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第七章「ハピネコは、ニャアと笑う」
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わたしの足にじゃれる二匹の頭をなでる。
目を細め、まるで「ニャア」と口角をあげて笑っているみたいなこの子たちのことを、うちのママは福猫ちゃんね、といつも言っている。
よく笑って、幸せを運んでくるみたいねって。
あながち間違ってはいない。
だって元々は、ハッピーネコなんだもの。
「でね、アタシ思い出したの、メイちゃん」
「うん?」
「博士のおじいちゃんの苗字!」
「じゃあ、博士のおじいちゃんに会えるかもしれないってこと? 教えて? なんて苗字?」
「あのね、ヒューガと同じなの! 三井って言ってた! この辺りに三井博士の家、あるのかなあ? アタシたちみたいな、白ネコアイルと黒ネコチロルがいるのかなあ?」
にゃーんと甘えた声を出したアイルちゃんに、言葉が出なくなる。
「メイ? どしたの? お熱でもある?」
チロルの肉球が、わたしの手に触れる。
心配されそうなくらいわたしのほっぺが赤くなってるだろう理由をこの子たちは知らない。
おしまい
目を細め、まるで「ニャア」と口角をあげて笑っているみたいなこの子たちのことを、うちのママは福猫ちゃんね、といつも言っている。
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あながち間違ってはいない。
だって元々は、ハッピーネコなんだもの。
「でね、アタシ思い出したの、メイちゃん」
「うん?」
「博士のおじいちゃんの苗字!」
「じゃあ、博士のおじいちゃんに会えるかもしれないってこと? 教えて? なんて苗字?」
「あのね、ヒューガと同じなの! 三井って言ってた! この辺りに三井博士の家、あるのかなあ? アタシたちみたいな、白ネコアイルと黒ネコチロルがいるのかなあ?」
にゃーんと甘えた声を出したアイルちゃんに、言葉が出なくなる。
「メイ? どしたの? お熱でもある?」
チロルの肉球が、わたしの手に触れる。
心配されそうなくらいわたしのほっぺが赤くなってるだろう理由をこの子たちは知らない。
おしまい
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突然空から猫が降ってきて…と、冒頭からワクワクしました。
チロルちゃんの幸せの定義とめいちゃんの思う幸せが違っていて。めいちゃんは素敵な女の子だなと思いました。
アイルちゃん争奪戦にハラハラしながら、最後にはとてもあたたかい気持ちになりました。
将来、うふふですね。
素敵な物語をありがとうございました。
花音さん、ありがとうございます!!
ワクワクハラハラ、子どもも感じてくれたらめっちゃ嬉しいです!!
アイル争奪戦は書いているのが実は楽しかったり~!!
こちらこそ、読んでいただき本当にありがとうです~!!
作品拝読しました。
登場人物みんながかわいくて、チロルとアイルがちょこちょこ動き回る様子を想像しながら読みました。
児童書かと思いますが、大人が読んでも考えさせられることが多く、胸が熱くなりました。
ラストの展開も、どうなる!?とドキドキしながら読み進めましたが、みんなが幸せになれてよかったです。
素敵な作品をありがとうございました。
葉方さん~!こちらの作品までお読み下さり本当にありがとうございます!
ネコちゃんが活躍するお話をいつか書けたらなを形にした一作でした
ラストはニンマリできればいいなって
こちらこそ、いつも応援下さり本当にありがとうございます!!
感想いただけて本当に嬉しいです~!!
完結お疲れさまです。
最後まで楽しく読ませて頂きました!
人間のために働くのを辞める。博士のことを思っての決断をしたアイルは、極端だったかもしれませんが、本当にイイ子なんだなって思いました。
後半の怒涛の展開に驚き不安になりましたは、チロルもアイルも残ることができて良かったです。
良かったね、メイちゃん、ヒューガくん!
広原様、最後までお読み下さり本当にありがとうございます!
きっとアイルは可愛がられることを知ったから、その結論に辿り着けて
愛を知らない子たちは、きっといつも不安で何かしなくちゃって思うのでしょうね
楽しんで下さって嬉しいです、ありがとうございました~!!