マーガレットの死を認めたくないからだった。埋葬したら認めないといけなくなる」
「お母様の気持ちは考えなかったのですか。最期の時くらい愛する人に見送られたいと思わなかったのですか。貴方は離れには近付きませんものね」
「毎日行っていた。毎日お前達が眠ってから起きるまでマーガレットと過ごしていた。段々細くなっていくマーガレットを毎日この腕に抱いて寝ていた」
「嘘ばっかり」
「嘘じゃない。マーガレットは心の病ではない。少しづつ体を蝕んでいく病だった。医師も手の施しようがないと匙を投げた。マーガレットは毎日私に言ってきた。病を持った女なんか捨て置いて早く他の方を娶って下さいと。だが私は私が愛してるのはマーガレットだけだ、マーガレット以外を生涯嫁にする気はないと言っていた。確かに責めた時もある。マーガレットが自ら死を選ぼうとしたからだ」
「そんなの信じられません」
「信じなくていい。だがこれだけは覚えておいてくれ」
「何です?」
「ネイソンが産まれた時、医師に二人目は止めて下さいと言われた。ネイソンは難産だった。今度こそ体が耐えられないと。だがマーガレットはお前を産みたいと言った」
「何故、何故止めさせなかったのです。私など作らなければ良かったのに」
「私も何度も言った。だがマーガレットの意志は揺るがなかった。
『ネイソンは私に似てしまったわ。私は貴方に似た子供が欲しいの。私を誰よりも愛してくれて私も貴方を誰よりも愛してる。だからこそ貴方に似た子供を産みたいの』
と。そしてお前が産まれた。私に似たお前を見て、とても幸せそうにお前を見つめていたよ」
確かにお母様が私を見つめる目はいつも愛しい、幸せと言う目でした。
「ネイソンもガネットも私とマーガレットの愛する子供だ。私達が望んだ愛する子供だ。それだけは覚えておいてほしい」
「お父様は今でもお母様を愛しているのですか?」
「私が生涯愛する女性はマーガレットだけだ」
「ガネット、母上がドレスを決めようと張り切っているんだが」
「お義母様が?」
「ああ。俺はガネットと決めたいと言ったんだが」
「私は嬉しいわ。お義母様にはぜひお願いしますと伝えて」
「良いのか?」
「ええ」
「後、俺達が住む家なんだが、父上が新婚なんだから二人で住めって言ってるんだ」
「私はお義父様とお義母様と住むつもりでいたんだけど」
「いずれは一緒に暮らす事になるんだが、それまでは俺はガネットと二人で住みたい」
「ザックがそれで良いなら私も良いわ」
「良かった。俺の可愛いガネットを父上にだって見せたくなかったんだ」
「もうザックったら」
「愛してるガネット」
「私も愛してるわザック」
自然と唇が重なり口付けしました。
「はぁぁ、早く結婚したい。ガネットを毎日愛でたい」
「ザック」
「結婚するまでには騎士隊長になってみせる」
「頑張ってね」
「ああ。ガネットが応援してくれると頑張れるよ」
「でも無理はしないでね」
「ガネットに心配はさせないよ」
お義母様とウエディングドレスを決め、ドレス作りを始めて貰い、二人で住む家に家具を買い、少しづつ結婚へ向けて準備を進めています。
あのお父様が私に持参金を用意してくれ、新居の家具のお金も出してくれ、ドレス数枚と宝石も購入してくれました。元婚約者からの慰謝料ですが…。
一年後、私達は結婚式をあげました。
お父様と前室で待っていた時、
「お父様が私の結婚式に来てくださるとは思いませんでした」
「娘の結婚式に出席しない父親はいない」
「娘?私を娘だと思っていたのですね」
「当たり前だ。お前は私とマーガレットの娘だ」
「お母様を名前で呼ぶのは止めて下さい」
「マーガレットは私の妻だ」
「妻?よく言えますね」
「私はマーガレットを愛してる」
「止めて下さい。お母様を侮辱する気ですか」
「私が心から愛してるのはマーガレットだけだ」
「ならどうして愛人を作ったのです。どうしてお母様を責めたのです。どうしてお母様の死に目にも埋葬にも立ち合わなかったのです。お母様を侮辱するのは止めて下さい」
「お前は信じないだろうが私はマーガレットに愛されたかった」
「お母様は貴方を愛してました」
「嫉妬して欲しかった」
「それで愛人ですか」
「皆マーガレットの代わりだ」
「お母様を抱けないからその代わりですか?お母様は骨と皮だけでしたものね。確かもっと女性らしい体がお好みでしたものね」
「違う。例え骨と皮になっても私はマーガレットと愛し合いたかったのだ。だがマーガレットは私を拒否した」
「今更何とでも言えます」
「マーガレットの死に目にも埋葬にも立ち合わなかったのは、マーガレットの死を認めたくないからだった。埋葬したら認めないといけなくなる」
「お母様の気持ちは考えなかったのですか。最期の時くらい愛する人に見送られたいと思わなかったのですか。貴方は離れには近付きませんものね」
「毎日行っていた。毎日お前達が眠ってから起きるまでマーガレットと過ごしていた。段々細くなっていくマーガレットを毎日この腕に抱いて寝ていた」
「嘘ばっかり」
「嘘じゃない。マーガレットは心の病ではない。少しづつ体を蝕んでいく病だった。医師も手の施しようがないと匙を投げた。マーガレットは毎日私に言ってきた。病を持った女なんか捨て置いて早く他の方を娶って下さいと。だが私は私が愛してるのはマーガレットだけだ、マーガレット以外を生涯嫁にする気はないと言っていた。確かに責めた時もある。マーガレットが自ら死を選ぼうとしたからだ」
「そんなの信じられません」
「信じなくていい。だがこれだけは覚えておいてくれ」
「何です?」
「ネイソンが産まれた時、医師に二人目は止めて下さいと言われた。ネイソンは難産だった。今度こそ体が耐えられないと。だがマーガレットはお前を産みたいと言った」
「何故、何故止めさせなかったのです。私など作らなければ良かったのに」
「私も何度も言った。だがマーガレットの意志は揺るがなかった。
『ネイソンは私に似てしまったわ。私は貴方に似た子供が欲しいの。私を誰よりも愛してくれて私も貴方を誰よりも愛してる。だからこそ貴方に似た子供を産みたいの』
と。そしてお前が産まれた。私に似たお前を見て、とても幸せそうにお前を見つめていたよ」
確かにお母様が私を見つめる目はいつも愛しい、幸せと言う目でした。
「ネイソンもガネットも私とマーガレットの愛する子供だ。私達が望んだ愛する子供だ。それだけは覚えておいてほしい」
「お父様は今でもお母様を愛しているのですか?」
「私が生涯愛する女性はマーガレットだけだ」
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