ある平凡な女、転生する

眼鏡から鱗

文字の大きさ
26 / 37

24話

しおりを挟む
あー、元お母様段々と元気が無くなってきたなぁ

ぼへぇ~っとしていた私

ここで、またもや我が家へ向かって馬車が来た

家紋は、ツーフジ準男爵家

これはもしや、元お母様のお相手かな?

美魔女王様お祖母様は、変わらず元お母様へのアイアンクロー継続しながら、同じくやって来た馬車を見ている

その間、元お母様は頭が潰れない様に魔法でギリギリガードしてるけど、アレ多分お祖母様はワザと加減してるね

お祖母様が本気なら、あんなガード一瞬で粉砕してるわ

なんて考えていたら、馬車の扉が開いて優雅に降りて来た方は妙齢の女性だった

遠くからだけど、外見は白髪の小柄で優しそうなご婦人みたいに見える

中身は、わからん

人は見た目だけで判断が出来ない

ツーフジ準男爵家のご婦人に違いなさそうだけど、はあの家のことを周りから聞いたことがない

そんなことを考えていたら、ツーフジ夫人がお祖母様に挨拶をしているみたい

状況で話しかけられる胆力は、見事としか言えない

お祖母様も、和かにアイアンクローしながらご婦人と挨拶を交わしているわぁ

カオス

あっ、元お母様がご婦人に気がついたみたい

また、息を吹き返してめっちゃ騒いでるけど、ご婦人ガン無視

と、思ったら淑女の鑑の様なご婦人から、閃光のごとく元お母様の脇腹に打撃を与えた!

前世のイメージからすると、幕◯内◯歩がボディブローを打った風景が近いかもしれない

ただでさえ、アイアンクローで頭を固定されている状態でボディとは恐っ

しかし、元お母様のお腹には赤ちゃんが居るんじゃなかった?

あれ?もしかして、想像しちゃった系かな?

まぁ、確かに爆走したり暴れたりしてるもんね

この世界、誤診は仕方ないよね

私の時も、出来難いみたいだったし

確証はないけど、ちょっとホッとしてる私が居る

妹弟に憧れてはいたけど、揉めてる家族に無垢で可愛い赤ちゃんがやって来るのは何か違うよね

なんて思考に耽っていたら、執事から声をかけられた

「お嬢様、ずっとお話なされませんがいかが致しましたか?」

痛々しい顔で執事より気を遣われた私

「あ~、心配掛けてごめんなさい。だけど、元お母様の惨状とお父様の手紙に次いで、ツーフジ準男爵家の大奥様らしき方の登場に色々と考えさせられて、黙ってしまったのよ」

そう全て、現状把握でキャパ一杯です

「左様でございましたか、なんと御労しい」

あっ、執事の目に涙が!

「泣かないで、私もまだまだ人生経験不足の修行中だから。貴方に泣かれる方がツラいわ」

マジで知らない人が見たら、老人虐めてる嫌なお嬢様みたいだから泣かないでぇ

「グスッ、失礼いたしました。つい、健気なお嬢様に私め涙腺が緩んでしまいました。それでは、お嬢様は東屋にてティータイムでございます。侍女達が、お嬢様のお気に入りを用意して待っておりますので参りましょう」

おぉ、皆んな私に気を遣ってくれたのね、本当に心から有難いわぁ

「わかったわ、ありがとう。皆んなに、そう伝えてくれるかしら?」

「はい、お嬢様」

和かな執事と共に邸内に入る瞬間、元お母様から名前を呼ばれた気がしたけど、きっと聞き間違いだなってスルーした私でした。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

転生騎士団長の歩き方

Akila
ファンタジー
【第2章 完 約13万字】&【第1章 完 約12万字】  たまたま運よく掴んだ功績で第7騎士団の団長になってしまった女性騎士のラモン。そんなラモンの中身は地球から転生した『鈴木ゆり』だった。女神様に転生するに当たってギフトを授かったのだが、これがとっても役立った。ありがとう女神さま! と言う訳で、小娘団長が汗臭い騎士団をどうにか立て直す為、ドーン副団長や団員達とキレイにしたり、旨〜いしたり、キュンキュンしたりするほのぼの物語です。 【第1章 ようこそ第7騎士団へ】 騎士団の中で窓際? 島流し先? と囁かれる第7騎士団を立て直すべく、前世の知識で働き方改革を強行するモラン。 第7は改善されるのか? 副団長のドーンと共にあれこれと毎日大忙しです。   【第2章 王城と私】 第7騎士団での功績が認められて、次は第3騎士団へ行く事になったラモン。勤務地である王城では毎日誰かと何かやらかしてます。第3騎士団には馴染めるかな? って、またまた異動? 果たしてラモンの行き着く先はどこに?  ※誤字脱字マジですみません。懲りずに読んで下さい。

ひきこもり娘は前世の記憶を使って転生した世界で気ままな錬金術士として生きてきます!

966
ファンタジー
「錬金術士様だ!この村にも錬金術士様が来たぞ!」  最低ランク錬金術士エリセフィーナは錬金術士の学校、|王立錬金術学園《アカデミー》を卒業した次の日に最果ての村にある|工房《アトリエ》で一人生活することになる、Fランクという最低ランクで錬金術もまだまだ使えない、モンスター相手に戦闘もできないエリナは消えかけている前世の記憶を頼りに知り合いが一人もいない最果ての村で自分の夢『みんなを幸せにしたい』をかなえるために生活をはじめる。  この物語は、最果ての村『グリムホルン』に来てくれた若き錬金術士であるエリセフィーナを村人は一生懸命支えてサポートしていき、Fランクという最低ランクではあるものの、前世の記憶と|王立錬金術学園《アカデミー》で得た知識、離れて暮らす錬金術の師匠や村でできた新たな仲間たちと一緒に便利なアイテムを作ったり、モンスター盗伐の冒険などをしていく。 錬金術士エリセフィーナは日本からの転生者ではあるものの、記憶が消えかかっていることもあり錬金術や現代知識を使ってチート、無双するような物語ではなく、転生した世界で錬金術を使って1から成長し、仲間と冒険して成功したり、失敗したりしながらも楽しくスローライフをする話です。

野生児少女の生存日記

花見酒
ファンタジー
とある村に住んでいた少女、とある鑑定式にて自身の適性が無属性だった事で危険な森に置き去りにされ、その森で生き延びた少女の物語

伯爵令嬢アンマリアのダイエット大作戦

未羊
ファンタジー
気が付くとまん丸と太った少女だった?! 痩せたいのに食事を制限しても運動をしても太っていってしまう。 一体私が何をしたというのよーっ! 驚愕の異世界転生、始まり始まり。

ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活

天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――

出来損ないと呼ばれた伯爵令嬢は出来損ないを望む

家具屋ふふみに
ファンタジー
 この世界には魔法が存在する。  そして生まれ持つ適性がある属性しか使えない。  その属性は主に6つ。  火・水・風・土・雷・そして……無。    クーリアは伯爵令嬢として生まれた。  貴族は生まれながらに魔力、そして属性の適性が多いとされている。  そんな中で、クーリアは無属性の適性しかなかった。    無属性しか扱えない者は『白』と呼ばれる。  その呼び名は貴族にとって屈辱でしかない。      だからクーリアは出来損ないと呼ばれた。    そして彼女はその通りの出来損ない……ではなかった。    これは彼女の本気を引き出したい彼女の周りの人達と、絶対に本気を出したくない彼女との攻防を描いた、そんな物語。  そしてクーリアは、自身に隠された秘密を知る……そんなお話。 設定揺らぎまくりで安定しないかもしれませんが、そういうものだと納得してくださいm(_ _)m ※←このマークがある話は大体一人称。

生まれ変わりも楽じゃない ~生まれ変わっても私はわたし~

こひな
恋愛
市川みのり 31歳。 成り行きで、なぜかバリバリのキャリアウーマンをやっていた私。 彼氏なし・趣味は食べることと読書という仕事以外は引きこもり気味な私が、とばっちりで異世界転生。 貴族令嬢となり、四苦八苦しつつ異世界を生き抜くお話です。 ※いつも読んで頂きありがとうございます。誤字脱字のご指摘ありがとうございます。

無能だと思われていた日陰少女は、魔法学校のS級パーティの参謀になって可愛がられる

あきゅう
ファンタジー
魔法がほとんど使えないものの、魔物を狩ることが好きでたまらないモネは、魔物ハンターの資格が取れる魔法学校に入学する。 魔法が得意ではなく、さらに人見知りなせいで友達はできないし、クラスでもなんだか浮いているモネ。 しかし、ある日、魔物に襲われていた先輩を助けたことがきっかけで、モネの隠れた才能が周りの学生や先生たちに知られていくことになる。 小説家になろう、カクヨム、エブリスタにも投稿してます。

処理中です...