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グローリィ2
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私はグローリィさんに先導して貰い、神殿の出入り口に無事到着することが出来た。
ぽっかりと開いた出入り口から日の光が差し込んでいるのを見て、本当に心からほっとする。
まだ日は沈んでいないので、数時間しか経っていないのかも。
セス様が言っていたとおり、神殿内部は迷路。複数の入り口の他にトラップもあったし。本当に、グローリィさんがいてくれて助かった。
「グローリィさん、本当にありがとうございました」
私は入口の前に立ち深々と頭を下げれば、彼女は首を左右に振る。
「いいえ、気にしないで下さい。犯人と遭遇しなくて良かったですね」
「もしかしたら、脱出したのかもしれません」
「いいえ、それはないですね。出口に向かっている足跡がティア様の分しかありませんので」
グローリィさんが床へと視線を向けたので、私も下へと顔をむければ確かに彼女の言うとおりだった。
気の遠くなるような期間誰も足を踏み入れていないため、神殿の床にはゴミや埃がある。それがくっきりと足跡を作ってくれていたのだ。
入口から中に向かっている複数の足跡は確認できるけど、入口へと向かっている足跡は私の足跡しかない。
――グローリィさんの足跡がないわ。やっぱり彼女は幽霊なのね。
「グローリィさん、入口で貴女を呼んだら来てくれますか? セス様に聞いてみますので」
「ありがとうございます。でも、今は犯人を捕まえる事を優先してね。私が彼らを探してここまで誘導してくるから絶対に捕まえて」
「助かります。でも、危険では?」
「私、幽霊だから大丈夫。あっ!」
彼女が急に話の途中で声を上げたため、私は首を傾げてしまう。
グローリィさんは、神殿の外を見て目を大きく見開いていた。
神殿前の切り開かれたところを飛んでいるコルを先頭にしてライとメディ、それからお兄様がこちらに向かって駆けて来ている。
どうしてここがわかったのだろうか?
「ライ達だわ」
「さぁ、行って。私はここで待っているから」
グローリィさんが微笑んだので、私は頷くと神殿から出てライ達の元へと向かう。彼らと距離を縮めて行けば、コルがかん高い声で大きく鳴く。
「ティア!」と私の名を叫ぶライへと抱き付けば、彼は受け止めてくれた。
そんな私の周りをコルが嬉しそうに飛び回っている。
お兄様とメディは安堵の表情を浮かべると、「良かった」と呟く。
「帰宅予定時間になっても戻って来ないから心配していたんだ。仕事で遅くなるのかなと思って商会や保養施設に行ったけど、とっくに帰ったって言われて……」
「その時にコルが戻って来たんだけど、必死になにかを伝えようとしてくれたの。きっとティアの事だと思ってコルの後を着いて来たんだけど正解だったわ」
「コルが?」
コルを見れば、「カァ」と鳴く。すると、羽音と共に一羽の漆黒のカラスが私達の傍にやって来た。
コルはそのカラスの傍に行くと、片翼をバサッと広げる。
もしかして、コルの友達が王女達に攫われる私を見ていたのかもしれない。
「ありがとう」
私は屈み込んでコルとコルの友達にお礼を言った。
「あら? ティア。両手首が赤くなっているわ」
「え?」
メディの台詞に反応した私が自分の手首へと顔を向ければ、確かに真っ赤になっていた。
縄を切るために蝋燭の火で炙ったため、その時に火傷をしたのだろう。
神殿の中では薄暗かったためあまり目立たなかったし、アドレナリンでも出ていたのか痛みを感じなかったので気にも留めていなかった。
「急に意識したら痛くなってきちゃった……」
ズキズキとした痛みに、私は顔が歪んでいく。
「見せて」
ライが私の手に優しく触れて状態を確認すれば、彼の顔が険しくなっていった。
「火傷だな」
「私が治癒魔法を」
メディが私の手首へと手をかざせば、温まったカップに触れているかのようにじんわりとした温かさが広がっていく。
指先まで温かくなるにつれ、ズキズキとした痛みがゆっくりと引いていった。
メディが手を退ければ、赤く腫れあがっていた患部が綺麗に治っている。
「ありがとうメディ!」
「いいえ。でも、どうして火傷を?」
「ルルディナ様とウェスター様のせい。ルルディナ様達がエタセルに来ていて、彼女達に拉致されたのよ。ルルディナ様達はまだ神殿の中にいるわ。私は手足を縛られて神殿内部に放置されたの。その時に逃げるために蝋燭の火で縄を炙ったから火傷しちゃった」
「あ、炙ったっ!?」
裏返ったお兄様の声が聞こえたかと思えば、「リスト!」「リストお兄様!」というライとメディの叫び声が聞こえる。すぐにお兄様へと顔を向ければ、お兄様は顔を真っ青にさせたまま、体をぐらぐらと揺らしていた。
「大丈夫か?」
「だ、だい、大丈夫……ティアが無事で良かった……僕の事より、王女殿下達を捕まえなきゃ」
「ルルディナ様達は中にいるわ。グローリィさんが協力してくれるって」
「グローリィさん?」
首を傾げる三人に私は彼女の事を説明した。
ぽっかりと開いた出入り口から日の光が差し込んでいるのを見て、本当に心からほっとする。
まだ日は沈んでいないので、数時間しか経っていないのかも。
セス様が言っていたとおり、神殿内部は迷路。複数の入り口の他にトラップもあったし。本当に、グローリィさんがいてくれて助かった。
「グローリィさん、本当にありがとうございました」
私は入口の前に立ち深々と頭を下げれば、彼女は首を左右に振る。
「いいえ、気にしないで下さい。犯人と遭遇しなくて良かったですね」
「もしかしたら、脱出したのかもしれません」
「いいえ、それはないですね。出口に向かっている足跡がティア様の分しかありませんので」
グローリィさんが床へと視線を向けたので、私も下へと顔をむければ確かに彼女の言うとおりだった。
気の遠くなるような期間誰も足を踏み入れていないため、神殿の床にはゴミや埃がある。それがくっきりと足跡を作ってくれていたのだ。
入口から中に向かっている複数の足跡は確認できるけど、入口へと向かっている足跡は私の足跡しかない。
――グローリィさんの足跡がないわ。やっぱり彼女は幽霊なのね。
「グローリィさん、入口で貴女を呼んだら来てくれますか? セス様に聞いてみますので」
「ありがとうございます。でも、今は犯人を捕まえる事を優先してね。私が彼らを探してここまで誘導してくるから絶対に捕まえて」
「助かります。でも、危険では?」
「私、幽霊だから大丈夫。あっ!」
彼女が急に話の途中で声を上げたため、私は首を傾げてしまう。
グローリィさんは、神殿の外を見て目を大きく見開いていた。
神殿前の切り開かれたところを飛んでいるコルを先頭にしてライとメディ、それからお兄様がこちらに向かって駆けて来ている。
どうしてここがわかったのだろうか?
「ライ達だわ」
「さぁ、行って。私はここで待っているから」
グローリィさんが微笑んだので、私は頷くと神殿から出てライ達の元へと向かう。彼らと距離を縮めて行けば、コルがかん高い声で大きく鳴く。
「ティア!」と私の名を叫ぶライへと抱き付けば、彼は受け止めてくれた。
そんな私の周りをコルが嬉しそうに飛び回っている。
お兄様とメディは安堵の表情を浮かべると、「良かった」と呟く。
「帰宅予定時間になっても戻って来ないから心配していたんだ。仕事で遅くなるのかなと思って商会や保養施設に行ったけど、とっくに帰ったって言われて……」
「その時にコルが戻って来たんだけど、必死になにかを伝えようとしてくれたの。きっとティアの事だと思ってコルの後を着いて来たんだけど正解だったわ」
「コルが?」
コルを見れば、「カァ」と鳴く。すると、羽音と共に一羽の漆黒のカラスが私達の傍にやって来た。
コルはそのカラスの傍に行くと、片翼をバサッと広げる。
もしかして、コルの友達が王女達に攫われる私を見ていたのかもしれない。
「ありがとう」
私は屈み込んでコルとコルの友達にお礼を言った。
「あら? ティア。両手首が赤くなっているわ」
「え?」
メディの台詞に反応した私が自分の手首へと顔を向ければ、確かに真っ赤になっていた。
縄を切るために蝋燭の火で炙ったため、その時に火傷をしたのだろう。
神殿の中では薄暗かったためあまり目立たなかったし、アドレナリンでも出ていたのか痛みを感じなかったので気にも留めていなかった。
「急に意識したら痛くなってきちゃった……」
ズキズキとした痛みに、私は顔が歪んでいく。
「見せて」
ライが私の手に優しく触れて状態を確認すれば、彼の顔が険しくなっていった。
「火傷だな」
「私が治癒魔法を」
メディが私の手首へと手をかざせば、温まったカップに触れているかのようにじんわりとした温かさが広がっていく。
指先まで温かくなるにつれ、ズキズキとした痛みがゆっくりと引いていった。
メディが手を退ければ、赤く腫れあがっていた患部が綺麗に治っている。
「ありがとうメディ!」
「いいえ。でも、どうして火傷を?」
「ルルディナ様とウェスター様のせい。ルルディナ様達がエタセルに来ていて、彼女達に拉致されたのよ。ルルディナ様達はまだ神殿の中にいるわ。私は手足を縛られて神殿内部に放置されたの。その時に逃げるために蝋燭の火で縄を炙ったから火傷しちゃった」
「あ、炙ったっ!?」
裏返ったお兄様の声が聞こえたかと思えば、「リスト!」「リストお兄様!」というライとメディの叫び声が聞こえる。すぐにお兄様へと顔を向ければ、お兄様は顔を真っ青にさせたまま、体をぐらぐらと揺らしていた。
「大丈夫か?」
「だ、だい、大丈夫……ティアが無事で良かった……僕の事より、王女殿下達を捕まえなきゃ」
「ルルディナ様達は中にいるわ。グローリィさんが協力してくれるって」
「グローリィさん?」
首を傾げる三人に私は彼女の事を説明した。
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