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24 飴作りと初依頼
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「いらっしゃいませ…どうぞこちらへ」
少し久しぶりの石鹸屋、入れば店主がこちらを確認し手早く応接間へ案内してくれる。
「だから、私もはケード家からの遣いである!透明な瓶を売れ!そして何処で仕入れているのか答えよ!」
「お答えできません…」
「ええい!店主を呼べ!」
「今手が離せません」
カウンターで店員と執事のような男の遣り取りが聞こえる、瓶というのはこの店に売った瓶を指しているようだ厄介事は嫌だなと思いながら店主の後を歩く。
「すみません…お見苦しいところを…」
「いえ…」
「実は売って頂いた瓶は店の商品を管理する倉庫で保存容器として使い、表に出さないようにしていたんですが…盗みに入られ売られて…噂になり…ああして…。すみません、愚痴を…」
「いえ…売りにきたんですが…」
「はい!もちろん買い取らせて貰います」
「お願いします…」
「………美しい…ですね」
「……ありがとうございます」
「全て買い取らせて欲しいのですが、国王や王女様の耳に入りその瓶に入れた石鹸水をと申されまして…」
「………どうぞ、この街には暫く来ませんから…」
瓶を並べるその数300個、店主がうっとりと見惚れつつ困った顔を浮かべているが、こちらは売っただけだ盗みに入られ貴族に絡まれたのは気の毒だがこれから防犯意識を高めていって欲しい。
「そうですか…もしまだお持ちでしたら全て買い取らせて欲しいです、1つ500ログとは言いません。300個300万ログで買い取らせて頂きます!」
「………後700個全て合わせて1,000個有ります…」
「はい!是非!」
と言うわけで色とりどりの透明な入れ物から色つきの瓶から様々な形の入れ物全て、1千万ログで買い取りして貰った。
「またいらした際はお持ち下さい、それと《マード》という街に私の兄弟が営んでいる石鹸屋があります。ここから馬車で3日程の場所です、立ち寄った際は是非売って下さい」
「………わかりました」
即座に1千万ログ分のコインが用意され受け取る、仕事に誇りのある目だ、飴の瓶を置いて従業員の皆さんと食べて下さいと伝えればこんな綺麗な物が食べ物なんですかと目を丸くしている。
「…飴です、砂糖と水で出来ています…口に入れて舐めて下さい」
瓶に入った色々な色の飴玉を1つ取り出し口に入れて舐めれば店主も同じように口に入れて驚く、あまりの驚き方にこの世界に飴は存在しないのかと首を傾げた。
「あ、あの!飴というこの食べ物を良ければ今から商業ギルドのギルドマスターに教えて頂けないでしょうか!?」
「…………いえ」
やだ面倒だ、ほっといて欲しい…が事情を聞けば商業ギルドのマスタートーナスとは親友で、今は商会の売り上げはいまいち伸び悩んでいるらしい、そこでこの飴なら作り方も保存も出来ると、店主は目を輝かせたが嫌だ…。
『依頼:飴作りを教える 依頼受理:善行ポイント500pt 依頼達成:善行ポイント500pt 受けますか?』
目の前にはウィンドウが出現、お約束と言うものなのだろうか……案の定店主には見えない…………教える位ならばと受けてみる事にする。
「わかりました…」
「っ…あ、ありがとうございます!」
深々頭を下げる店主、全く乗り気ではないが店は従業員達に任せまだ執事が居座っているとの事なので裏口から商業ギルドに向かった。
「これを本当に教えて頂けるんですか!?」
「………はい」
「トーナス!これできっと店は持ち直せる!」
「ああ!そうだなありがとうデイナ!」
「……………」
早速商業ギルドの応接間で飴を食べるトーナスが眼を見開き驚く、デイナ…石鹸屋の店主も喜ぶが……店の命運を任せないで欲しい…。
「さっそく行きましょうトガミさん!」
「お願いします!」
「……はい」
商業ギルドの簡易調理場に案内され、竈や調理器具が揃ってはいる物の、竈で火の調整をするのは難しいのでコンロを出せば人払いしている分トーナスとデイナが興味深く手元を見て来る。
「これはすごい魔法具ですよ!」
「仕組みが……」
「……あげます…魔石に魔力を注げば火が点きます…」
「すごい!」
収納シュルダーバッグから道具と材料を出して説明していく、型も見せたが使った物を渡すのは気が引けるのでスプーンでも出来る事を伝えて砂糖と水を煮詰めていく。
「本当に単純だ…道具も…」
「ああ…」
「果物や蜂蜜を混ぜても美味しいです…熱い場所に置くと溶けるので暗くて涼しい所で保管して下さい…。これで固まれば終わりです…」
「これは売れます!ありがとうございます!トガミさん!お礼を…薬草のお陰で多くの人が…高貴な方も救われました!貴方は私とこの国の恩人だ!」
「………」
大袈裟だ…トーナスが心の底から感謝しているのが伝わる、大した事じゃないのだ本当に…。
「お金は勿論ですが…他にも……礼を…」
「………こちらの店が貴族に目を付けられていると…買い取って貰った入れ物が発端なので…」
「トガミさん……」
「そうですね……この飴と……献上……分かりました!デイナの店の件は私に任せて下さい」
「はい…僕は行きます」
「はい、お元気でまた来てください」
「飴…ありがとうございました、多くの旅人冒険者の助けになります」
「いえ…」
『依頼完了:依頼が終了しました1,000pt獲得とプラス500pt(貴族から店を守った)が追加されます』
ウィンドウにそう文言が出る、これで良かったらしい……頼んだだけだが……もう当分この街には来ないだろう祭りはまだ続いている喧騒の中次の街へと移動した…。
500年後…
「外神っち飴ちょうだい」
「俺も…」
「俺もー!」
懐記、チグリス、晴海から飴の催促を受ける外神、大きな瓶に沢山入った瓶を渡した。
「このリンゴのやつ」
「沢山…」
「俺は混ざっているの!」
好みの飴を取り口に含む、《ゼロ商会》の人気の商品の1つだ、外神達がいた大陸では保存食にもなるお菓子として子供から大人まで慣れ親しんだ物だ。
外神は今なら当たり前に売られている飴はあの2人の努力の賜物だろう、《トーナス商会》とあの石鹸屋は今でも大店としてあの街で幅広く商売を行い《ゼロ商会》と取引がある。
「外神っちはどの味が好き?」
「どれでも…」
懐記の問いに相も変わらず淡々としている、懐記は2個目を食べながら同じ飴を外神の口に運ぶ。
「俺はこの青い飴が気に入っているわ、外神っちもこの味を気に入れば?」
「………はい」
他にも飴を貰いにやって来る、飴が減ったのでまた作ろうか……懐記達を誘って…。
少し久しぶりの石鹸屋、入れば店主がこちらを確認し手早く応接間へ案内してくれる。
「だから、私もはケード家からの遣いである!透明な瓶を売れ!そして何処で仕入れているのか答えよ!」
「お答えできません…」
「ええい!店主を呼べ!」
「今手が離せません」
カウンターで店員と執事のような男の遣り取りが聞こえる、瓶というのはこの店に売った瓶を指しているようだ厄介事は嫌だなと思いながら店主の後を歩く。
「すみません…お見苦しいところを…」
「いえ…」
「実は売って頂いた瓶は店の商品を管理する倉庫で保存容器として使い、表に出さないようにしていたんですが…盗みに入られ売られて…噂になり…ああして…。すみません、愚痴を…」
「いえ…売りにきたんですが…」
「はい!もちろん買い取らせて貰います」
「お願いします…」
「………美しい…ですね」
「……ありがとうございます」
「全て買い取らせて欲しいのですが、国王や王女様の耳に入りその瓶に入れた石鹸水をと申されまして…」
「………どうぞ、この街には暫く来ませんから…」
瓶を並べるその数300個、店主がうっとりと見惚れつつ困った顔を浮かべているが、こちらは売っただけだ盗みに入られ貴族に絡まれたのは気の毒だがこれから防犯意識を高めていって欲しい。
「そうですか…もしまだお持ちでしたら全て買い取らせて欲しいです、1つ500ログとは言いません。300個300万ログで買い取らせて頂きます!」
「………後700個全て合わせて1,000個有ります…」
「はい!是非!」
と言うわけで色とりどりの透明な入れ物から色つきの瓶から様々な形の入れ物全て、1千万ログで買い取りして貰った。
「またいらした際はお持ち下さい、それと《マード》という街に私の兄弟が営んでいる石鹸屋があります。ここから馬車で3日程の場所です、立ち寄った際は是非売って下さい」
「………わかりました」
即座に1千万ログ分のコインが用意され受け取る、仕事に誇りのある目だ、飴の瓶を置いて従業員の皆さんと食べて下さいと伝えればこんな綺麗な物が食べ物なんですかと目を丸くしている。
「…飴です、砂糖と水で出来ています…口に入れて舐めて下さい」
瓶に入った色々な色の飴玉を1つ取り出し口に入れて舐めれば店主も同じように口に入れて驚く、あまりの驚き方にこの世界に飴は存在しないのかと首を傾げた。
「あ、あの!飴というこの食べ物を良ければ今から商業ギルドのギルドマスターに教えて頂けないでしょうか!?」
「…………いえ」
やだ面倒だ、ほっといて欲しい…が事情を聞けば商業ギルドのマスタートーナスとは親友で、今は商会の売り上げはいまいち伸び悩んでいるらしい、そこでこの飴なら作り方も保存も出来ると、店主は目を輝かせたが嫌だ…。
『依頼:飴作りを教える 依頼受理:善行ポイント500pt 依頼達成:善行ポイント500pt 受けますか?』
目の前にはウィンドウが出現、お約束と言うものなのだろうか……案の定店主には見えない…………教える位ならばと受けてみる事にする。
「わかりました…」
「っ…あ、ありがとうございます!」
深々頭を下げる店主、全く乗り気ではないが店は従業員達に任せまだ執事が居座っているとの事なので裏口から商業ギルドに向かった。
「これを本当に教えて頂けるんですか!?」
「………はい」
「トーナス!これできっと店は持ち直せる!」
「ああ!そうだなありがとうデイナ!」
「……………」
早速商業ギルドの応接間で飴を食べるトーナスが眼を見開き驚く、デイナ…石鹸屋の店主も喜ぶが……店の命運を任せないで欲しい…。
「さっそく行きましょうトガミさん!」
「お願いします!」
「……はい」
商業ギルドの簡易調理場に案内され、竈や調理器具が揃ってはいる物の、竈で火の調整をするのは難しいのでコンロを出せば人払いしている分トーナスとデイナが興味深く手元を見て来る。
「これはすごい魔法具ですよ!」
「仕組みが……」
「……あげます…魔石に魔力を注げば火が点きます…」
「すごい!」
収納シュルダーバッグから道具と材料を出して説明していく、型も見せたが使った物を渡すのは気が引けるのでスプーンでも出来る事を伝えて砂糖と水を煮詰めていく。
「本当に単純だ…道具も…」
「ああ…」
「果物や蜂蜜を混ぜても美味しいです…熱い場所に置くと溶けるので暗くて涼しい所で保管して下さい…。これで固まれば終わりです…」
「これは売れます!ありがとうございます!トガミさん!お礼を…薬草のお陰で多くの人が…高貴な方も救われました!貴方は私とこの国の恩人だ!」
「………」
大袈裟だ…トーナスが心の底から感謝しているのが伝わる、大した事じゃないのだ本当に…。
「お金は勿論ですが…他にも……礼を…」
「………こちらの店が貴族に目を付けられていると…買い取って貰った入れ物が発端なので…」
「トガミさん……」
「そうですね……この飴と……献上……分かりました!デイナの店の件は私に任せて下さい」
「はい…僕は行きます」
「はい、お元気でまた来てください」
「飴…ありがとうございました、多くの旅人冒険者の助けになります」
「いえ…」
『依頼完了:依頼が終了しました1,000pt獲得とプラス500pt(貴族から店を守った)が追加されます』
ウィンドウにそう文言が出る、これで良かったらしい……頼んだだけだが……もう当分この街には来ないだろう祭りはまだ続いている喧騒の中次の街へと移動した…。
500年後…
「外神っち飴ちょうだい」
「俺も…」
「俺もー!」
懐記、チグリス、晴海から飴の催促を受ける外神、大きな瓶に沢山入った瓶を渡した。
「このリンゴのやつ」
「沢山…」
「俺は混ざっているの!」
好みの飴を取り口に含む、《ゼロ商会》の人気の商品の1つだ、外神達がいた大陸では保存食にもなるお菓子として子供から大人まで慣れ親しんだ物だ。
外神は今なら当たり前に売られている飴はあの2人の努力の賜物だろう、《トーナス商会》とあの石鹸屋は今でも大店としてあの街で幅広く商売を行い《ゼロ商会》と取引がある。
「外神っちはどの味が好き?」
「どれでも…」
懐記の問いに相も変わらず淡々としている、懐記は2個目を食べながら同じ飴を外神の口に運ぶ。
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