42 / 57
第八章 彼の気持ち(蒼side)
42.君に本気……
しおりを挟む
「蒼に出会う前の俺はどうしようもないほど遊んでいたんだ。思いっきり仕事をしていっぱい金を稼いで、そして派手にパーティーを開いたり風俗で豪遊したりすることが最高の楽しみだった」
僕は津田くんに見せられた画像の情景が浮かんで胸がチクリと痛んだ。やっぱり生きる世界違う人なんだ……、と切なく思ったけど、麗夜さんは話を続けた。
「でもある日、いつものようにパーティーで知り合った好みのタイプの男の子をホテルへ連れ込んで抱こうと思ったとき、突然あそこが勃たなくなったんだ。……焦ったよ、それまで一度もそんなことなかったし、俺はまだ32だからね。酔っているから、疲れているからだと思いたかったけど、病院に行ったり民間療法も色々試したりしたけど結局治らなかったんだ……」
誰の話をしているんだろう……、そう思いながら僕はきょとんと聞いていた。
「今だってそう、実は俺、蒼以外には全然反応しないんだよ」
「えっ……、うそ」
そんなことってあるの? 僕は麗夜さんのことを今でも遊んでいる人だと思っていた。きっと僕のような存在が複数いるんだろうと。
僕に客を紹介してくれたり金銭的に支えてくれたりするのはただの気まぐれかと思っていたのに……。
「俺は君に本気なんだ……。こんなにも誰かを好きになったのは初めてだよ。見た目に反して重いって引かれたくなくて今まで軽いノリを装っていたんだ……」
麗夜さんはいつの間にか小さな四角い箱を手にしていた。よくドラマなんかで見る中に指輪が入っているようなやつだけど、まさか……。
「愛しているよ、蒼。俺の恋人になって、この部屋で一緒に暮らしてほしい」
箱の中には同じデザインの指輪が2つ入っていた。
「蒼とペアリングをつけたくて、ホテルで蒼が寝ているときにこっそりサイズを測って作ってしまったんだ」
僕みたいな人間が彼からこんなふうに告白されるなんて夢にも思っていなくて、僕は何も答えられずに固まってしまっていた。
借金苦で貧乏だし、営業マンとしてダメダメなこの僕のどこに麗夜さんは魅力を感じているというのか……。
「はは、ずるいよね、蒼には行く場所がないっていうのに、こんなふうに言われたら嫌でも俺と付き合うしかないよね……。返事は今日じゃなくていいよ。俺にとって蒼は特別な人で、付き合いたいし今後の人生を共に生きたいって思っているから、よく考えて返事聞かせて」
麗夜さんはいつになく真剣だった表情をふふと笑って歪めた。
僕は津田くんに見せられた画像の情景が浮かんで胸がチクリと痛んだ。やっぱり生きる世界違う人なんだ……、と切なく思ったけど、麗夜さんは話を続けた。
「でもある日、いつものようにパーティーで知り合った好みのタイプの男の子をホテルへ連れ込んで抱こうと思ったとき、突然あそこが勃たなくなったんだ。……焦ったよ、それまで一度もそんなことなかったし、俺はまだ32だからね。酔っているから、疲れているからだと思いたかったけど、病院に行ったり民間療法も色々試したりしたけど結局治らなかったんだ……」
誰の話をしているんだろう……、そう思いながら僕はきょとんと聞いていた。
「今だってそう、実は俺、蒼以外には全然反応しないんだよ」
「えっ……、うそ」
そんなことってあるの? 僕は麗夜さんのことを今でも遊んでいる人だと思っていた。きっと僕のような存在が複数いるんだろうと。
僕に客を紹介してくれたり金銭的に支えてくれたりするのはただの気まぐれかと思っていたのに……。
「俺は君に本気なんだ……。こんなにも誰かを好きになったのは初めてだよ。見た目に反して重いって引かれたくなくて今まで軽いノリを装っていたんだ……」
麗夜さんはいつの間にか小さな四角い箱を手にしていた。よくドラマなんかで見る中に指輪が入っているようなやつだけど、まさか……。
「愛しているよ、蒼。俺の恋人になって、この部屋で一緒に暮らしてほしい」
箱の中には同じデザインの指輪が2つ入っていた。
「蒼とペアリングをつけたくて、ホテルで蒼が寝ているときにこっそりサイズを測って作ってしまったんだ」
僕みたいな人間が彼からこんなふうに告白されるなんて夢にも思っていなくて、僕は何も答えられずに固まってしまっていた。
借金苦で貧乏だし、営業マンとしてダメダメなこの僕のどこに麗夜さんは魅力を感じているというのか……。
「はは、ずるいよね、蒼には行く場所がないっていうのに、こんなふうに言われたら嫌でも俺と付き合うしかないよね……。返事は今日じゃなくていいよ。俺にとって蒼は特別な人で、付き合いたいし今後の人生を共に生きたいって思っているから、よく考えて返事聞かせて」
麗夜さんはいつになく真剣だった表情をふふと笑って歪めた。
4
あなたにおすすめの小説
[BL]憧れだった初恋相手と偶然再会したら、速攻で抱かれてしまった
ざびえる
BL
エリートリーマン×平凡リーマン
モデル事務所で
メンズモデルのマネージャーをしている牧野 亮(まきの りょう) 25才
中学時代の初恋相手
高瀬 優璃 (たかせ ゆうり)が
突然現れ、再会した初日に強引に抱かれてしまう。
昔、優璃に嫌われていたとばかり思っていた亮は優璃の本当の気持ちに気付いていき…
夏にピッタリな青春ラブストーリー💕
陰キャな俺、人気者の幼馴染に溺愛されてます。
陽七 葵
BL
主人公である佐倉 晴翔(さくら はると)は、顔がコンプレックスで、何をやらせてもダメダメな高校二年生。前髪で顔を隠し、目立たず平穏な高校ライフを望んでいる。
しかし、そんな晴翔の平穏な生活を脅かすのはこの男。幼馴染の葉山 蓮(はやま れん)。
蓮は、イケメンな上に人当たりも良く、勉強、スポーツ何でも出来る学校一の人気者。蓮と一緒にいれば、自ずと目立つ。
だから、晴翔は学校では極力蓮に近付きたくないのだが、避けているはずの蓮が晴翔にベッタリ構ってくる。
そして、ひょんなことから『恋人のフリ』を始める二人。
そこから物語は始まるのだが——。
実はこの二人、最初から両想いだったのにそれを拗らせまくり。蓮に新たな恋敵も現れ、蓮の執着心は過剰なモノへと変わっていく。
素直になれない主人公と人気者な幼馴染の恋の物語。どうぞお楽しみ下さい♪
自己肯定感低めの不幸な義弟が完璧な義兄と大揉めに揉める話
あと
BL
「こんな僕をお兄ちゃんは嫌ってるだろうな」
トップ俳優な完璧超人の義理の兄×不幸な自己肯定感低めのネガティブ義理の弟です。
お金ない受けが追い詰められて変なアルバイトしようとしたら、攻めと再会して……?みたいな話です。
攻めがヤンデレ気味で、受けがマジで卑屈なので苦手な人はブラウザバックで。
兄弟は親が離婚してるため、苗字が違います。
攻め:水瀬真広
受け:神崎彼方
⚠️作者は芸能界にもお葬式ににもエアプなので、気にしないでください。
途中でモブおじが出てきます。
義理とはいえ兄弟なので、地雷の人はブラウザバックで。
初投稿です。
初投稿がちょっと人を選ぶ作品なので不安です。
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
内容も時々サイレント修正するかもです。
定期的にタグ整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
冴えないおじさんが雌になっちゃうお話。
丸井まー(旧:まー)
BL
馴染みの居酒屋で冴えないおじさんが雌オチしちゃうお話。
イケメン青年×オッサン。
リクエストをくださった棗様に捧げます!
【リクエスト】冴えないおじさんリーマンの雌オチ。
楽しいリクエストをありがとうございました!
※ムーンライトノベルズさんでも公開しております。
ウサギ獣人を毛嫌いしているオオカミ獣人後輩に、嘘をついたウサギ獣人オレ。大学時代後輩から逃げたのに、大人になって再会するなんて!?
灯璃
BL
ごく普通に大学に通う、宇佐木 寧(ねい)には、ひょんな事から懐いてくれる後輩がいた。
オオカミ獣人でアルファの、狼谷 凛旺(りおう)だ。
ーここは、普通に獣人が現代社会で暮らす世界ー
獣人の中でも、肉食と草食で格差があり、さらに男女以外の第二の性別、アルファ、ベータ、オメガがあった。オメガは男でもアルファの子が産めるのだが、そこそこ差別されていたのでベータだと言った方が楽だった。
そんな中で、肉食のオオカミ獣人の狼谷が、草食オメガのオレに懐いているのは、単にオレたちのオタク趣味が合ったからだった。
だが、こいつは、ウサギ獣人を毛嫌いしていて、よりにもよって、オレはウサギ獣人のオメガだった。
話が合うこいつと話をするのは楽しい。だから、学生生活の間だけ、なんとか隠しとおせば大丈夫だろう。
そんな風に簡単に思っていたからか、突然に発情期を迎えたオレは、自業自得の後悔をする羽目になるーー。
みたいな、大学篇と、その後の社会人編。
BL大賞ポイントいれて頂いた方々!ありがとうございました!!
※本編完結しました!お読みいただきありがとうございました!
※短編1本追加しました。これにて完結です!ありがとうございました!
旧題「ウサギ獣人が嫌いな、オオカミ獣人後輩を騙してしまった。ついでにオメガなのにベータと言ってしまったオレの、後悔」
こわがりオメガは溺愛アルファ様と毎日おいかけっこ♡
なお
BL
政略結婚(?)したアルファの旦那様をこわがってるオメガ。
あまり近付かないようにしようと逃げ回っている。発情期も結婚してから来ないし、番になってない。このままじゃ離婚になるかもしれない…。
♡♡♡
恐いけど、きっと旦那様のことは好いてるのかな?なオメガ受けちゃん。ちゃんとアルファ旦那攻め様に甘々どろどろに溺愛されて、たまに垣間見えるアルファの執着も楽しめるように書きたいところだけ書くみたいになるかもしれないのでストーリーは面白くないかもです!!!ごめんなさい!!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる