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飢えた牙
1 結衣と善
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『続いてのニュースです。昨日夜遅く、A県C市の路上で、変死体が発見されました。警察によりますと、被害者は二十代から三十代とみられる女性で、遺体からはすべての血液が抜き取られていたということです。現在、警察は被害者の身元特定と事件の全容解明を急ぐとともに、殺人・死体遺棄事件として捜査を進めています』
日曜の六時過ぎ、朝食を食べながら聞こえてきたニュースに、清宮結衣は眉をひそめた。
テレビに目を向けると、家から徒歩十分のところにある、自分が通っていた小学校のすぐ近くが映されていた。
ゾクっとして身震いし、誤魔化すように一口食べる。先ほどまでは美味しかった朝食が、味気なく感じた。
「近いわね。嫌だわ」
洗い終わった洗濯物をカゴに入れた、祖母の千代が顔をこわばらせた。
千代はカゴを置くと、その傍らに腰を下ろしてテレビを見入る。
結衣は陰鬱な雰囲気を霧散させるように「ごちそうさま」と手を大きく鳴らして合わせると、食器を流し台に置いた。
千代はまだテレビを見ていて、結衣は洗濯カゴを持って庭に出た。祖父母と結衣の三人分の洗濯物を、シワを伸ばしながら干していく。
結衣がリビングに戻ると、千代は神棚に向かって両手を合わせていた。
結衣は真剣に拝む千代を見てげんなりする。
(また始まった。祈ったところで事件は解決しないのに)
空になったカゴを片付けてリビングに戻ると、千代が手を下ろして「ふぅー」と息を吐き出した。
「おばあちゃん、洗濯物を干しといたから」
「ああ、ありがとう」
千代は笑い皺の多い目元を細めて笑う。
「結衣が無事であるように、善様にお願いしておいたからね」
結衣は「そう」とそっけなく返す。
善様は結衣の住んでいる白水神社の土地神ということは、小さな頃から何度も聞いて耳ダコだ。
「結衣が婿を取ってくれれば、少しは安心なんだけどね」
「あのね、私はまだ17歳なの。結婚なんてできないの!」
「今すぐじゃなくても、私もおじいさんもおい先短いんだから、心配なのよ」
結衣は片眉を吊り上げる。
まだまだ元気なのに、何言ってんの?
70歳間近の祖父母は、毎日神社の仕事をしているからか、姿勢が良く、足腰もしっかりしている。
近所の高校の運動部が体力作りのために上り下りするほどの石階段は百段近くある。それを二人とも毎日上り下りしているのだから、同じくらいの歳の人よりも若々しい。
「結衣」
祖父の宗一郎が結衣を呼ぶ声が聞こえ、結衣はパッと表情を明るくする。
「おじいちゃんが呼んでるから行くね」
千代の話が長くなることは身に染みているから、結衣は逃げる口実ができてホッとする。
家を出ると、狩衣を着た宗一郎が竹箒を待っていた。
「掃除を手伝ってくれんか?」
竹箒を向けられて、肩を落とす。
「着替えてくるから待ってて」
家の二階に上がって自室に入る。
肩甲骨まで伸びた艶のある黒髪を無造作に束ねた。
中学校の指定ジャージに着替える。結衣にとって、破れても汚れても問題のない唯一の服だ。
準備ができて外に出ると、宗一郎から竹箒を受け取った。
宗一郎は御本殿に入っていく。
結衣は大きく息を吐き出してから、境内の奥に向かって歩き始めた。
白水神社は古いけれど、手入れが行き届いた神社だ。御本殿前の広場は、結衣たちが住む社務所兼住宅から少し登った場所にある。
春特有のポカポカとした陽気と、朝の爽やかな空気が心地いい。
一番奥にある御神木が見えると、結衣は足を止めた。
御神木の根元で、人が寄りかかるように座り込んでいる。
結衣は先ほど見ていたニュースを思い出した。
この時間に人がいるのは珍しくはないが、全く動かないことに不安を募らせる。
「おじいちゃんを呼んできた方がいいかな……」
小さく漏らして踵を返そうとした時、座り込んでいる人の頭ががくりともたげた。
ハッとした様子で辺りをキョロキョロと見渡し、また船を漕ぎ始める。
寝ていただけだということがわかり、胸を撫で下ろした。
酔っ払いが寝ているのだろうと掃除を始めようとするが、この場所でそれはないとはたと気が付く。
神社の石階段は長い。酔っ払って登ってこられるはずがない。
ではなぜここで寝ているのか。
「……まさか犯人?」
神社の奥にあるこの場所は、身を隠すのにうってつけだ。
結衣は足音を立てないように、そっとその場を離れた。御本殿に向かう。
「おじいちゃん、怪しい人がいる!」
御本殿の扉を開くなり叫べば、宗一郎が眉間に皺を刻む。
二人は自宅に戻った。
剣道の有段者である宗一郎が、竹刀を握っている。
結衣は両手で竹箒を握るが、腰が引けていた。
「どこにいるのか案内しなさい」
「うん、御神木のところ」
警戒しながら進む宗一郎の後ろを、結衣はこわごわとついていく。
御神木が見えると、指を差して「あの人」と耳打ちした。
宗一郎は目を瞬かせ、柔らかい表情を向ける。
「あのお方は大丈夫だ。じいちゃんは戻るけど、結衣も掃除を頼んだよ」
宗一郎はこの場を離れていく。
「おじいちゃんの知り合いってこと?」
結衣はこわばっていた体から力を抜いて首を捻る。
気にせず掃除がしたいけれど、集中ができない。
宗一郎の言葉が耳に残って仕方がなかった。
結衣は足音を忍ばせて御神木に近寄る。観察をするように、じっと見つめた。
夜明け前の空を思わせる淡い藍色の狩衣を着た、20代前半くらいの男だ。真っ黒な髪が陽光でキラキラと輝く。瞼を下ろすその顔は、作り物のように美しい。
起きる気配のない男を見ながら閃いた。
結衣は中高と女子校に通っていて出会いがない。
宗一郎の知り合いなら安心で、彼氏のフリをしてくれないだろうか、と考える。
彼氏がいれば、千代も婿を取れと言うこともないだろう。
結衣は婿はいらないけれど、好きな人は欲しいと恋に淡い夢を見ている。
彼氏のフリをしてもらい、千代が安心している間にゆっくり好きになれる人を探せばいい。
名案だと思い、さっそく「すみません」と男に声をかけた。
男は鼻の付け根に皺を刻み、ゆっくりと瞼を持ち上げる。
陽が眩しいのか、片手で目元に影を作った。
切れ長の瞳が結衣を捉える。
目を開いても、ドキッとするほど整った顔だった。
「起こしてすみません。ちょっといいですか?」
「……なんだ?」
男は面倒臭そうな表情だったが、口を開いた。
「あの、おじいちゃんの知り合いなんですよね? 彼氏のフリをしていただけませんか?」
「嫌だ」
男は即答して、再び瞼を下ろす。
話はこれでおしまい、とでも言うように。
結衣はあっさりと断られたことに呆然とした。
そしてだんだんとムカムカと苛立ちを覚える。
「あのさ、普通はどうして? とか聞くもんでしょ? 気にならないの?」
男は結衣に聞こえるように大きく息を吐き出して、目を開く。
「気にならないし、こんな色気のない女は嫌だ」
「いつもこんな格好をしてるわけないでしょ! 掃除のためよ!」
結衣は怒りと羞恥で顔を赤くして叫んだ。
中学の指定ジャージを普段着だと思われるなんて屈辱だ。
男は迷惑そうに耳を押さえた。
「うるさい女も嫌いだ。大和撫子になって出直してこい」
結衣は男に構わず、事情を矢継ぎ早に話した。
最後まで聞くと、男はだるそうに立ち上がる。
男は背が高く、165センチある結衣が首を反らさないと顔が見えないほどだ。
首を傾けてコキコキと鳴らす。
うるさくしすぎて、男は場所を移動するのかもしれない。
「千代には世話になっているからな。それで安心するのならやってもいい」
男から聞こえた意外な言葉に目を見張る。
「おばあちゃんとも知り合いなの?」
男は答える代わりに、自分の尻をパンパンと払った。砂埃が舞う。
「じゃあよろしく。私は清宮結衣」
手を差し出す。
顔以外は気に食わないけれど、そんな相手の方がいいのかもしれない。
これで紳士だったら、ドキドキしすぎて彼氏のフリという演技なんて、できないかもしれないから。
男は結衣の手を握って握手をする。大きくて少し冷たい手だった。
「俺は善」
善は手を離し、結衣に腕を向ける。
結衣は恐る恐る腕を絡めた。
善は「千代のところに行くぞ」と歩き出す。
土地神の善様と同じ名前だ。
まさか本人?
結衣は善の綺麗な横顔を見上げる。
そしてすぐに首を振って、そんな思考を追いやる。
善はどこからどう見ても人間だ。
体が透けていなければ、頭の上に輪っかもない。もちろん羽だって生えていない。
そこで結衣は神様にはそんな特徴はないか、と首を捻った。
腕を組んで会話ができることからも、善は人間に決まっている。ただ名前が同じだけだ。
日曜の六時過ぎ、朝食を食べながら聞こえてきたニュースに、清宮結衣は眉をひそめた。
テレビに目を向けると、家から徒歩十分のところにある、自分が通っていた小学校のすぐ近くが映されていた。
ゾクっとして身震いし、誤魔化すように一口食べる。先ほどまでは美味しかった朝食が、味気なく感じた。
「近いわね。嫌だわ」
洗い終わった洗濯物をカゴに入れた、祖母の千代が顔をこわばらせた。
千代はカゴを置くと、その傍らに腰を下ろしてテレビを見入る。
結衣は陰鬱な雰囲気を霧散させるように「ごちそうさま」と手を大きく鳴らして合わせると、食器を流し台に置いた。
千代はまだテレビを見ていて、結衣は洗濯カゴを持って庭に出た。祖父母と結衣の三人分の洗濯物を、シワを伸ばしながら干していく。
結衣がリビングに戻ると、千代は神棚に向かって両手を合わせていた。
結衣は真剣に拝む千代を見てげんなりする。
(また始まった。祈ったところで事件は解決しないのに)
空になったカゴを片付けてリビングに戻ると、千代が手を下ろして「ふぅー」と息を吐き出した。
「おばあちゃん、洗濯物を干しといたから」
「ああ、ありがとう」
千代は笑い皺の多い目元を細めて笑う。
「結衣が無事であるように、善様にお願いしておいたからね」
結衣は「そう」とそっけなく返す。
善様は結衣の住んでいる白水神社の土地神ということは、小さな頃から何度も聞いて耳ダコだ。
「結衣が婿を取ってくれれば、少しは安心なんだけどね」
「あのね、私はまだ17歳なの。結婚なんてできないの!」
「今すぐじゃなくても、私もおじいさんもおい先短いんだから、心配なのよ」
結衣は片眉を吊り上げる。
まだまだ元気なのに、何言ってんの?
70歳間近の祖父母は、毎日神社の仕事をしているからか、姿勢が良く、足腰もしっかりしている。
近所の高校の運動部が体力作りのために上り下りするほどの石階段は百段近くある。それを二人とも毎日上り下りしているのだから、同じくらいの歳の人よりも若々しい。
「結衣」
祖父の宗一郎が結衣を呼ぶ声が聞こえ、結衣はパッと表情を明るくする。
「おじいちゃんが呼んでるから行くね」
千代の話が長くなることは身に染みているから、結衣は逃げる口実ができてホッとする。
家を出ると、狩衣を着た宗一郎が竹箒を待っていた。
「掃除を手伝ってくれんか?」
竹箒を向けられて、肩を落とす。
「着替えてくるから待ってて」
家の二階に上がって自室に入る。
肩甲骨まで伸びた艶のある黒髪を無造作に束ねた。
中学校の指定ジャージに着替える。結衣にとって、破れても汚れても問題のない唯一の服だ。
準備ができて外に出ると、宗一郎から竹箒を受け取った。
宗一郎は御本殿に入っていく。
結衣は大きく息を吐き出してから、境内の奥に向かって歩き始めた。
白水神社は古いけれど、手入れが行き届いた神社だ。御本殿前の広場は、結衣たちが住む社務所兼住宅から少し登った場所にある。
春特有のポカポカとした陽気と、朝の爽やかな空気が心地いい。
一番奥にある御神木が見えると、結衣は足を止めた。
御神木の根元で、人が寄りかかるように座り込んでいる。
結衣は先ほど見ていたニュースを思い出した。
この時間に人がいるのは珍しくはないが、全く動かないことに不安を募らせる。
「おじいちゃんを呼んできた方がいいかな……」
小さく漏らして踵を返そうとした時、座り込んでいる人の頭ががくりともたげた。
ハッとした様子で辺りをキョロキョロと見渡し、また船を漕ぎ始める。
寝ていただけだということがわかり、胸を撫で下ろした。
酔っ払いが寝ているのだろうと掃除を始めようとするが、この場所でそれはないとはたと気が付く。
神社の石階段は長い。酔っ払って登ってこられるはずがない。
ではなぜここで寝ているのか。
「……まさか犯人?」
神社の奥にあるこの場所は、身を隠すのにうってつけだ。
結衣は足音を立てないように、そっとその場を離れた。御本殿に向かう。
「おじいちゃん、怪しい人がいる!」
御本殿の扉を開くなり叫べば、宗一郎が眉間に皺を刻む。
二人は自宅に戻った。
剣道の有段者である宗一郎が、竹刀を握っている。
結衣は両手で竹箒を握るが、腰が引けていた。
「どこにいるのか案内しなさい」
「うん、御神木のところ」
警戒しながら進む宗一郎の後ろを、結衣はこわごわとついていく。
御神木が見えると、指を差して「あの人」と耳打ちした。
宗一郎は目を瞬かせ、柔らかい表情を向ける。
「あのお方は大丈夫だ。じいちゃんは戻るけど、結衣も掃除を頼んだよ」
宗一郎はこの場を離れていく。
「おじいちゃんの知り合いってこと?」
結衣はこわばっていた体から力を抜いて首を捻る。
気にせず掃除がしたいけれど、集中ができない。
宗一郎の言葉が耳に残って仕方がなかった。
結衣は足音を忍ばせて御神木に近寄る。観察をするように、じっと見つめた。
夜明け前の空を思わせる淡い藍色の狩衣を着た、20代前半くらいの男だ。真っ黒な髪が陽光でキラキラと輝く。瞼を下ろすその顔は、作り物のように美しい。
起きる気配のない男を見ながら閃いた。
結衣は中高と女子校に通っていて出会いがない。
宗一郎の知り合いなら安心で、彼氏のフリをしてくれないだろうか、と考える。
彼氏がいれば、千代も婿を取れと言うこともないだろう。
結衣は婿はいらないけれど、好きな人は欲しいと恋に淡い夢を見ている。
彼氏のフリをしてもらい、千代が安心している間にゆっくり好きになれる人を探せばいい。
名案だと思い、さっそく「すみません」と男に声をかけた。
男は鼻の付け根に皺を刻み、ゆっくりと瞼を持ち上げる。
陽が眩しいのか、片手で目元に影を作った。
切れ長の瞳が結衣を捉える。
目を開いても、ドキッとするほど整った顔だった。
「起こしてすみません。ちょっといいですか?」
「……なんだ?」
男は面倒臭そうな表情だったが、口を開いた。
「あの、おじいちゃんの知り合いなんですよね? 彼氏のフリをしていただけませんか?」
「嫌だ」
男は即答して、再び瞼を下ろす。
話はこれでおしまい、とでも言うように。
結衣はあっさりと断られたことに呆然とした。
そしてだんだんとムカムカと苛立ちを覚える。
「あのさ、普通はどうして? とか聞くもんでしょ? 気にならないの?」
男は結衣に聞こえるように大きく息を吐き出して、目を開く。
「気にならないし、こんな色気のない女は嫌だ」
「いつもこんな格好をしてるわけないでしょ! 掃除のためよ!」
結衣は怒りと羞恥で顔を赤くして叫んだ。
中学の指定ジャージを普段着だと思われるなんて屈辱だ。
男は迷惑そうに耳を押さえた。
「うるさい女も嫌いだ。大和撫子になって出直してこい」
結衣は男に構わず、事情を矢継ぎ早に話した。
最後まで聞くと、男はだるそうに立ち上がる。
男は背が高く、165センチある結衣が首を反らさないと顔が見えないほどだ。
首を傾けてコキコキと鳴らす。
うるさくしすぎて、男は場所を移動するのかもしれない。
「千代には世話になっているからな。それで安心するのならやってもいい」
男から聞こえた意外な言葉に目を見張る。
「おばあちゃんとも知り合いなの?」
男は答える代わりに、自分の尻をパンパンと払った。砂埃が舞う。
「じゃあよろしく。私は清宮結衣」
手を差し出す。
顔以外は気に食わないけれど、そんな相手の方がいいのかもしれない。
これで紳士だったら、ドキドキしすぎて彼氏のフリという演技なんて、できないかもしれないから。
男は結衣の手を握って握手をする。大きくて少し冷たい手だった。
「俺は善」
善は手を離し、結衣に腕を向ける。
結衣は恐る恐る腕を絡めた。
善は「千代のところに行くぞ」と歩き出す。
土地神の善様と同じ名前だ。
まさか本人?
結衣は善の綺麗な横顔を見上げる。
そしてすぐに首を振って、そんな思考を追いやる。
善はどこからどう見ても人間だ。
体が透けていなければ、頭の上に輪っかもない。もちろん羽だって生えていない。
そこで結衣は神様にはそんな特徴はないか、と首を捻った。
腕を組んで会話ができることからも、善は人間に決まっている。ただ名前が同じだけだ。
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