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もしかしてメディの気になる人って…?1
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商会に出社する前に、私はメディと共に神殿裏へ訪れていた。
私達を照らしてくれている太陽によって湖面はキラキラと輝き、その上を鳥が優雅に泳いでいる。
セス様はいつものように穢れなき神官服を纏い私達を待っていてくれ、瞳が合うと朝に相応しい笑顔を浮かべてくれた。
「おはようございます。ティアナさんから伺いました。貴方がメディ様ですね」
セス様の瞳に捉えられたメディは、ビクッと肩を大きく動かすと固まってしまう。
「初めまして。よろしくお願いします。セス様」
「そんなにガチガチに緊張しないで下さい。たいしたことはお教えできませんので。それに、僕は先生ではなくただの元神官ですよ」
「アルツナ薬学辞典は、書字板しか残されていない貴重な資料です。書字板は第三の生命の章と、第十五の冥界の章の二章しか発見されておりません。それを教えて頂けるなんて光栄なことです」
「不思議なものですよね。薬草学に携わっていた者ならば誰でも知っているアルツナが今の時代では誰もが知らないものになっているなんて。どうして僕が存在しているのかわかりませんでしたが、もしかしたら過去の薬草学を紡ぐためなのかもしれませんね」
クスクスとセス様は喉で笑う。
「セス様、私はそろそろ仕事に……メディをよろしくお願いします。何かあれば商会か城へ連絡をして下さい」
「はい。きちんとお預かりいたしますね」
神官様が頷いたのを見届けると、私はメディへと顔を向ける。
彼女はフードを深々と被り、手には鞄を持参していた。
中身は教えて貰ったものを記載するための筆記用具、それからお弁当に飲み物が入っていて準備は完璧だ。
「メディ、本当に一人で大丈夫?」
「はい。ティアはお仕事に行って下さい。ティアしか出来ないことが沢山ありますから。気を付けていってらっしゃい」
メディは穏やかに微笑むと、私に対して小さく手を振った。
「わかった。じゃあ、帰りに迎えに来るね!」
私は二人に見送られながら、湖に背を向け町へと通じる出入り口へと向かった。
+
+
+
寄り道せず商会へと真っ直ぐ向かい、倉庫に顔を出してハーブの採取状況や業務連絡をして自分の執務室へ。
執務机は書類の他に各国からのパーティーお誘い手紙の山が出来ている。
荷物を窓際にあるサイドテーブルへと置き、私は机へと向かうと椅子に座り引き出しを開けバレッタを取り出す。
ライに貰った薔薇が彫られたバレッタはかなり愛用中で、髪が邪魔にならないように束ねるだけではなく、なんとなく気合い入れの意味も込められていた。
――よし! やるか。
私は書類を手にすると、ペンを持ち仕事に取りかかった。
どれくらい時間が経過しただろうか? 部屋をノックする音が聞こえ、私はハッと書類から顔を上げる。
「どうぞー」
私が声をかければ左手の扉が開かれ、ゴアさんがひょっこりと顔を出す。
「ティアナ様。今、少しお時間いいですか? 実は西大陸から急な来客が……」
「大丈夫ですよ。お客様は応接室ですか?」
「はい」
「わかりました。今、向かいますね」
私はペンを置くと立ち上がった。
――西大陸の仕事はある程度纏まったんだけど、何か急用でもあったのかな。
私達を照らしてくれている太陽によって湖面はキラキラと輝き、その上を鳥が優雅に泳いでいる。
セス様はいつものように穢れなき神官服を纏い私達を待っていてくれ、瞳が合うと朝に相応しい笑顔を浮かべてくれた。
「おはようございます。ティアナさんから伺いました。貴方がメディ様ですね」
セス様の瞳に捉えられたメディは、ビクッと肩を大きく動かすと固まってしまう。
「初めまして。よろしくお願いします。セス様」
「そんなにガチガチに緊張しないで下さい。たいしたことはお教えできませんので。それに、僕は先生ではなくただの元神官ですよ」
「アルツナ薬学辞典は、書字板しか残されていない貴重な資料です。書字板は第三の生命の章と、第十五の冥界の章の二章しか発見されておりません。それを教えて頂けるなんて光栄なことです」
「不思議なものですよね。薬草学に携わっていた者ならば誰でも知っているアルツナが今の時代では誰もが知らないものになっているなんて。どうして僕が存在しているのかわかりませんでしたが、もしかしたら過去の薬草学を紡ぐためなのかもしれませんね」
クスクスとセス様は喉で笑う。
「セス様、私はそろそろ仕事に……メディをよろしくお願いします。何かあれば商会か城へ連絡をして下さい」
「はい。きちんとお預かりいたしますね」
神官様が頷いたのを見届けると、私はメディへと顔を向ける。
彼女はフードを深々と被り、手には鞄を持参していた。
中身は教えて貰ったものを記載するための筆記用具、それからお弁当に飲み物が入っていて準備は完璧だ。
「メディ、本当に一人で大丈夫?」
「はい。ティアはお仕事に行って下さい。ティアしか出来ないことが沢山ありますから。気を付けていってらっしゃい」
メディは穏やかに微笑むと、私に対して小さく手を振った。
「わかった。じゃあ、帰りに迎えに来るね!」
私は二人に見送られながら、湖に背を向け町へと通じる出入り口へと向かった。
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寄り道せず商会へと真っ直ぐ向かい、倉庫に顔を出してハーブの採取状況や業務連絡をして自分の執務室へ。
執務机は書類の他に各国からのパーティーお誘い手紙の山が出来ている。
荷物を窓際にあるサイドテーブルへと置き、私は机へと向かうと椅子に座り引き出しを開けバレッタを取り出す。
ライに貰った薔薇が彫られたバレッタはかなり愛用中で、髪が邪魔にならないように束ねるだけではなく、なんとなく気合い入れの意味も込められていた。
――よし! やるか。
私は書類を手にすると、ペンを持ち仕事に取りかかった。
どれくらい時間が経過しただろうか? 部屋をノックする音が聞こえ、私はハッと書類から顔を上げる。
「どうぞー」
私が声をかければ左手の扉が開かれ、ゴアさんがひょっこりと顔を出す。
「ティアナ様。今、少しお時間いいですか? 実は西大陸から急な来客が……」
「大丈夫ですよ。お客様は応接室ですか?」
「はい」
「わかりました。今、向かいますね」
私はペンを置くと立ち上がった。
――西大陸の仕事はある程度纏まったんだけど、何か急用でもあったのかな。
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