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私の婚約者の、自称健康な幼なじみとの関係。
しおりを挟む「俺と一緒に、カノンの面倒を見てくれないか? 」
「「「はぁ? 」」」
オスカーはルミナスの手を取って、真剣に訴える。
「俺達の未来の子供の面倒を見る予行練習と思って、カノンを俺と見てくれないか? 」
「オスカー様と私との子供! 」
ルミナスは真っ赤になった。
「ち、ちょっと待ちなさいよ!! 婚約解消じゃないの!? 」
「婚約解消!! つまり婚約破棄、国外追放、素敵なお兄様!! ルミナス!! 僕と一緒に、モガモガモガ…… 」
ハルクはカノンが脱ぎ捨てた毛布をナルシスの頭から被せた。
「すまない、続けてくれ。」
大きなてるてる坊主を押さえ付けて話を促す。
「婚約解消? もうするのか婚約もしてないのに気が早いな。」
ルミナスの手を握りながらオスカーはエリーゼをキョトンとした顔で見る。
「私達じゃないわよ!! ルミナスとあなたよ!! 」
「何故俺が? ルミナスを愛しているのに。」
「あ、愛してる、て!! 」
ルミナスは茹で蛸になった。
「だって、あの流れではあの子を選んで婚約解消を言い出すと思うじゃない!! 」
オスカーは無言で残念な人を見る目で、エリーゼを見詰めた。
「なにこれ、私が間違ってるの!? 」
茫然と佇むエリーゼの肩をハルクは優しく掴んだ。
「間違ってない。私もそう思った。」
エリーゼは涙ながらにハルクに抱き付いた。
「婚約解消ですって、お兄様。」
キラキラとした瞳でカノンはオスカーに聞いてくる。
「ざまぁですわ、お兄様!! 意地悪で、嘘つきだからルミナス様に振られるのですわ! おーほほ、ゴホゴホッ!! ゴホゴホ、ゲボッ!! 」
吐いた。
「キャーー!! カノン様!! 」
「大丈夫ですわ、先ほど飲んだココアですわ。」
ルミナスの悲鳴に、カノンは袖で口を拭きながら応える。
確かに今回はココアだった。
「惨めですわ! ざまぁですわ、お兄様!! おーほほ、ゴホゴホッ。」
「耳も悪いんじゃないのか、カノン!! いつ俺がルミナスに振られたって!? 」
「わたくしの耳は地獄耳ですわ。わたくし健康ですので、何処も悪くありませんわ。うっ、ガボッ!! 」
吐いた。
「キャーー!! カノン様!! 」
「大丈夫ですわ、ゴホゴホッ!
さっき飲んだ、ゴホゴホッ!!
ココアですわ、ゴホゴホッ! 」
「血だろ!! 」
どう見ても赤い血であった。
「健康なわたくしが、ぜぃぜぃ。血を吐くわけ、ぜぃぜぃ。ありませんわ、はーー。」
「お前は、休め!! 」
カノンはソファに蹲った。
「ざまぁですわ! お兄様は、はーー。嘘つきだから振られるのですわ、はーー。」
「だから、休めと言ってるだろ!! 」
カノンは口元の血を拭って、オスカーを見据えた。
「お兄様は、はーー。嘘つきですわ、はーー。遊園地に、はぁはぁ。独りで行っても、はーー。」
「お前、遊園地に行って来たのか? よく死ななかったな。」
オスカーは、驚愕した。
「独りでは、はーー。面白くありませんでしたわ、ゴホゴホッ。」
「カノン様、もう話しをやめて休みましょう。」
主治医のタクトがカノンに付きそう。
「子供の頃、はぁはぁ。独りで行ったなんて嘘ですわ。誰かと、はぁはぁ。一緒に遊園地へ、はーー。」
タクトを押し退けて、オスカーに言い張る。
「嘘つきだから、ルミナス様に振られるのですわ!! ざまぁですわ、お兄様!! ガボッ!! 」
カノンは言い切って、血を吐いた。
「俺が振られるとしたら、お前の所為だ!! 」
「キャーー!! カノン様!! 」
オスカーとルミナスは同時に叫んだ。カノンの吐いた血はオスカーに見事にかかり、カノンはそのまま貧血を起こしてソファに倒れ気を失った。
オスカーとカノンの間には、恋愛の感情は無く。
カノンのオスカーに対する気持ちは、怨念と競争であり。オスカーのカノンに対する気持ちは、悲哀と長年一緒にいる情だけであった。
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