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第九章 うさぎ、パニック!
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「友達じゃないの?」
その問いには、しばらく考えて、だけど答えることにした。
「会長にはこの間話したんですけどね」
会長に話した時は切羽詰まって泣いてしまった。
だけど『俺の知っているうさぎは、今のうさぎだ。生徒会を理解し、全生徒のために頑張ろうとしてるのがうさぎだからな。昔のことなんか、もう気にするな』、その言葉を思い出して泣かずに話せたと思う。
屋上だったのも良かった。広い空の下で、風に吹かれながら、遠くの海だけを見つめて独り言のように話せたから。
相槌も打たずに、側にいて私が話し終わるのを待ってから「そっか」と小さくつぶやく吉居先輩の声で、ようやく一人ではないことに気づくくらい気配も消えていた。
「で、さっき、前川に言われたのは」
「また逃げるのか、って」
「逃げる?」
「多分、私が転校する最後の日のことだと思うんです。帰ろうとしていたら、校門の前にサツキちゃんがいました。また、なにか嫌なこと言われちゃうのかなって思ったら、私サツキちゃんの前を猛スピードで走って逃げちゃったんです」
「よっぽど、うさぎちゃんに言いたい事があったのかな」
「わかりません」
さっき私を呼び止めた時、何を言おうとしていたんだろうか。
『あまりに雰囲気が変わってたから、声をかけていいのか、ずっと迷ってたんだ。元気そうだね』
あの言葉に、またマイナスなことを考えてしまってる。
赤ちゃんだったくせに、すぐ泣いてたくせに、うさぎなんて呼ばれちゃって、生徒会なんか入っちゃってさ。
そう思ってるんじゃないかって、勝手に想像してた、でも。サツキちゃんの目、赤かった。まるで――。
「前川も泣いてたよね」
やっぱり? 驚いて吉居先輩の顔を見たら、うん、とうなずいている。
その問いには、しばらく考えて、だけど答えることにした。
「会長にはこの間話したんですけどね」
会長に話した時は切羽詰まって泣いてしまった。
だけど『俺の知っているうさぎは、今のうさぎだ。生徒会を理解し、全生徒のために頑張ろうとしてるのがうさぎだからな。昔のことなんか、もう気にするな』、その言葉を思い出して泣かずに話せたと思う。
屋上だったのも良かった。広い空の下で、風に吹かれながら、遠くの海だけを見つめて独り言のように話せたから。
相槌も打たずに、側にいて私が話し終わるのを待ってから「そっか」と小さくつぶやく吉居先輩の声で、ようやく一人ではないことに気づくくらい気配も消えていた。
「で、さっき、前川に言われたのは」
「また逃げるのか、って」
「逃げる?」
「多分、私が転校する最後の日のことだと思うんです。帰ろうとしていたら、校門の前にサツキちゃんがいました。また、なにか嫌なこと言われちゃうのかなって思ったら、私サツキちゃんの前を猛スピードで走って逃げちゃったんです」
「よっぽど、うさぎちゃんに言いたい事があったのかな」
「わかりません」
さっき私を呼び止めた時、何を言おうとしていたんだろうか。
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あの言葉に、またマイナスなことを考えてしまってる。
赤ちゃんだったくせに、すぐ泣いてたくせに、うさぎなんて呼ばれちゃって、生徒会なんか入っちゃってさ。
そう思ってるんじゃないかって、勝手に想像してた、でも。サツキちゃんの目、赤かった。まるで――。
「前川も泣いてたよね」
やっぱり? 驚いて吉居先輩の顔を見たら、うん、とうなずいている。
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