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あの時無かった物がある
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その日の昼休み。
いつもの様に弁当片手に空き教室に向かおうとしていると。
「ねぇ。」
出入口のドアに手をかけた所で急に声がかかる。
まさかドアが!?
いや、確かに窓とは席替えしても離れ離れにならずに今も隣の席だけどもっ!
もう窓が親友なまである。
まさか運命の相手だったり!?
いや、そんな窓際族みたいな人生普通に嫌だわ……。
「ねぇってば。」
「ぐぇっ!?」
そんな事を考えながら教室を出ようとしていると、急に背後から襟首を引っ張られた。
振り返るとムスッとした顔の宏美が居た。
「無視とか酷くない?」
「別に無視してないって、ただドアと親睦をだな……「は? 」はいすいませんでした……。」
「それよりさ、いつも昼休憩に何処に行ってるの?」
「は?」
なんで急にそんな事聞いてくるんだ……?
「いや、別にどこでも「良くない。」えー……。」
なんだぁ……?
「何処で、誰と食べてるの?」
「え、いや……。」
「私には言えない?」
「……何お前そんな詮索してくるタイプだったか……?」
「だ、だって気になったんだもん。」
そう言って少し照れた顔付きのままそっぽを向く宏美。
本当になんだぁ……?
「前までは隣の席だったのに私とは一度も一緒に食べた事なかったじゃん。」
「いやそりゃお前……。」
「元カノだから……?
津川さんとは昼ご飯食べに行ってた癖に?」
「うっ……!」
「あ、もしかして今日も?」
「……いや、当たらずとも遠からず……だな。」
「え?」
「その、瑞穂を含めたメンバーでいつもは空き教室で食べてる……。」
「それって他の2人も居るの?
いや、ごめん。
1人は絶対居るだろうしなんなら今もそこに居るけど。」
謝らせてしまった……。
いやまぁ志麻はいつもついてきてるしなぁ……。
「まぁ……そうだな、美江も居る。
日奈美とも仲良いしな。」
「ふーん、あとは妹組って訳ね。
相変わらず女子に囲まれてるんだね。」
「い、いや、男子だっているぞ?秋名たんもちょくちょく来るし智成だって……。」
「ふーん。」
なんだぁ……?
なんとも面白くなさそうな表情の宏美。
「なんだよ……?」
「ね、たまにはさ。
私と一緒に食べない?」
「ほ?」
「あ、こんな所に居た。
皆もう集まって……げっ。」
そこで教室に来て俺に声をかけ……宏美の顔を見て露骨に顔を顰める瑞穂。
「お迎えご苦労さま。
でも残念、悠太は今日私と屋上で食べるから。」
「は……?」
そう返しながら頬をひきつらせる瑞穂。
「ね?」
そう言って宏美はスマホの待ち受け画面をチラつかせてくる。
こいつっ!?
「悠太!?」
瑞穂に睨まれる。
「あー……えっと、瑞穂……すまん……。」
「ふふ、よく分かってるじゃん。」
上機嫌な宏美。
「はぁ!?」
それに見事な真反対の表情、鬼の形相をする瑞穂。
あ、これ後で俺死ぬかも……。
「さ、行こっ。」
そう言ってナチュラルに手を引いてくる宏美。
それにちょっと戸惑ってしまう。
「どうかした?」
「いや……。」
「私、言ったよね?なんでもない人とは手を繋がないって。」
不意に、宏美のそんな言葉がフラッシュバックする。
体育祭の時は俺からだった。
でも今は宏美の方から握ってきた。
一体どう言う風の吹き回しなんだ……?
「ってか行くって何処に……。」
「屋上とか?今日は天気も良いし」
「まぁ別に良いけど……。
てかそんな引っ張らなくても自分で歩けるっての……。」
「良いから良いから。」
本当今日のこいつヤケに強引だな……。
「うーん!いい天気!」
屋上に着くと、そんな事を言いながら両手を広げて空を見上げる宏美。
……なんか屋上のドアのガラス窓に黒髪ロングのシルエットがピッタリ張り付いてる様に見える気がするんだが見なかった事にしとこう……。
「その辺座ろっか。」
とりあえず2人して手頃な段差に腰を下ろす。
ちなみに……宏美は狙ってか無意識か入口から良く見える位置に陣取った。
いや……もし意図的なら強過ぎだろ……。
入り口からめっちゃ恨みのオーラが伝わってくるんだが……!?
「どうしたの?」
「いや……。」
無言で目線だけを入口にやる。
「あぁ。」
え、気付いてた?こいつ強過ぎない……?
「なんかさ、変な感じだよね。」
しかも普通に会話してきただと……?
気にする様子もなく弁当を広げ始める宏美。
対して俺はどうにも背後が気になりながら……。
でも宏美につられて弁当を広げる。
「……変な感じって?」
「だってそうじゃん。
まさか悠君と2人で、しかもお互い制服姿でこうしてご飯食べるなんて。」
「そりゃお前……あの時はお互い成人してたんだしその時に制服なんか着てたらただのコスプレじゃねぇか。」
忘れた人の為に書いておくが宏美はこの今俺が居る世界を作った奴なのだ。
正確にはそれを作ったのはリオの知り合いのリタだが、そのリタにそれを願ったのが宏美だ。
この世界に住んでる俺の知り合いは前世での記憶を引き継いでいないが、作った宏美、そして無理心中に巻き込んできた志麻だけは俺同様前世の記憶を引き継いでいる。
だから宏美からすればこの状況は正真正銘初めての状況なのだ。
「そうだけどさ……。
そもそも私達年齢的にも離れてたじゃん?
ただ若返ったってだけじゃ同じ学年でこうして一緒になんてなかった訳だし。」
「それはまぁ……。」
「だからさ、なんか変な感じだけど。
でも嬉しくもあると言うか。」
「え?」
「悠君との学生生活、ちょっと憧れてたんだよね。」
「なっ……。」
「そしたらきっと楽しかっただろうなって。
まぁ、今はなんか思ってたのと違うんだけどね……。」
驚いた。
こいつそんな事思ってたのか……。
「それだって私のせい……か。」
そう言って目を伏せる宏美。
「あぁあ、いっその事全部忘れて新しい気持ちでまたこうして同じ学校に通えたら良かったのに……。」
「宏美……?」
「あ、ごめん。
もう弱気にならないって決めたのに……なんか愚痴みたいになっちゃった。
さ、食べよ。」
「あ、おう……。」
言われて考える。
もし宏美と高校の時に出会って一緒に過ごしていたら。
多分全く違う時間を刻んでいたのだろう。
もしかしたら別れる、と言う未来も無かったのかもしれない。
いや……そんな事考えたってどうにかなる訳でもないのに。
ん、いや待てよ?
この世界を作ったのは宏美だ。
もしかして今学生生活を送っているのは、そんな宏美の願いをリタが聞き入れたから……?
いや……まさかな。
「おっ、唐揚げ美味しそうじゃん!
貰い!」
「あ!?おまっ!?勝手に! 」
日奈美お手製の唐揚げを!?
「わ!これすごく美味しい。
あの妹ちゃんお手製なんだっけ?」
「あ、当たり前だろ。
日奈美の料理は世界一だからな。」
「はいはい、シスコンシスコン、私の卵焼き1個の半分あげるから。」
そんな事を笑いながら言ってくる。
「はぁ!?お前!そこは1個……「ほら、あーん。」ちょ!?」
本当に1個を箸で半分に切ってそれを摘んで俺に向けてくる。
「何?いらないの?」
「いや、お前それは!?」
なんだなんだ!?なんなんだよコイツの変貌っぷりは!?
「ほらほら早く早く。」
そう言ってもう片方の手ではスマホをチラつかせてくる宏美。
くそぅ……!
一思いに食らいつく。
それに一瞬呆気に取られた表情をしたものの、すぐに満足そうな顔をした。
「ど?美味し?」
「あ、あぁ。」
なんなんだよこれはっ!あーん、て!あーんて!しかも普通に関節キスだしっ!
「ふふ、良かった。」
そんな俺の動揺っぷりを見てか見ずか、宏美は嬉しそうに微笑む。
「と言うかその半分もよこせ!」
「嫌だよー。」
そう言って半分をとっとと食べてしまう宏美。
「あ!?てめっ!」
宏美は思った。
楽しいな、と。
確かにあの時願っていたものとは似ても似つかない世界だ。
他の元カノも居るし、なんだかシスコンの妹、最推しまでいるなんて……。
考えれば考えるほど悠太が意味が分からない程モテまくってる世界だけど……。
でもそれだって私が招いてしまった事だ。
今度こそ絶対に……。
小さく決意する。
この一瞬のチャンスを、絶対に手放したくなんてない。
「宏美?」
「ううん、なんでもない。」
それにしても……ドア壊れないかな……あれ……。
ピッタリ張り付いてる志麻を見ながら宏美は小さくため息を吐くのだった……。
いつもの様に弁当片手に空き教室に向かおうとしていると。
「ねぇ。」
出入口のドアに手をかけた所で急に声がかかる。
まさかドアが!?
いや、確かに窓とは席替えしても離れ離れにならずに今も隣の席だけどもっ!
もう窓が親友なまである。
まさか運命の相手だったり!?
いや、そんな窓際族みたいな人生普通に嫌だわ……。
「ねぇってば。」
「ぐぇっ!?」
そんな事を考えながら教室を出ようとしていると、急に背後から襟首を引っ張られた。
振り返るとムスッとした顔の宏美が居た。
「無視とか酷くない?」
「別に無視してないって、ただドアと親睦をだな……「は? 」はいすいませんでした……。」
「それよりさ、いつも昼休憩に何処に行ってるの?」
「は?」
なんで急にそんな事聞いてくるんだ……?
「いや、別にどこでも「良くない。」えー……。」
なんだぁ……?
「何処で、誰と食べてるの?」
「え、いや……。」
「私には言えない?」
「……何お前そんな詮索してくるタイプだったか……?」
「だ、だって気になったんだもん。」
そう言って少し照れた顔付きのままそっぽを向く宏美。
本当になんだぁ……?
「前までは隣の席だったのに私とは一度も一緒に食べた事なかったじゃん。」
「いやそりゃお前……。」
「元カノだから……?
津川さんとは昼ご飯食べに行ってた癖に?」
「うっ……!」
「あ、もしかして今日も?」
「……いや、当たらずとも遠からず……だな。」
「え?」
「その、瑞穂を含めたメンバーでいつもは空き教室で食べてる……。」
「それって他の2人も居るの?
いや、ごめん。
1人は絶対居るだろうしなんなら今もそこに居るけど。」
謝らせてしまった……。
いやまぁ志麻はいつもついてきてるしなぁ……。
「まぁ……そうだな、美江も居る。
日奈美とも仲良いしな。」
「ふーん、あとは妹組って訳ね。
相変わらず女子に囲まれてるんだね。」
「い、いや、男子だっているぞ?秋名たんもちょくちょく来るし智成だって……。」
「ふーん。」
なんだぁ……?
なんとも面白くなさそうな表情の宏美。
「なんだよ……?」
「ね、たまにはさ。
私と一緒に食べない?」
「ほ?」
「あ、こんな所に居た。
皆もう集まって……げっ。」
そこで教室に来て俺に声をかけ……宏美の顔を見て露骨に顔を顰める瑞穂。
「お迎えご苦労さま。
でも残念、悠太は今日私と屋上で食べるから。」
「は……?」
そう返しながら頬をひきつらせる瑞穂。
「ね?」
そう言って宏美はスマホの待ち受け画面をチラつかせてくる。
こいつっ!?
「悠太!?」
瑞穂に睨まれる。
「あー……えっと、瑞穂……すまん……。」
「ふふ、よく分かってるじゃん。」
上機嫌な宏美。
「はぁ!?」
それに見事な真反対の表情、鬼の形相をする瑞穂。
あ、これ後で俺死ぬかも……。
「さ、行こっ。」
そう言ってナチュラルに手を引いてくる宏美。
それにちょっと戸惑ってしまう。
「どうかした?」
「いや……。」
「私、言ったよね?なんでもない人とは手を繋がないって。」
不意に、宏美のそんな言葉がフラッシュバックする。
体育祭の時は俺からだった。
でも今は宏美の方から握ってきた。
一体どう言う風の吹き回しなんだ……?
「ってか行くって何処に……。」
「屋上とか?今日は天気も良いし」
「まぁ別に良いけど……。
てかそんな引っ張らなくても自分で歩けるっての……。」
「良いから良いから。」
本当今日のこいつヤケに強引だな……。
「うーん!いい天気!」
屋上に着くと、そんな事を言いながら両手を広げて空を見上げる宏美。
……なんか屋上のドアのガラス窓に黒髪ロングのシルエットがピッタリ張り付いてる様に見える気がするんだが見なかった事にしとこう……。
「その辺座ろっか。」
とりあえず2人して手頃な段差に腰を下ろす。
ちなみに……宏美は狙ってか無意識か入口から良く見える位置に陣取った。
いや……もし意図的なら強過ぎだろ……。
入り口からめっちゃ恨みのオーラが伝わってくるんだが……!?
「どうしたの?」
「いや……。」
無言で目線だけを入口にやる。
「あぁ。」
え、気付いてた?こいつ強過ぎない……?
「なんかさ、変な感じだよね。」
しかも普通に会話してきただと……?
気にする様子もなく弁当を広げ始める宏美。
対して俺はどうにも背後が気になりながら……。
でも宏美につられて弁当を広げる。
「……変な感じって?」
「だってそうじゃん。
まさか悠君と2人で、しかもお互い制服姿でこうしてご飯食べるなんて。」
「そりゃお前……あの時はお互い成人してたんだしその時に制服なんか着てたらただのコスプレじゃねぇか。」
忘れた人の為に書いておくが宏美はこの今俺が居る世界を作った奴なのだ。
正確にはそれを作ったのはリオの知り合いのリタだが、そのリタにそれを願ったのが宏美だ。
この世界に住んでる俺の知り合いは前世での記憶を引き継いでいないが、作った宏美、そして無理心中に巻き込んできた志麻だけは俺同様前世の記憶を引き継いでいる。
だから宏美からすればこの状況は正真正銘初めての状況なのだ。
「そうだけどさ……。
そもそも私達年齢的にも離れてたじゃん?
ただ若返ったってだけじゃ同じ学年でこうして一緒になんてなかった訳だし。」
「それはまぁ……。」
「だからさ、なんか変な感じだけど。
でも嬉しくもあると言うか。」
「え?」
「悠君との学生生活、ちょっと憧れてたんだよね。」
「なっ……。」
「そしたらきっと楽しかっただろうなって。
まぁ、今はなんか思ってたのと違うんだけどね……。」
驚いた。
こいつそんな事思ってたのか……。
「それだって私のせい……か。」
そう言って目を伏せる宏美。
「あぁあ、いっその事全部忘れて新しい気持ちでまたこうして同じ学校に通えたら良かったのに……。」
「宏美……?」
「あ、ごめん。
もう弱気にならないって決めたのに……なんか愚痴みたいになっちゃった。
さ、食べよ。」
「あ、おう……。」
言われて考える。
もし宏美と高校の時に出会って一緒に過ごしていたら。
多分全く違う時間を刻んでいたのだろう。
もしかしたら別れる、と言う未来も無かったのかもしれない。
いや……そんな事考えたってどうにかなる訳でもないのに。
ん、いや待てよ?
この世界を作ったのは宏美だ。
もしかして今学生生活を送っているのは、そんな宏美の願いをリタが聞き入れたから……?
いや……まさかな。
「おっ、唐揚げ美味しそうじゃん!
貰い!」
「あ!?おまっ!?勝手に! 」
日奈美お手製の唐揚げを!?
「わ!これすごく美味しい。
あの妹ちゃんお手製なんだっけ?」
「あ、当たり前だろ。
日奈美の料理は世界一だからな。」
「はいはい、シスコンシスコン、私の卵焼き1個の半分あげるから。」
そんな事を笑いながら言ってくる。
「はぁ!?お前!そこは1個……「ほら、あーん。」ちょ!?」
本当に1個を箸で半分に切ってそれを摘んで俺に向けてくる。
「何?いらないの?」
「いや、お前それは!?」
なんだなんだ!?なんなんだよコイツの変貌っぷりは!?
「ほらほら早く早く。」
そう言ってもう片方の手ではスマホをチラつかせてくる宏美。
くそぅ……!
一思いに食らいつく。
それに一瞬呆気に取られた表情をしたものの、すぐに満足そうな顔をした。
「ど?美味し?」
「あ、あぁ。」
なんなんだよこれはっ!あーん、て!あーんて!しかも普通に関節キスだしっ!
「ふふ、良かった。」
そんな俺の動揺っぷりを見てか見ずか、宏美は嬉しそうに微笑む。
「と言うかその半分もよこせ!」
「嫌だよー。」
そう言って半分をとっとと食べてしまう宏美。
「あ!?てめっ!」
宏美は思った。
楽しいな、と。
確かにあの時願っていたものとは似ても似つかない世界だ。
他の元カノも居るし、なんだかシスコンの妹、最推しまでいるなんて……。
考えれば考えるほど悠太が意味が分からない程モテまくってる世界だけど……。
でもそれだって私が招いてしまった事だ。
今度こそ絶対に……。
小さく決意する。
この一瞬のチャンスを、絶対に手放したくなんてない。
「宏美?」
「ううん、なんでもない。」
それにしても……ドア壊れないかな……あれ……。
ピッタリ張り付いてる志麻を見ながら宏美は小さくため息を吐くのだった……。
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