異世界貴族は家柄と共に! 〜悪役貴族に転生したので、成り上がり共を潰します〜

スクールH

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学園編 6章

第141話 決闘④ (リリス視点)

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私は歯を食いしばって何とか立ち上がる。

目の前の相手、敵であるルイ君を睨む。

彼は、こちらを見下したように口元に笑いを浮かべていた。

それに怒りを感じながらも、私は勝てない事に焦りを感じ始めていた。

もちろん、相手の言い分は間違っていると思いたい。

でも、どこか心にぐさりと突き刺さる言葉ばかりだった。

反論をしようにも、その度に頭を上から抑えつけるような意見を言われる。

「ねぇ、どうして貴方はそこまで私達平民をを見下すの!?身分が低いから?そういう世界だから?」

私の質問に薄ら笑みを浮かべてルイ君は答える。

「さっきからお前は本当に何も分かっていないな!?自分が正義だと思い込んでいるのか?だったら能天気のただの馬鹿だ!」

私が馬鹿?

「選ばれた人しかこの世界では生きてはいけない。お前はその選ばれた方か?いや、違うな。選ばれなかった方なのさ!」

グサリと心を刺される。

彼の言うとおり、私は選ばれなかった人間だ。

両親に捨てられ、周りから馬鹿にされ。

たまたま精霊術を使えるだけの無能なんだよ。

『お前のような無能者は我が家の恥曝しなんだよ!』

父の言葉が脳裏に蘇る。

『あんたを産んだことが一番の後悔よ!』

母の言葉が胸に響く。

『今のあなたは本当に滑稽だわ。無能姉さん。オホホホ!』

妹の笑いが記憶の底にこびりつく。

[おい、リリス!しっかりしろ!]

クロの言葉で正気を取り戻す。

[相手に飲まれないように気を付けなさい]
[そ、そうです!あんな悪い奴の言うことなんて気にしちゃだめです!]

フィーンとタルルが励ましてくれる。

そうだった、危なかった。

少し疲れているせいけ、鵜呑みにするところだった。

私は負けてはいけない。

勝って、自分の正しさを証明しないといけない。

[大丈夫だ、リリス。お前は負けない。毎日特訓をして努力してきたのだから。家柄を鼻にかけ、あんな傲慢で才能しか無い奴には、きっと勝てる]
「そう、よね」

私は気持ちを切り替える。

[でも、どうやって倒すんだ?妾たちの攻撃はすでに見切られていたぞ]

それが問題だ。

どうしてか見切られているのかは分からない。

でも、こちらだって向こうの使える魔法を知らないわけじゃない。

「やっぱり最後は水魔法で決めてくると思うよね?」
[確かにな。奴の得意魔法だろうからな。ああいう輩は大体華々しく勝ちたいから、最後は盛大に打ってくるであろう]
「そうね。だったら接近戦に持っていくしか無いわね」
[動けるか?]

問題ないわ。

私は踏み込んで一気に距離を詰める。

【ストップ】

[どう向き合ったほうがいい?]
[相手の左側面だな。剣が振りにくい位置だ]

私は指示通り左側面へと回り込む。その瞬間、スキルが解除される。

だが、相手はそれを知っていたかのように片手で剣を持ち替えて対処してくる。

今度は【エレク】で相手の頭上に雷雲を発生させて注意を引く。

しばし剣がぶつかり合う。

[ライトニングを使ったほうがいいかな?]
[いや、視界を塞いでも探知魔法で簡単に対処される]

私はそれにうなずき、次の攻撃を模索する。

そこで相手の隙を見つけた。

微かにではあるが、右足の動きが遅れていた。

罠かもしれないが、賭けてみる価値はある。

私は【グラビティー】で相手の剣を軽量化し、自分の重い剣で上へと払いあげる。

そこで相手の注意を剣の方に向け、姿勢を低くして足を払おうとする。

しかし、それを見越したように後ろへと半歩下がるルイ君。

でも、私も追撃をやめない。

振り下ろされる剣の直前に、足を払おうと姿勢をさらに低くする。

たまらず後ろへと軽く飛んで剣を構え直そうとするが、その隙を私は見逃さない。

【ストップ】

ここで一気に決着をつけたい。

後ろに飛ぶ相手のわずかな滞空時間に合わせるように、一気に間合いを詰める。

私は自分の剣を相手に向かって投げ、姿勢を低くする。

相手の注意が投げられた剣に取られて、私への対応が一瞬遅れた。

相手を気絶させれば勝ちのはず。

私は、ルイ君のみぞおちを狙って渾身のパンチを入れようとした。

「取った!」

全てが上手くいった・・・はずだった。
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