あなたは異世界に行ったら何をします?~良いことしてポイント稼いで気ままに生きていこう~

深楽朱夜

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第2部 スタートはゴール地点から 本が読みたければ稼がねば編

12 大河特製ポップコーンを召し上がれ

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「ただいまー」

「おかえりなさい、詠斗さん大河さんチグリス」

「おかえり…」

「モグラたちはどう?」

「それが…」

ナイルがちらと困ったようにモグラ達を見ると、すっかり元気になったようで丸太のテーブルの上でウサギ合わせて4匹くっついていた。

「良かった…ん?」

モグラ達が詠斗の姿を見つけると、一番大きいモグラが前足の詰めを合わせてへこへこ頭を何度も上下にさせている、きゅうも首を上下に一緒に動かしている。

「モグラの土下座か?」

大河も詠斗の隣に立ちモグラの様子を伺っている、元気になったようだが言葉は分からないのでナイル通訳を頼む。

「えっとですね、助けていただきありがとうございます、ご飯も美味しくて兄弟達もおかげさまで元気になりました。ぜひご恩返しさせて頂きたので、働かせてくださいとの事です」

「気にしなくていいのに…、畑と花の種の事を教えて欲しいんだそれでいいからね。気にしないで」

モグラ達の顔が明るくなり前足を合わせて拝むように詠斗を見ている、ウサギはモグラの後ろでプルプルしていた。

「畑と花の種の件は聞いておきました。詠斗さんの魔力と土が調和し土が作物に多大な影響を与え成長を促しているそうです、作物の質も大変良く是非働かせて欲しいそうです」

「ありがとう、褒めてくれて」

『もぐ!』『もぐぅ!』『もぐっ!』照れくさそうにしている、働きたいと希望しているならお願いしたい所だ。

「種の方ですが…」

「種は怯えている…傷つき自らを閉ざしている…と教えられた」

「そうか…でも種に意思はあるんだよね!」

『もぐっ』

言い淀むナイルの代わりに千眼が答える、種に意思と気持ちがあるのならば芽を出し花が咲く可能性もある、それに詠斗は賭けてみようと思った。

「モグラさん達、畑と花を一緒に育てていって欲しい!お願いします!」

『もっぐ!』『もぐ』『もぐぅ!』言葉が分からくても、良いよと言ってくれている気持ちが伝わった。

「ありがとう!よろしく!みんな名前は?」

「ない、この種族は強く生き残れる個体にしか親は名を与えない。こいつらは弾かれたからないぞ」

「なら、俺が名前をプレゼントしてもいいかな?」

チグリスの話しに詠斗が名前を贈る提案をする、『もぐぅ』『もぐ』『もぐ?』モグラ達がお互い顔を見合わせ前足を合わせて深々と頭を下げた。

「うん、なら…行く前に皆で作った2本目の髪紐…。うん、お兄ちゃんはハル…淡いピンクと濃いピンクの髪紐を…次に大きい子はナツ…蒼い髪紐ね…次はアキ…赤と黄色の髪紐…そして君は何て名前がいいかな、冬かトウ…んー」

「ウィンはどうだ、冬…ウィンターからでウィン」

「いいですね!よろしくウィン」

見分けやすくする為モグラ3兄弟に髪紐を首(一応)結んでやると、ハルの後ろからウィンが出てきて鼻をひくひくさせている。

「結んで欲しいみたいですね」

「そっかならウィンは白と金ね、さあどうぞ。かわいいよ」

「良いんじゃないか」

詠斗と大河が褒める傍らチグリスがそうか?と首を傾げる、ラビィタイタック…個体ならばそれ程の脅威は無く、捕食される側だが繁殖力と食欲が強く、常に群れで移動する、雑食で群れであるならば自分達の何倍もの大きさの猛獣にも怖れず向かい、圧倒的な数で獲物を捕食していく、『草原の狩人』といわれる危険生物…だが詠斗達ならなんの心配もないか、早く肉が食いたいと焼き肉に思いを馳せた。

「素敵な名前ですね」

「良い名…」

モグラ達は嬉しそうに照れて、ウサギは鼻をひくひくさせている。

「じゃ、焼き肉パーティーするから。準備するよー」

「俺も1品用意しよう」

「お手伝いします、ほらチグリスも!」

「んー」

「私も…」

『もぐ!』『もぐぅ』『もぐっ』『ぴぃ』『きゅ!』モグラ達も手伝う気のようで張り切る、なら畑の芋を食べれそうな物を収穫して欲しいと頼むと、きゅうも一緒に畑に駆けていった。

「よし、とりかるよー」


「俺はポップコーンを作る、詠斗くんフライパンを貸してくれ」

「ポップコーンですか!?俺好きなんです!作れるんですか!」

「ああ、このトウモロコシみたいなのは身が爆裂種とに近い、硬い皮の物でポップコーンが出来る」

「ポップコーンとは?」

「まあ、出来上がりをみてくれ。上手くいけば婚礼の際に出せるだろう」

トウモロコシを5本用意し風魔法で一気に身を取っていく、綺麗に取れた物を自動清掃にかけゴミを取り除く。

千眼が興味深げに作業を見つめる、乾燥は上手く出来なければ次回やってみるとしてまずは1本分、ドワーフの所でビールと引き換えに貰ってきた油を敷いて…程よい所で粒を投入する、すかさず蓋を…無いので(神々も気が効かない by大河)まな板を借りて代わりにしてみる、ポンポンポンしばらくすると香ばしい香りと弾ける音に詠斗もチグリスもナイルもきゅうもモグラ達も集まってその瞬間を待った。

「こんなものか」

まな板を外すと日本で見慣れた。やや黄色味が強い白いポップコーンが出来上がり、香辛料の露店で買った塩を振りかけて木皿に載せた。

「俺は神々の分を作るから味見がてら食べてみてくれ、きゅう達も食べるといい」

『いただきまーす』

「あぁー出来立てのポップコーン美味いよぉー」

「塩が…このポップコーンに合っていくらでも入ります!皆喜びますよ!」

「…もっと」

「これは、美味しい…」

『もぐ!』『もぐぅ』『もぐっ』『ぴぃ』『きゅ!』きゅう達も夢中ですぐに無くなり、空っぽになった皿を見つめる。

「続きは焼き肉の時だな」

「よし!頑張るよー」

気合を入れ直し調理に取り掛かる、千眼が一緒に作りたいと希望したのでフライパン係をやってもらい大河は粒を取り出す作業にかかる。

「すぐに出来る…早い」

「コツは火を強くし過ぎない事、適度にフライパンを振る事だ。神々には何種類かフレーバーを作って供えるか」

「フレーバー?」

「味だよ、塩2種類と辛めの香辛料があるからそれと…醤油も…やってみるか。甘いのも合うけど今度調べてみるか」

「甘いのもあるのか…食べてみたい…」

「そうだな」

千眼が次々とポップーコーンを作り大河が調味料を振っていく、気が付けば購入したトウモロコシモドキ(仮)全て使い切っていた。

「神々の皆さまどうぞ、塩2種と辛めのはビールに合うし醤油も香ばしくて美味いですよ」

木皿に山盛り盛りに持ったポップコーンを4皿の前で消えていく、残りもさっさと作ってしまおうと千眼と協力して残りも作っていく。


「おー待ってた!これがポップコーン!」

「うま!うま!うま!その味もうまなのです!」

「ん-この風味香り、いくらでも食べれます」

「飽きませんね、味がいくつかあると…」

「うむ…これは…」

『ビールが合う!』『お茶も…』

「これは返礼せねばなりません」

「彼は物よりもスキルやポイントでしょうね」

「そうですね…書店がまだ始まってませんし」

「彼はこれから商売を始めるようですね」

「ならば…」

「これは…良いと思います」

「美味…美味…うま」

「止められない、止まらない」

という話し合いの中手は止まらない山が次々減っていく、美味しい物は神々も幸福にしてくれる…。
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