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第八章 彼の気持ち(蒼side)
48.愛されている……
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「リイさん、元気そうでよかったね」
「はい、顔見れてよかったです。無事だとわかったし、幸せそうだし、安心しました」
僕はリイさんの安否が心配で仕方がなかった。
「……でも麗夜さん、よくリイさんと連絡つきましたね」
電源を切ってパソコンをカバンへ仕舞う麗夜さんに僕は尋ねた。
「ふふ、たまたまだけどね。俺の会社、今中国に新工場を建てようとしているんだけど、先日中国に行っている部下たちとウェブ会議していたときに、日本から盗まれた秘伝のレシピ本を取り戻してきた料理店の跡継ぎがいて、国内で話題になっているって話を聞いてね、まさかと思ったけど、もしかして蒼の隣人のリイさんに関係しているんじゃないかって思ってその人にコンタクトを取らせたんだ」
うそ、そんなことでわかったのか、と僕は驚いた。
「僕のために部下の方が骨を折ってくれたんですね、ありがとうございます」
「ふふ、蒼がリイさんからもらったお守りを今でも大事に持っているのを見ていたから、リイさんのこと心配なんだろうなって思っていて。何かしてあげたくてね」
どうして麗夜さんはいつでも僕のためにそこまでしてくれるんだろう。本気で愛されて大事にされているんだって思い知る。
それに引き換え、そんな麗夜さんの元を出て行こうと思っているなんて、僕はどれほど恩知らずなのだろう……。
「明日の休みで僕、アパートの大家さんのところへ行って、アパートを出たいって話してみます」
胸をドキドキさせながら僕がそう告げると、麗夜さんは目を見開いた。
「えっ……、アパートを出るってことは、蒼はここで俺と一緒に生活してくれるつもりなのかい?」
「はい……。不束者ですが、よろしくお願いします……」
「こちらこそよろしく」
深々と頭を下げた僕の体を麗夜さんが強く抱きしめた。
「嬉しい……、夢みたいだ……」
僕と目を合わせた彼は泣きそうな表情をしていた。こんなにも僕に必死だなんて……。
彼の男らしくて薄いけれど見た目以上に柔らかな唇が僕の唇に重なった。
翌日、僕はアパートの大家さんの元へ向かった。
大家さんは近隣住民から古くて不気味だし倒壊したら危ないと苦情も来ているボロボロのアパートを取り壊して新しいアパートを建て直したいと思っていたらしく、僕が退去することを残念がるどころかむしろ喜んでくれた。
「いやー、割れたガラスを修理してまだあそこに住み続けると言われたらどうしようかと思っていたよ」
と笑ったので、本当はそうするつもりでしたとは言えなかった。
「はい、顔見れてよかったです。無事だとわかったし、幸せそうだし、安心しました」
僕はリイさんの安否が心配で仕方がなかった。
「……でも麗夜さん、よくリイさんと連絡つきましたね」
電源を切ってパソコンをカバンへ仕舞う麗夜さんに僕は尋ねた。
「ふふ、たまたまだけどね。俺の会社、今中国に新工場を建てようとしているんだけど、先日中国に行っている部下たちとウェブ会議していたときに、日本から盗まれた秘伝のレシピ本を取り戻してきた料理店の跡継ぎがいて、国内で話題になっているって話を聞いてね、まさかと思ったけど、もしかして蒼の隣人のリイさんに関係しているんじゃないかって思ってその人にコンタクトを取らせたんだ」
うそ、そんなことでわかったのか、と僕は驚いた。
「僕のために部下の方が骨を折ってくれたんですね、ありがとうございます」
「ふふ、蒼がリイさんからもらったお守りを今でも大事に持っているのを見ていたから、リイさんのこと心配なんだろうなって思っていて。何かしてあげたくてね」
どうして麗夜さんはいつでも僕のためにそこまでしてくれるんだろう。本気で愛されて大事にされているんだって思い知る。
それに引き換え、そんな麗夜さんの元を出て行こうと思っているなんて、僕はどれほど恩知らずなのだろう……。
「明日の休みで僕、アパートの大家さんのところへ行って、アパートを出たいって話してみます」
胸をドキドキさせながら僕がそう告げると、麗夜さんは目を見開いた。
「えっ……、アパートを出るってことは、蒼はここで俺と一緒に生活してくれるつもりなのかい?」
「はい……。不束者ですが、よろしくお願いします……」
「こちらこそよろしく」
深々と頭を下げた僕の体を麗夜さんが強く抱きしめた。
「嬉しい……、夢みたいだ……」
僕と目を合わせた彼は泣きそうな表情をしていた。こんなにも僕に必死だなんて……。
彼の男らしくて薄いけれど見た目以上に柔らかな唇が僕の唇に重なった。
翌日、僕はアパートの大家さんの元へ向かった。
大家さんは近隣住民から古くて不気味だし倒壊したら危ないと苦情も来ているボロボロのアパートを取り壊して新しいアパートを建て直したいと思っていたらしく、僕が退去することを残念がるどころかむしろ喜んでくれた。
「いやー、割れたガラスを修理してまだあそこに住み続けると言われたらどうしようかと思っていたよ」
と笑ったので、本当はそうするつもりでしたとは言えなかった。
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