あなたは異世界に行ったら何をします?~良いことしてポイント稼いで気ままに生きていこう~

深楽朱夜

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第7部 異世界帰りの魔王様はチートで無双したりしなかったり~サラリーマンの1から始める異世界ビジネスプラン~

7 5家(マイナス3)

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《ガルディア》の5家…東のダクラン家、西のファルタル家南のクォータル家、北のサマルク家そして中央のスドル家の貴族で成り立つ大陸屈指の繁華街としてどの国にも属さず長い年月危うげな近郊を保ちながら繁栄していた其処に一石を投じる存在が現れ、5家の当主が集まり話し合いをしていた。
「貧民街の隣のあの土地を《ズィーガー商会》に売ったダクラン家よ、厄介な者共を呼び寄せたな」
「ふ、ふんあのような塵芥のような場所など売って何が悪いのだ」
円卓のテーブルで中央…4家を束ねるアステル家の当主がまず口を開く、責められたダクラン家の当主は鼻を鳴らし腕を組む。
「私は彼らと話をしたいですね、あの壁に貧民街の活性にどうやら《ラズライール商会》も噛んでいるようで、とても興味深い」
「よ、傭兵王もいると…」
赤茶色の髪を肩まで伸ばし丁寧に宝石が付いた髪留めで纏めた青年が笑い、その隣の痩せ細り頬が痩け目の下の隈が濃い男が吃りながら話す。
「いいじゃない、良い男達だって騒ぎになってるわよー、若い良い男はだぁーいすき」
妖艶な妙齢な美女が真っ赤な唇を大きく歪ませ爪を磨きながら笑う、露出の高い服に毛皮のショールを身体に巻き身体をくねらせた。
「この《ガルディア》で何かをするのならば、この私に挨拶するのが道理」
中央のガスドル家の当主が大仰に話す、この場合の挨拶とは金品などの上納という物を指す。
赤茶色の髪の青年北のサマルク家の当主と、痩せこけた南のクォータル家の当主はそんな偉そうな中央のガスドルを冷ややかな目で見ていた。
相手は壁を瞬く間に造り、巨大な建造物を出し入れ出来る程の収納を持つ程だ、これはこちらが動くべきだと判断し2人は立ち上がる。
「私は好きにやらせて貰います」
「こ、こちらも…」
「ふん、順次を知らぬ若者共が」
「我等に挨拶せずこの《ガルディア》で無事に何かを成せるとはおもわなんだ」
ダクラン家が鼻を鳴らしガスドルが仰々しく語る、西のファルタル家の女当主は爪を見ている。
2人が部屋から退出し、続く廊下をヒラリと黒い蝶が飛んでいた。

「テトラー」
「テトラさん」
「テトラっち」
「こんにちは」
「んー入ってきてー今良いとこー」
更に布が増えて魔力で広くしたテトラのテントを、詠斗、ラジカ、懐記、千歳の面々で訪れた。
「テトラー、今日からこの子らも一緒に作業…アシスタントとして連れて来たよ」
「んー?小人族?珍しいねえ」
ラジカに抱えられたフルーフとリプ、千歳がファーフルのヤヤとシシを抱いているのを見たテトラがこちらに顔を見せる、やや疲れているようだが眼は爛々としていた。
「オイラはフルーフだよ!ドラコンの旦那!」
「ボクゥはリプですぅ」
「ボクはテトラ!こっちはナフとカフね」
「こっちはファーフルのヤヤとシシ!」
「よろしくぅ、でそちらの素敵な服のお兄さんは?」
テトラが上目遣いで千歳を上から下までじっくり見ている、千歳が自己紹介を行い今回の顛末を話す。

「なるほどねぇ、それは酷いなあー。よし、いっしょに服を作っていこ!」
『はい!』
「フルーフ達は俺達の所に住む?」
「ここでもいいよー広くするしー」
カフとナフとヤヤ、シシもなんだか仲良くなり、フルーフとリプはテントの中に興味津々だった。
「オイラここで!」
「ボクゥも!」
「じゃ、飯置いとくね。ナイルさんからだよ」
「ありがとー」
『ありがとうございます!』
『ぷるう』『ぷる』
フルーフとリプが頭を下げヤヤとシシもそれに倣う、落ち着ける場所が出来て良かったと皆思い畑に戻った。

「主達…5家が動いた…北と南が明日来るようだ」
畑へと戻り夕飯のダンジョン肉の照り焼き丼と、野菜たっぷりスープに、ギョロリの刺し身、漬け物、味噌のソースで食べる野菜蒸しを食べて各々自由に過ごしていると、読書をしていた千眼から教えられ、ラジカが口を挟む。
「南と北は良いと思いますね、当主は2人共まだ若いですし。南のクォータル家は酒場や酒の醸造や栽培に長けています、実の父親を毒殺し裏で毒殺卿と呼ばれていますが。北のサマルク家も賭け場をいくつか経営していますね、宝石好きで宝飾品店に現在力を入れ他国へ売り利益をあげています」
「なら、そこと手を組もうか」
「いんじゃない、あの5家の中ではマシな2家だな」
カジノの中を作りながら千歳がラジカの言葉に賛成し、ホットミルクを飲みながらジラがドーナツを食べつつ同意する。
「ただし、残り3家は関わるなよ」
「それは私も同意します」
「東はアシュー君の事があるから論外だね」
「残りの西はヤバイ、あの女当主は見目良い男も女も気に入れば徹底的に調教していたぶっておもちゃにして殺す」
「娼館の経営者であり奴隷商人でもあり、表でも裏でも評判は悪いですね。その手の客には好評のようですが」
「なら、除外しよう。最後は?」
「権力と地位と金に執着した小物です」
「裏で仕掛けて来るかも知れないけどな、問題なし。ただのジジイ」
「なるほど」
「おもしろそー明日俺も行くわ」
ビジネスエリアと商業エリアを作っている懐記も反応し面白がっている、明日はポップコーンの移動販売と《トイタナ》の貴族屋敷の様子を見て《ガルディア》で北と南の当主を待つ事にした。
「お風呂いこー」
「いいね、あ、劇場も造りたいたんだよね」
「いんじゃない」
「どれくらいの規模にします?」
「とりあえず、千人位かな」
作業を中断し皆で風呂場に向かう道中、各々話をしながらゆっくり歩く楽しいなと千歳は思った。
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