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第015部 繋がる糸たちへ/繋がらない糸たちへ
問題発症解決編045幕 ダンジョンの下層 ×第060話 切れない糸たち:まじない篇 孤児院/第60話 異界 《アヴィラタン》編 第25幕 ま
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問題発症解決編045幕 ダンジョンの下層
「今何階層目だっけ」
「21階層目だ」
「敵は数も強さも上がって来ているな」
「人が来れるのは10階層までですね」
新ダンジョン先行チームの《黄昏の瞳・海》トラング、ツァース、カトゥーシュカとアガニータで現在21階層目を進んでいた。
「フィズ殿達は?」
『21階層のラスボスを倒していますね、このまま22階層目へ向かうそうですー』
21階層目は同時に2つの魔法を放つマントを身に着けたの人型の魔物達、中身は深淵そのもので浄化魔法や光魔法、魔物を上回る闇魔法やカルナラー石等の鉱物が有効で攻撃を受ければ精神が汚染される、カトゥーシュカ達は千眼魔王や千華の魔王達の闇魔法の札とカルナラー石を使い退ける、手持ちに有効な物があればこの階層は楽に進める。
「どこまであんのさー」
「分からないが、中々攻略し甲斐があるダンジョンだ」
「ええ、愉しませて貰ってますよ」
「ああ、悪くはないだろう。各階層のボスのドロップ品も質が良い」
ドロップ品は気配遮断付与のマントや光魔法が付与されたナイフ、稀に収納袋等が落ちこのダンジョンの難易度の高さが知れる。
「カジノの景品になるから良いけど、最近新しいメダルゲームとか増やしたからまたメダル増やしてもらおっと」
「景品もかなり増えたな、客もそうだが」
「ええ、それで現在カジノので景品の他にトランプやオセロ等といった、詠斗殿達が言うテーブルゲーム等の商品の売り上げも良いですからね」
「面白いのはそれを使って勝手に賭け等を行なった場合、カジノへの出入りが禁止されるという事だな。皆カジノへの出入りを禁止にされたくはないらしい」
「家で飾ったりしているらしいですよ、王族や貴族等も多数いますから、今度はそれ様の物を用意しましょうか。崇幸殿達に聞けば良い案を出してくれるでしょう」
襲い来る魔物達を闇魔法を入れた札で消滅させ、ドロップ品を風魔法で回収していく。
「今夜は仕事があるし、そろそろ戻るー」
「そうだな、フィズ殿達に連絡して戻るとしよう」
未開のダンジョンは良い運動になる、カトゥーシュカ達は適度に身体を動かしカジノタワーに戻る事にした。
「これが崇幸が用意した霊廟か…異界人の知識は凄い物だな」
「に、兄さま、僕もお手伝いします」
「ああ、フィガロ。この霊廟は悔いを残し死に呪いを残した彼らの慰みとしての場だ、呪具を位牌として置く」
「は、はい」
「……」
今回初めて顔を見る末の弟フィガロ、ファラルシェスが《呪具師》である事と《カテラント帝国》で産まれた呪いとそれを受けた者達の墓標を用意しようと崇幸が霊廟を造りファラルシェスが内部を任され、興味を持ったフィガロと一緒にいる、フィガロは少し緊張した面持ちだが色々な物に興味を覚える年ごろなのだろう、両親からも許可を得て連れて来ている、後は本人次第だ。
「崇幸からは水と花が常にある状態をと言われている、水は流れを花は慰みを現わす。後は…まずは石碑を造り中央に置く」
「はい」
タージマハルモチーフの白い宮殿のような美しい建造物、内部は建物に沿って溝があり水が循環している、それに沿うような形で白いプランターが置かれ白い花が咲いている。
「石碑の材質は神鋼と魔鉄だ、これを混ぜ合わせて石碑を造る。フィガロ一緒に…」
「はい!」
中心で収納袋から神鋼と魔鉄を取り出し、神々から渡された魔力が無限に出る腕輪をフィガロにも渡し共に型を造っていった…。
第060話 切れない糸たち:まじない篇 孤児院
「とても希少で価値ある物を…なんとお礼を言えばいいのか…」
「顔を上げて下さい、お祝いの場ですから。快復して何よりです、後ほど店の件もお話をさせて下さい」
「は、はい」
《ノルデン》の孤児院の元を訪れた千歳達、外では痩せた老婆とアンがいて院長の老婆のを紹介すれば泣きながら万能薬のお陰で快復したと何度も千歳達に頭を下げている、アンは涼し気な表情で笑みを浮べていた。
「先生、もうじき支度が終わりますから」
「あの、結婚おめでとうございます。これはささやかですが僕達からお祝いの髪飾りとお菓子を用意しました」
「ま、まあ、そんなに?」
「素敵な髪飾りですね、今支度しているので渡して来ましょう」
率が前に出て木箱に入れた白い花の鉱石で出来た髪飾りを見せればアンも微笑み孤児院の中へと向かう、率とエツィアとキートが端でテーブルを出しお菓子とお茶と果実水を出して並べていく、晴海と千歳とラジカは院長の話に耳を傾ける。
「私もこの孤児院で育った孤児の1人でした、1度はここを出て嫁に行きましたが夫に先立たれ、こうしてここで院長となり暮らしています。大半の事はアン達がしてくれ、皆食べるに困らない生活をしています」
「そうなんですね、アンさんは何処かの貴族の子女の様な品がありますね。頭も良く作法も身についています」
「……ええ、アンは……あら…いつからここにいるのか…すみません歳には勝てませんね…私が戻って来た時には孤児院にいたので…」
アンを褒める院長、ラジカが彼女の生い立ちを訊ねれば首を傾げ歯切れの悪い返事なので、それ以上聞かず孤児院の扉からアンに手を引かれ庭に出てくる今日の花嫁の少女はとても綺麗だった…。
第60話 異界 《アヴィラタン》編 第25幕 まだあるプレゼント
「で、千景っちこっち来て」
「いいけど…」
お祝いの宴も終盤、テーブルには食べ散らかした料理や酒瓶が並び皆ほろ酔いの中、懐記と外神が千景を呼ぶ、3名で向かった先はタマちゃん8号の腹の中、千景はそこの光景に目を見開く。
『うにょん!』
「タマ母さん…」
「神ざまズに頼んで《アヴィラタン》の管理は此処で出来るようになったから」
「はい、千景さんは此処で代理として仕事を行う事が出来ます」
『心配しなくても良い、《アヴィラタン》の外側は我々が見守ろう』
『はい、魔物達と共に《アヴィラタン》での生活を楽しんで下さい。まだあなたは産まれたばかりですからゆっくりやっていけばいいと思います。我々も力を貸します、貴方は《アタラクシア》の魔王の親族なのですから』
「あ…私は此処にいても良いの?」
「ん、1人であの白い所に行かなくても大丈夫」
《アユズラーグ》の神と《アタラクシア》の神からの声、千景は戸惑う子供のような表情を浮べた後笑みを浮べる、その笑みは千歳に似ていた。
「ありがとう…私は此処で彼らとやっていく…豊かな世界にするよ」
「はい、ではこの中が千景さんの部屋です。他に必要な物があれば用意します」
タマちゃん8号の腹の中は、千歳が使っている執務室のような机と棚、タブレットとノートPCにウォーターサーバーやお茶を飲む為のセットとソファとテーブルも置かれている。
「大丈夫、穂高千歳の知識でやれるから」
「奥はベッドとか風呂とかある部屋になってるから」
「ありがとう」
千景は懐記と外神に頭を下げる、声にも顔にも出していなかったが懐記は千景の感情を汲み取ったのだろう、千景はそれが嬉しかった。
「さっそく使ってみるよ」
「はい、ここは千景さんが許可を出さなければ他の人は入れません、疑似《神の庭》です」
「そう…確かに神域とも言える」
「じゃ、また明日」
「うん、おやすみなさい」
眠りが必要ない千景に見送られ懐記と外神は《白鷺》の自室へと戻る…前に宴会の片づけを起きているノイズとギーギス、ナチェで片付けてから戻る事にした…。
あなたは異世界に行ったら何をしますAnotherSid×EXTRA MYROAD~男は独り異界で飯を食う~
「宿も引き払ったし、さてと…」
朝、この町にいる最後の日、安宿を引き払って市場で魚や貝を買い足していく、朝は魚のスープと肉串に美味しそうな赤い果物を買って食べながらふらふら歩く。
目に付いた物で気になった物を買いつつ食堂へ向かう、潮の風の匂いに慣れたなーと思った。
「おはようございます、よろしくお願いします」
「おはようございます!」
「今日でコイツはまた旅に出る、しっかり作り方を覚えてくれ」
店を訪れれば親子と店主が出迎えてくれ、今日で終わりというと少年が寂しそうな顔を浮べている。
「よろしく」
佳月がそう言いさっそくパン作りに取り掛かる、今日も店には客がいて飲み物を買いパンが焼けるのを待っている、少年も慣れた手つきでパンの生地を作り母親はフライの準備を行い、佳月は出来たパン生地を竈に入れて焼いていった。
「ありがとうございました」
「また、来る?」
「どうかな、俺は旅をしているからね」
今日も早めにパンが完売、今日は300個売れて店主も満足そうに頷いていた。
母親が深く佳月に頭を下げて、少年がまた会えるか聞くが佳月は出来そうもない約束はしない主義で曖昧な笑みを浮べた。
「今日は店主に頼んで、パンを買ったんだ。俺からの餞別」
「ありがとうございましゅ!」
「本当にお世話に…」
「いえ、大した事はしてません」
母親が後ろ髪引かれる少年の手を引いてパンを貰って家路に向かう、佳月はいつもと変わらず酒場の仕込みを行なった。
「短い間だったがありがとうな、助かった!これはパンと餞別だ持ってけ」
「いいのか?ありがとう」
酒場が終わり店主が賄いの焼いた魚とスープ、それとパンと小麦と砂糖も多くは無いがそれなりの量を渡され礼を言う。
「大分儲けさせて貰ったからな、20,000ロハだ!」
「いいのか?これからも稼いでくれ」
「おう!」
店主と従業員との別れはあっさりだ、貰った物を収納に入れて佳月は外に出て転移でこの町を去った、今夜も白い月と青い星は輝いていた…。
本日の食事:賄いの焼いた魚 スープ パン スープ 肉串 果物…古橋 佳月でした…。
「うちの店食堂で酒場ですけど、パンすごいですね」
「うちの店の1番人気だな」
「今日も沢山作る」
「魚も沢山フライにしましょう、芋も…」
「でも誰にこれ教わったんだけか」
『さぁ?』
「今何階層目だっけ」
「21階層目だ」
「敵は数も強さも上がって来ているな」
「人が来れるのは10階層までですね」
新ダンジョン先行チームの《黄昏の瞳・海》トラング、ツァース、カトゥーシュカとアガニータで現在21階層目を進んでいた。
「フィズ殿達は?」
『21階層のラスボスを倒していますね、このまま22階層目へ向かうそうですー』
21階層目は同時に2つの魔法を放つマントを身に着けたの人型の魔物達、中身は深淵そのもので浄化魔法や光魔法、魔物を上回る闇魔法やカルナラー石等の鉱物が有効で攻撃を受ければ精神が汚染される、カトゥーシュカ達は千眼魔王や千華の魔王達の闇魔法の札とカルナラー石を使い退ける、手持ちに有効な物があればこの階層は楽に進める。
「どこまであんのさー」
「分からないが、中々攻略し甲斐があるダンジョンだ」
「ええ、愉しませて貰ってますよ」
「ああ、悪くはないだろう。各階層のボスのドロップ品も質が良い」
ドロップ品は気配遮断付与のマントや光魔法が付与されたナイフ、稀に収納袋等が落ちこのダンジョンの難易度の高さが知れる。
「カジノの景品になるから良いけど、最近新しいメダルゲームとか増やしたからまたメダル増やしてもらおっと」
「景品もかなり増えたな、客もそうだが」
「ええ、それで現在カジノので景品の他にトランプやオセロ等といった、詠斗殿達が言うテーブルゲーム等の商品の売り上げも良いですからね」
「面白いのはそれを使って勝手に賭け等を行なった場合、カジノへの出入りが禁止されるという事だな。皆カジノへの出入りを禁止にされたくはないらしい」
「家で飾ったりしているらしいですよ、王族や貴族等も多数いますから、今度はそれ様の物を用意しましょうか。崇幸殿達に聞けば良い案を出してくれるでしょう」
襲い来る魔物達を闇魔法を入れた札で消滅させ、ドロップ品を風魔法で回収していく。
「今夜は仕事があるし、そろそろ戻るー」
「そうだな、フィズ殿達に連絡して戻るとしよう」
未開のダンジョンは良い運動になる、カトゥーシュカ達は適度に身体を動かしカジノタワーに戻る事にした。
「これが崇幸が用意した霊廟か…異界人の知識は凄い物だな」
「に、兄さま、僕もお手伝いします」
「ああ、フィガロ。この霊廟は悔いを残し死に呪いを残した彼らの慰みとしての場だ、呪具を位牌として置く」
「は、はい」
「……」
今回初めて顔を見る末の弟フィガロ、ファラルシェスが《呪具師》である事と《カテラント帝国》で産まれた呪いとそれを受けた者達の墓標を用意しようと崇幸が霊廟を造りファラルシェスが内部を任され、興味を持ったフィガロと一緒にいる、フィガロは少し緊張した面持ちだが色々な物に興味を覚える年ごろなのだろう、両親からも許可を得て連れて来ている、後は本人次第だ。
「崇幸からは水と花が常にある状態をと言われている、水は流れを花は慰みを現わす。後は…まずは石碑を造り中央に置く」
「はい」
タージマハルモチーフの白い宮殿のような美しい建造物、内部は建物に沿って溝があり水が循環している、それに沿うような形で白いプランターが置かれ白い花が咲いている。
「石碑の材質は神鋼と魔鉄だ、これを混ぜ合わせて石碑を造る。フィガロ一緒に…」
「はい!」
中心で収納袋から神鋼と魔鉄を取り出し、神々から渡された魔力が無限に出る腕輪をフィガロにも渡し共に型を造っていった…。
第060話 切れない糸たち:まじない篇 孤児院
「とても希少で価値ある物を…なんとお礼を言えばいいのか…」
「顔を上げて下さい、お祝いの場ですから。快復して何よりです、後ほど店の件もお話をさせて下さい」
「は、はい」
《ノルデン》の孤児院の元を訪れた千歳達、外では痩せた老婆とアンがいて院長の老婆のを紹介すれば泣きながら万能薬のお陰で快復したと何度も千歳達に頭を下げている、アンは涼し気な表情で笑みを浮べていた。
「先生、もうじき支度が終わりますから」
「あの、結婚おめでとうございます。これはささやかですが僕達からお祝いの髪飾りとお菓子を用意しました」
「ま、まあ、そんなに?」
「素敵な髪飾りですね、今支度しているので渡して来ましょう」
率が前に出て木箱に入れた白い花の鉱石で出来た髪飾りを見せればアンも微笑み孤児院の中へと向かう、率とエツィアとキートが端でテーブルを出しお菓子とお茶と果実水を出して並べていく、晴海と千歳とラジカは院長の話に耳を傾ける。
「私もこの孤児院で育った孤児の1人でした、1度はここを出て嫁に行きましたが夫に先立たれ、こうしてここで院長となり暮らしています。大半の事はアン達がしてくれ、皆食べるに困らない生活をしています」
「そうなんですね、アンさんは何処かの貴族の子女の様な品がありますね。頭も良く作法も身についています」
「……ええ、アンは……あら…いつからここにいるのか…すみません歳には勝てませんね…私が戻って来た時には孤児院にいたので…」
アンを褒める院長、ラジカが彼女の生い立ちを訊ねれば首を傾げ歯切れの悪い返事なので、それ以上聞かず孤児院の扉からアンに手を引かれ庭に出てくる今日の花嫁の少女はとても綺麗だった…。
第60話 異界 《アヴィラタン》編 第25幕 まだあるプレゼント
「で、千景っちこっち来て」
「いいけど…」
お祝いの宴も終盤、テーブルには食べ散らかした料理や酒瓶が並び皆ほろ酔いの中、懐記と外神が千景を呼ぶ、3名で向かった先はタマちゃん8号の腹の中、千景はそこの光景に目を見開く。
『うにょん!』
「タマ母さん…」
「神ざまズに頼んで《アヴィラタン》の管理は此処で出来るようになったから」
「はい、千景さんは此処で代理として仕事を行う事が出来ます」
『心配しなくても良い、《アヴィラタン》の外側は我々が見守ろう』
『はい、魔物達と共に《アヴィラタン》での生活を楽しんで下さい。まだあなたは産まれたばかりですからゆっくりやっていけばいいと思います。我々も力を貸します、貴方は《アタラクシア》の魔王の親族なのですから』
「あ…私は此処にいても良いの?」
「ん、1人であの白い所に行かなくても大丈夫」
《アユズラーグ》の神と《アタラクシア》の神からの声、千景は戸惑う子供のような表情を浮べた後笑みを浮べる、その笑みは千歳に似ていた。
「ありがとう…私は此処で彼らとやっていく…豊かな世界にするよ」
「はい、ではこの中が千景さんの部屋です。他に必要な物があれば用意します」
タマちゃん8号の腹の中は、千歳が使っている執務室のような机と棚、タブレットとノートPCにウォーターサーバーやお茶を飲む為のセットとソファとテーブルも置かれている。
「大丈夫、穂高千歳の知識でやれるから」
「奥はベッドとか風呂とかある部屋になってるから」
「ありがとう」
千景は懐記と外神に頭を下げる、声にも顔にも出していなかったが懐記は千景の感情を汲み取ったのだろう、千景はそれが嬉しかった。
「さっそく使ってみるよ」
「はい、ここは千景さんが許可を出さなければ他の人は入れません、疑似《神の庭》です」
「そう…確かに神域とも言える」
「じゃ、また明日」
「うん、おやすみなさい」
眠りが必要ない千景に見送られ懐記と外神は《白鷺》の自室へと戻る…前に宴会の片づけを起きているノイズとギーギス、ナチェで片付けてから戻る事にした…。
あなたは異世界に行ったら何をしますAnotherSid×EXTRA MYROAD~男は独り異界で飯を食う~
「宿も引き払ったし、さてと…」
朝、この町にいる最後の日、安宿を引き払って市場で魚や貝を買い足していく、朝は魚のスープと肉串に美味しそうな赤い果物を買って食べながらふらふら歩く。
目に付いた物で気になった物を買いつつ食堂へ向かう、潮の風の匂いに慣れたなーと思った。
「おはようございます、よろしくお願いします」
「おはようございます!」
「今日でコイツはまた旅に出る、しっかり作り方を覚えてくれ」
店を訪れれば親子と店主が出迎えてくれ、今日で終わりというと少年が寂しそうな顔を浮べている。
「よろしく」
佳月がそう言いさっそくパン作りに取り掛かる、今日も店には客がいて飲み物を買いパンが焼けるのを待っている、少年も慣れた手つきでパンの生地を作り母親はフライの準備を行い、佳月は出来たパン生地を竈に入れて焼いていった。
「ありがとうございました」
「また、来る?」
「どうかな、俺は旅をしているからね」
今日も早めにパンが完売、今日は300個売れて店主も満足そうに頷いていた。
母親が深く佳月に頭を下げて、少年がまた会えるか聞くが佳月は出来そうもない約束はしない主義で曖昧な笑みを浮べた。
「今日は店主に頼んで、パンを買ったんだ。俺からの餞別」
「ありがとうございましゅ!」
「本当にお世話に…」
「いえ、大した事はしてません」
母親が後ろ髪引かれる少年の手を引いてパンを貰って家路に向かう、佳月はいつもと変わらず酒場の仕込みを行なった。
「短い間だったがありがとうな、助かった!これはパンと餞別だ持ってけ」
「いいのか?ありがとう」
酒場が終わり店主が賄いの焼いた魚とスープ、それとパンと小麦と砂糖も多くは無いがそれなりの量を渡され礼を言う。
「大分儲けさせて貰ったからな、20,000ロハだ!」
「いいのか?これからも稼いでくれ」
「おう!」
店主と従業員との別れはあっさりだ、貰った物を収納に入れて佳月は外に出て転移でこの町を去った、今夜も白い月と青い星は輝いていた…。
本日の食事:賄いの焼いた魚 スープ パン スープ 肉串 果物…古橋 佳月でした…。
「うちの店食堂で酒場ですけど、パンすごいですね」
「うちの店の1番人気だな」
「今日も沢山作る」
「魚も沢山フライにしましょう、芋も…」
「でも誰にこれ教わったんだけか」
『さぁ?』
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