あなたは異世界に行ったら何をします?~外神諫埜サイドストーリーズ(仮)~

深楽朱夜

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25 《ネンドン》

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次の街薬草ダンジョンがある《ネンドン》の街に入るのは今までどの街よりも長い行列で時間も掛かっている、冒険者達や薬を求めている人々が列を成している隣の舗装された道を馬車が悠々と荷物や要人やら貴族やらを運んでいる、身分さがはっきりした街だと本に書いてあった。
入街料も高いが治安はそこそこよく金さえ積めば幾らでもなんでもなる、そう殺人などの罪も金で無罪を勝ち取れる非常に分かり易い街という印象を本で受けた。
「入街料は1人1万ログ!早く入りたい者は2万ログ出せば入れる、国王陛下と領主様の慈悲に感謝せよ」
確かに金を余計に払えば時間が惜しい者達にとっては有難い仕組みだ、商人達は2万ログ払い速やかに中に入って行く、金は時なりなのだろうが待つのも苦でもないし急ぐ理由はないので立ったままブックカバーを掛けた本を読む事にした、『薬草の活用』という本だ。
色々な薬草を採取したり買ったりして木にして色々な薬を作ってみようかと、薬草関連の本を読み込んでいるうちに順番が来たので1万ログ支払い中へ入れば、賑やかで綺麗な街並みが広がっていた。
人が多いがその分広い、2階建ての建物や3階建ての岩の建物が並び、石畳の路には馬車も闊歩する。
「………」
先ずは冒険者ギルドに行き区画を借りてから街を散策しようと、冒険者達が向かう先に足を運んだ。

「区画の貸し出しですねー今5~3等級の区画は全て貸し出されています、1日5,000ログ以上の区画しか空いていませんどうします?」
嫌な笑みを浮かべる冒険者ギルドの受付嬢、賑わい喧騒が溢れる場所、無い物は無いのならとりあえず2級の区画を1週間借りる事にし、草も売ってみれば2,000ログにしかならないまあ、それはそうだろう薬草ダンジョンのお膝元、皆質の良い薬草は毎日大量に運ばれる、気にせず金を払い金を受け取り区画へと向かった。

2級というから差別化があるのかと思えば、冒険者がギルドが近く水場が自由に使える位だ、数が多い級なればギルドから離れ使える物も少ないだけの話しだ。
テントを出し、市場へ向かう。

「………」
物価が高い……基本的に高い…どうやら観光客向けの街、交易が盛んな街の為、その人々へ向けた市場らしい此処で暮らしている人々用の市場はまた別にあるらしいが、まずはここを散策してみる事にする。
「どうだい、スープはー薬草スープだよ」
「うちの肉串は美味いよー」
「うちのパンはどうだいー」
「焼きたてはいかが?」
など元気な屋台の呼び声が聞こえる、久々に買ってみようかとスープとパンを買えばスープから変わった薬草のスープ薬膳料理のような物かと思い匂いがする…香辛料だろうか草の香りが強い…。
鑑定すれば薬草スープ:スープと滋養強壮に食用の虫の出汁を取っています…食べます?……いや食べません…収納にいれて後で土に埋めよう…。
パンは焼きたてで香りも良いて…鑑定するか、焼きたてのパン:食べられます…後で食べようか。
店に入って食べても良いが…そこは後回しにしよう…屋台で焚火を岩で組んで台を造った上に大きな壺を置き、何かを練り込んだ生地を張り付けて焼いている、おやきのような物で作る工程も見たし買ってみよう、焼きたてで葉に包まれて渡され食べてながら歩けば、中は砂糖と木の実を漬け込んだ物を細かく刻んだ物が入っていて美味しい、肉を餡にして肉まんもどきも良い。
家で作ってみようと先へ進む、身なりの良い人々が行き交う、本屋と道具屋や薬屋も覗いてみようかと足を動かす。

綺麗な本やと道具屋に薬草屋も兼ねたこの街で一番大きな店、道行く人々の話しによれば《ネンドン》の商業ギルドの商会が経営している店らしい、3階建で窓も大きく取られた店に入る。
1階は本屋、2階は道具と薬草、3階が商談室と高額品が陳列されているらしい、1階と2階を見て今日はテントに戻ろうと決めた。
薬草関連の本が多い、絵も多い物があり見応えがある、薬草ダンジョンでドロップするアイテムの一覧と使い方の本やどんな敵が出現するのかなど詳細を記載された本をかなり高価だが買ってしまう。
お金……すごいある……ので使ってしまう…気になった本を幾つか買って20万ログ程使いまた来ようと思い、2階にあがれば室内に植物の匂いがし、干された草花が並びカウンターには従業員達が作業をし、客が品よく買い物をしている、どうやら乾燥させた薬草などを細かくしてカウンターの壁の木で出来た小さな引き戸にしまい、客の要望に応じて必要な分量を売るスタイルなのだろう。
本で見た所薬屋になるには資格は必要なく、登録料と作成した薬を提出とどんな薬を売るのか書類の提出と税金?的な物を収めればなれるらしい……良いのかそれで。
従業員達は忙しそうだ、道具をみれば高価だがすり鉢や量りや瓶や薬包等、必要な道具はオーダーも出来るらしい。
2階では特に何も買わずに店を出る、もう夕方に差し掛かる時間なのでテントに向かった。

「……壺…パンを焼くの良い…」
早速コンロを低めの台を造り置いて、石の粘土と火魔法の魔石を混ぜ込み大きな赤い壺を作り早速石の板の石を敷き詰め焼き芋をじっくり焼いてみる、その間パン生地を作り肉を辛めに味付けしたものを炒めていく、蜂蜜漬けの木の実やジャムも用意し、スープと酢漬けで今日は夕食にしようと作っていく。
餡を入れおやきの様な平たい形にした物を壺の内側にテレビで見た、ナン作りの見よう見まねで張り付けて焼いていく。
明日の朝の分と常備食用にも多めに作り、焼き芋は夜食用にと準備しておく。後は待つだけなので他にも干し肉と果物と飴も作り新しい街での1日が過ぎていく…。
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