あなたは異世界に行ったら何をします?~良いことしてポイント稼いで気ままに生きていこう~

深楽朱夜

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第014部 君分かれる事なかれ/君離れる事なかれ

第055話 いざ、オークションへ/第055話 記憶喪失と味噌汁 

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第055話 いざ、オークションへ
「ようこそ」
「特別室を頼んだ《ラグライック商会》です」
「お待ちしておりました、お1人様10万ログまたは今回は競りに掛けられる物と引き換えに10万ログが免除となります、勿論競り落とされた品はこちらの手数料を抜いた分をお渡しします」
全員正装しゴーレム王国(ただいま建国中)からの豪奢な馬車とゴーレムの馬と御者付きで《クトゥーン》の競りの会場前で降り立てば…周囲の目を引く、見た目よりも多い人数が出て来るのも周囲は騒然となった。
あのゴーレム達は一帯…あの馬車は何処で造られた物なのか等、視線と注目を浴び入口にいた上等な服を着た男が恭しく頭を下げ、スミトのギルド証を確認した後参加料の代わりの品も受け付けると言うので大河が前へ出た。
「なら時間停止収納袋とカバン、魔石と鉱物とカウン酒に……」
「回復薬はどうです?」
「ああ、それで。これで全員分いけるか?」
「ええ、勿論です、希少な物をありがとうございます、では案内いたします」
収納から設置されたテーブルに乗せきれない量の品々、蒐集家も隣で回復薬|(傷)の瓶も出してこれでいいかと男に言えば表情1つ変えずに特別室へと案内した。

「ご機嫌よう、救世主の皆様、新たな魔王様、名のある高貴な方々。私の競りへようこそ歓迎します、私は魔人、ケストナー・オーケンと申します。以後お見知りおきを」
通されたのは鉱物で造られた明るい会場の2階の大きな扉の先、そこで待っていたのは仮面を付けた濃い藍色の髪の男、舞台役者のような大げさな振る舞いで大河達を出迎えた。
「俺は大河だ、お前の仕事の邪魔をするつもりはない、競りには堂々と参加させて貰う」
「ええ、どうぞ。大河様、私も此方でご一緒に見させて頂いても?魔神皇の話しを聞かせて欲しいですね」
「それよりも先に、貴方は現代の魔人ですね」
「ええ、そうです、800歳位ですよ。細かい数字は忘れましたが、私も4千年前の魔人に会った事はありません。さあ、もう間もなく競りが開幕します。皆様が先程渡した品々も競りに出ますよ、酒やつまみを味わいながら競りを楽しみましょう」
仮面越しの藍色の瞳を細めケストナーはにこりと笑い部下たちが静かに場をセッティングし、各自ソファに座り横並びで下の舞台を見下ろす形で競が始まった。

「そろそろ、オークションの時間だね。風早、どうかな?」
『…今美術品から始まっています、最後が生物のようですね』
「大河さんならきっと石像を落としてくれますよ」
「そうだね、無事に終わればいいね」
オフィスビルの千歳の執務室、千歳が腕時計を確認しオークションが始まっているだろうと風早に聞けば、問題無さそうだと報告されほっとしている、ラジカも頷きお茶の追加を淹れてくれそれを飲みながら仕事を行う。
「千歳、もう少ししたら引き上げましょう、落ち着きません」
「そうだね、切りがいい所までやってしまうよ」
「はい」
今は《ノゼバ国》からの民の受け入れと誰が何処に住んでいるのか、情報の登録など行いつつ手分けして《療養街》の受け入れや罪人達の管理等も手分けして行い、現在は次の大陸へ向かう為に幾つかの中継地点を設けつつ、《ズィーガー商会》や他の商会の力を借りて中継器を置いて《アタラクシア号》も進んでいた。
店を置いた国のフォローや在庫の確認、食料などの支援も行いつつ…熟す仕事量は多いがやりがいはある、千歳は書類を確認しながら…。
「役所関連のギルドを作って、もっと人を入れようか」
「いいですね、身分がはっきりしている方が何かと便利ですから」
「そうだね、今回の件が落ち着いたら計画を立てるよ」
ラジカが頷き千歳が笑みを浮かべ、今夜の仕事を片付けていった。

第055話 記憶喪失と味噌汁
何かが遠ざかっていく、何かが離れていく、遠くへ行かないで、離れて行かないでそう叫びながら必死に藻掻く、藻掻いて藻掻いて…足掻けば足掻く程身体が重く何かに絡め取られ、そして何かが消えて行ってしまった…。
「っ……」
息が詰まる目覚め、厭な物を視た覚えがあるが覚えていない…。
「目が覚めたようだ」
「気分はどうですか?鑑定は問題ないとあります、水と果物を持って来たんですが食べますか?」
「っ……ぁ……ぁぁ」
「どうやら言葉が出ないようだ」
「…紙とペンならあります。字は書けますか?」
「?」
目を開ければ白い天井、その傍らに派手な黒い羽の帽子えお被った男と、痩せすぎで色が病的に白い青年が立って此方の様子を伺っている、聞かれた事に答えようと言葉がを出そうとすすが出ない、青年が紙と見た事もない細いペンを見せてくれるが、字など書けない、声も出せない…その上自分が誰かも分からない…がぐぎゅうぅぅと腹の音が盛大に鳴り顔を赤くしてしまう。
「おにぎりと味噌汁ならあります、果物とお茶も、僕は外神といいます」
「私はファーツコクス」
そう言って外神と名乗った男がトレイに載せた茶色いなんだか香ばしい匂いのの三角の塊と、湯気が立ったスープだろうかそれをテーブルに置いてくれ、ファーツコクスという男が手を差し伸べてくれテーブルの前の椅子になんとか座った。
「どうぞ、おいしいですよ」
「っ……」
外神に勧められ恐る恐る茶色い三角の物を手で口に運べば、口に広がる今迄味わった事の味に感動し無我夢中で食べ、お茶も飲みスープも飲む、スープはとても複雑な味がして何処か心を安心させる味で全て食べてようやく落ち着いた。
「まだ体が治っていないので、また休んでください」
「その果物も食べるといい」
食事を食べファーツコクスが果物を置いてくれる、外神はまた休むように言い何度も何度も何度も頷いた…。


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