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第3章:広がる世界と、七歳の肖像
愛しき日々-嵐の前の晩餐
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リサーナはゆっくりと歩み寄り、エレーナの小さな手をそっと包み込みました。
リサーナは少しだけ表情を引き締め、次なる高い壁について告げたのです。
「ですが、これで終わりではありません。次にあなたが挑むのは、『能動的発動訓練』……。つまり、閉じ込めた力を、あなたの意志で、必要な分だけ、指先からそーっと取り出す練習をするのです。出す量を一滴でも間違えれば、再び周囲を狂わせてしまう。閉じ込めるよりも、ずっと、ずーっと難しいことなのですよ」
「じぶんの意志で……だす……?」
エレーナの黄金の瞳に、新たな緊張が走りました。
ようやく閉じ込められるようになったばかりなのに、今度は「出す」練習。その難しさを子供ながらに悟ったのか、エレーナの小さな眉が「八の字」に下がります。
そんなエレーナの様子を見て、リサーナはふっと表情を和らげ、エレーナの鼻先を優しく指で突つきました。
「けれど、そのお話は今日はおしまい。エレーナ、しばらくは修行を忘れて、一週間ほど休暇を楽しみなさい。」
「……お休み、していいの?」
「ええ。張り詰めすぎた心では、繊細な魔力は扱えません。パパや兄弟たち、それに騎士のお兄さんたちと思い切り遊びなさい。あなたが『楽しい!』って心から笑うことが、実は一番の近道になるのですから」
リサーナはそう言って、エレーナの背中を優しく押しました。
エレーナとヴィンセントが嬉しそうに喋っているのを微笑ましくみているリサーナ。
「……ふふ、あんなに喜んで。……けれどヴィンセント、次はもっと大変ですよ。自分の意志で力を操る『能動的発動』。……それをこなして初めて、エレーナはこの力の主人になれるのですから」
リサーナの声は、喜び騒ぐパパの耳には届いていないようでしたが、傍らに控えていたフェイとゼノ、バッシュたちの耳にはしっかりと届きました。彼らは一瞬、表情を引き締めましたが、すぐに目の前の「愛娘の生還」を祝う喧騒に加わりました。
「さあ! 今日は宴だ! エレーナの第一歩を祝って、公爵邸の最高のご馳走を並べさせるぞ!」
ヴィンセントの号令が公爵邸の隅々にまで響き渡りました。
「――閣下、お待ちくださいませ」
静かですが、逆らえない威厳を持った声が響きました。公爵邸のメイド長、マギーです。彼女の後ろには、エレーナの専属メイドであるアンたち数人が、真っ白なタオルと着替えを持って控えていました。
「マギー! なんだ、今からエレーナと食堂に……」
「まずは温かいお湯に浸かり、身も心も清めるのが先決でございますわ。……さあ、アン達エレーナ様をお連れして」
「はい、マギー様!」
アンたちが楽しそうにエレーナの周りを取り囲みます。
「エレーナお嬢様、お疲れ様でした! お風呂、たっぷり沸かしてありますよ!」
「わあ、アン! みんな! ……えへへ、おふろ、だいすき!」
エレーナがメイドたちに連れられて歩き出すと、リサーナがふふっと微笑んで後に続きました。
「ヴィンセント、男たちは先にお部屋で待っていなさい。……エレーナ、わたくしも一緒に入ってもよろしいかしら?」
「おばあさまと!? うんっ、いっしょにはいりたい!」
ヴィンセント達はエレーナ達を見送った。
エレーナが「おふろ、いってきまーす!」とアンたちに連れられて地下室を後にした。瞬間、ヴィンセント公爵はマッハの指さばきで全幹部へ魔導メールを飛ばしました。
件名:エレーナの特訓、第一段階終了!
送信者:ヴィンセント・ロゼレイド(公爵)
宛先:ロゼレイド家、及び全部隊長・幹部各位
お疲れ。
たった今、エレーナの「閉じ込める」特訓がすべて終了した!
これから一週間は休暇にする。今夜は家族でゆっくり飯を食うつもりだ。
各々、引き続き職務に励んでくれ。
追伸:騎士宿舎にも最高級の肉を届けさせてある。盛大に祝え!
Re: 件名:エレーナの特訓、第一段階終了!
送信者:フェイ(第一部隊長)
閣下、ご報告ありがとうございます。エレーナ、本当におめでとうございます。
引き続き、第一部隊は帝都街区の夜間巡回任務を全ういたします。
(心の声:嘘だ!!嫌だぁぁ!!なんで今日が当番なんだよぉぉ!!)
Re: 件名:エレーナの特訓、第一段階終了!
送信者:ジュリアン(次男)
嘘だろ!?僕はアカデミーの門限で帰れないんだぞ!父上、ずるい!
エレーナ、僕の分までパイ食べてて!明日、絶対飛んで帰るからね!!
公爵邸にある、まるで小さなプールのような大浴場。大理石の床からは湯気が立ち上り、お湯の中にはエレーナが好きな花の香りがするオイルが垂らされていました。
アンたちが手際よくエレーナの体を洗い、黄金の髪をふわふわの泡で包み込みます。
「お嬢様、髪が少し伸びましたね。とっても綺麗です」
「ほんと? ……アン、くすぐったいよぉ、えへへ!」
メイドたちの笑い声が響く中、リサーナもゆったりとお湯に浸かり、その様子を優しく見守っていました。やがて体が綺麗になると、エレーナはトタトタとお湯の中へ入り、リサーナの隣に座りました。
「……ふぅ。おばあさま、お湯、あったかいね」
「ええ。頑張った心と体が、ほどけていくようですね」
リサーナは、エレーナの小さな肩をそっと抱き寄せました。お湯の温かさと、おばあ様の優しい体温。エレーナは、修行中の緊張が本当の意味で消えていくのを感じました。
「エレーナ。一週間お休みしたら、次は『自分の意志で力を出す』練習をしましょうね。それは、今日までのように『閉じ込める』ことよりずっと難しいけれど……今のあなたなら、きっと光を美しく操れるようになりますわ」
エレーナはお湯をパシャパシャと跳ねさせながら、リサーナを見上げました。
「だす練習……。うん、エレーナ、がんばる! おばあさまみたいに、優しくて、かっこいい光にしたいの!」
「ふふ、楽しみにしておりますよ」
お風呂から上がり、アンたちに最高に可愛らしいドレスを着せてもらったエレーナ。髪にはキラキラしたリボンが結ばれ、まるで本物の妖精のようです。
エレーナとリサーナは食堂にいくと、
日勤の任務を終えたアルベルト、バッシュ、ゼノ、カイン、シオンたちが、示し合わせたかのように次々と屋敷へ戻ってきました。
「わあぁっ! アルベルトおにいさま、みんな! おかえりなさい!」
「ただいま、エレーナ。おめでとう、本当によく頑張ったね」
アルベルトが優しくエレーナを抱き上げ、ダイニングは最高のお祝いムードに包まれます。
リサーナはそんな孫の姿に目を細めながら、傍らに控えるクラウスへ声をかけました。
「クラウス。リサーナの苦労が一段落したのです。今夜は特別に、地下の蔵にある『黄金の雫』を開けなさい。家族と、この騒がしい守護者たちのためにね」
「畏まりました、皇太后様。至高の一本をご用意いたしましょう」
クラウスは優雅に一礼し、音もなくダイニングを後にしました。
一方で、騎士宿舎の食堂も閣下からの肉を前に「お嬢様万歳!」と歓喜の渦。エレーナは賑やかな食卓で、みんなの優雅な、あるいは豪快な所作をじーっと観察し、その気品を無意識に「写し取って」いくのでした。
深夜。帝都の街区巡回を終えた二人は、公爵邸の門の前で別れました。
「自分、ちょっと宿舎の様子見てくるっす。肉の余りがあるかもだし」と軽い足取りで去っていくジョエルを見送り、フェイは一人、静まり返った本邸の食堂へと向かいました。
フェイが重い扉を開けると、そこは主たちが眠りについた後の、しんと静まり返った空間。
テーブルには、冷えかけた一人分の料理。フェイが寂しくフォークを握ったその時でした。
「――フェイ様。そのように肩を落とされては、お嬢様がお作りになった喜びの空気が台無しになりますよ」
振り返ると、そこにはヴィンセントの執事長兼侍従であるクラウスが、一分の隙もない姿勢で立っていました。
「ク、クラウスさん……! まだ起きておいでだったので?」
「ええ。閣下のお召し替えを終え、明日の予定を整理しておりました。……フェイ殿、お肉を温め直させました。リサーナ様が開けられた『黄金の雫』も、あなたのために少し残しておきましたよ」
クラウスが恭しく差し出したのは、湯気の立つ温かな肉と、琥珀色の極上ワイン。
「クラウス……! なんてお優しいんだ! 閣下もみんなも僕を置いて寝てしまったというのに!」
「勘違いなさいませんよう。執事長として、見過ごせなかっただけです。……さあ、少しの間、お付き合いいたしましょう」
フェイは涙を流しながら、クラウスの優雅な給仕で至福の時間を過ごしました。
一方その頃、宿舎の食堂は、まだお祭り騒ぎの真っ最中でした。
「うおっ!ジョエル!巡回お疲れ!これ食えよ!」
「マヂ最高っす、この肉!」
ジョエルは非番の騎士たちと肩を組み、山のように余っていた特上肉を豪快に頬張っていました。
翌朝。
本邸でクラウスに優雅に癒やされたフェイと、宿舎で肉を詰め込みすぎてお腹を壊しかけているジョエル。
対照的な二人の夜が明け、エレーナの一週間の休暇が始まります。
「パパ、みんな、おはよう! エレーナ、今日はいっぱい遊ぶの!」
エレーナの元気な声が響き、ロゼレイド公爵邸に穏やかな休息の時間が訪れました。
リサーナは少しだけ表情を引き締め、次なる高い壁について告げたのです。
「ですが、これで終わりではありません。次にあなたが挑むのは、『能動的発動訓練』……。つまり、閉じ込めた力を、あなたの意志で、必要な分だけ、指先からそーっと取り出す練習をするのです。出す量を一滴でも間違えれば、再び周囲を狂わせてしまう。閉じ込めるよりも、ずっと、ずーっと難しいことなのですよ」
「じぶんの意志で……だす……?」
エレーナの黄金の瞳に、新たな緊張が走りました。
ようやく閉じ込められるようになったばかりなのに、今度は「出す」練習。その難しさを子供ながらに悟ったのか、エレーナの小さな眉が「八の字」に下がります。
そんなエレーナの様子を見て、リサーナはふっと表情を和らげ、エレーナの鼻先を優しく指で突つきました。
「けれど、そのお話は今日はおしまい。エレーナ、しばらくは修行を忘れて、一週間ほど休暇を楽しみなさい。」
「……お休み、していいの?」
「ええ。張り詰めすぎた心では、繊細な魔力は扱えません。パパや兄弟たち、それに騎士のお兄さんたちと思い切り遊びなさい。あなたが『楽しい!』って心から笑うことが、実は一番の近道になるのですから」
リサーナはそう言って、エレーナの背中を優しく押しました。
エレーナとヴィンセントが嬉しそうに喋っているのを微笑ましくみているリサーナ。
「……ふふ、あんなに喜んで。……けれどヴィンセント、次はもっと大変ですよ。自分の意志で力を操る『能動的発動』。……それをこなして初めて、エレーナはこの力の主人になれるのですから」
リサーナの声は、喜び騒ぐパパの耳には届いていないようでしたが、傍らに控えていたフェイとゼノ、バッシュたちの耳にはしっかりと届きました。彼らは一瞬、表情を引き締めましたが、すぐに目の前の「愛娘の生還」を祝う喧騒に加わりました。
「さあ! 今日は宴だ! エレーナの第一歩を祝って、公爵邸の最高のご馳走を並べさせるぞ!」
ヴィンセントの号令が公爵邸の隅々にまで響き渡りました。
「――閣下、お待ちくださいませ」
静かですが、逆らえない威厳を持った声が響きました。公爵邸のメイド長、マギーです。彼女の後ろには、エレーナの専属メイドであるアンたち数人が、真っ白なタオルと着替えを持って控えていました。
「マギー! なんだ、今からエレーナと食堂に……」
「まずは温かいお湯に浸かり、身も心も清めるのが先決でございますわ。……さあ、アン達エレーナ様をお連れして」
「はい、マギー様!」
アンたちが楽しそうにエレーナの周りを取り囲みます。
「エレーナお嬢様、お疲れ様でした! お風呂、たっぷり沸かしてありますよ!」
「わあ、アン! みんな! ……えへへ、おふろ、だいすき!」
エレーナがメイドたちに連れられて歩き出すと、リサーナがふふっと微笑んで後に続きました。
「ヴィンセント、男たちは先にお部屋で待っていなさい。……エレーナ、わたくしも一緒に入ってもよろしいかしら?」
「おばあさまと!? うんっ、いっしょにはいりたい!」
ヴィンセント達はエレーナ達を見送った。
エレーナが「おふろ、いってきまーす!」とアンたちに連れられて地下室を後にした。瞬間、ヴィンセント公爵はマッハの指さばきで全幹部へ魔導メールを飛ばしました。
件名:エレーナの特訓、第一段階終了!
送信者:ヴィンセント・ロゼレイド(公爵)
宛先:ロゼレイド家、及び全部隊長・幹部各位
お疲れ。
たった今、エレーナの「閉じ込める」特訓がすべて終了した!
これから一週間は休暇にする。今夜は家族でゆっくり飯を食うつもりだ。
各々、引き続き職務に励んでくれ。
追伸:騎士宿舎にも最高級の肉を届けさせてある。盛大に祝え!
Re: 件名:エレーナの特訓、第一段階終了!
送信者:フェイ(第一部隊長)
閣下、ご報告ありがとうございます。エレーナ、本当におめでとうございます。
引き続き、第一部隊は帝都街区の夜間巡回任務を全ういたします。
(心の声:嘘だ!!嫌だぁぁ!!なんで今日が当番なんだよぉぉ!!)
Re: 件名:エレーナの特訓、第一段階終了!
送信者:ジュリアン(次男)
嘘だろ!?僕はアカデミーの門限で帰れないんだぞ!父上、ずるい!
エレーナ、僕の分までパイ食べてて!明日、絶対飛んで帰るからね!!
公爵邸にある、まるで小さなプールのような大浴場。大理石の床からは湯気が立ち上り、お湯の中にはエレーナが好きな花の香りがするオイルが垂らされていました。
アンたちが手際よくエレーナの体を洗い、黄金の髪をふわふわの泡で包み込みます。
「お嬢様、髪が少し伸びましたね。とっても綺麗です」
「ほんと? ……アン、くすぐったいよぉ、えへへ!」
メイドたちの笑い声が響く中、リサーナもゆったりとお湯に浸かり、その様子を優しく見守っていました。やがて体が綺麗になると、エレーナはトタトタとお湯の中へ入り、リサーナの隣に座りました。
「……ふぅ。おばあさま、お湯、あったかいね」
「ええ。頑張った心と体が、ほどけていくようですね」
リサーナは、エレーナの小さな肩をそっと抱き寄せました。お湯の温かさと、おばあ様の優しい体温。エレーナは、修行中の緊張が本当の意味で消えていくのを感じました。
「エレーナ。一週間お休みしたら、次は『自分の意志で力を出す』練習をしましょうね。それは、今日までのように『閉じ込める』ことよりずっと難しいけれど……今のあなたなら、きっと光を美しく操れるようになりますわ」
エレーナはお湯をパシャパシャと跳ねさせながら、リサーナを見上げました。
「だす練習……。うん、エレーナ、がんばる! おばあさまみたいに、優しくて、かっこいい光にしたいの!」
「ふふ、楽しみにしておりますよ」
お風呂から上がり、アンたちに最高に可愛らしいドレスを着せてもらったエレーナ。髪にはキラキラしたリボンが結ばれ、まるで本物の妖精のようです。
エレーナとリサーナは食堂にいくと、
日勤の任務を終えたアルベルト、バッシュ、ゼノ、カイン、シオンたちが、示し合わせたかのように次々と屋敷へ戻ってきました。
「わあぁっ! アルベルトおにいさま、みんな! おかえりなさい!」
「ただいま、エレーナ。おめでとう、本当によく頑張ったね」
アルベルトが優しくエレーナを抱き上げ、ダイニングは最高のお祝いムードに包まれます。
リサーナはそんな孫の姿に目を細めながら、傍らに控えるクラウスへ声をかけました。
「クラウス。リサーナの苦労が一段落したのです。今夜は特別に、地下の蔵にある『黄金の雫』を開けなさい。家族と、この騒がしい守護者たちのためにね」
「畏まりました、皇太后様。至高の一本をご用意いたしましょう」
クラウスは優雅に一礼し、音もなくダイニングを後にしました。
一方で、騎士宿舎の食堂も閣下からの肉を前に「お嬢様万歳!」と歓喜の渦。エレーナは賑やかな食卓で、みんなの優雅な、あるいは豪快な所作をじーっと観察し、その気品を無意識に「写し取って」いくのでした。
深夜。帝都の街区巡回を終えた二人は、公爵邸の門の前で別れました。
「自分、ちょっと宿舎の様子見てくるっす。肉の余りがあるかもだし」と軽い足取りで去っていくジョエルを見送り、フェイは一人、静まり返った本邸の食堂へと向かいました。
フェイが重い扉を開けると、そこは主たちが眠りについた後の、しんと静まり返った空間。
テーブルには、冷えかけた一人分の料理。フェイが寂しくフォークを握ったその時でした。
「――フェイ様。そのように肩を落とされては、お嬢様がお作りになった喜びの空気が台無しになりますよ」
振り返ると、そこにはヴィンセントの執事長兼侍従であるクラウスが、一分の隙もない姿勢で立っていました。
「ク、クラウスさん……! まだ起きておいでだったので?」
「ええ。閣下のお召し替えを終え、明日の予定を整理しておりました。……フェイ殿、お肉を温め直させました。リサーナ様が開けられた『黄金の雫』も、あなたのために少し残しておきましたよ」
クラウスが恭しく差し出したのは、湯気の立つ温かな肉と、琥珀色の極上ワイン。
「クラウス……! なんてお優しいんだ! 閣下もみんなも僕を置いて寝てしまったというのに!」
「勘違いなさいませんよう。執事長として、見過ごせなかっただけです。……さあ、少しの間、お付き合いいたしましょう」
フェイは涙を流しながら、クラウスの優雅な給仕で至福の時間を過ごしました。
一方その頃、宿舎の食堂は、まだお祭り騒ぎの真っ最中でした。
「うおっ!ジョエル!巡回お疲れ!これ食えよ!」
「マヂ最高っす、この肉!」
ジョエルは非番の騎士たちと肩を組み、山のように余っていた特上肉を豪快に頬張っていました。
翌朝。
本邸でクラウスに優雅に癒やされたフェイと、宿舎で肉を詰め込みすぎてお腹を壊しかけているジョエル。
対照的な二人の夜が明け、エレーナの一週間の休暇が始まります。
「パパ、みんな、おはよう! エレーナ、今日はいっぱい遊ぶの!」
エレーナの元気な声が響き、ロゼレイド公爵邸に穏やかな休息の時間が訪れました。
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