【本編完結済み】二人は常に手を繋ぐ

もも野はち助

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【本編】

16.二人はこの先も常に手を繋ぎ続ける

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 二人が魔獣研究所を出ると外は夕闇に包まれ、空は赤く染まっていた。

「結構、時間掛かっちゃったね……」
「そうだね……」

 一時間程で終わるかと思ったロナリアの魔力性質の説明は、結局二時間以上も掛かってしまった……。その内の30分は、いきなり始まってしまったサイクスとエレインの討論バトルに退室するタイミングを失ってしまった二人が、無駄に傍観するという状況だった……。

「リュカは、この後どうするの?」
「え? もちろん、ロナのタウンハウスに一緒に帰るよ?」
「今日もうちに泊まるの!? リュカ、最近殆ど学生寮に帰っていないよね!? 大丈夫なの……?」
「大丈夫も何も……。僕、卒業後はエクトル殿下の側近になったらアーバント家のタウンハウスで生活する事になっているから、今のうちに慣れておいた方がいいって」
「だ、誰がそんな事言ったの!?」
「誰って……君のお父上のアーバント子爵だけど? 来週、子爵もタウンハウスに来るらしいから、絶対に僕もいるようにと、この間手紙に書いてあったよ?」
「お父様……いくら息子が欲しかったからって……」
「そう言えば、成人したら僕とお酒をみ交わすのが楽しみだって言っていたな」
「お父様……」

 高等部に上がって魔法騎士を目指すようになったリュカスは、よく長期休暇中に父ローウィッシュに稽古をつけて貰っていたのだが、その飲み込みの早さから、すっかり気に入られてしまったのだ。
 その為、まだ婿入り前なのだが、すでにアーバント家の婿扱いをされている。
 そしてそれは母レナリアも同様だ……。

「アーバント子爵夫妻は、今すぐにでも僕を婿入りさせたい様子だから、卒業後はロナも安心して野外で魔法が使えるようになるね!」
「リュカは、最近本当に性格が悪くなったと思う……」
「そんな事ないよ?」

 ニコニコしながら、先程のサイクスの助言を蒸し返して来たリュカスをロナリアがジロリと睨む。しかしリュカスは全く気にせず、更にロナリアの指に自分の指を絡めてきた。その行動に更にロナリアは頬を膨らませたが、それは余計にリュカスを喜ばす結果にしかならなかった……。

 そんなやり取りをしていたら、アーバント家の馬車が見えてくる。
 今までなら、この辺りで他の女子生徒に握手を求められていたリュカスだが、この一週間でそれは激減した。
 それはリュカスが厳しめな断り方をしている事もあるのだが……どうやらカオスドラゴンを討伐した経緯が、学園内で噂になってしまっているようだ。

 その噂なのだが……体験学習中に行方不明になったロナリアをリュカスが必死で探し、その際に遭遇してしまったカオスドラゴンをロナリアへの深い愛によって得た強力な魔力で、一瞬で凍らせ討伐したというものだ。
 しかも最後は二人が愛を確かめ合うように熱い口付けを交わした、というオマケ話までも付いている……。

 確かに一部は合ってはいるが、一部は大いに間違っている内容だ。
 何故そんな噂が出回ってしまったのか……。
 その噂の最初の出所が初等部だという事をロナリアは、まだ知らない。

「ロナ、どうぞ」

 いつの間にか自分の家の馬車の前まで来ていたロナリアは、足の怪我を気遣うリュカスによって腰に手を回され、丁重に馬車内へとエスコートされる。
 素直にその過剰エスコートに甘んじると、リュカスが心底嬉しそうな笑みを浮かべてきた。相変わらずの破壊力を放つ甘い微笑みである……。
 そのまま先に馬車に乗り込むと、リュカスもピッタリとくっ付くように隣に腰を下ろす。しかし、手は未だにロナリアの腰に廻されたままだ。

「リュカぁ~?」
「えっと……ダメ?」
「婚約期間中は、節度ある触れ合いでお願いします!」
「でも子供の頃は、もっとベタベタしていたよね?」
「今の私達は、もうすぐ成人の立派な紳士淑女です!」
「分かったよ……。でもロナは厳し過ぎると思う……」
「厳しくないです!」
「何かロナがティアディーゼ様みたいだ……」

 リュカスが不満そうに呟くと、馬車がアーバント家のタウンハウスに向かって動き出す。腰に廻わされていた腕は外されたが、手の方は先程からずっと『恋人繋ぎ』のままだ。

 そんなリュカスの接し方でロナリアは、少し不思議な気分になる。
 いつからだったのだろうか……。
 リュカスとの心地よい触れ合いが、甘さを感じるものになってしまったのは。
 そんな事を考えていたら、ふと先程リュカスに確認しようと意気込んでいた事を思いだす。

「そういえば、リュカに聞きたい事があったのだけれど……」
「何?」
「リュカはどうして、最短で魔力譲渡が出来る方法を知っていたの?」
「ああ。あの口付けで一気に魔力の受け渡しが出来るって方法?」
「恥ずかしいから、敢えて遠回しな言い方をしたのに……。それをわざわざ強調するように言い換えるリュカは、やっぱり性格が悪くなったと思う」
「ごめん。でもこちらとしては、早くロナに僕の事を意識して貰いたいから」
「リュカのそういう所は、本当にズルいと思う!」
「それはお互い様だよね?」

 リュカスのその返答にロナリアがむくれた。
 やはりリュカスは、とっくに自分に対するロナリアの気持ちの変化には気付いているのだ。それを敢えてロナリアが申告してくる事を待っている様子だ。
 本当にいい性格をしている……。
 そう思ったロナリアは、仕返しとばかりに先程の話を蒸し返す。

「それで何でその方法を知っていたの?」
「ええと……。知っていたというか……」

 そう答えるリュカスの目が、先程と違ってあからさまに泳ぎ出す。
 これは確実に何か後ろめたい事があると確信したロナリアが、ジッとリュカスを見つめて圧を掛けた。
 すると、リュカスが観念したように盛大なため息をつく。

「その……実際に寝ているロナに試した事があって……」

 その瞬間、ロナリアがピシリと固まった。

「ね、寝ている私に勝手にキスしたの!?」
「違う! いや、違わないけれど……でも違うんだ! 確かにしてしまったんだけれど、唇じゃない! その……頬に……」
「ほっぺた?」
「うん……。でも確かに無防備な状態のロナに勝手にしてしまったのは事実だから。その……ごめん……」
「いつ?」
「初等部5年目の春頃。ロナが、うちのタウンハウスに遊びに来た時におやつを出したら、お腹いっぱいになって長椅子で眠っちゃった時……」

 そう答えたリュカスは罪悪感からなのか、ずっと目を泳がせている。

「リュカは……その頃から私の事が好きだったの?」
「分からない……。でもその時は、ロナの幸せそうな寝顔を見ていたら、急に頬に触れたくなっちゃって。触れたら触れたで、予想以上に柔らかかったから、ついああいう事をしちゃったというか……。でも今思うと、もうその時からロナは僕の中では親友という枠組みでは、なくなっていたのかも……。だってそのぐらいの頃から、急にロナがキラキラするように見え始めたから」
「わ、私、キラキラしてないよ!?」
「じゃあ、ロナから見て僕がキラキラし出した事ってなかった?」
「うっ……」
「ロナ。その反応は、すでに君が僕に恋愛感情を抱いているって宣言しているようなものだよ?」
「あっ……」
「まぁ、まだ保留の方がいいのなら、待つけど……」
「な、何かごめんね……」
「大丈夫。だってあと一年経ったら、強制的に待つ必要なくなるし」
「リュカぁ……」

 リュカスの面白がるような追い打ちに思わずロナリアが情けない声を出す。
 そんな反応をしたロナリアにリュカスの方も苦笑した。

「その時にロナの頬に口付けしたら、僕の中にロナの魔力が大量に流れ込んで来たんだ。それで唇で触れると、魔力をいつも以上に受け取る事が出来るんじゃないかって気付いて……。でも実際に試す機会なんて無かったら、カオスドラゴンの時はぶっつけ本番で検証した感じかな……。まぁ、その後は魔力譲渡の事よりも別の要望を優先しようとしちゃったけれど」

 その最後のリュカスの言葉にロナリアがビクリと体を強張らせ顔を赤くする。
 その反応をリュカスは見逃さない。
 ニッコリと笑みを浮かべながら、あからさまにロナリアの方に向き合った。

「そう言えば……今日も魔法騎士科は実技演習の授業があってね?」

 急に話題をガラリと変えてきたリュカスにロナリアが身構える。

「そ、そうなんだ」
「その時に僕、結構張り切っちゃって……。魔力が空っぽになるまで魔法を使ってしまったんだよね」
「へぇー……」
「それで……実は明日も朝一番から実技演習の授業があるのだけれど。このままだと今日一日中ロナと手を繋いでいても、満足いく魔力の蓄積量まで溜まらない気がして、準備不足のまま実技演習に望まなければならなくなるんだ」
「そ、そっか! じゃあ、帰ったら膝枕でも……」
「それよりも手っ取り早い方法があるって、もうロナは知っているよね?」

 そう言いながら笑みを深めてきたリュカスは、空いている方の手でロナリアの顔に掛かっている横髪を払うように頬に手を添えてきた。
 そのリュカスの行動にロナリアが、馬車の奥に逃げるように腰を引こうとする。しかし、もう片方の手がしっかりとロナリアの手を捕らえているので、その場から動けない……。

「一気に僕の上限まで満たせるくらいの魔力が、今すぐ欲しいなー」
「婚約期間中は節度ある触れ合いを……」
「口付けは婚約者同士なら節度ある触れ合いになるんじゃないかな?」
「な、ならないよ!!」
「そんな事は無いと思うよ? でももしそうなら……僕らはあのカオスドラゴンを討伐した際に多くの人に婚約者同士の触れ合いとしては、不適切な振る舞いを披露した事になるよね? でも誰も咎める人はいなかったなー」
「…………」
「このままだと明日の実技演習は大苦戦しちゃうなー。明日は確か、上級魔獣のエリアに行く予定なんだよねー」
「うう……」
「ロナは助けてくれないのー? 僕が明日、大変な思いをしてもいいのー?」
「リュカ、ズルいよ!!」
「あはははは!」

 あまりにもリュカスが揶揄い過ぎた所為で、ロナリアが真っ赤な顔で怒り出す。
 だが、そんなロナリアの態度をリュカスは全く気にしていないようだ。
 先程から頬に添えている手を一向に引いてくれない。
 それどころか、ズイっとロナリアの顔を覗き込んで来た。
 そのリュカスの予想外の行動にロナリアが、ビクリと肩を震わせる。
 一週間前にも見た距離での空色の瞳が、ジッとロナリアの瞳を覗き込む。

「ロナ、お願い。今日魔力の補充してくれたら、明日は強請らないから……」

 そんな条件を提示して来たリュカスだが、すでに唇は薄く開きかけ、逆に瞳の方は半分まで閉じかけている。

「本当に……今日、上限まで補充したら明日はお願いしてこない?」
「うん。我慢する」
「我慢って……」
「ダメ?」
「…………今回だけだよ?」

 ロナリアが許可した瞬間、一瞬だけリュカスが嬉しそうに瞳を細める。
 だが、その瞳はすぐに閉じられ、それと同時に半分開きかけていたリュカスの唇でロナリアの口はまたしても塞がれる。
 しかし、カオスドラゴンに遭遇した時と違い、ロナリアの魔力はそこまでリュカスの方に流れて行かなかった。
 その事に気付いたロナリアは、グイっとリュカスの胸板辺りを押し返す。

「リュカ! 騙したでしょう!?」
「え~? そんな事ないよ? 今ので僕の魔力が上限までロナの魔力によって満たされたし」
「本当はそんなに魔力減ってなかったよね!?」
「減っていたよ? 魔力だけじゃなくて、ロナ不足だったから」
「もぉぉぉ~! 今度こういう事したら、もう魔力あげないからね!?」
「そんな事言わないで? ごめん、嘘ついたのは謝るから」
「…………」
「ローナー?」

 不貞腐れながら俯いてしまったロナリアの顔をまたリュカスが、下から覗き込む。すると、ロナリアがプイっとそっぽを向いた。
 その様子に苦笑しながら、リュカスがロナリアの顔を軽く両手で挟み、自分の方へと向けさせる。

「本当にごめんね? でも……時々でいいから、今みたいな魔力譲渡もさせて欲しいな?」

 そういって、自分の額をロナリアの額にくっ付ける。
 すると、ロナリアはジッとリュカスの空色の瞳を見上げた。
 甘さは多少含んではいるが、そこには子供の頃から見慣れた笑みを浮かべるリュカスの顔があった。

「頻繁には、こういう事はしないって約束出来る?」
「うん。ちゃんと節度はわきまえる。もちろん、それ以上の事も学園を卒業するまでは、ロナには絶対にしない」
「…………絶対だからね? 約束だよ?」
「うん」

 そう言って、額をくっ付けたままリュカスが更に笑みを深めた。
 しかしこの後の一年間、リュカスがその約束を守る事はなかった……。

 リュカスは事あるごとに「明日は実技演習が~」と言っては、即効性のある魔力譲渡を頻繁にロナリアに強請るようになってしまったのだ。
 その際、ご丁寧に毎回実技演習に全力で取り組み、必ず自分の体内魔力を空っぽにしてくる……。
 完全にこの流れで魔力譲渡をして貰える事に味をしめてしまった状態だ。

 ロナリアも最初の頃は、その事に抗議をしていたが……。
 そのリュカスの行動が三か月目に入った辺りからは、もう咎める事を諦めた。
 そんな二人は、残り少ない学園生活を常に手を繋ぎながら過ごす。



 そして、一年後――――。
 二人は無事に卒業を迎え、壇上で第三王子エクトルが読み上げる答辞を聴きながら、卒業パーティーに参加していた。

「リュカ、結局エクトル殿下の側近に選ばれちゃったね」
「多分、そうなるだろうとは思ってはいたけれど……。これから毎日ティアディーゼ様の小言を聞かされる生活は嫌だなぁー」
「リュカって、そんなにティアディーゼ様に小言を言われるような行動が多かった?」
「僕個人の行動では言われないけれど……。ロナに対する接し方に関しては、口うるさく言われるから嫌なんだよ……」
「それはリュカにも大いに原因があると思う……」
「婚約者に対して全力で愛情を注いでいる僕に対して、その言い方は酷いと思う……」
「この一年間、節操がない行動が多かったリュカが悪いんだよ?」
「ロナが僕に冷たい……」

 そんな会話をしていたら、いつの間にかエクトルの答辞は終わっていた。
 リュカスは卒業後、エクトルが臣籍降下でティアディーゼの家であるオークリーフ侯爵家に婿入りするまでの二年間は、城で公務をこなすエクトルの側近をライアンと一緒に担う事になっている。

 その際は、当初の予定通りロナリアの家が持つアーバント家のタウンハウスから通うので、プライベートでは相変わらずロナリアと一緒だ。
 そしてロナリアもリュカスがエクトルに仕える二年間は、王立魔法研究所の魔道具開発チームの方に籍を置く事が決まっていた。

 ただ……卒業後の二人の挙式は二年後まで先送りにされてしまっている。
 何でもエクトルが「上司よりも先に部下が結婚するなんて、あり得ないよね?」と圧を掛けて来たらしい……。
 完全に八つ当たりである。

 ただそのエクトルの理不尽な圧力は、ロナリアにはありがたいものだった。
 正直なところ、ロナリアは未だにリュカスの過剰な溺愛行動に慣れていない。
 リュカスから想いを告げられ、一年経った今でも未だに赤面する事の方が多い状態なのだ……。その為、このまますぐに挙式してしまえば、リュカスの溺愛ぶりの所為で心停止するかもしれない日々を送る羽目になっていただろう。

 対してリュカスの方は嬉々として、この一年間ロナリアへの溺愛行動を満喫していた。その為、挙式を二年後まで先延ばしにされた事にかなり不満を抱いている……。

 そんな二人の挙式を先延ばしにした元凶のエクトルが、壇上で高らかに卒業パーティーの開始を宣言する。
 それを合図に会場全体に華やかな音楽が響き始め、ダンスホールは花が咲き乱れるように次々と男女が手を取り合って踊り出す。
 すると、その光景を眺めていたロナリアにもスッと大きな手が差し出された。

「ロナリア嬢、一曲踊って頂けますか?」

 敢えて気取った言い回しをしてきた大きな手の持ち主の顔を確認しようと、ロナリアがダンスホールからその人物へと視線を移す。
 すると、そこには悪戯を企む様に微笑む婚約者が視界に入る。
 それを確認した瞬間、ロナリアの方も破顔するように笑みがこぼれる。

「ええ! 喜んで!」

 そう答えたロナリアは差し出された手を取ろうとしだが、一瞬動きを止める。

「ロナ? どうしたの?」

 そんなロナリアの様子にリュカスが不思議そうに首を傾げた。
 すると少し照れた様子のロナリアが、リュカスを見上げながら手を取る。

「結局この11年間、私はずっとリュカと手を繋いでいたと思って」

 ロナリアのその言葉にリュカスが驚くように大きく目を見開く。
 だが、それはすぐに柔らかい笑みへと変わった。

「確かに……今までずっと僕達は当たり前のように手を繋いできたね。でもそれはこれからも一生続く事だから、ロナは絶対に離したりしないでね?」
「離さないよ? 絶対に」

 そう言ってロナリアが幸せそうな笑みを浮かべると、リュカスも同じような笑みを返して来た。そんなリュカスの手をロナリアが軽く握りしめる。
 すると、リュカスがロナリアの指の間を割るように自分の指を絡めてきた。
 そしてその状態で二人は、花々が咲き乱れるようなダンスホールの中へと歩みを進め、また一輪の花を増やす事に貢献する。

 そんな二人の様子を見ていた周囲の生徒達は、互いに小さく囁き合う。
 二人は知らない。
 二人の影響で、この学園に面白い願掛けのような習慣が生まれていた事を。

『学園を卒業するまで恋人とずっと手を繋ぎ続けると、その二人は永遠に結ばれ幸せになれる』

 誰が最初に言い出したかは分からない……。
 だが、11年間も仲睦まじく手を繋ぎ続けた二人の姿を見続けたこの学園の生徒達は、思わずそのような発想を抱かずにはいられなかったのだろう。
 そんな二人の学園内での姿も今日が見納めである。

 周囲から注がれる憧れに近い眼差しを向けられている事に一切気付かない二人は、学園生活最後の時間を幸福な笑みを浮かべながら堪能する。

 そしてこの新たに生まれた願掛け習慣の信憑性を高めるように。
 二人は、この先も互いを求め合うように、常に手を繋ぎ続けて行く。



――――――【★この後のご案内★】――――――
お手にとって下さった方々、そしてお気に入り登録、エールを送ってくださった方々、本当にありがとうございます!
以上で本編は完結となりますが、この後に以下読み切りの番外編をご用意しております。

・リュカスの両親の学生時代のお話。
・ロナリアの両親の出会いのお話(母レナリア視点)
・↑の父ローウィッシュ視点のお話(全3話)
・第三王子エクトルとティアディーゼのお話。(全3話)
・ライアンの日記(全3話)
・学園卒業後のリュカスとロナリアのその後の話
(↑現在13話ほどございます)

それでは引き続き、当作品をお楽しみください。
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