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学園編 6章
第140話 決闘③
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一瞬、気を失っていた僕。
足から崩れ落ち、すぐにはピクリとも体を動かせずにいた。
両目の焦点もボヤけている。
このまま僕は負けてしまうのか?
こんなにあっさり負けていいのか?
そんな考えが頭をよぎる…
が、それでも体を自由に動かせるわけではない。
今のこの状況は、小説内のルイと全く同じだった。
主人公のリリスに自信満々に挑んで負けるルイ。
・・・敗者のような僕。
このままでいいのか?と自問自答する。
このまま負けたら・・・・
「フフフ・・・上出来だ」
「な、何で立ち上がれるの!?」
準備はしてみるもんだな。
僕はリリスからあの雷のスキルを受けた瞬間、咄嗟に作ったのが避雷針であった。
ただの避雷針ではない。電気をそこに集めてそれを分解し、弱めるという魔法の世界ならではの避雷針だ。
直前にレーナからの情報もあったので、リリスが雷のスキルを使えた場合のために、念の為作っておいた。
もちろん、避雷針だけでは雷に当たった衝撃を弱化吸収できるわけではない。
だから、一瞬気を失ってしまった。
ただ、僕が負けたわけではない。
「なあ、勝ったと思っただろ?自分の隠し玉がまさか対処されるとは思ってもいなかっただろ?」
「うっ、どうして対処できたの!?」
「さあ、教えてやる義理は無いな」
僕はこちらへと近寄ってきていたリリスへと一気に距離を詰める。
油断していたリリスは半歩反応が遅れた。
僕が振った剣をいなすことしかできず、数歩後ろに後退る。
それを見て、僕は魔法を作り出す。
僕の得意とする水魔法で、リリスめがけて放つ。
だが、それに合わせるようにリリスも水のスキルを使った。
「ほほぉ~~~、まだ隠し玉を持っていたか」
だが残念だったな。
今、使ってしまった。
もう対処は出来る。
水と水がぶつかり、大きな爆発音が起こる。
それに合わせて僕は地面に手を置き、罠を作り出そうとしたがそれをさせないようにリリスが間髪入れずに突っ込んでくる。
「させないわ!」
「上等だ!」
僕は咄嗟に地面から手を離して、一歩後ろに引くフェイントをかける。
それを見たリリスは剣を僕の首元へと突こうとする。
だが、それに合わせるように僕は避けて至近距離で魔法を放つ。
それに反応したリリスは一瞬で距離を取った。
「平民にしてはいい動きが出来ているじゃないか」
「貴方、平民平民って!何で下に見ているの!」
「だってそうじゃないか?貴様らと僕らでは生き方が違う」
「じゃあ、アルス君もレーナさんも同じだと言いたいの!」
「アルスはうちの一員に向かい入れられたがあくまで従者だし、いちおう元貴族のレーナも今は僕の奴隷だ。まあ、だから僕から見たら二人とも平民、下民だよ」
そう言われた本人たちは、またかやれやれ、といった感じで首をすくめた。
「どうして差別をするの!どうして私を倒そうとするの!?私はただ普通に楽しく学校生活を送りたいだけなのに!」
それ、まじで言っているのか?
だったら、お前、相当頭悪いぞ!
「リリス。お前、まさかこの学園で平穏に生きていけると思っているのか?悪意も差別も何もかも外と同じ、社会の縮図のようなこの学園で?この場所で?」
ここでは日々、青春真っ盛りな学園生活の裏側では、それこそ大人顔負けの攻防戦が繰り広げられている。
そんなこと、貴族社会では当たり前のこと。
それを乗り越えられない貴族は負け組と一緒だ。
「本当に平民はいいよな。何も知らずに、のほほんと暮らして働いていればいいだけだからな!まあ、僕はなりたいとは思わないけれど!ククク」
僕からしたら、前世の僕はリリスのような状況だった。
名家に生まれながらも、結局捨てられた存在。
そう考えると、また無性に腹が立ってきた。
昔の自分を見ているみたいでイライラする。
「いい加減にしてください!!」
またも先程のように頭上に雲が作られていく。
そろそろ決着をつけるか。
僕は転移魔法陣を展開し、そこを潜り抜ける。
出た先はリリスの真後ろ。
「っ!」
僕は間髪入れずに剣を振る。
対応の遅れたリリスはもろにくらい、後ろへと吹っ飛ぶ。
「ちっ、受け身を取ったか」
体が傷だらけになったリリス。
が、いまだ決定打とはなっていない。
「こういう輩は、本当にゾンビ並みに立ち上がってくるな…」
リリスはなおも剣を構える。
足から崩れ落ち、すぐにはピクリとも体を動かせずにいた。
両目の焦点もボヤけている。
このまま僕は負けてしまうのか?
こんなにあっさり負けていいのか?
そんな考えが頭をよぎる…
が、それでも体を自由に動かせるわけではない。
今のこの状況は、小説内のルイと全く同じだった。
主人公のリリスに自信満々に挑んで負けるルイ。
・・・敗者のような僕。
このままでいいのか?と自問自答する。
このまま負けたら・・・・
「フフフ・・・上出来だ」
「な、何で立ち上がれるの!?」
準備はしてみるもんだな。
僕はリリスからあの雷のスキルを受けた瞬間、咄嗟に作ったのが避雷針であった。
ただの避雷針ではない。電気をそこに集めてそれを分解し、弱めるという魔法の世界ならではの避雷針だ。
直前にレーナからの情報もあったので、リリスが雷のスキルを使えた場合のために、念の為作っておいた。
もちろん、避雷針だけでは雷に当たった衝撃を弱化吸収できるわけではない。
だから、一瞬気を失ってしまった。
ただ、僕が負けたわけではない。
「なあ、勝ったと思っただろ?自分の隠し玉がまさか対処されるとは思ってもいなかっただろ?」
「うっ、どうして対処できたの!?」
「さあ、教えてやる義理は無いな」
僕はこちらへと近寄ってきていたリリスへと一気に距離を詰める。
油断していたリリスは半歩反応が遅れた。
僕が振った剣をいなすことしかできず、数歩後ろに後退る。
それを見て、僕は魔法を作り出す。
僕の得意とする水魔法で、リリスめがけて放つ。
だが、それに合わせるようにリリスも水のスキルを使った。
「ほほぉ~~~、まだ隠し玉を持っていたか」
だが残念だったな。
今、使ってしまった。
もう対処は出来る。
水と水がぶつかり、大きな爆発音が起こる。
それに合わせて僕は地面に手を置き、罠を作り出そうとしたがそれをさせないようにリリスが間髪入れずに突っ込んでくる。
「させないわ!」
「上等だ!」
僕は咄嗟に地面から手を離して、一歩後ろに引くフェイントをかける。
それを見たリリスは剣を僕の首元へと突こうとする。
だが、それに合わせるように僕は避けて至近距離で魔法を放つ。
それに反応したリリスは一瞬で距離を取った。
「平民にしてはいい動きが出来ているじゃないか」
「貴方、平民平民って!何で下に見ているの!」
「だってそうじゃないか?貴様らと僕らでは生き方が違う」
「じゃあ、アルス君もレーナさんも同じだと言いたいの!」
「アルスはうちの一員に向かい入れられたがあくまで従者だし、いちおう元貴族のレーナも今は僕の奴隷だ。まあ、だから僕から見たら二人とも平民、下民だよ」
そう言われた本人たちは、またかやれやれ、といった感じで首をすくめた。
「どうして差別をするの!どうして私を倒そうとするの!?私はただ普通に楽しく学校生活を送りたいだけなのに!」
それ、まじで言っているのか?
だったら、お前、相当頭悪いぞ!
「リリス。お前、まさかこの学園で平穏に生きていけると思っているのか?悪意も差別も何もかも外と同じ、社会の縮図のようなこの学園で?この場所で?」
ここでは日々、青春真っ盛りな学園生活の裏側では、それこそ大人顔負けの攻防戦が繰り広げられている。
そんなこと、貴族社会では当たり前のこと。
それを乗り越えられない貴族は負け組と一緒だ。
「本当に平民はいいよな。何も知らずに、のほほんと暮らして働いていればいいだけだからな!まあ、僕はなりたいとは思わないけれど!ククク」
僕からしたら、前世の僕はリリスのような状況だった。
名家に生まれながらも、結局捨てられた存在。
そう考えると、また無性に腹が立ってきた。
昔の自分を見ているみたいでイライラする。
「いい加減にしてください!!」
またも先程のように頭上に雲が作られていく。
そろそろ決着をつけるか。
僕は転移魔法陣を展開し、そこを潜り抜ける。
出た先はリリスの真後ろ。
「っ!」
僕は間髪入れずに剣を振る。
対応の遅れたリリスはもろにくらい、後ろへと吹っ飛ぶ。
「ちっ、受け身を取ったか」
体が傷だらけになったリリス。
が、いまだ決定打とはなっていない。
「こういう輩は、本当にゾンビ並みに立ち上がってくるな…」
リリスはなおも剣を構える。
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