0歳児に戻った私。今度は少し口を出したいと思います。

アズやっこ

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35 口説かれます

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お茶の準備が出来て私達は向かい合って座った。


「グレース、俺はお前が好きだ。物心ついた時からずっと好きだ。

でもお前は俺のこと男としては見てないだろ」

「男性だとは思っているわよ。でもそういう意味の男性とは見ていないわ。それは家族だと思っているから。それに私達はいとこだからよ」

「いとこでも婚姻出来る」

「それは知ってるわ。でも私にはフランキーは大切な家族なの」

「俺は家族は嫌だ。俺は夫婦になって家族になりたい。

だから一度俺を男として見てほしい」

「直ぐには無理よ?」

「分かってる」


目の前でお茶を飲んでるフランキー。

私はフランキーを見つめる。


フランキーとは幼い頃からずっと一緒にいた。フレディよりも一緒にいる時間は多かった。ルイとも毎日顔を合わせていたとはいえ過ごす時間はフランキーが一番長い。

フランキーが私に向ける思いは私と同じで家族だと思っていた。お兄様は勿論だけどフレディも私を妹だと思ってる。それは言葉や態度がそう物語っているから。

フランキーもそうだと思っていた。家族のようで兄妹のようで友のようで、そして同士。

お互い支え合いながら助け合いながら競い合いながらこれまで切磋琢磨してきたから。

性別という意味ではフランキーは男性だわ。だからいつか離れる時がくる、それを寂しいと思った。お兄様の様にずっと側で支えたいと思っても私にはそれができないから。

でもそれは妻としてではないの。

フランキーも幸せになってほしい、孤独にはさせない、そう思ってるけど…、私はフランキーを幸せにはできないしまた孤独にさせる。

変えようと思った未来

でも前の時みたいに家族愛はどこまでいっても家族愛なの。それは私が一番分かってる。それが及ぼす影響も。

ここで家族愛でも愛はあるからとフランキーの手をとっても私達は形だけの偽りの夫婦になる。

それはフランキーも私も不幸になるわ

フランキーが私を女性として好きでも私は家族として好き。その差は大きく開いてフランキーの愛はいつしか憎しみに変わる。

どれだけ思っても返して貰えない自分と同じ思い。自分と同じ分だけ相手にも思ってほしい。

でも私の心は私のもの

好きになれと強要されて好きになるものではないもの。

でも私は前の時フレディとの関係を築く努力を怠った。婚約者としても夫婦としても。家族から婚約者として新たに始めようとしてくれたフレディの気持ちを拒否した。

それは私がこれから反省する事

婚約者じゃなくても人間関係も同じ。これから関係を始めようとする人に近寄るには多少の努力も必要だと思うの。自分の意見ばかり言うのは駄目。相手の意見を聞くそれも大事。そうしてお互い近寄り人間関係は築かれる。

だから家族だから男性とは見えない、そうフランキーを拒絶するのは違うわね。口説く時間を過ごして、それでもフランキーの事は家族にしか思えないと断ってもフランキーは納得する。

でも初めから断ればそれはフランキーを闇へ落とす。

ん?待って

経緯は違っても前の時と今と好きになる人は変わらない。

そうよね?

だから私は好意という意味での好きな人がいないの。

でもフランキーは私が好き

なら前の時もフランキーは私が好き?

だから報われない思いに闇に落ちた?

婚約したら婚姻、それは何かがない以上その流れだから。


「ねぇフランキー、正直に答えてほしいんだけど」

「ん?」

「フランキーは王太子になりたいの?

あっ、それとフランキーは私を口説きたいのよね?」

「ああ、口説きたい」

「ならこれから私が答えてと質問した事には正直に答えてほしいの。勿論嘘をついても私には分からないわ。でも嘘をつくなら私はもうフランキーとは会わない。

嘘をつくような人とは関係を築けないもの。だから私もフランキーに嘘はつかない。正直にその時の気持ちを伝えるわ。だからフランキーも私に聞きたい事は聞いてくれていいのよ」

「正直に言って俺を嫌わないか?」

「前にも言ったようにフランキーはフランキーだもの。それにどんな残酷な事を思っていたとしてもそれも貴方の一部だもの。それで嫌わないわ。

それで?フランキーは王太子になりたいの?」

「なり、たいと思ってた」

「どうして?」

「お前小さい頃から王女教育をしていただろ?」

「そうね、唯一の女児だったから」

「その時聞いたんだ。兄上はいずれ王太子になる。王太子の婚約者はお前にするべきだって…。俺が王太子になればお前は俺の婚約者になる、そう幼心にそう思った。

兄上の婚約者になんかしたくなかった。だからそう思った時もある。

それに、兄上は好きな人と婚約できて第二王子だからって俺は国の為に好きでもない人と婚約するのは嫌だった」

「ウルーラお姉様の事?」

「あの時はそうだけど、それはこれからも付き纏う。俺が第二王子な限りずっとだ」

「そうね、それは私もだけど…」


国の為に、それはフランキーも私も同じ。

他国と戦になるような亀裂が生じた時は私かフランキーかどちらかが相手の王子か王女と婚姻する。

お姉様のように例え国の為でも最後は自分の意思で嫁ぎたい、そう思う。でも実際はそこまで強くないわ。

お姉様はお兄様を好みだからと言ったけどあれは本当かもしれないし嘘かもしれない。第一王子を王太子にしない為、第一王子から国を護る為、その気持ちから出た言葉だと私は思う。

今は本当にお互い好きな人にはなったけど。


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