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完璧な裏帳簿。
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朝食が終えてもセルビィは食堂に残っていた。令嬢達はセルビアの部屋へと慰めに向かい、今食堂に残っているのはセルビィとナルトだけだった。
「困りました、如何しましょう。」
珍しくセルビィが悩んでいる。
何時もなら今時分、まったりとお茶を飲んで過ごしている頃だ。
「如何しましょう、ナルト様。」
縋るような声がする。セルビィの目の前には何冊かの帳簿が積み重なっている。帳簿を見ながら、セルビィは悩んでいる。
「お前が悩むなんて、珍しいな。」
ナルトは珍しそうにセルビィを見ながら、お茶を飲む。セルビィが悩んでいる姿を見て、ナルトは少し楽しかった。
「裏帳簿が完璧すぎて、横領している事が解りません。」
セルビィは顔を上げてナルトを見る。
「そ、そうか。其れは良かったな。」
横領しているのが解らない事は良い事だ、其れを何故セルビィは悩んでいるのか。ナルトには解らなかった。
「良くありません。これでは、横領の証拠には成りません。」
「成らなくて、良いだろ。」
ナルトは頭を捻った。
「今日、阿保様達に証拠を持って行くと約束したのです。」
「そ、そうだったな。」
「帳簿が完璧すぎて、証拠に成りません。如何しましょう、ナルト様。」
縋るようにナルトを見る。
「それは、解りやすいのを作成するしかないだろう。」
「今日ですよ。」
セルビィはあからさまに嫌そうな顔をした。ナルトはお茶を飲み干した。
「お前が阿保様達に約束をしたんだろ、責任を持って用意しろ。」
珍しく優位なナルトは、セルビィに諭すように言った。困っているセルビィを見るのは、内心かなり楽しかった。
「ぶーぅ。」
セルビィは頬を膨らました。
「如何したらひと目で横領しているのが解るのか、解りません。」
縋るように瞳を潤ませて、ナルトを見詰め続ける。
「それは、この支援金の半分を豪遊したことにして。」
「えっと、これをですか? 」
首を傾げながら、裏帳簿を見る。近付いて来たナルトに隣の椅子を進める。ナルトは、椅子に腰を下ろした。
「どう書けば……。」
書き方が解らないと、おろおろしている。目が不安げにナルトを見詰める。
「それは此処の部分を書いて、その半分をの金額を……。」
ナルトの言葉にセルビィは白紙の帳簿を出して、広げる。ナルトはペンを取り帳簿の上に走らせた。
「こう書けば……。」
「ふむふむ、なる程。」
ナルトは、帳簿を書く。
「他には? 」
「そうだな、此処の砦の修理費の半分を豪遊したことに……。」
「ふむふむ、なる程。」
ナルトは、帳簿を書く。
「それから? 」
「そうだな、この部分を豪遊したことに……。」
ナルトは、帳簿を書く。
「なんか、父様。豪遊ばかりしてませんか。」
セルビィは首を傾げる。
「物を買えば、現物を持ってこいと言われたら如何する。」
「流石です、ナルト様。」
セルビィは手を合わせて、ナルトを誉め称えた。
「此処は? 」
「そうだな、此処もこう……。」
「ふむふむ、なる程。」
ナルトは、帳簿を書く。
「それから、此処も……。」
ナルトは帳簿を、書く手が止まった。
「何で俺が書いてるんだ!! 」
ナルトはテーブルに手を付いて立ち上がった。
「えーっ。此処まで書いたんだから最後まで責任を持って書いて下さい。」
隣でお茶を飲んで見ていたセルビィが、ナルトを見上げた。
「誰が書くか!! 」
「ケチです。」
「ケチじゃない、お前が書け!! 」
頬を膨らますセルビィに、ナルトは食ってかかった。
セルビィは静かにナルトの書いた帳簿を閉じた。
「まあ、此れだけ有れば十分でしょう。」
裏帳簿と二つを重ねて、
「この二つを比べてみれば、立派な横領の証拠に成ります。」
セルビィはにっこりと、微笑んだ。
「いや、それ裏帳簿だよな? 」
何処の世界に本物の裏帳簿を偽物の帳簿と比べる者がいるのか。
「はい。完璧な裏帳簿です。」
セルビィは微笑む。
「完璧すぎて、裏帳簿には見えません。と言うか、表帳簿は存在しません。二つ作るのは面倒なので、帳簿は此れだけです。」
確かに、帳簿は完璧だった。何処を取っても嘘はない。国から支給された支援金は、支援金として使われている。砦の修繕計画金は、砦を作る材料費に使われている。勿論、物資の流れを取っても嘘偽りはない。ただ、使われた場所がオースト国ではないだけだ。
「あーー。お前、そういう処は物臭だよな。」
「有り難う御座います。」
「いや、褒めてねぇて。」
セルビィの言葉にナルトは突っ込んだ。気にする事なくセルビィは。
「これで、阿保様達に横領の証拠を出せます。ナルト様の御陰です。」
セルビィは嬉しそうに微笑んだ。
つまりナルトは、いい様に帳簿を作らされていた。やられたと、ナルトは頭を掻いた。
「この、魔王が!! 」
「そんな事を僕に言うのは、ナルト様位ですよ。」
くすくすと、帳簿を抱き締めながら笑う。いそいそと、鞄に帳簿を納める。
「さあ、学園に行きましょう。阿保様達が、ナルト様の作った帳簿を待ってます。」
セルビィは足取り軽く鞄を持って、玄関に向かった。その後をナルトは足取り重く続く。
「魔王め……。」
ナルトの呟きは、セルビィの軽い足音に掻き消された。
「困りました、如何しましょう。」
珍しくセルビィが悩んでいる。
何時もなら今時分、まったりとお茶を飲んで過ごしている頃だ。
「如何しましょう、ナルト様。」
縋るような声がする。セルビィの目の前には何冊かの帳簿が積み重なっている。帳簿を見ながら、セルビィは悩んでいる。
「お前が悩むなんて、珍しいな。」
ナルトは珍しそうにセルビィを見ながら、お茶を飲む。セルビィが悩んでいる姿を見て、ナルトは少し楽しかった。
「裏帳簿が完璧すぎて、横領している事が解りません。」
セルビィは顔を上げてナルトを見る。
「そ、そうか。其れは良かったな。」
横領しているのが解らない事は良い事だ、其れを何故セルビィは悩んでいるのか。ナルトには解らなかった。
「良くありません。これでは、横領の証拠には成りません。」
「成らなくて、良いだろ。」
ナルトは頭を捻った。
「今日、阿保様達に証拠を持って行くと約束したのです。」
「そ、そうだったな。」
「帳簿が完璧すぎて、証拠に成りません。如何しましょう、ナルト様。」
縋るようにナルトを見る。
「それは、解りやすいのを作成するしかないだろう。」
「今日ですよ。」
セルビィはあからさまに嫌そうな顔をした。ナルトはお茶を飲み干した。
「お前が阿保様達に約束をしたんだろ、責任を持って用意しろ。」
珍しく優位なナルトは、セルビィに諭すように言った。困っているセルビィを見るのは、内心かなり楽しかった。
「ぶーぅ。」
セルビィは頬を膨らました。
「如何したらひと目で横領しているのが解るのか、解りません。」
縋るように瞳を潤ませて、ナルトを見詰め続ける。
「それは、この支援金の半分を豪遊したことにして。」
「えっと、これをですか? 」
首を傾げながら、裏帳簿を見る。近付いて来たナルトに隣の椅子を進める。ナルトは、椅子に腰を下ろした。
「どう書けば……。」
書き方が解らないと、おろおろしている。目が不安げにナルトを見詰める。
「それは此処の部分を書いて、その半分をの金額を……。」
ナルトの言葉にセルビィは白紙の帳簿を出して、広げる。ナルトはペンを取り帳簿の上に走らせた。
「こう書けば……。」
「ふむふむ、なる程。」
ナルトは、帳簿を書く。
「他には? 」
「そうだな、此処の砦の修理費の半分を豪遊したことに……。」
「ふむふむ、なる程。」
ナルトは、帳簿を書く。
「それから? 」
「そうだな、この部分を豪遊したことに……。」
ナルトは、帳簿を書く。
「なんか、父様。豪遊ばかりしてませんか。」
セルビィは首を傾げる。
「物を買えば、現物を持ってこいと言われたら如何する。」
「流石です、ナルト様。」
セルビィは手を合わせて、ナルトを誉め称えた。
「此処は? 」
「そうだな、此処もこう……。」
「ふむふむ、なる程。」
ナルトは、帳簿を書く。
「それから、此処も……。」
ナルトは帳簿を、書く手が止まった。
「何で俺が書いてるんだ!! 」
ナルトはテーブルに手を付いて立ち上がった。
「えーっ。此処まで書いたんだから最後まで責任を持って書いて下さい。」
隣でお茶を飲んで見ていたセルビィが、ナルトを見上げた。
「誰が書くか!! 」
「ケチです。」
「ケチじゃない、お前が書け!! 」
頬を膨らますセルビィに、ナルトは食ってかかった。
セルビィは静かにナルトの書いた帳簿を閉じた。
「まあ、此れだけ有れば十分でしょう。」
裏帳簿と二つを重ねて、
「この二つを比べてみれば、立派な横領の証拠に成ります。」
セルビィはにっこりと、微笑んだ。
「いや、それ裏帳簿だよな? 」
何処の世界に本物の裏帳簿を偽物の帳簿と比べる者がいるのか。
「はい。完璧な裏帳簿です。」
セルビィは微笑む。
「完璧すぎて、裏帳簿には見えません。と言うか、表帳簿は存在しません。二つ作るのは面倒なので、帳簿は此れだけです。」
確かに、帳簿は完璧だった。何処を取っても嘘はない。国から支給された支援金は、支援金として使われている。砦の修繕計画金は、砦を作る材料費に使われている。勿論、物資の流れを取っても嘘偽りはない。ただ、使われた場所がオースト国ではないだけだ。
「あーー。お前、そういう処は物臭だよな。」
「有り難う御座います。」
「いや、褒めてねぇて。」
セルビィの言葉にナルトは突っ込んだ。気にする事なくセルビィは。
「これで、阿保様達に横領の証拠を出せます。ナルト様の御陰です。」
セルビィは嬉しそうに微笑んだ。
つまりナルトは、いい様に帳簿を作らされていた。やられたと、ナルトは頭を掻いた。
「この、魔王が!! 」
「そんな事を僕に言うのは、ナルト様位ですよ。」
くすくすと、帳簿を抱き締めながら笑う。いそいそと、鞄に帳簿を納める。
「さあ、学園に行きましょう。阿保様達が、ナルト様の作った帳簿を待ってます。」
セルビィは足取り軽く鞄を持って、玄関に向かった。その後をナルトは足取り重く続く。
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