9 / 30
俺の婚約者の、可愛い妹。
しおりを挟む
「お姉さま~お帰りなさい~。」
可愛らしい声と共にピンクのドレスとふわりとした金の髪を揺らしながら、ルミナスの妹のミッシェルがオスカーの腕に抱き付いた。
「ミッシェル。むやみに殿方に抱き付いては駄目だよ。」
ルミナスはやんわりと妹を叱る。
「もーっ。お姉さまのいじわる。オスカーさまはミッシェルの事が好きなの。ねっ、オスカーさま。」
ミッシェルは可愛らしく首を傾げ、オスカーに下から目線で微笑む。
「ああ、ミッシェルは可愛いよ。」
オスカーはミッシェルに向かって微笑んだ。ミッシェルはますますオスカーの腕に絡みついた。
「ほら、オスカーさまもミッシェルがいいって。お姉さまは、お着替えでもしてきたら? オスカーさまはミッシェルとお茶をしましょう。」
「ミッシェル。」
ルミナスは妹をたしなめる。
「オスカーさま~ こわ~い。お姉さまはいつもミッシェルをいじめるの~~ 」
「ミッシェル。」
妹をたしなようとした時オスカーがルミナスを制した。
「オスカー様。」
「では、お部屋までエスコートの名誉を頂けますか? 」
オスカーは仰々しく紳士の礼を取りミッシェルに手を差しだした。
「よろこんで、オスカーさま。」
ミッシェルはオスカー手に、ちょこんと可愛らしい手を乗せた。
「ルミナス。君は着替えてくるといい、俺はお茶を頂いてくるよ。」
「もーっ。オスカーさまはミッシェルのパートナーなんだからお姉さまを見ないで~~ 」
「ごめん、ごめん。」
オスカーは笑顔で優しくミッシェルの頭を撫でる。チラリとミッシェルは勝ち誇ったように、姉のルミナスを見た。
「オスカー様、ミッシェル。」
「お嬢様。」
リンダが、ルミナスを着替えるように部屋へと促した。
「ミッシェル様にも困ったものです。」
リンダがルミナスの着替えを手伝っている時に話しをする。
「旦那様や奥様が甘やかしているせいで、私に任せて貰えればルミナス様のように立派な淑女に教育させて頂くのに。」
「そうね、少し甘やかしているわね。」
ルミナスは着替えを終えるとそっと、宝石箱に手を掛ける。
昨日オスカーにプレゼントされた首飾りを取ろうと蓋を開けると、そこにあるはずの首飾りが無い。
「ミッシェル。」
ルミナスは呟くと、急いで妹の元に走った。
応接室で楽しそうにお茶をしているミッシェルとオスカー。そこにはルミナスの母親も茶会に加わっていた。
「如何したのルミナス? そんなに慌てて、淑女にあるまじき行為ですよ。」
「お母様。」
母親の叱咤にルミナスは一呼吸置いた。
「ミッシェルが私の首飾りを持ち出したんです。」
「ミッシェル、そうなの? 」
母親はミッシェルを見た。
「だって~ 可愛かったの~ ミッシェルの方がにあうもん。」
ミッシェルは首飾りをわざと見せびらかすように、ドレスの中からオスカーに見せるように出した。
「返して、それは!! 」
「ルミナス、大声を出さないで。」
母親はルミナスを叱咤する。
「お願い返して、ミッシェル。」
ルミナスの言葉にミッシェルは目に涙を溜める。
「ひどい~ お姉さまはいっぱい持ってるんだから、一つくらいミッシェルにくれてもいいのに~ 」
「他の物をあげるから、それは返して。」
「いや!! ミッシェルは、これがいいの!! お母さま~ 」
ミッシェルは、グスグスと泣き始める。
母親は溜息を付いて、
「ルミナス。一つぐらいあげてもいいでしょう、お姉さんなんだから。」
「でも、お母様。」
(それはオスカー様から頂いた物なの。)
ルミナスは手を握り締めた。
「ミッシェル。」
オスカーが優しくミッシェルに声を掛ける。
「ミッシェルには俺が新たに可愛らしい物をプレゼントするから、それはルミナスに返してくれないか? 」
「ほんと、オスカーさま。ミッシェルにプレゼントをくれるの? 」
「ああ、だから…… 」
「うれしい。あしたミッシェルとデートね、オスカーさま~ 」
ミッシェルはオスカーに抱き付いた。
「あしたは何を着ようかな。」
そう叫ぶとミッシェルは、急いで部屋に戻って行った。
「待って、ミッシェル。首飾りを…… 」
茫然と立ち尽くすルミナスに、母親は
「後で似たような物と取り替えるから今は我慢をして。」
「……はい、お母様。」
母親は溜息を付いてオスカーを見て言った。
「御免なさい、オスカー様。あの子、おませさんで。」
「いえ、ルミナスの可愛い妹ですから。」
ミッシェル・フォン・フレンダ 8歳。大人を夢見る可愛い少女であった。
可愛らしい声と共にピンクのドレスとふわりとした金の髪を揺らしながら、ルミナスの妹のミッシェルがオスカーの腕に抱き付いた。
「ミッシェル。むやみに殿方に抱き付いては駄目だよ。」
ルミナスはやんわりと妹を叱る。
「もーっ。お姉さまのいじわる。オスカーさまはミッシェルの事が好きなの。ねっ、オスカーさま。」
ミッシェルは可愛らしく首を傾げ、オスカーに下から目線で微笑む。
「ああ、ミッシェルは可愛いよ。」
オスカーはミッシェルに向かって微笑んだ。ミッシェルはますますオスカーの腕に絡みついた。
「ほら、オスカーさまもミッシェルがいいって。お姉さまは、お着替えでもしてきたら? オスカーさまはミッシェルとお茶をしましょう。」
「ミッシェル。」
ルミナスは妹をたしなめる。
「オスカーさま~ こわ~い。お姉さまはいつもミッシェルをいじめるの~~ 」
「ミッシェル。」
妹をたしなようとした時オスカーがルミナスを制した。
「オスカー様。」
「では、お部屋までエスコートの名誉を頂けますか? 」
オスカーは仰々しく紳士の礼を取りミッシェルに手を差しだした。
「よろこんで、オスカーさま。」
ミッシェルはオスカー手に、ちょこんと可愛らしい手を乗せた。
「ルミナス。君は着替えてくるといい、俺はお茶を頂いてくるよ。」
「もーっ。オスカーさまはミッシェルのパートナーなんだからお姉さまを見ないで~~ 」
「ごめん、ごめん。」
オスカーは笑顔で優しくミッシェルの頭を撫でる。チラリとミッシェルは勝ち誇ったように、姉のルミナスを見た。
「オスカー様、ミッシェル。」
「お嬢様。」
リンダが、ルミナスを着替えるように部屋へと促した。
「ミッシェル様にも困ったものです。」
リンダがルミナスの着替えを手伝っている時に話しをする。
「旦那様や奥様が甘やかしているせいで、私に任せて貰えればルミナス様のように立派な淑女に教育させて頂くのに。」
「そうね、少し甘やかしているわね。」
ルミナスは着替えを終えるとそっと、宝石箱に手を掛ける。
昨日オスカーにプレゼントされた首飾りを取ろうと蓋を開けると、そこにあるはずの首飾りが無い。
「ミッシェル。」
ルミナスは呟くと、急いで妹の元に走った。
応接室で楽しそうにお茶をしているミッシェルとオスカー。そこにはルミナスの母親も茶会に加わっていた。
「如何したのルミナス? そんなに慌てて、淑女にあるまじき行為ですよ。」
「お母様。」
母親の叱咤にルミナスは一呼吸置いた。
「ミッシェルが私の首飾りを持ち出したんです。」
「ミッシェル、そうなの? 」
母親はミッシェルを見た。
「だって~ 可愛かったの~ ミッシェルの方がにあうもん。」
ミッシェルは首飾りをわざと見せびらかすように、ドレスの中からオスカーに見せるように出した。
「返して、それは!! 」
「ルミナス、大声を出さないで。」
母親はルミナスを叱咤する。
「お願い返して、ミッシェル。」
ルミナスの言葉にミッシェルは目に涙を溜める。
「ひどい~ お姉さまはいっぱい持ってるんだから、一つくらいミッシェルにくれてもいいのに~ 」
「他の物をあげるから、それは返して。」
「いや!! ミッシェルは、これがいいの!! お母さま~ 」
ミッシェルは、グスグスと泣き始める。
母親は溜息を付いて、
「ルミナス。一つぐらいあげてもいいでしょう、お姉さんなんだから。」
「でも、お母様。」
(それはオスカー様から頂いた物なの。)
ルミナスは手を握り締めた。
「ミッシェル。」
オスカーが優しくミッシェルに声を掛ける。
「ミッシェルには俺が新たに可愛らしい物をプレゼントするから、それはルミナスに返してくれないか? 」
「ほんと、オスカーさま。ミッシェルにプレゼントをくれるの? 」
「ああ、だから…… 」
「うれしい。あしたミッシェルとデートね、オスカーさま~ 」
ミッシェルはオスカーに抱き付いた。
「あしたは何を着ようかな。」
そう叫ぶとミッシェルは、急いで部屋に戻って行った。
「待って、ミッシェル。首飾りを…… 」
茫然と立ち尽くすルミナスに、母親は
「後で似たような物と取り替えるから今は我慢をして。」
「……はい、お母様。」
母親は溜息を付いてオスカーを見て言った。
「御免なさい、オスカー様。あの子、おませさんで。」
「いえ、ルミナスの可愛い妹ですから。」
ミッシェル・フォン・フレンダ 8歳。大人を夢見る可愛い少女であった。
43
あなたにおすすめの小説
【完結済み】妹の婚約者に、恋をした
鈴蘭
恋愛
妹を溺愛する母親と、仕事ばかりしている父親。
刺繍やレース編みが好きなマーガレットは、両親にプレゼントしようとするが、何時も妹に横取りされてしまう。
可愛がって貰えず、愛情に飢えていたマーガレットは、気遣ってくれた妹の婚約者に恋をしてしまった。
無事完結しました。
【完結】365日後の花言葉
Ringo
恋愛
許せなかった。
幼い頃からの婚約者でもあり、誰よりも大好きで愛していたあなただからこそ。
あなたの裏切りを知った翌朝、私の元に届いたのはゼラニウムの花束。
“ごめんなさい”
言い訳もせず、拒絶し続ける私の元に通い続けるあなたの愛情を、私はもう一度信じてもいいの?
※勢いよく本編完結しまして、番外編ではイチャイチャするふたりのその後をお届けします。
婚約者を取り替えて欲しいと妹に言われました
月(ユエ)/久瀬まりか
恋愛
ポーレット伯爵家の一人娘レティシア。レティシアの母が亡くなってすぐに父は後妻と娘ヘザーを屋敷に迎え入れた。
将来伯爵家を継ぐことになっているレティシアに、縁談が持ち上がる。相手は伯爵家の次男ジョナス。美しい青年ジョナスは顔合わせの日にヘザーを見て顔を赤くする。
レティシアとジョナスの縁談は一旦まとまったが、男爵との縁談を嫌がったヘザーのため義母が婚約者の交換を提案する……。
妹に婚約者を奪われたので、田舎暮らしを始めます
tartan321
恋愛
最後の結末は??????
本編は完結いたしました。お読み頂きましてありがとうございます。一度完結といたします。これからは、後日談を書いていきます。
お姉さまは最愛の人と結ばれない。
りつ
恋愛
――なぜならわたしが奪うから。
正妻を追い出して伯爵家の後妻になったのがクロエの母である。愛人の娘という立場で生まれてきた自分。伯爵家の他の兄弟たちに疎まれ、毎日泣いていたクロエに手を差し伸べたのが姉のエリーヌである。彼女だけは他の人間と違ってクロエに優しくしてくれる。だからクロエは姉のために必死にいい子になろうと努力した。姉に婚約者ができた時も、心から上手くいくよう願った。けれど彼はクロエのことが好きだと言い出して――
【完結】いつも私をバカにしてくる彼女が恋をしたようです。〜お相手は私の旦那様のようですが間違いはございませんでしょうか?〜
珊瑚
恋愛
「ねぇセシル。私、好きな人が出来たの。」
「……え?」
幼い頃から何かにつけてセシリアを馬鹿にしていたモニカ。そんな彼女が一目惚れをしたようだ。
うっとりと相手について語るモニカ。
でもちょっと待って、それって私の旦那様じゃない……?
ざまぁというか、微ざまぁくらいかもしれないです
婚約者を友人に奪われて~婚約破棄後の公爵令嬢~
tartan321
恋愛
成績優秀な公爵令嬢ソフィアは、婚約相手である王子のカリエスの面倒を見ていた。
ある日、級友であるリリーがソフィアの元を訪れて……。
双子の妹は私に面倒事だけを押し付けて婚約者と会っていた
今川幸乃
恋愛
レーナとシェリーは瓜二つの双子。
二人は入れ替わっても周囲に気づかれないぐらいにそっくりだった。
それを利用してシェリーは学問の手習いなど面倒事があると「外せない用事がある」とレーナに入れ替わっては面倒事を押し付けていた。
しぶしぶそれを受け入れていたレーナだが、ある時婚約者のテッドと話していると会話がかみ合わないことに気づく。
調べてみるとどうもシェリーがレーナに成りすましてテッドと会っているようで、テッドもそれに気づいていないようだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる