ある平凡な女、転生する

眼鏡から鱗

文字の大きさ
24 / 37

23話

しおりを挟む
あれから、1週間たち

オヤジが慌てて実家へ来るかと思ったら、なんと元お母様がやって来た。

もう、本当に妊婦?って思うほど俊敏な動きをしていた

元お母様ったら、閉ざされた門の前へ馬車から飛び降り何かいいながら走ってきた

耳をすまして、聞いてみた

「ざけんじゃないわよ!何で、平民のうだつの上がらない野郎とまた一緒にならなきゃいけないの?馬鹿じゃない!早く、馬鹿をもう一度貴族にしなさいよ!」

だと、

いやいや、あんたがまた唾付けたんでしょ?

しかも、昔あんなにビビり倒した旦那実家に堂々と怒鳴りに来るとか気が触れてる

ありえないけど、私ならにはマジで絶対近づかない

報復措置とかバチクソ怖い

身内でさえ、あっさりバッサリ逝くような方々がいるんだよ?自分が無事で居られるなんて勘違いしてはいけないのです

なぁ~んてブルっていたら、美魔女王様お祖母様がこれまた光の速さで移動してきて、驚きの脚力で門を飛び越えたぁ~

あっという間に元お母様へ、アイアンクローを喰らわせてるぅ

うっわぁ~、お祖母様の手を取ろうと元お母様も必死に抵抗してるけど全然びくともしていない、圧倒的な戦闘力の差が体現されている様に恐怖で体が震えてくる

私もアレは無理

頭蓋骨ミシミシいってるのかなぁ、元お母様がめちゃくちゃ喚いてる

遠くから観察してる薄情な実の娘と思われるけど、昔別れる際にも顔も見せる気概もない母親に今更情はないかな

侍女のラーラやマーサたちや祖父母に育てもらったし、時々オヤジも手紙のやりとりしてたから余計に感情がいまいち可哀想とか思わない

まぁ惨劇を眺めつつ、現実逃避をしていたら郵便配達員さんが怯えながら門を通って、執事へ手紙を渡し逃げる様に帰って行った

少しして、私を見つけた執事より先ほどの手紙を渡してきた

誰?って思い中身を確認すれば、オヤジからだったぁ

オヤジ、手紙遅いよ~

元凶が先に到着してる

内容は、元お母様とは再婚辞めたけど貴族籍は外してもらい、長年の枷から解き放たれてスッキリしたとか書いてある

まぁ、この前は素っ気ないことをお祖父様は言っていたけど、やっぱり息子だからねぇ

お祖父様の手筈にて、で生活出来るよう領の一文官として面倒をみることになってるってさ。

あと、元お母様がオヤジをカモっているのは、オヤジ自身も薄々気がついていたけど、基を正せば自分にも原因があったから元サヤにって考えていたらしい。

けど、子供が出来たと言われて裏を取ったところ、全く赤の他人の子と判明し再婚を辞めたらしい

もちろん一連の内容は、既に元お母様の親である男爵家当主へと正直に話したとか

2度にわたる問題行動をした元お母様は、これからどうなることやら

手紙から顔をあげて、未だに門の前で騒いでいる元お母様

この届いた手紙の内容、きっと知らないだろうなぁ
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

転生騎士団長の歩き方

Akila
ファンタジー
【第2章 完 約13万字】&【第1章 完 約12万字】  たまたま運よく掴んだ功績で第7騎士団の団長になってしまった女性騎士のラモン。そんなラモンの中身は地球から転生した『鈴木ゆり』だった。女神様に転生するに当たってギフトを授かったのだが、これがとっても役立った。ありがとう女神さま! と言う訳で、小娘団長が汗臭い騎士団をどうにか立て直す為、ドーン副団長や団員達とキレイにしたり、旨〜いしたり、キュンキュンしたりするほのぼの物語です。 【第1章 ようこそ第7騎士団へ】 騎士団の中で窓際? 島流し先? と囁かれる第7騎士団を立て直すべく、前世の知識で働き方改革を強行するモラン。 第7は改善されるのか? 副団長のドーンと共にあれこれと毎日大忙しです。   【第2章 王城と私】 第7騎士団での功績が認められて、次は第3騎士団へ行く事になったラモン。勤務地である王城では毎日誰かと何かやらかしてます。第3騎士団には馴染めるかな? って、またまた異動? 果たしてラモンの行き着く先はどこに?  ※誤字脱字マジですみません。懲りずに読んで下さい。

ひきこもり娘は前世の記憶を使って転生した世界で気ままな錬金術士として生きてきます!

966
ファンタジー
「錬金術士様だ!この村にも錬金術士様が来たぞ!」  最低ランク錬金術士エリセフィーナは錬金術士の学校、|王立錬金術学園《アカデミー》を卒業した次の日に最果ての村にある|工房《アトリエ》で一人生活することになる、Fランクという最低ランクで錬金術もまだまだ使えない、モンスター相手に戦闘もできないエリナは消えかけている前世の記憶を頼りに知り合いが一人もいない最果ての村で自分の夢『みんなを幸せにしたい』をかなえるために生活をはじめる。  この物語は、最果ての村『グリムホルン』に来てくれた若き錬金術士であるエリセフィーナを村人は一生懸命支えてサポートしていき、Fランクという最低ランクではあるものの、前世の記憶と|王立錬金術学園《アカデミー》で得た知識、離れて暮らす錬金術の師匠や村でできた新たな仲間たちと一緒に便利なアイテムを作ったり、モンスター盗伐の冒険などをしていく。 錬金術士エリセフィーナは日本からの転生者ではあるものの、記憶が消えかかっていることもあり錬金術や現代知識を使ってチート、無双するような物語ではなく、転生した世界で錬金術を使って1から成長し、仲間と冒険して成功したり、失敗したりしながらも楽しくスローライフをする話です。

野生児少女の生存日記

花見酒
ファンタジー
とある村に住んでいた少女、とある鑑定式にて自身の適性が無属性だった事で危険な森に置き去りにされ、その森で生き延びた少女の物語

伯爵令嬢アンマリアのダイエット大作戦

未羊
ファンタジー
気が付くとまん丸と太った少女だった?! 痩せたいのに食事を制限しても運動をしても太っていってしまう。 一体私が何をしたというのよーっ! 驚愕の異世界転生、始まり始まり。

ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活

天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――

出来損ないと呼ばれた伯爵令嬢は出来損ないを望む

家具屋ふふみに
ファンタジー
 この世界には魔法が存在する。  そして生まれ持つ適性がある属性しか使えない。  その属性は主に6つ。  火・水・風・土・雷・そして……無。    クーリアは伯爵令嬢として生まれた。  貴族は生まれながらに魔力、そして属性の適性が多いとされている。  そんな中で、クーリアは無属性の適性しかなかった。    無属性しか扱えない者は『白』と呼ばれる。  その呼び名は貴族にとって屈辱でしかない。      だからクーリアは出来損ないと呼ばれた。    そして彼女はその通りの出来損ない……ではなかった。    これは彼女の本気を引き出したい彼女の周りの人達と、絶対に本気を出したくない彼女との攻防を描いた、そんな物語。  そしてクーリアは、自身に隠された秘密を知る……そんなお話。 設定揺らぎまくりで安定しないかもしれませんが、そういうものだと納得してくださいm(_ _)m ※←このマークがある話は大体一人称。

生まれ変わりも楽じゃない ~生まれ変わっても私はわたし~

こひな
恋愛
市川みのり 31歳。 成り行きで、なぜかバリバリのキャリアウーマンをやっていた私。 彼氏なし・趣味は食べることと読書という仕事以外は引きこもり気味な私が、とばっちりで異世界転生。 貴族令嬢となり、四苦八苦しつつ異世界を生き抜くお話です。 ※いつも読んで頂きありがとうございます。誤字脱字のご指摘ありがとうございます。

無能だと思われていた日陰少女は、魔法学校のS級パーティの参謀になって可愛がられる

あきゅう
ファンタジー
魔法がほとんど使えないものの、魔物を狩ることが好きでたまらないモネは、魔物ハンターの資格が取れる魔法学校に入学する。 魔法が得意ではなく、さらに人見知りなせいで友達はできないし、クラスでもなんだか浮いているモネ。 しかし、ある日、魔物に襲われていた先輩を助けたことがきっかけで、モネの隠れた才能が周りの学生や先生たちに知られていくことになる。 小説家になろう、カクヨム、エブリスタにも投稿してます。

処理中です...