あなたは異世界に行ったら何をします?~良いことしてポイント稼いで気ままに生きていこう~

深楽朱夜

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第016部 魔なる神たる人の子よ*尊き血と古き血/自己犠牲の先の解

《クナアンジ二ツ国》偏 no.51 蒐集家と寄生花/《アーケディア》 偏 dress:109 思い出  

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《クナアンジ二ツ国》偏 no.51 蒐集家と寄生花
「花と茎と葉は全部取り除いたね」
「早いですね、次は根を…」
テーブルに凍った寄生花が置かれ、ルンカはふうと息を吐き蒐集家は次は根をという所で指先が止まり大河がぴくりと動く。
「どうした?」
「根が活発です、凍結が甘かったようですね。メスで焼きながら取り除きます、激痛が走るでしょうから少し眠りを深くします」
「…ごめんなさい」
ダエーカの身体の中の根が凍結されたにも関わらず蠢いているのを確認し、凍結魔法の甘さを指摘すればグローリーはしゅんとし大河が肩を叩いてやる。
「父さん、平気!気にしないで」
「この程度大したことではないですよ。ここに火を灯した蝋燭を置きます、これでメスをあぶり焼きながら取り除きます」
「分かった」
ルンカが笑顔でグローリーを慰める、蒐集家も気にせず収納空間から蒼い蝋燭を出し火を灯し眠り薬の瓶を出して飲ませ根を取り除く作業に集中していった。

「みんな、もう深夜だよ。少し休もう」
「食事も用意しているから」
詠斗と千歳が戻って来ない大河達を心配し様子を声を掛ける、作業が始まってから数時間時刻は深夜指先は止まる事無くダエーカの体内の根を取り除き時折聞こえる生々しい血と肉のぐちゃりとする音以外は静かだった。
「血の匂いがすごいね」
「酔いそうだけど…」
「慣れたな」
「……」
「本来魔人は血を流す事は稀、血も素材になりますから。普通の人間はこの血の匂いの中では瘴気を保っていられませんよ」
血の匂いに詠斗と千歳が口元を押さえる、濃い香りは生臭いさや鉄臭さよりも濃い酒の中にいるような感覚に陥る。
「少し休んだらどうだ?ルンカ、お前もだ」
「今いいところ、平気。今すごい深くて細い根を捕まえようとしているから…」
「私に休憩は必要ありません、彼も魔人ですから寝食も然程必要ありません」
「うん、このまま終わるまでいく」
「だそうですよ」
大河が休憩を進めるがルンカは集中し断る、眼はダエーカの身体の中の内まで暴くそんな雰囲気でメスを動かし蒐集家は嗤いながら作業を続ける、千歳と詠斗がだったらせめて大河とグローリーは休んだらと進めるが此処まで見届けたのであれば最後までと言い結局は4名とも休憩はせず千歳も詠斗もその場で見届ける事にし全ての根が取り除けたのそれから数時間後、夜が明けた後だった…。

《アーケディア》 偏 dress:109 労う 
「あの凍結で不完全か…」
「グローリーさんの凍結魔法はほぼ完璧です、蒐集家さんが求めた物が高く予想よりも寄生花の浸食が深かったんです」
イシュターが画面越しの蒐集家のグローリーに対する凍結魔法の甘さの指摘に眉を寄せる、外神はグローリーの魔法はかなり精度が高いと言う。
「蒐集家さんがすごい、それでルンカって子の集中力は凄まじい。目がいっちゃってるけど」
「そうですわね、心配ですわ。のめり込んでますわね」
佳月が今度は酒とコーヒーで割った物を飲み、結羅はカフェオレを飲みながらルンカの手腕を褒める。
「ヤバそうなら千歳っちと崇幸っちが止めるしょ、集中切れるのも勿体ないって気持ちは分かるわ」
「外神もそういう感じだよな、なんか始めると飯は食わない寝ない」
「だが、風呂は入る」
「そうでしたね、昔あまりに没頭してゼナドやフェスが無理矢理食事を摂らせ寝かしつけていたな」
「あーあったねーもう外神もああなると動かないしー皆で一緒に寝たよねー」
懐記が集中すると寝食を忘れがち後回しにしがちになる気持ちは分かる、ギーギスとマユラとシュリにフェシェスタは《ゼロ商会》時代の外神を思い出す。
「………」
「今も懐記がいなかったらどうせ飯も食わないし寝ないだろうしな」
「ふうん」
「お前らもっと食えよ」
「そうだね、食べなさすぎ」
「食べてる食べてる」
「はい」
「飲み物は食事は入らない、佳月もな。つまみばかりでろくに食事してないだろ」
「食べてる食べてる飲んでる」
フォンとフェシェスタが懐記と外神の食事の少食っぷりに苦言を呈す、流れ弾で酒ばかりの佳月にもナチェから流れ弾が飛び頷きながらお代わりの酒を注いだ。
「じゃ、夕食はエスティアっちの所のメニューで肉団子スープと魚と炊き込みご飯にするわ」
「手伝います」
「ん」
懐記がメニューを決め立ち上がる、外神も一緒に厨房に向かい各自の作業に戻る、佳月だけその場に残り蒐集家達の作業を眺めた…。





あなたは異世界に行ったら何をしますAnotherSid×EX~怪異異端蒐集忌憚~
17醜 面倒
昼過ぎ、地下から戻り身体を拭いて寝入っていた穀雨がのそりと起き上がる、今日は湯に入りたいと思いながら隣の万桜の布団を捲ると……布団は濡れていない、穀雨はまた厠へ万桜を担ぐ。
「んん…」
「一旦起きろ万桜」
「うん」
担がれている間に目を開け愚図りながらも返事を返す、下に降りれば店主がいて布団を持っていない穀雨の姿に今日はしなかったのかと苦笑いを浮かべて挨拶される。
「おはよう、旦那」
「ああ、ちょいと頼みがあるけど頼めるかい。報酬は2日分の宿代」
「構わないが、2日後にここを発つ、世話になったな」
「それは急ですね」
「用が片付いたからな」
此処を発つと言われ店主が驚くが、客だいつかは宿を出ると寂しそうな顔を浮かべた。
「薪割りだろう」
「そうそう」
「後で行く」
「お願いします」
そう会話を交わし裏口から外へ出る、少し多めに薪割りをして…買い物を行い…そして面倒事を片付けてこの町を去ると計画を立てた…。
「トイレ…」
「歩け、万桜」
「んん…」
厠へ行きたい万桜が呟く、それなら1人で行けと穀雨は呆れた…。

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