異世界勇者のトラック無双。トラック運転手はトラックを得て最強へと至る(トラックが)

愛飢男

文字の大きさ
84 / 266
第4章……グリエル奪還編

79話……カブトムシ

しおりを挟む
「そうだ、今のうちにステータスを確認しておこう」

 リバークの街を出発して数分、ずっとリンがソワソワしているので少しでも気を紛らわせるための提案をしてみた。
 とはいえ話題が思いつかなかっただけなのだが……

 ちなみに同行者はウルトの能力で隔離というか別室に乗ってもらっている。
 普段より長くなってもらって仕切りをしてもらったのだ。
 これでお互いの会話はお互いに聞こえない。
 まぁこっちは向こうの会話を聞こうと思えば聞けるけどそんなことはしない。

「そうね……焦っても仕方ないし……ステータスオープン」
「「ステータスオープン」」

 まずはリンが開きその後に全員がほぼ同時にステータスを開いて確認をする。


 ◇◆

 名前……レオ・クリイド  レベル65
 職業……トラック運転手
 年齢……21
 生命力……A  魔力……B  筋力………A  素早さ……B
 耐久力……A+  魔攻……C  魔防……B

 スキル
【トラック召喚】【トラック完全支配】【魔法適性(雷、氷、水、風、光、音)】【瞬間加速】【瞬間停止】【自己再生】【魔力吸収】【気配察知】【剣術(上)】【直感強化】【知覚強化】【剛腕】【魔力視】【魔力撃】【無限積載】【堅牢】【空歩】【弱点看破】

 ◇◆

 うん、変化なし!

 マンモンを倒したことでレベルアップしてるかなと思ったのだがしていない。
 マンモンの場合回復出来るのにそれをせず消えていってたから俺たちが倒したと言うより自殺扱いになったのだろうか?

「みんなはどう?」
「私は変わっていませんね」

 俺の質問にサーシャが答える。どうやら変わってないようだ。

「あたしも変化なし……ね」
「自分もッス」
「私もです」

 続いてリン、アンナ、ソフィアも答えるがケイトだけが自分のステータスを覗き込んだ姿勢で固まっている。

「ケイト?」
「クリードくん……これ……」

 ギギ……という擬音の付きそうな動きでこちらに振り返りステータスを指差すケイト。
 なにどうなってるんだ?


 ◇◆

 ケイト  レベル50
 職業……剣姫
 年齢……21
 生命力……B  魔力……C  筋力……A  素早さ……A  耐久力……B  魔攻……E  魔防……C

 スキル
【剣術(極)】【剛腕剛撃】【疾風加速】【堅牢】【見切り】【毒耐性】【アイテムボックス】【魔力撃】【弱点看破】【気配察知】【直感強化】【知覚強化】【身体強化(大)】【乾坤一擲】

 ◇◆

「おおぅ……」

 ケイトのステータスを見て変な声が漏れた。
 職業剣姫ってなに!?  これも上位職なの!?

「どうしたの?  ってこれ……」
「どうしたんですか?」


 リンとサーシャも気になったようで覗き込んでくるが、剣姫の文字を見て硬直する。

「剣姫って……聞いたことないけど上位職なの?」
「あたしも聞いたことないわね……」

 物知りなリンに聞いてみるが知らないようだ。つまり激レア?

「ステータスは……魔力が増えてるね。あとは【剛腕】が【剛腕剛撃】に、【身体強化】に大が追加されてる」

 とりあえずステータスの変化を確認する。
 一応全員のステータスはスマホのメモ帳にメモしているので変化があればすぐに分かる。

「ど、どどどうしよう?  職業が変わるってことは昇進だよね!?  僕が上位職!?」

 固まっていたケイトが再起動したが混乱の局地のようだ。
 リンが上位職である大魔道士になっているのを見つけた時は冷静だったのに真逆だな。

 剣姫ってなに?  とわいわい騒いでいるがまぁ予想はつくよね。

「多分女性剣士限定の職業だと思うけど……」

 姫だし。

「性別で限定される職業ですか、聞いたことありませんね」

 サーシャも聞いたことないのか……いやあるでしょ?

「サーシャ……きみの職業は?」
「え?  聖女ですけど……あっ!」

 気付いたね、そうだね聖女も女性限定だよね。

「まぁ多分上位職だと思うし……同じ上位職同士頑張りましょ?」
「うぅ……頑張るよ……」

 というかなんか困ってるみたいだけど嬉しくないのかな?
 ソフィアとアンナはすごく羨ましそうな目で見てるよ?


『マスター、魔物らしき反応が徐々に増えております』

 それから他愛もない話をしながら進むこと数時間、ウルトからそんな報告が入った。

「そっか、ならかなりグリエルに近付いたのかな?」
『詳しくはスマートフォンをご覧下さい。地図を表示します』

 スマホを取り出して画面を開くと周囲1キロほどの詳細な図形が表示される。
 中心には青い点、これは俺たちだろう。
 その前方におびただしいほどの赤い点が徐々に映るようになって来ていた。

『反応からサイズは40~60cmほどのカブトムシ型の魔物です』

 カブトムシか……硬いんだろうな……

「だから魔力のこもった武器が欲しかったんですね」
「そうだね。冒険者が買うのかギルドが一括購入して配布するのかはわからないけど」

 まぁギルドマスターが売ってくれって言ってたくらいだしギルド一括購入の方が有り得そうかな。

「クリード、ウルトの上に上がりたいんだけど」
「ん?  どうして?」

 リンがいきなり訳の分からないことを言い始めた。
 なんでウルトの上に?  景色みたいならここからでも十分見えるだろうし……

「魔物が近くにいるんでしょ?  ウルトの上から魔法で倒すのよ」
「あーなるほど……なら俺も行くよ」
「あ、僕も行くよ!  一応遠距離攻撃手段はあるし、2人の護衛も任せてよ」

 魔法で魔物を倒す算段をつけているとケイトも参加してくれると言う。
【飛翔閃】もあるし近付かれた時は最悪俺がリンの護衛に回ろうと思っていたけどケイトも来てくれるなら安心だ。

『階段を作ります』

 すぐにウルトが屋根に登る階段を作ってくれたのでリンとケイトと3人で屋根に上がる。

「……多いわね」
「だね……」

 前方に目をやると虫、虫、虫……

 大量のカブトムシが飛び回っているのが目に入った。

「じゃあやりましょうか……クリード、昆虫型の魔物は総じて火に弱いから火属性が有効なんだけど……」

 前方に火球を飛ばしながらアドバイスしてくれるが火属性は適性無いんだよなぁ……

「他は何が効果的?」
「そうね……水は甲殻に弾かれるし、風は余程魔力を込めないと斬れ無いわね。土は……土も適性無かったわね」

 なら雷か……

 とりあえず物は試しにとそれなりに近くに居たカブトムシに電撃を放つと一瞬で黒焦げになりその場に落ちた。

「うん、雷なら行けそうだな。ウルト、死体の回収はできる範囲だけで構わない」
『かしこまりました』

 こうして俺たちはグリエル奪還作戦の初戦を迎えるのであった。
しおりを挟む
感想 194

あなたにおすすめの小説

スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る

早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」 解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。 そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。 彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。 (1話2500字程度、1章まで完結保証です)

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

元皇子の寄り道だらけの逃避行 ~幽閉されたので国を捨てて辺境でゆっくりします~

下昴しん
ファンタジー
武力で領土を拡大するベギラス帝国に二人の皇子がいた。魔法研究に腐心する兄と、武力に優れ軍を指揮する弟。 二人の父である皇帝は、軍略会議を軽んじた兄のフェアを断罪する。 帝国は武力を求めていたのだ。 フェアに一方的に告げられた罪状は、敵前逃亡。皇帝の第一継承権を持つ皇子の座から一転して、罪人になってしまう。 帝都の片隅にある独房に幽閉されるフェア。 「ここから逃げて、田舎に籠るか」 給仕しか来ないような牢獄で、フェアは脱出を考えていた。 帝都においてフェアを超える魔法使いはいない。そのことを知っているのはごく限られた人物だけだった。 鍵をあけて牢を出ると、給仕に化けた義妹のマトビアが現れる。 「私も連れて行ってください、お兄様」 「いやだ」 止めるフェアに、強引なマトビア。 なんだかんだでベギラス帝国の元皇子と皇女の、ゆるすぎる逃亡劇が始まった──。 ※カクヨム様、小説家になろう様でも投稿中。

S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります

内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品] 冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた! 物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。 職人ギルドから追放された美少女ソフィア。 逃亡中の魔法使いノエル。 騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。 彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。 カクヨムにて完結済み。 ( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )

隠して忘れていたギフト『ステータスカスタム』で能力を魔改造 〜自由自在にカスタマイズしたら有り得ないほど最強になった俺〜

桜井正宗
ファンタジー
 能力(スキル)を隠して、その事を忘れていた帝国出身の錬金術師スローンは、無能扱いで大手ギルド『クレセントムーン』を追放された。追放後、隠していた能力を思い出しスキルを習得すると『ステータスカスタム』が発現する。これは、自身や相手のステータスを魔改造【カスタム】できる最強の能力だった。  スローンは、偶然出会った『大聖女フィラ』と共にステータスをいじりまくって最強のステータスを手に入れる。その後、超高難易度のクエストを難なくクリア、無双しまくっていく。その噂が広がると元ギルドから戻って来いと頭を下げられるが、もう遅い。  真の仲間と共にスローンは、各地で暴れ回る。究極のスローライフを手に入れる為に。

異世界でただ美しく! 男女比1対5の世界で美形になる事を望んだ俺は戦力外で追い出されましたので自由に生きます!

石のやっさん
ファンタジー
主人公、理人は異世界召喚で異世界ルミナスにクラスごと召喚された。 クラスの人間が、優秀なジョブやスキルを持つなか、理人は『侍』という他に比べてかなり落ちるジョブだった為、魔族討伐メンバーから外され…追い出される事に! だが、これは仕方が無い事だった…彼は戦う事よりも「美しくなる事」を望んでしまったからだ。 だが、ルミナスは男女比1対5の世界なので…まぁ色々起きます。 ※私の書く男女比物が読みたい…そのリクエストに応えてみましたが、中編で終わる可能性は高いです。

『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる

仙道
ファンタジー
 気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。  この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。  俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。  オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。  腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。  俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。  こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。 12/23 HOT男性向け1位

処理中です...