あなたは異世界に行ったら何をします?~良いことしてポイント稼いで気ままに生きていこう~

深楽朱夜

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第6部 移動は常にマイホームと共に 渡る世間は家さえあればなんとかなる

3 6番目はバンドやってる見た目の中身おばあちゃん男子

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「ここが《不毛の地》ねぇ。物騒な名前の割には畑とかあるわ、日本人いるかいたわ」
「あ、もしかして!さっき神様達から連絡が来た召喚された方ですか?」
「そうだけど」
懐記きに向かって掛けてくるのは少女めいた華やかな顔立ちの小柄な青年だった、電子タバコを加え背の高い懐記は率を見下ろした。
「初めまして僕は成澤 率です。今皆こっちに来ますから、向こうにテーブルがあるのでそちらで」
「そう」
率に案内されれば屋外に木のテーブルや丸太のテーブルが様々置かれ、竈や調理場などもありちょっとした屋外キャンプ場のような空間がありそこには結構な人数の人が集まりこちらを見ていた。
「あ、はじめましてー。日本から最初に来た時永 詠斗って言います!よろしくお願いします」
「俺は2番目に来た、峯尾 大河だ」
「僕は3番目に来ました!」
「初めまして、4番目に来た更科 綴です。よろしくお願いしますね」
「俺は有守 晴海つい最近きたばかり」
アイドルみたいな目がぱっちりとした童顔な青年、モデルか俳優のような不愛想だが顔が恐ろしく整った男、先ほどの少女めいた容貌の少年、眼鏡を掛けた目元の黒子が何処か色気をそそる端整な顔立ちの男、痩せすぎで華奢な体躯だが愛くるしい少年、神々って面食いかと懐記は思いながら最後のタバコの1口を吸い切り収納に放り込む、もうタバコは吸わないだろうそんな予感がした。
「俺は、東川 懐記。懐記でいい、よろしくでいいか」
「はい、これからお茶の時間にしようとしていたからどうぞ!他のみんなも紹介するし」
「そう」


「魔王にドラゴンにねぇ」
集まったメンバーからは紹介を受け懐記は淡々と受け止める、出て来た茶は果物に香りがして美味しいし茶請けのドーナツやクッキーも美味い。
「なあ、その耳開いてるの痛くないの?すごいな口も」
薄い菫色を丁寧に結んだ長い髪、薄い紫色の瞳に赤紫の瞳孔の瞳の端整な顔立ちの人目を引く美形が興味芯々に懐記の耳や口元を見ていた。
「口のはダミーピアス、耳は軟骨とかにも開けて13個開いている」
「へぇ、俺も開けて見たいな。宝石耳に付けられるように加工できる?」
「形による、家に道具あるし」 
『家』
「そう、という訳で俺の家に招待するわ。豚汁残ってるし、オマケも付いて来たし」

「家だ!」
「スキルで家ごとか…」
「わぁ」
「異世界に日本の家を持ってくるなんて」
「俺が住んでた家もこんな感じだった…」
「これが詠斗さん達の世界の家なんですね」
「神も苦労しただろうな…まさかこれをスキルにするとは…」
「興味深いですね」
「ん…いいにおいがするな」
「おー面白そう」
スキルで畑の側に出現した3軒の家、庭から詠斗、大河、率、綴、晴海、ナイル、千眼、ラジカ、チグリス、ジラが家周辺を見て回った。
「全員は入らないだろう?」
「いや、空間拡張があるって。みんな縁側から靴脱いで上がって、うち土足厳禁」
『はーい』

「誰かと暮していたのか?」
「ああ、祖父母とね。両親は大分前に亡くなった」
「そうか、仏壇とかあるのか?先に挨拶を」
「そうですね、お邪魔していますし」
「なら、こっち」
「みんなも来て」
大河が懐記に確認を取り縁側から入った居間を抜け仏間へ向かう、畳と仏壇と桐の箪笥に布を掛けられた鏡台押し入れと居間に比べたら大分すっきりとした祖父母が寝室に使っていた部屋だった。
「お邪魔しています」
大河が代表して線香をあげる、詠斗に教えて貰いそれぞれ正座し静かにしていた。
「どうも、こっち来て」
懐記に促され居間に移動する、空間拡張だが違和感がなく空間毎物も適宜大きさも変動しているようで窮屈さは無かった。
「座っててよ。あ、ラジオそのままだったな聞く?」
「ラジオ聞けるの!?」
「んー聞ける」
「主…この部屋の空間は次元がずれている…異界の音も拾えるようだ…」
千眼が詠斗の持っているラジオに蝶の分体を入れる、そうすると音がクリアに聞こえ歌声が聞こえた。
「それ、あげる。てか、増えるしみんな好きなの持ってってよ。布団とか枕とか客用のとかもあるし。おばあちゃんが仕込んだ梅酒とか果実酒とか、米もあるし」
『米!!!』
詠斗達が思わず立ち上がる、とうとうこの日が来た…誰も皆口にはしなかったが食べたいと思っていた米。
「ふ、今日は俺が腕を振るう。料理は得意だからな、和食だけど」
『お願いします!』
「私もお手伝いして良いですか?みなさんの世界の料理が知りたくて」
「私も…」
「食いたい」
「別に良いけど」
「バルタルとカイネも呼ぼう!きっと興味あると思うし、俺迎えに行ってくる!」
詠斗が早速転移魔法で店へと向かう、調理は外で行う事にしどうやら家の中の物は収納に含まれるようで表示されるので楽だった。
「ジラだっけ、ピアスに加工する?ピアッサーで穴開けると10日位そのままにしておけよ馴染ませるから」
「お、了解。頼むこの石」
ジラから渡されたのは小さな琥珀色の石中に紅い小さな石が見える、それを受け取りTV台の下の引き出しから台座ピアスとニッパーを用意し石を台座に嵌め込み、外れないように留めて完成となる。
「ピアッサーあるから、穴どっちに開けるの」
「あー、ならこっち」
「オッケ、冷やすか。ちょっと待って」
立ち上がり台所から保冷剤を出しジラの左耳朶に充てる、全員成り行きを見守っている。
「つめたっ」
「冷やしているからそうだろ、いいか。少し痛いが」
「痛みは平気だから」
「そう」
パチンと痛みもそこまで感じずピアスが空いた、懐記に礼を言い借りた鏡で耳の様子を確認した。
「お、いいね」
「器用だなそういう仕事を?」
「いや、18の時からずっとこれ」
大河が尋ねると懐記が宙でボタンを3回押す仕草をする、大河は成程と感心し綴は首を傾げた。
「スロットって儲かるんですか?」
「俺はね、まけたことない」
「それはすごいですね」
「賭け事には強いから」
「賭け事に強いんですか?」
それまでずっと室内を見渡していたラジカが尋ねる、懐記が頷きラジカも頷き返した。
「みんなーバルタルとカイネとドラゴンの皆も連れてきたよー」
「畑っていうんだっけ、そこで晩飯作るか」
懐記が縁側から出てサンダルに履き替える、気になるものばかりだったが皆も畑へと出た。
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