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第2部 スタートはゴール地点から 本が読みたければ稼がねば編
11 ドワーフの工房
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「お、お兄さん、また来てくれたのかい」
「こんにちは!」
今日の晩飯は急遽焼き肉に決まりパン屋の露店があった所まで戻りその先の肉屋に進む、所狭しと並ぶ肉や腸詰がどれも美味しそうに見え、食欲をそそる。
「お兄さん、牛脂、ラードは無い?」
大河が周辺を見渡し店主のお腹の出た中年男性に尋ねる、店主は首を傾げああと脂の事かいと木の箱に入れられた白い様々な肉の脂肪の塊を出してくる。
「これかい?」
「そう、これ全部欲しいいくらだ?」
「これがいるのかい?変わっているねー。これ捨てるやつだからあげるよ、今日の分だから」
「どうも、あとは色々な肉を適当に10㎏程欲しい。焼いて食う」
「あいよ、沢山買ってくれたから、良い所だしてあげるよ」
部位と種類ごとに葉に包んだ肉が次々並べられる、それをほいほい詠斗の収納袋に入れていく。
「腸詰と干し肉も貰おう」
「ありがとよー」
店主に見送られ店を後にする、詠斗がニコニコと何が出来るか楽しみですと伝える、大河が期待はずれにはならないと答え、チグリスが干し肉を齧って並んでドワーフの工房に向かった。
「ここがドワーフの工房…すごい木と一体化してる」
「ゲームの世界そのままだな」
「入らないのか?」
壮観な景色に2人が見入っているがチグリスはお構いなしのマイペースに中に促す、目の前の3本の大樹が複雑に絡み合い瑞々しい葉が覆いつくす、そこに木の建物が幾つも雑多に創られ並んでいるようにもみえ、しかし計算されて建てられ配置されている技が見られる。
どの建物からにも
煙突の様な物が屋根にあり煙が空へと昇っていく、暖かい…自然と共存し尊重している事が伝わってくる。
「おお、待っとったん。出来ちょるぞ!こっちじゃ貝はもっときちょるか?」
「はい、ありますよ」
「おお、こっちょ」
待ちきれないドリィーガンが詠斗の手を引き裏手に連れて行く、大河とチグリスもそれについて行った。
「わ、BBQがすぐ出来るようにもう準備できてる」
「ばーべ?はよもうすぐ焼けるぞい、おまさんのはそこにあるから持ってき。これで焼けるかどうか試すちゃる」
他のドワーフたちも準備をして待っている、区別がつかないみんな同じ体型同じ髪型髭衣装と徹底してRPG感が凄い。
「はい、お礼の貝10個です。ありがとうございます、注文通りの品物です。幾らですか?」
「やいちょくれ、したらば金はいらん。殻はわしがあけちゅるから」
「良いですよ、油あります?」
「おお、ある、うぉーい油もっちょこい」
他のドワーフに油を持ってくるように言うとトテトテと小さな小瓶を持って走ってくる、ゆっくりとした動きは樽が転がってくるように見えた。
「さっそく、焼きましょう。鉄板に油を引いて…」
焚火の上に石を組んでその上に、注文通り取ってもつけてもらい軽い鉄の板上にして貰った鉄板に小瓶の油を垂らしていく。
「これでしばらく待ってと、鉄板を熱くして…」
「なるほじょのぉー野外での食事がうまくなるのぉ」
「親方ぁ、これはすごいもんじゃ!」
「ほれ、ギュロル貝の殻むいたぞい」
他のドワーフ達も詠斗達の周りを囲んで興味津々に見ている、油が程よくなりギュロル貝をのせていく。
「詠斗…俺も…食いたい」
「なら、1つのせさせて貰おうか。大河さんは?」
「俺は戻ってから食う」
「分かりました、わ、良い香り」
「美味そうな匂いだな」
11個分の身の香り、ホタテの様な見た目をしてドワーフ達の眼の色がギラギラして今か今かとその時を待つ。
「うん、いいね。塩をかけてと…焼き過ぎないように…さあどうぞ!」
丁度10人いたドワーフ達が一斉に小さなへらで食いつく、熱さにも関わらず飢えた獣のようにがっついてあっという間になくなった。
ドリィーガンはその貝の味を噛みしめ泣いている、在りし日の若い時に食べた味よりも今のこの焼いた貝の方が断然に美味い、長い人生…まだまだ知らない事が多い、ドリィーガンはそれも噛みしめた。
「チグリス美味しかった?」
「もっと食う」
「戻ったらね」
「くぅー酒もってこいちょ!」
「親方昨日飲み干してないれす」
「酒が欲しいのか?これでいいか?」
酒を飲みたがるドワーフ達に大河がショルダーバッグから出した様に見せた缶ビールを出して、木のコップに注いだ物を渡してやる。
「これは…麦の香りがするのじゃが…どれふぉ!!!!こ、この酒は!もっちょもっちょくれぇ!」
「いいよ」
「お、親方そんなすごい酒なんじゃか?」
「おい、おいにも」
「どうぞ」
大河が気前よくビールを次から次へと注いでやる、ドワーフ達は皆心地よさそうに夢見心地でいた。
「こんな酒、人生の中で初めて飲んじゃ」
「す、すげぁ。おい…おい…」
「こんな冷えた酒がうまい…わしゃが今までのんじょった酒とは…」
中には大げさに泣くドワーフもいる、皆詠斗と大河に仕切りに礼を言うが更にビールのお代わりを要求する猛者もいる。
「どうぞ」
気前よく注ぐ大河、こんな言葉があるこの世に只より高い物はない…という恐ろしい言葉が…。
「気に入って貰えて何よりだ」
「売ってくれんかのぉ」
「量があまりないから無理だ、また今度今やった分よりもっと渡してもいいが…」
「ほ、ほんちょうか!」
ワラワラとドワーフ達が大河の足元に纏わりつく、足が長すぎる大河の膝上位の背丈しかないドワーフ達が必死に懇願する。
「今度俺が仕事を依頼したときに優先的に引き受けてくれるなら…な」
「お、おうやる!やるから!」
「た、頼む酒を!」
「お願いじゃ!」
「よし、仕事を頼むときは宜しく、それとこの工房は商品も売っているのか?家具とか」
「ある!武器や家具やオーダーも受ける!金はいらんから!酒」
「作る作る!酒を!」
「こっちじゃこっちじゃ」
ドワーフの1人が大河の手を引いていく、見ようによってはお伽話の『白雪姫と七人こびとたち』に見え…いや見えない。
「ここが家具を扱っている店か」
小屋の1つに入ると家具を扱っている店らしく、所せましと日常使われている棚や机椅子、テーブルなどが並ぶ。
他には武器屋と鍛冶場や出来た武器を試す修練場等もあり見応えがある、ある意味複合型施設と呼べるものなのかもしれない。
「この棚いいな、本棚に…。この椅子も心地がいいな丁度5脚あるな全部貰おう。この丸テーブルも良いな」
「大河さん、俺も出しますよ」
「気を遣わなくていい、俺が買いたいだけだ。よし棚と椅子とテーブルを貰おう」
「どうもどうも、お代はこれでいいのでぇその代わり…」
「大分安いな仕方ない…ほら」
家具職人のドワーフが大胆な値引きをしてくれる代わりに大河に木のコップを差し出す、木のコップにビールを注いでやると嬉しそうに飲んでいる。
「武器は!剣、盾!矢なんでもあるぞぃ!」
「悪いが武器は必要ない、また来る」
「お邪魔しました!鉄板ありがとうございます!」
「いつでもまっちょる!」
『酒、酒ぇ』
ドワーフといえば酒…ファンタジーの定番の設定に苦笑いを浮かべつつドワーフの工房を後にする。
「ドワーフ達の酒への執念すごいですね」
「定番と言えば定番だな」
「肉の方が美味い…酒は苦い、詠斗肉食いたい」
「はいはい、帰ろう」
「そうだな」
暫く人気のない道を進みそのまま転移し畑に戻る、モグラとウサギは大丈夫かなと思いつつ焼き肉楽しみだなと思う詠斗だった。
「こんにちは!」
今日の晩飯は急遽焼き肉に決まりパン屋の露店があった所まで戻りその先の肉屋に進む、所狭しと並ぶ肉や腸詰がどれも美味しそうに見え、食欲をそそる。
「お兄さん、牛脂、ラードは無い?」
大河が周辺を見渡し店主のお腹の出た中年男性に尋ねる、店主は首を傾げああと脂の事かいと木の箱に入れられた白い様々な肉の脂肪の塊を出してくる。
「これかい?」
「そう、これ全部欲しいいくらだ?」
「これがいるのかい?変わっているねー。これ捨てるやつだからあげるよ、今日の分だから」
「どうも、あとは色々な肉を適当に10㎏程欲しい。焼いて食う」
「あいよ、沢山買ってくれたから、良い所だしてあげるよ」
部位と種類ごとに葉に包んだ肉が次々並べられる、それをほいほい詠斗の収納袋に入れていく。
「腸詰と干し肉も貰おう」
「ありがとよー」
店主に見送られ店を後にする、詠斗がニコニコと何が出来るか楽しみですと伝える、大河が期待はずれにはならないと答え、チグリスが干し肉を齧って並んでドワーフの工房に向かった。
「ここがドワーフの工房…すごい木と一体化してる」
「ゲームの世界そのままだな」
「入らないのか?」
壮観な景色に2人が見入っているがチグリスはお構いなしのマイペースに中に促す、目の前の3本の大樹が複雑に絡み合い瑞々しい葉が覆いつくす、そこに木の建物が幾つも雑多に創られ並んでいるようにもみえ、しかし計算されて建てられ配置されている技が見られる。
どの建物からにも
煙突の様な物が屋根にあり煙が空へと昇っていく、暖かい…自然と共存し尊重している事が伝わってくる。
「おお、待っとったん。出来ちょるぞ!こっちじゃ貝はもっときちょるか?」
「はい、ありますよ」
「おお、こっちょ」
待ちきれないドリィーガンが詠斗の手を引き裏手に連れて行く、大河とチグリスもそれについて行った。
「わ、BBQがすぐ出来るようにもう準備できてる」
「ばーべ?はよもうすぐ焼けるぞい、おまさんのはそこにあるから持ってき。これで焼けるかどうか試すちゃる」
他のドワーフたちも準備をして待っている、区別がつかないみんな同じ体型同じ髪型髭衣装と徹底してRPG感が凄い。
「はい、お礼の貝10個です。ありがとうございます、注文通りの品物です。幾らですか?」
「やいちょくれ、したらば金はいらん。殻はわしがあけちゅるから」
「良いですよ、油あります?」
「おお、ある、うぉーい油もっちょこい」
他のドワーフに油を持ってくるように言うとトテトテと小さな小瓶を持って走ってくる、ゆっくりとした動きは樽が転がってくるように見えた。
「さっそく、焼きましょう。鉄板に油を引いて…」
焚火の上に石を組んでその上に、注文通り取ってもつけてもらい軽い鉄の板上にして貰った鉄板に小瓶の油を垂らしていく。
「これでしばらく待ってと、鉄板を熱くして…」
「なるほじょのぉー野外での食事がうまくなるのぉ」
「親方ぁ、これはすごいもんじゃ!」
「ほれ、ギュロル貝の殻むいたぞい」
他のドワーフ達も詠斗達の周りを囲んで興味津々に見ている、油が程よくなりギュロル貝をのせていく。
「詠斗…俺も…食いたい」
「なら、1つのせさせて貰おうか。大河さんは?」
「俺は戻ってから食う」
「分かりました、わ、良い香り」
「美味そうな匂いだな」
11個分の身の香り、ホタテの様な見た目をしてドワーフ達の眼の色がギラギラして今か今かとその時を待つ。
「うん、いいね。塩をかけてと…焼き過ぎないように…さあどうぞ!」
丁度10人いたドワーフ達が一斉に小さなへらで食いつく、熱さにも関わらず飢えた獣のようにがっついてあっという間になくなった。
ドリィーガンはその貝の味を噛みしめ泣いている、在りし日の若い時に食べた味よりも今のこの焼いた貝の方が断然に美味い、長い人生…まだまだ知らない事が多い、ドリィーガンはそれも噛みしめた。
「チグリス美味しかった?」
「もっと食う」
「戻ったらね」
「くぅー酒もってこいちょ!」
「親方昨日飲み干してないれす」
「酒が欲しいのか?これでいいか?」
酒を飲みたがるドワーフ達に大河がショルダーバッグから出した様に見せた缶ビールを出して、木のコップに注いだ物を渡してやる。
「これは…麦の香りがするのじゃが…どれふぉ!!!!こ、この酒は!もっちょもっちょくれぇ!」
「いいよ」
「お、親方そんなすごい酒なんじゃか?」
「おい、おいにも」
「どうぞ」
大河が気前よくビールを次から次へと注いでやる、ドワーフ達は皆心地よさそうに夢見心地でいた。
「こんな酒、人生の中で初めて飲んじゃ」
「す、すげぁ。おい…おい…」
「こんな冷えた酒がうまい…わしゃが今までのんじょった酒とは…」
中には大げさに泣くドワーフもいる、皆詠斗と大河に仕切りに礼を言うが更にビールのお代わりを要求する猛者もいる。
「どうぞ」
気前よく注ぐ大河、こんな言葉があるこの世に只より高い物はない…という恐ろしい言葉が…。
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「売ってくれんかのぉ」
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「ほ、ほんちょうか!」
ワラワラとドワーフ達が大河の足元に纏わりつく、足が長すぎる大河の膝上位の背丈しかないドワーフ達が必死に懇願する。
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「いつでもまっちょる!」
『酒、酒ぇ』
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「ドワーフ達の酒への執念すごいですね」
「定番と言えば定番だな」
「肉の方が美味い…酒は苦い、詠斗肉食いたい」
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【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
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