あなたは異世界に行ったら何をします?~良いことしてポイント稼いで気ままに生きていこう~

深楽朱夜

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第016部 魔なる神たる人の子よ*尊き血と古き血/自己犠牲の先の解

第8幕 イリス偏第18話 出発と緊張感× Stage.8-16 様子見*まじない偏依存case38/《アーケディア》 偏 dress:36

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第8幕 イリス偏第18話 出発と緊張感
『崇幸、千眼魔王、ヴァルキア、ヴリトゥユの4名とイカロスとミノスが乗ります』
「崇幸さん、俺も行きます」
『戦力外です、崇幸も本当は降りて欲しい位です』
『崇幸お父さんは守るよ』
『魔王と皇帝達は自分でなんとかして…』
少数のみの移送船、蒐集家は血清造りがある上に《療養街》からの要請も受けている為乗れない、大河が乗り込もうとすれば呆れ声の溜息すら聞こえてきそうなトランサーの声とイカロスとミノスの突き放した声にそれ以上の言葉を飲み込む。
「問題ない、行くぞ」
「およそ2日弱の行程、全員気を抜くな」
「では2人とも頼まれた物をどうぞ」
「それは?」
「不眠薬と強壮剤です、副作用として興奮作用があります。貴方達ならば簡単に御せるでしょう」
ヴァルキアとヴリトゥユが船に乗り込む前に蒐集家が琥珀色の液体が満たされた小瓶を出す、大河が眉根を寄せればこの行程で寝ないようにする為の必需品を受け取りその場で飲み干す。
「甘い」
「もっと欲しい」
「依存性はないですが、常用はしない方が良いですよ」
甘すぎると眉根を寄せるヴァルキア、とろりとした甘みを気に入ったヴリトゥユは欲しがるが蒐集家は嗤った。
大河と崇幸はそこまでして…と思うが、それほどの存在なのだろう、2大国の皇帝が国を空ける異常性もあるが見張りの交代もなく起き続けるという胆力の裏に何かあるとこの時大河か崇幸どちらかが気づけば何かが変わっていたのかもしれないが、大河は彼らを見送り崇幸は移送船に乗り込むが雑用係としての同乗、船の管理や権限は全てトランサーが持つ。
当初はタナトスやメンルェト、チカや魔人達も乗るつもりだったが魔人は毒に冒され、タナトスとチカは祭りと《ロメンスギル》の急激な国の同盟による他国の奴隷制度が廃止され、それの管理の仕事があると断り、メンルェトはオジガト達が出征に出た為に仕事が増えたと断られた為にこの面子になってしまったのだ。
大河や千歳も崇幸もこの流れに作為的な物を感じたが何も言わず…言った所で誤魔化されると考え、神々もこの件には深く関わるつもりもないようで静観している、船に乗り込むゆっくりと《トランサーケージ》が浮かび静かに高度を上げて行った…。

Stage.8-16 様子見
「出たのか」
「ええ、出発しましたね」
『目標到達地点までの時間は?』
『28時間後です、封印具、空間、タータイルクッガとキンカダイルラーガの配置も到着2時間前に完了します』
タナトスの執務室、タナトスが仕事をしながらチカはソファでリンゴ飴をボリボリ砕きながら宙に浮かぶモニターで出発した所を眺め、トランサーからの報告を受けている。
メンルェトも《ウワムス国》の執務室で鑑賞しながらタナトス達と連絡を取り合う手筈、この2日間タナトスの部下達には祭りの準備を行うように計らい、メンルェトもまた臣下達には祭りの指示を出し人払いを行っていた。
「で、イリスはどうなんだ?」
『沈黙です、思考は常にし耳や目は常に稼働し続けています。我々のこの遣り取りも筒抜けです』
「返り討ちにして自由を得るつもりでしょうね、今出て来ないという事は何か理由があるのでしょうけれど掴めませんね」
「は、化け物の考えなんざ知るかよ。イリスってのはこの世界の枠から出ている異常者だ」
『何を考えているかは分かりませんが、準備は念入りに行っていますから。それを打ち破るのはいくら神か魔王でも至難だと思っています』
タナトス達の考えは逃亡するつもりならば既にしている、しないのは目的があるという事だがそれが不明瞭過ぎる上に沈黙が不気味だと言える。
「目的地到着までは動きはないでしょうが監視は続けます」
「そうだな、めんどくぇけどこいつを野放しにする方がもっと面倒だからな」
チカが収納からアンパンを取り出し齧りつく、タナトスもメンルェトも仕事を行いながら監視を行った。

まじない偏依存case38
「好きな子に振られた…彼女もコイツでほかにいいやつを見つけたって、こんなもんいらねぇ」
孤児院で夕食の支度をしている舵の元へ《選択の意思》を使い告白すると決めた青年が悲しそうな表情を浮かべて《選択の意思》を突き出す、舵は気の毒そうな表情を浮かべながら1万ログを渡し引き取った。
「本人にとっての良い選択が相手にとっての良い選択とは限らないという事ですね」
「そうみたい、このアイテムのせいで沢山の人が辛い思いをしたけど良い思いをした人がいるし、迷ったら何かに頼りたいっていう気持ちは分かるよ」
アンが舵の隣で青年の背中を見送る、舵も彼らの気持ちは分からないでもなかった。
「舵さん戻ったよ」
「おかえり!ご飯出来てるからみんな食べてね」
「お風呂も準備出来ています」
千歳達が子ども達を連れて戻ってくるので舵が出迎え、アンも歓迎し中へと招いた。

「集合国でも孤児院を拡張し、各国にも拡張していくつもりだ。その予算はお前達から貰った店の利益から出そうと思う」
「それは良いと思います、施設の建物がこちらで用意しますね」
『あ、ちょうどいいわ。今龍皇国で魔人の子達が色々な建物を造って遊んでいるのよーそれを使って欲しいわ』
「いいんですか?」
『いいみたいよーなんだか大きく造り過ぎたりして満足しちゃっているみたいよ、外神ちゃん達にも贈るつもりよ。崇幸ちゃんの真似をしているの。可愛いわよねー』
識がのほほんと言うが子どもと言えど魔人は魔人、彼らが遊びだとしても造った物だとサニドツノスは内心好奇心を抱きつつ外面に出さずに頷いた。
『後でサニドツノスちゃんのお屋敷に運んでおくわよ』
「承知した屋敷の庭を孤児院として開放する」
「僕も興味あるね、店とかに転用出来そうな物があれば欲しいね」
『そうねぇ、子どもが造った物だから子どもが好きそうな感じよ。早くパパに見せたいって、お店も今はほらナイルちゃん達が代わりに運営してくれているから』
そういう識は少し困ったような声、グローリーはまだ眠っているが皇国の店はナイルやウォルゾガとメシュレラ達が続けている。
「さ、みんなご飯にしようね。サニドツノスちゃんも食べていってね」
舵が声を掛けサニドツノスは戸惑いつつ、晴海に手を引かれ孤児院の食卓に招かれた…。

《アーケディア》 偏 dress:35 懐古
ホテル内は朝から晩まで喧騒に溢れている、商売も始まり取引が始まり外神の塩の店も好評だった。
「ホテルの中だから無人販売を安心して出来るな」
『自動販売機という物は便利だ』
「まさか異世界で自動販売機を見る事になるとは」
「懐かしいですわ」
フロントから見える場所で行列が出来ている、長方形の形にコインを入れる口にコインを入れ欲しい量のボタンを押せば下から葉にくるまれた塩が出て来る仕様になっている。
塩を測って包むのはホテルの従業員の仕事の一環で座って出来るので高齢者や子ども達の仕事だ、並ぶので2台設置し日々稼いでくれていた。
『これは他にも応用できそうだな』
「そうですね、食べ物や雑貨等の販売も出来ますよ」
「面白そう」
ウズラがこれで他の物も売るのに使えると言えば外神が頷き、チェカは乗り気だ。
大河から日本の雑誌等の本を送って貰い自由にやってみるのも良いだろう、佳月も結羅も懐かしさを感じた。
「久しぶりに缶コーヒーが飲みたくなった」
「私はコーンスープを飲みたいですわ」
「後で崇幸さんに送って貰いましょう」
「あれ、美味しいよなーコーン?上手く出ないけど」
「そういうスキルか…俺もそういうの欲しかった」
「ふふ…スキルはそれこそ運ですわね」
佳月が缶コーヒーを結羅はコーンスープを飲みたいと言えばチェカも前にジラから貰ったコーンスープを思い出す、現在崇幸と世界が離れた為共有していたコンビニスキルは使えないので送られてくる物を食べている。
佳月はうらやましいと肩を竦め、結羅はクスクスと口元に手を当て上品に笑った…。



あなたは異世界に行ったら何をしますAnotherSid×EX~お猿の星の少年王~
EP03 塩ってすごい
猿達は今夜も魚を焼いて食べる、唯苳は彫刻刀で削った塩を焼けた魚にまぶしておく、猿達も見様見真似で削った瓢箪の皮を葉に乗せた焼き魚に乗せて食べてみれば…歓喜の声が上がった。
「うま」
『うきぃ』
『もきき』
『ききぃ』
『うき!』
唯苳も夢中で食べる、他にも色々採取してみたので猿達がそのまま食べていたキノコも焼き、栗のしょうな見た目の木の実見た目は栗ぽいが簡単に表面の皮が剥ける物を葉に包んで瓢箪塩を振りかけ焼いておく。
猿達は興奮気味にそれを待ち、朱色の猿が唯苳の服をひっぱり見ると黒い鉱石をナイフの様に削り持ち手はつるりとした物を見せる。
「これ、ナイフ?包丁?」
『きっき!』
「すげーこれで色々切ったりできるじゃん」
試しにキノコを平らな石に乗せて切れば包丁のように切れて唯苳は感動した、朱色の猿は嬉しそうに跳ねて出来たキノコと木の実を皆で食べた…。
 
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