聖女として白龍の生贄になると思ったらなぜか騎士様と契約結婚することになって愛されています

鳥花風星

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夫婦

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 ユーズ様のお屋敷は広くて応接間に着くまでについキョロキョロとしてしまった。

「セシル、迷子にならないようにね」

 応接間に着いてからランス様に言われて、そういえばランス様のお屋敷でも迷子になったことを思い出した。確かに、この規模だと余計に迷子になってしまいそう。

「聖女様っていうのは迷子になりやすいのか?ベルも最初はよく屋敷内で迷子になってたよな。あと任務で森の中に行った時とか、妖精とか天使とかに気を取られてフラフラどっか行って迷子になるし。あの時は本当にヒヤヒヤしたよ」

「もう、ランス達にそんな恥ずかしい話するのやめてよ~!ごめんなさいって謝ったじゃない」

 そうか、ベル様もやはり妖精や天使が見えるんだ!身近に同じように見える人がいるのはなんだか嬉しい。

「セシルも同じように他のことに気を取られて迷子になりそうだな。俺の目の届く所にいてね」

「えっ、私もですか?私は迷子になったりしませんよ、……多分」

 ムッとして言うと、ランス様もユーズ様もベル様もクスクスと楽しそうに笑った。そうですよね、屋敷で迷子になる私が言っても信憑性ないですよね、はい。

「さて、一息ついたら俺とランスは執務室で仕事の話をしようか。ベルと聖女様は悪いがここでくつろいでいてくれ。もちろん敷地内を散歩しに行っても構わない。聖女同士積もる話もあるだろう」

「ねぇ、いつまで聖女様って呼ぶの?ランスの奥様なんだし、セシルって呼んでもいいんじゃない?私もセシルって呼んでもいいかしら?」

 ベル様がそう言ってくるので、思わず頷いた。私もそれ、実はとても気になっていたから。

「あ~、そうか?それじゃ、セシル。ベルと一緒に遊んでやってくれ」

「なんで私が遊んでもらう側なのよ~」

 ユーズ様はすぐベル様を揶揄うけれど、ベル様は抗議しつつも楽しそうだし、何よりベル様にワイワイ言われるユーズ様がとても嬉しそう。あれは絶対わざとだわ。

「お二人はとても仲が良いんですね」

 思わずそう言うと、お二人は目を合わせて微笑んだ。あぁ、本当に愛し合っているんだろうな。

「あら、ランスとセシルだって仲良しじゃない。まだ初々しけどそんな所も良いわよね」

 ベル様にそう言われて思わず顔が赤くなる。ランス様を見ると、ランス様もちょっと赤くなってる……?

「俺達にもこんな初々しい頃があったんだよな~」

「私はあったかもしれないけど、あなたはそんなことなかったでしょう」

「はぁ?何言ってるんだよ、俺だって初々しかっただろ」

 二人で夫婦漫才のようなものが始まる。ランス様と目が合って、二人でクスクスと笑ってしまった。


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