幼馴染の生徒会長にポンコツ扱いされてフラれたので生徒会活動を手伝うのをやめたら全てがうまくいかなくなり幼馴染も病んだ

猫カレーฅ^•ω•^ฅ

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幼馴染ルート

12_僕たちの新しい日常

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光山先輩の退学が決まった。

僕の予想に反して3日後のことだった。
これで、光山先輩は、大学への推薦取り消しだけではなく、高校退学により高校の籍もなくなった。
ウルハが学校で光山先輩と会うこともない。

この時期に推薦取り消しだと、現役で大学に進むのはほぼ不可能と踏んでいたが、学校としては、問題を大きく捉えて、退学に踏み切ったようだった。
被害者や、その保護者に対するアピールもあると思った。

僕の予想では、弁護士が示談に動き、示談に応じなかった生徒の数を見て判断されると予想していた。
ただ、複数の事件となり、警察がすでに動いていることで学校側の判断は早かったのかもしれない。

後で、担任の霧島先生経由で教えてもらったが、その他にも、暴力事件や暴行、飲酒なども問題になっていた様で、取り巻きのことも含めて、元々学校も動いていたそうだ。





僕とウルハは話し合って、壊れてしまった関係を元に戻すように心がけた。
まずは、僕とウルハの関係。

僕はやっぱりウルハがいないとダメだと自覚できた。
ウルハは僕の『基準彼女』なのだ。

そして、ウルハも改めて僕のことを好きになってくれたみたいだった。
考えてみれば、これまでの僕たちは圧倒的に2人の時間がなかった。

朝晩は一緒に登下校していたので、物理的に少なかったというよりは、心の問題かもしれない。
そこで、これからは週に1度はデートすることにした。
これは僕にとっては楽しみでしかない。





次に、生徒会に2人で謝りに行った。
みんなには、すごく迷惑をかけてしまった。

会計ソフトは当然すぐに修理したし、同じ問題が再発しないように改造もした。
そしてなにより、仕事の軸をシフトさせた。

これまで、学校に提出する書類を優先して作成していたが、人とのつながりを優先させるように考え方から変えてしまった。
普通、これだけガラリと変えてしまったら、誰も付いてこないと思うけれど、目的や理由を明確にしてウルハが伝えると、みんな賛同してくれたのだ。

やっぱり、こういうカリスマ性はウルハらしい。
生徒会役員たちも現状での問題点を既に感じていたらしく、どうにか変えたいと思っていたことも大きかったようだ。





各部活の活動は交代で見に行くことになったので、1人1人の負担はほとんどない。
2人以上で見回りして、問題が起きていないかとか、コートの利用時間などルールは守られているかとか、顔を合わせる機会を増やした。

試合の応援も同じく持ち回り制にした。
これに関しては、確かに負担は増えたが、この学校で1年間でも生徒会をしたという実績があれば、大学への推薦が取りやすいという特典を考えれば、さほど大きなものとは、誰も考えていないようだった。
ただ、差し入れは金銭的負担を考慮して禁止となった。





商店会の中村会長にも生徒会全員で再度挨拶に行った。
ちなみに、何故か僕が生徒会・副会長になっていたので、中村さんが『出世したな』と喜んでくれた。
これ、出世なのか!?

幸い寄付も再開してくれるということだったので、生徒会の資金的な問題も解決された。





僕とウルハのそれぞれのクラスにもそれとなく顔を出して、復縁したことをみんなに伝えた。
ウルハの友達の『由香里ちゃん』と『庸子ちゃん』はすごく特に喜んでくれていた。

『今だから言うけど・・・』と前置きをして、2人が色々教えてくれた。
光山先輩との交際は反対だったらしい。

3人で抱き合って喜んでいたんだけど、どうしてこういう時、女子ってスキンシップが激しめなのか・・・
僕は傍で蚊帳の外みたいになってた。





一方、僕のクラスの方は、光山先輩に挑戦状をたたきつけに行くときにみんなが協力してくれていたので、ちゃんと説明しない訳にはいかなかった。

「・・・そんな訳で、また付き合うことが出来るようになりました。みんなありがとう」


(パチパチパチパチ)みんな拍手で喜んでくれた。

すごく嬉しかった。
これと言うのも、霧島先生が動いてくれたというのが大きい。

「良かったな!」

そう言いながら、背中をバシバシ叩くのは高田だ。
喜んでくれるのはいいんだけど、豪快過ぎて痛いんだけど・・・

小田原さんは涙を流して喜んでくれていた。
かなり号泣に近い感じで。

随分心配してくれていたし、元気づけるために髪も切ってくれた。
本当にいい人だ。

その後、他の女子に肩を抱かれて慰められていた。
周囲の女子に『頑張ったよ』とか『しょうがない』とか言われていたけど、あれはどういう意味だったのか・・・





全てが好転してきて、物語ならばハッピーエンドってとこだろう。
放課後、今日もウルハと一緒に帰っている。

「ウルハ、朝も言ったけど、別に腕を組んで歩く必要はないんじゃないかな?」

「でも、組んで歩きたいわ。そうじゃないと、誰かに取られてしまうかもしれないじゃない」

「いや、誰も取らないから・・・」

「あなたは、周囲の人からどれだけ愛されているか知らないだけです!」

「そんな、誰彼構わず好かれるような、すごい人はいないよ・・・」

「あなたは自分の魅力に全然気づいていないわ!」

「そう言われても・・・」

「私たちにできることは、私たちが幸せであり続けることくらいなの」

「?」

ウルハがいい笑顔で、いいことを言った風だったが、僕にはそれが何のことだか分からなかった。


登下校は、これまで並んで歩いていたが、ウルハが積極的に腕を組んで歩くようになった。
なんか変な誤解を生みそうで、なんとなく不安なのだけれど、僕自身も嬉しいので、強く言えなかった。





学校を出て、少し人気(ひとけ)が少なくなる場所がある、そこを通りかかったとき、見知った人影が目に入った。

「よお!」

ドスの利いた声は、光山先輩だ。
相変わらず歪んだ笑いが印象的。

黒いパーカーを着込んでいて、明らかに雰囲気がおかしい。

「楽しそうじゃねえか。俺はお前らのせいで全部なくしたってのによぉ!」

言っちゃあなんだが、全部この人の自業自得だ。
僕らは、ウルハの汚名を返上しただけ。



急いでウルハを僕の後ろに隠れさせた。

「自業自得でしょう」

「うるせえ!お前らだけ、のうのうと幸せなのが気に入らない」

先輩はポケットからナイフを出した。
アウトドアとかに使いそうな、ちょっと大きくてごついナイフ。

ここでもテンプレ的な悪い人って感じ。
ただ、僕らの場合、それでも十分詰んでいた。

光山先輩は背が高く、体格もいいし、力もある。
その上、ナイフを持っている。

一方僕は、運動は全然ダメだ。
力も武器もない。
そう言われれば、これは想定すべきだったのかもしれない。

物語ならば、悪いやつは捕まって終わり。
その後、話には再度登場しない。

ただ、現実的には逆上して仕返しに来ることだってあるのだ。
こんなふうに・・・
頭に血が上っている分、論理的じゃないことを平気でする。
とても危険な状態だ。




「ウルハの顔に傷を・・・」

光山先輩がそこまで言った次の瞬間だった。

「そこで何をしている!」

後ろから聞き覚えのある声。
霧島先生だ。

駆け寄るや否や、持っているナイフを叩き落とし、その次の瞬間には寝技で瞬間的に落としてしまった。
白目をむいて大の字に横渡る光山先輩。


「先生これは・・・」


僕らは状況が理解できないでいた。


「俺は大学時代レスリングをやっててな」

いや、レスリングの技にナイフを叩き落とす技とかないでしょうに・・・

「なんとなく予想してたから、この辺りをパトロールしていたんだよ」

「たまたまってことですか?」

「ああ、何か起こる前で良かったよ」

「あ、ありがとうございます・・・どうするんですか?これ?」

転がっている光山先輩を指さして言った。

「今回ばかりは見逃せないから、ちゃんと警察に引き渡すよ」

「そうですか・・・ありがとうございます」

「お前らは帰れ。事情聴取かなんかがあったら、自宅に警察が行くかもしれない。家にいろ」

「分かりました」





ウルハを家まで送り届けると、リビングのテーブルでぐったりしていた。

「大丈夫?」

「うん、あー、びっくりした!」

帰りがけパトカーのサイレンの音がしていたから、きっと光山先輩は捕まっただろう。

霧島先生がいてくれたからよかったものの、もしいなかったらと思うと背筋が凍る思いだった。
ケガがなかったとしても、ウルハのトラウマは深刻なものになってしまっていただろう。
霧島先生には、明日にでもお礼を言いに行かないと。

それともう一つ決意したことがある。

「ウルハ、僕もうちょっと身体を鍛えるよ、ウルハを守れるくらいには」

「それは嬉しいことなんだけど、これ以上ライバルが増えるのは困るわ」

「光山先輩はもう捕まったし、今回ばかりはただでは済まないだろう?敵はもういないよ」

「・・・分からないならの」

「え?違った?どういうこと?」



椅子に座ったままのウルハが目の前に立っている僕の顔に手を伸ばす。
そして、少し冷たい手が僕の頬に触れた。

「私はすごい遠回りをしてしまったわ。でも、ここで取り戻すわ。ユージ、キスをしましょう」

「は!?なに!?急に!?」

「嫌なの!?ほら!」

ウルハの力がすごい!





(ガチャ)「ただいまー」

「「「あ・・・」」」

ちょうど帰ってきて、廊下を通り過ぎる詩織ちゃんと目が合ってしまった。
僕とウルハがキスしているところをバッチリみられてしまった。

(ドタドタドタドタ)「うわーん!やっぱりお姉ちゃん嫌いーーー!」

詩織ちゃんが、ドタバタ自分の部屋に走って行ってしまった。

「あの・・・」

「いいのよ。これで。じゃあ、週末のデートのプランでも考えましょうか」

いいのあれ?
なんかちょっと涙声だったけど・・・



僕は結局ウルハに振り回されっぱなしだろうけど、どうも僕もそれが好きらしい。
幼馴染であり、僕の大切な婚約者様・・・
もう一度、僕の方から彼女にキスをした。
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