ある平凡な女、転生する

眼鏡から鱗

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閑話2

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あれは、我が家のトイレ改造後

清々しく街を散策していた時だった

やっと、やっと家の悪臭が無くなってスッキリしていたのに、道を歩いていると所々に異臭を放つエリアがあった

各家庭とまではいかないにしても、等間隔で公衆トイレ擬きが設置されていたの

私のテンションは、凄まじく駄々下がりした

一体、この街にどれだけのトイレがあるのか

この世界、上下水道の整備がないから上水代わりに井戸

下水代わりはなく、シモの物や生ゴミは土に帰す

悪夢の再来、この世に神は居なかった

思わず地面にへたり込んだよ

どれくらいって、侍女のマーサに心配されるくらい凹んだ

そして、私は決意した瞬間でもあった

この領地から激臭の元を断つと

それからは、まだ遊びたい盛りだったけど祖父母からの指示のもと、私を中心に領地の小さな村々も含めて各場所を整備していった

小さな村は、細かく点在していて面倒だったからある程度合併を繰り返し、ぐちゃぐちゃだった畑も魔法で動かして綺麗にしたけど

特に小麦畑は、村々の植え方の偏りがひどく、同じような畑の大きさなのに収穫量の差があったから、こちらで植え方の統一を行ったんだよね

最初は、出来てる作物へ魔法で強制的に整えて見栄えを覚えて貰った

植える時は、みんなが出来るように押しながら種を植えられる農業機みたいなのを作って、各村へ指導後に支給

後、保険として連鎖障害が起こらないよう野菜畑の輪作を実施

と言っても

私ら素人だから、大丈夫なヤツとか分からないから、各村長さんへ続けて植えてる作物で、出来の悪い野菜達が出ている物に輪作してねとお願いしておいた

私ら都市整備がメインだから

街も空いてる土地に無理やり家を建てたりしてるから、街の景観がガタガタ

路地が入り乱れて、火事が起きたら消えるまでバケツリレーでキツイ

上下水道整備前に、先ずは魔法で家を壊すことなく一気に移動

この作業が、色んな意味でめちゃくちゃシンドイ

かなり多いはずの私の魔力が、毎回ギリギリまで使うから、段々とまた魔力量が増えていくという恐ろしい事態になったのも良い思い出かなぁ

いや、あれは立派な修行だわ

だって、問答無用で動かすことが出来ないもん

街ごとに、どういう風に配置して、いつ実施とか住民の一時撤退か自宅内で待機など、細々と決めて安全面も考慮しなくちゃいけない

これを怠ると、お祖母様からの檄が飛んでくる

私は喰らったことは無いけど、一緒に動いてる職人が安全確保をしないまま工事をして怪我人を出した時に、お祖母様からの有難い檄を飛ばされていたよ

魔法を使えない人もいるから、公共の整備工事が出来るように人力での作業は必須

街毎に、人員を募り経済を動かさなきゃね

私らも中心となって動くけど、離れた後に現地で工事が出来る人を育てるのも仕事

やり方とか分からないときは、いつでも我が家へ問い合わせしてと伝えてね

そして、ある程度私が居なくても公共整備事業が完了したあの日は、特に嬉しくて堪らなかったなぁ

これでプライベートも平穏なら、いうことなしなんだけどー
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