神による異世界転生〜転生した私の異世界ライフ〜

2章〜フォレスト王国王都〜

７２、常識人プリーズッ！！

「……で、何で私の部屋に押しかけたの？」
「「うっ」」
「お、俺は父様について来ただけなんで、後は父様に」
「っ！お前、逃げたな……」

　否定しようがなんだろうが、いきなり私の部屋に押しかけた罪は変わらん！！二人共同罪じゃあ！！

「あ～、すまん。あの脳き……陛下のリティア様が作ったペンダントを見てな。あれについて是非とも詳しく聞かせて欲しくてついつい、な」

　ついつい、な。そんな言葉を使ったって部屋に押しかけて来た事を許す理由にはならんがな！！


　……ん？


　私、別にそんなに勝手に部屋へ入って来た事に怒ってないわ。

　何であんな怒ってたんだろ。……雰囲気？？

　まあそれは置いといて。いや置いといたら駄目だけど、もういいや。適当に怒るのをやめようっと。

　というかノークおじさんの事、脳筋って言わなかった？え、ノークおじさん脳筋なの？

　王としては凄い人だと思うんだけどなぁ。

　ゴホン。

「……仕方ないね。ペンダントについて詳しく聞きたいと言っていたけど、具体的には何について聞きたいの？」
「「作り方をっ！！」」

　作り方を？え、え、え？ただイメージして作るだけなんだから簡単、だと思うんだけどな。

　もしかしてこの世界の人からしたら私って驚異的なイメージ力だったりして。

　……ははっ。笑えないわ～。


　どうやって説明しよう。


　分からないからこうなったら素直に説明するべきか？うん。変な誤魔化し方をするよりはいいかもしれない。

「錬金術を使ってイメージを豊かにやった」
「「「……」」」

　ソーク、トリムとリチャードが無言に。というかむしろ唖然としている。言葉が出ないって感じかな？

「リ、リティア様は錬金術が使えるのですか……？」

　一番回復が早かったのはリチャード。

　って、えぇ！錬金術とはそんなに驚くものなのかい？

　フェアディ達、錬金術に普通～に何～も言ってこなかったから案外普通かと思っていたんだけど。

　……駄目だ。私、常識人が欲しいよ。切実に。


　常識人プリーズッ！！