あなたは異世界に行ったら何をします?~良いことしてポイント稼いで気ままに生きていこう~

深楽朱夜

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第012部 空の旅は安心安全にみんなで会いにいこう

第02話 呪われた親友

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ウズラ…チェカの親友で頭が良く、路を踏み外した魔法研究の天才…。

「チェカお兄ちゃんおかえりー」
「おみやげー」
「だぁれ、おきゃくさん?」
「あかちゃん、かぁいいねー」
「こんにちは」
孤児院というか親に捨てられた子供4人の面倒を親友と見ていたというチェカ、オンボロだが何度も自分達で手直ししただろう跡が伺える木の家から子供達が迎えに出て来てくれる、空を抱えた晴海が挨拶し外神は家の奥を伺っていた。
「戻ったぞ!飯にしよう」
「チェカさん…僕が用意しますからどうぞ友人の所へ、晴海さんは空さんと休んでいて下さい。テーブルと椅子を出しますね。みなさんにおやつを渡して下さい」
「うん」
「助かる、悪いな」
「いえ…」
テーブルと椅子を外に並べパンやジャムの瓶を収納袋から取り出し並べて晴海に頼めば子供達がわぁっと駆け寄り、空は女の子が抱っこしたいというので敷き布を敷いて座って貰い空を頼めば、空も大人しくしていた。
チェカは家の奥に入り外神が次々食料木を植えていく、後で肉はチェカに買って来て貰おうと。子供達の状態を見れば栄養不足、空腹、衛生状態が悪いと出ている、チェカも痩せていた、食うのもままならない状態なのだろう。
「…………まほう」
「はい…」
小さな男の子が外神の側で木が成長する様をじっくり見ている、外神がリンゴもどきを渡せば顔を綻ばせ齧りつく。
「来い!重い!ウズラ!いい加減にしろ」
「ウズラの先生またおこられてる」
「せんせーかわいいよー」
「ペンギン?のあかちゃん?」
家の奥から重そうな音と共に引き摺られてくるのは大きな灰色のペンギンの雛のような、むすっとした目つきの悪い生物だった。
「随分複雑な呪いに絡め取られていますね…幾重にも…」
『…………』
「はあ、彼は外神という。さっきも言った通りだウズラ、借金があるからそれを清算してここを出る」
『ぴゃぎゃ!』
「何を言っているか分からないんだよなーはあ、外神すまんさっきはコイツの呪いを解いてくれるかとか頼んでしまって……会話も出来ないし」
チェカがしゃがみ込み頭を抱える、諦めに似た表情を浮かべ苦笑いを浮かべた。
「……分かったと言ってます、それとすまないと」
「こいつの言っている事分かるのか?」
「はい…」
「そうか……そっか…俺も話したいな…」
『ぴゃ……』
「…………」
ペンギンの雛もどきとチャカ、本当に親友同士何だろう。
「借金は幾ら程です?」
「あー利子混み120万ログだな」
「ではこれをどうぞ」
「すぐには返せないぞ」
「いいです、その代わり《アウトランダーズ商会》の専属魔法具師になって下さい。解呪はすぐにには難しいかもしれませんが」
「………そうだな、出来るかもしれないなら縋るさ、じゃこれは使わせて貰う」
『ぴゃぎゃ』
「それで良いのか?誰かに仕えたくないから貧しい暮らしにも耐えていたお前が誰かに仕えるなんて……ウズラさん…仕えて欲しいのではなく、優れた道具を提供して欲しいんです。縛るつもりもありません」
ウズラの言葉を訳し外神が自分の言葉も乗せる、少し離れた場所からその様子を見ている晴海が笑う、チェカも笑った。
「仕えたいとかじゃなくて、必要としてくれる所にいくんだよ。お前だってそうだろう?ウズラ」
『………』
「ん、行ってくる。外神頼んでも良いか?」
「はい、いってらっしゃい」
ウズラが金を受け取り走っていく、外神はどのみちこの家では寝られないだろうと、家を造り風呂場を作って食料を確保しようと動く隣で、ウズラが話し始めた…。

「うん!よーし行こう!」
『はーい』
《ガルディア》の広場で新しく産み出された飛行船《空船》の姿が披露される、雄大で荘厳な《島船》と対をなす姿は正に空を駆ける島であり、さっそく中に組み込んだ巨大な魔石と全員が所持している腕輪の魔石と連動し中へと転移していく。
『ようこそ~みなさん、《空船》へ~快適な空の旅を楽しんでね~』
【最初の目的地は《空船》で2日程飛ばした国《グシャグ》でーす!滞在日時は3日程です!《アウトランダーズ商会》でお店も置く予定なので、お買い物や売りたい物などあれば受付に来て下さいね~】
『はーい』
「腕がなるな!」
「ええ、あの国は堅いですから中々新規の商会を受け入れてくれませんから」
早速転移で運ばれた先のエントランスのモニターから、識とゲーテの説明を受け闘士を燃やすズィーガーやユナイドにクローダーや他の商会の支配人の面々、目的は中継地点として無人販売の店舗や転移石を置かせて貰う為の交渉だ。
乗り気のないトラングに代わり、ライガルやゴーシュやラヴィトリが交渉するとの事、既に皇国から使者は出しているという事なので概ね事は上手くいくだろうが…全員何とも言えない顔をしていたのはこの際忘れて、空の旅に挑む事にした。

「ふむ…9か…何か起きそうだな」
《グシャグ》国の実質的な支配者がいるほぼ城と呼べる巨大な屋敷の執務室、荘厳壮麗な城は現支配者の趣味ではないが住む場所等どうでも良いと退屈気に、机で魔石で造られた9面ダイスを振るい9を出す。
濃いピンクの髪から覗く左顔面は爛れて、見るも無残だが右側はのまともな方は美しい芸術品の様な顔立ちと誰かを連想させる皮肉な笑みを浮かべていた。
「入れ」
外でノックをされる前に入るように促せば、書類を持った数名の使用人達が扉の側で並ぶ。
「失礼します、たった今皇国から使者がお目通りと…」
「皇帝陛下からの書状を持ちお待ちです」
「……7…事は面白い方に運びそうだな」
再度賽を振れば出た数は7、秀麗な右側の唇を歪ませ立ち上がる。
アガーニタ・ハーベンダー・カゥドゥ…トラング・ハーベンダー・カゥドゥの父親の弟であり、顔と引き換えに唯一当代の当主の座を争い生き残った存在であった…。


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