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第一章
魔法のお勉強
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心配してくれたミミアに、
「実は……」
と、魔法には、縁のない環境で育ったので使った事がない、と話すと、
「それはタイヘン~、生活魔法使えないとすっごく不便だよ~、教えてあげるから、練習しよ?」
と、可愛く小首を傾げられてしまった。
ありがたい、けどそんな魔法なんて、わたしに習得出来るのだろうか?
いや、すごく興味はあるし使ってみたいケド。
そうして、馬車に乗っている間、魔法のレッスンにいそしむ事になった。
コータは、ニヤニヤしながら、
「魔法に縁がなかったって、ウチの村より田舎ってか?」
と、からかってきたが、こちらの世界では、魔法が盛んだとその分都会って事なのかしら?
「まずは~、指先に気を集中~」
「はいっ」
「そしたら~、お水が、食器を綺麗にしてくイメージ~」
「はいっ」
「その、イメージを保ったまま指をくるくるして、全体的に綺麗になる感じ~」
「はいっ」
こんな感じで練習したのだが、意外にも、結構簡単に習得出来てしまった。
生活魔法は、この洗浄の他にも色々あって、ちょっとした風を起こしたり、ちょっとした火を付けたり、応用次第で、かなり便利になりそうな感じ。
更に、馬車に乗る際や、二日酔いの朝などに使える酔い止めの魔法。
これは、ハーブ系の薬草を煎じた飲み物を一緒に飲むと、効果倍増なのだそうだが、効果を知っている人が掛ける分には、イメージで補えるので、別に本当に飲まなくてもいいんだって、軽い胃もたれなんかの時にもいいらしい。
(後で、この薬草や、毒消しなどの役に立つ草花も、旅の道すがら教えてもらえた)
シャワーや、洗髪なども洗浄で出来るし、お風呂に入れない環境にある今、かなりありがたい。
おかげで、犬達のシャンプーや歯磨きも、洗浄だけでぐっとラクに出来る。
何より、ずっと気になっていた犬達の歯石が、一発で取れたのだ。
これは、本当に覚えられて良かった。
ここで、ふと気になったので、女の子達に質問してみる。
「生活魔法とは、別のジャンルの魔法もあるの?」
「もちろんあるよ~、攻撃魔法・防御魔法・補助魔法・回復魔法、この辺は割と使える人が多くて~、普通の冒険者でも、才能に合わせて習得出来るね~」
「特殊なのもあるけど、その辺は、かなり修行したとか~、凄く才能があるとか? じゃないと使えないの~、ホーリー系・暗黒系・あと、召喚魔法もあんまり使える人いないかも~」
「そうなんだ、その才能の見極めって、どうすればいいのかな?」
「ん~、普通は、学校で入学の時に調べてもらうんだけど、あ、ギルドに行けばたぶん出来るよ。 あそこは、レベルアップした時に、才能が増えてるか見られるから、調べてくれるはず~」
「マナちゃん、身分証明とかまだ持ってないなら、それも作んなきゃだから。 ハンブルのギルドで登録して色々やるといいよ~。」
「登録?」
「うんうん~、ギルドで冒険者登録して身分証ゲットして、ついでに、魔法の才能調べてもらう~」
「身分証ないと、いちいち町の出入りにお金掛かって不経済だしね~。 作っておくのが賢いよ~」
今日の朝食の後、どうして、森に一人とわんこだけでいたのか、改めて聞かれていたのだが、流石に、別の世界から来たみたい、とは言えないので、地面が揺れる災害があって、避難しようと慌てて歩いていたら迷い込んだ、と言っておいた。
その時、身分証の事も聞かれたが、自分の村から出た事がなかったので、持っていない、と、答えると納得してもらえたのだ。
「そっか、ありがとう」
「「どういたしまして~」」
うーん、どうやらわたし、この国で冒険者になるらしいです。
そうして、馬車に揺られて、生活基本魔法の習得に励みつつ、3日ほどが過ぎた頃。
「もうすぐ、ハンブルの町に着くぜ、まぁ後半日って所かな」
と、コータが機嫌良く話しながら、みんなで夕食を食べていた。
あ、ちなみに今夜の夕食は、塩漬けされた白身魚(タラに似てる)を、団子にして干し野菜と煮込んだスープに、雑穀を入れて雑炊のようにした物だった。
旅の最中の割には、結構、食は充実してると思う、何よりおいしいし。
いつも、無言で調理してくれるイシュリーは、かなり、お料理上手なのだ。
お替わりをして、お腹いっぱいで満足しつつ、そろそろ食後のお茶でも、と、お湯を沸かす鍋を、火にかけようとしている時だった。
突然、わたしの足元で、くつろいでいたココが、鼻にシワを寄せて、唸り声を上げだしたのだ。
ココが、こんなに警戒心を露わにするなんて、凄く珍しい。
「どうしたの? ココ」
と、話し掛けるが、後方の一点を見つめたまま、唸り声を上げ続ける。
なんだろう?
そう思って耳を澄ますと、ドドッ、ドドッ、と何かが駆けてくるような重低音が、しかも多重で聞こえてくる。
「何か、近づいて来るみたい」
そう言うと、他の子達も、耳を澄ませる。
「やべぇ」
コータが、慌てて馬車へと駆け出す。
そして、こちらを振り向きながら叫ぶ。
「マナちゃん、犬達、馬車に乗せておいた方がいい!」
「う、うん分かった。 みんなおいで!」
慌てて、犬達を連れてコータを追いかける。
馬車の中に、ワンコを一匹ずつ放り込みながら、
「いいコにしててね」
と、声を掛ける。
(コータは?)
と、思ったら、剣を4本に、こん棒を1本持って荷台から降りて来た。
「マナちゃんわりぃ。 余分な武器これしかなくって」
そう言いながら、こん棒を渡される。
うわぁ、もしかしなくても、あの重低音で近づく何者かと、わたし戦わなきゃいけないんですね。
怖い、すごく怖い。
けど、この子達、まだ若くて子供と言っていい年頃なんだよね。
わたし、30代だし大人だし、この子達に任せておく、なんてできないでしょう。
怖いなんて言っていられない、この子達とワンコを守らなくっちゃ。
震えながら、そう決意して、こん棒を握りしめる。
以前、OL時代に、バッティングセンターに連れて行ってもらった時の事を思い出しながら、素振りとかしてみる。
うん、何とか当たれば、気絶させるくらい出来るかな?
当たればいいな。
どんどん、重低音のドドッドドッ、がドドドドドドド────ッと、大きくなって迫って来る。
姿が見えた。
あれ、でっかい鳥の群れだ。
「ドードーだ」
みんなに剣を配りながら、コータがつぶやく。
「デカいし勢いあるから、吹っ飛ばされないように、気を付けろよ!」
「「「 お~! 」」」
他の子達が、返す。
わたしも、少し腰を落として、身構える。
そうしている内に、土煙を巻き上げながら、一匹目のドードーが、わたしのすぐ横を駆け抜けて行く。
デカい、軽く2メートル位はありそう。
そのうち、馬車の方へ、突進しそうなコースで、駆けてくるヤツが近づいて来る。
そいつに狙いを定めて、こん棒を振りかぶって、フルスイング!
ごぎゃっ!
(当たった)
何とも、嫌~な音を立てて、ドードーがズザザーッと地面に倒れ込む。
派手な音の割には、こちらの腕には衝撃があまりこない。
が、息つぐ暇もなく、別のドードーが迫り来る。
とにかく、こん棒を振り回し、殴って、殴って、殴りまくる。
でも、キリがない。
衝撃は、あまり感じないとは言え、数が多過ぎる。
はぁ、はぁ、と、息が上がって来た頃、ひときわ大きなドードーが、またしても馬車の方に迫って来ていた。
あいつも倒さなきゃ、そう思って、ドードーの進路上に走ろうとした、その時、馬車から、大きな毛の塊が飛び降りて、ひと声
「ぅわんっ」
と、吠えたのだ。
「え?」
よく見ると、なぜか馬位に巨大化しているハクだった!
ハクは、わんわん吠えながら縦横無尽に駆け回り、ドードー達を威嚇する。
そして、馬車に近づいていた、ひときわ、大きなドードーの前に立ち塞がると、後ろ足で仁王立ちになりながら、前足を大きく前に繰り出して、巨大なドードーを地面に打ち倒した。
すかさず、ドードーに体重を掛けて押さえ付けながら、その喉元に噛み付くと、首を大きく左右に振り回す
( ボキっボキぃ )
たぶん、首の骨の折れたであろう音が低く響き、暴れて抵抗していたドードーの動きがパタリと静止する。
そうして、次々と迫り来るドードー達を打ち倒しつつ、首の急所らしい所に、がぶがぶと噛み付いて回るハク。
その様子を見て、必死にドードーに抗っていたみんなは、ヘナヘナとその場でへたりこむ。
はぁはぁと、息を切らしながらハクの動きを目で追う。
あのコ、……すごく生き生きと楽しそうに暴れているように見える。
すごいよ、ハクちゃん野生だよ。
そういえば、おもちゃの取って来い遊びの時に、執拗にぬいぐるみの首の辺りを、噛み噛みするのがハクは得意なのだ。
あれって、本能で急所を攻撃してるんだろうな、とは思っていたけど、こんなに的確に敵を仕留められるとは。
(取って来い遊び、役に立ったなぁ)
などと、思いながら見ていると、やっつけられたドードー達は、少し時間が経つにつれ姿が薄れ始め、キラキラとしたエフェクトを残しながら消えていっている。
そして、その後には、羽やらクチバシやら、はたまたお肉っぽい包み? などが、そこかしこに落ちている。
この現象って、何?
とうとう、最後のドードーを噛み噛みし終わったハクは、満足そうに、
「ワンワン!」
と、吠えて尻尾を振りながら、わたしの方へ駆けて来た。
大きく両手を広げて、ハクを抱きしめながら、
「ハクー!偉い、偉い。 すごいよハク、いいこちゃん~」
と、ワシワシ撫でまわしながら褒めまくる。
これだけ、大きくなっているので、当たり前だが、首輪は切れてしまったようでなくなっていた。
良く見ると、ちょっと口が血まみれなので、洗浄魔法でくるくると洗っておく。
みんなは、その間、戦利品を拾い集める作業に入っていた。
「思うに、ハクちゃんは、進化したんだな」
ひとしきり戦利品の回収をして、疲れた体を引きずりながら、何か飲み物でも、と支度に入ろうとするみんなを引き止め、わたしの避難グッズから、スティックコーヒーを取り出して振舞う。
「魔法よりも便利~」
と、言われつつコーヒーを渡して、みんなで焚き火を囲み話をしていた。
「はぁ、進化? ですか」
「そう、動物が魔素を吸収すると、魔物になる奴もいれば進化するのもいる。 ハクちゃんは、それが巨大化という進化で現れたんだな」
「ええと、マソとは?」
「魔の素って書いて、魔素。 空気中にも食べ物の中にも、動物や植物、水の中、この世のあらゆる物の中に存在している魔力の素だな。 人を含めた生き物は、この魔素を日々、体に取り込みながら生きている」
「なるほど」
「人は、溜まった魔力で魔法を使う。 動物でも魔法が使えるやつはいるけど、滅多にいないから、溜まった魔素で進化したり、魔物になったりするんだ。 魔物になって、人に害を及ぼすようになると、討伐対象になったりするからさ。 ハクちゃんは、いい方に進化して良かったな」
「そうなんですね」
みんなでハクを、いいコいいコしたり撫でたりしつつ。
「よかったね~」
などと褒められて、ハクは嬉しそうに目を細める。
コータが、今度は、真面目な顔つきで言葉を続ける。
「で、だ。 今回のドードーのドロップ品、ほとんどはハクちゃんの功績だ」
「正直、あれだけデカい規模の群れのドードー、俺達だけだと勢いに押されて、途中で力尽きてた可能性の方が高い」
「俺等が、生きてこうしていられるのも、全てハクちゃんのおかげだ」
「だから、このドロップ品は、飼い主であるマナちゃんが受け取るべきだと思う」
「俺達は命を救ってもらい、交易品も馬車も馬も全部無事だった。 ありがとうな」
そこまで、一気に言うと、また、ハクの頭を撫で始める。
「いやいやいや、それでも、あれだけ量がいっぱいあるんだから、普通にみんなで山分けしましょ?」
「わたしの方こそ、森で困ってる所を拾ってもらって、ここまで、世話を焼いてもらってるんだし。 今回ので、差し引きゼロにもならないくらい、助けてもらってるんだから」
「ここは、みんな頑張りましたで、みんなで分けましょ」
「そうか?」
「そうですよ」
コータとわたしは目と目を合わせて、そして、どちらからともなく笑い合った。
うん、みんな無事で本当に良かった。
「マナちゃ~ん、そうは言うけど、ドードーのドロップ品って、結構、希少だから換金するとお高いんだよ~」
「あの量があれば、軽く小金持ちだよ~」
「だったら尚更、ひとり占めなんて出来ないよ。 山分け、山分け、ねっ」
「「やった~」」
ミミアとリムは、その場で小躍りを始める。
本当に、可愛らしくて微笑ましい。
イシュリーは、無言でドロップ品の仕分けをし始める。
疲れてるのに申し訳ないので、わたしもお手伝いをしに腰を上げる。
さて、その仕分けの結果
ドードーのクチバシ13個
ドードーの羽33個
ドードーの肉27個
ドードーの爪18個
ドードーの尾羽3個
魔宝石2個
と、いう結果だった。
それぞれ5等分して、半端な分と、より希少な尾羽と魔宝石は わたしがもらえる事になった。
分けようとしたけど、頑として、コータが首を縦に振らなかったのだ。
「ハクちゃんの功績分。 換金したら、うまいもの食わせてやってくれ」
と、言ってくれたので、それ以上は固辞せずに、ありがたく頂く事にする。
「って言うか~、最初に気付いた、ココちゃんだって偉かったよね~」
「確かに~、あれで、前もって武器用意したり、助かったよね~」
本当だ、派手に活躍したハクもだけど、気付いてくれたココも、いっぱい褒めておこう。
ミルクは、無事だっただけで十分だ、ワンコ達本当にありがとう。
……………
そう言えば、ドードーを倒した後に、死骸が消えてドロップ品が残るのって、あの現象は何なんだろう?
魔法のある世界ってだけじゃなく、まるでゲームのようなんですけど。
って言うか、今まで疑問にも思わなかったけど、日本語が通じてるのも、良く考えると変だよね。
この世界って、一体何?
その日の夜は、みんな疲れて、泥のようにぐっすり眠った。
翌朝、起きてみると、イシュリーが早速、ドードーのドロップ品の肉を煮込みにしていた。
どうも、このお肉、現世でいう百貨店のお肉屋さんで売っているような、竹の皮を薄くしたようなペラペラした素材で包んであって、凄く、見た目的にも高級感がある。
煮込みを、味見させてもらったら、適度に脂の乗った、大変おいしいお肉だった。
山ぶどうジュースを入れて煮込んだのか、ワイン煮のような感じで、とても柔らかく煮えている。
鳥の割に鶏肉っぽい淡白さは全くなく、どちらかというと赤身でラム肉に近いかも。
これ、ステーキとかでジュウジュウ焼けてるのを食べたら、もっとおいしいのでは?
イシュリーに聞いてみると
「昼は、焼く」
との事。
昼食が楽しみ。
そして、食後のコーヒータイムに、気になっていた言語について聞いてみる。
ミミア曰く
「え~、国によって言葉が違うのって、不便じゃない~?」
リムも
「非効率~、そんなの聞いた事ないよ~」
だそうで。
ちなみに、学校で習う教科について聞いてみると、読み方・書き方・計算・生活魔法・あとは、才能別の特殊教科として、それぞれの魔法の習得との事。
これは、どこの国でもそんな物らしい。
更に、この世界の成人年齢は16歳。
ミミア達は、4人とも孤児で、同じ孤児院出身なのだそう。
16歳の成人を迎えて、孤児院を出なければならなかった時、あまり腕っぷしが強くなかったので、冒険者にはならずに、交易で商売をするようになったのだそうだ。
それから3年経ち、交易商として、やっと安定して利益が出るようになってきた所だと言う。
「だから、俺等が登録してるのは、交易・商業ギルドな」
コータが、続ける
「最初に登録料は掛かるけど、これで、どこの町にも商売しに入れるし。 仕入れ値もギルドの規定の金額で出来るから。 若くて舐められがちな俺等には、ありがたいんだ」
あー、やっぱり、どこの世界にも悪い大人はいるんだろうな。
足元を見て値段釣り上げとか。
あと、あまりにゲームっぽい設定が多い気がするので、念の為に聞いてみる
「例えばなんだけど、教会とかで、冒険中に死んでしまっても復活させてもらえる的な事は……」
「ないな」
被せ気味の冷たい返事に、すっごくコータに、可哀想な人を見る目で見られてる気がする。
「で、ですよねー」
流石に、復活は無理っぽい。
死んだら終わり、気を付けよう。
「ところで、マナちゃんはさ~、若く見えるけど、いくつなの?」
リムに聞かれる。
若く見える、ってのは嬉しいんだけど、正直、三十路越えの わたしには酷な質問だなぁ、と思いつつも。
「わたし? いやぁ、もう30越えてるんだよね」
と、精一杯、冗談っぽく答えてみる。
すると途端に、みんなが一斉にどっと笑い出す。
えー、そこそんなに笑う所かな? と、ちょっと悲しくなっていると。
「あっははははは、マナちゃん面白~い。 そんな可愛い30歳いないよ~。 ウチらよりも絶対若いでしょ」
「あ~苦しい。 成人したばっかり位? 15・6でしょ~?」
え?
いやいやいや、いくら童顔だからって、流石にそれは言い過ぎなのでは?
元の世界でも、まぁ22~3とかに見られる位には、童顔だったけど、と言うか目が大きめなので、そのせいだと思うのだけど。
「綺麗な金色の髪も、珍しいよね~。 キラキラしてて素敵だなって思ってたんだ~」
はい?
わたし、生まれてこの方、髪染めなどした事もない、真っ黒・黒髪のはずですが?
慌てて、リュックから手鏡を取り出す。
そういえば、こちらに来てから、余裕がなくて鏡すら見ていなかったのだ。
髪の毛も、ササッと手櫛で済ませてたし、お化粧もしていなかった。
(化粧品も、携帯用の簡易な物しか持って来てないしね)
そんな事を思いながら、鏡をのぞくと、どう見ても高校生位の金髪美少女が、びっくりした表情を浮かべて映っていた。
えええええええええええええぇ?
いや、よく見ると、まるっきりの別人という訳でもなく、そこかしこに、わたしの特徴は残しつつ、若返って金髪美少女、何コレ?
もう、理解不能過ぎて笑うしかないかも。
引き攣りつつも、笑って誤魔化しながら答える
「う、うん。 16歳……かな?」
「実は……」
と、魔法には、縁のない環境で育ったので使った事がない、と話すと、
「それはタイヘン~、生活魔法使えないとすっごく不便だよ~、教えてあげるから、練習しよ?」
と、可愛く小首を傾げられてしまった。
ありがたい、けどそんな魔法なんて、わたしに習得出来るのだろうか?
いや、すごく興味はあるし使ってみたいケド。
そうして、馬車に乗っている間、魔法のレッスンにいそしむ事になった。
コータは、ニヤニヤしながら、
「魔法に縁がなかったって、ウチの村より田舎ってか?」
と、からかってきたが、こちらの世界では、魔法が盛んだとその分都会って事なのかしら?
「まずは~、指先に気を集中~」
「はいっ」
「そしたら~、お水が、食器を綺麗にしてくイメージ~」
「はいっ」
「その、イメージを保ったまま指をくるくるして、全体的に綺麗になる感じ~」
「はいっ」
こんな感じで練習したのだが、意外にも、結構簡単に習得出来てしまった。
生活魔法は、この洗浄の他にも色々あって、ちょっとした風を起こしたり、ちょっとした火を付けたり、応用次第で、かなり便利になりそうな感じ。
更に、馬車に乗る際や、二日酔いの朝などに使える酔い止めの魔法。
これは、ハーブ系の薬草を煎じた飲み物を一緒に飲むと、効果倍増なのだそうだが、効果を知っている人が掛ける分には、イメージで補えるので、別に本当に飲まなくてもいいんだって、軽い胃もたれなんかの時にもいいらしい。
(後で、この薬草や、毒消しなどの役に立つ草花も、旅の道すがら教えてもらえた)
シャワーや、洗髪なども洗浄で出来るし、お風呂に入れない環境にある今、かなりありがたい。
おかげで、犬達のシャンプーや歯磨きも、洗浄だけでぐっとラクに出来る。
何より、ずっと気になっていた犬達の歯石が、一発で取れたのだ。
これは、本当に覚えられて良かった。
ここで、ふと気になったので、女の子達に質問してみる。
「生活魔法とは、別のジャンルの魔法もあるの?」
「もちろんあるよ~、攻撃魔法・防御魔法・補助魔法・回復魔法、この辺は割と使える人が多くて~、普通の冒険者でも、才能に合わせて習得出来るね~」
「特殊なのもあるけど、その辺は、かなり修行したとか~、凄く才能があるとか? じゃないと使えないの~、ホーリー系・暗黒系・あと、召喚魔法もあんまり使える人いないかも~」
「そうなんだ、その才能の見極めって、どうすればいいのかな?」
「ん~、普通は、学校で入学の時に調べてもらうんだけど、あ、ギルドに行けばたぶん出来るよ。 あそこは、レベルアップした時に、才能が増えてるか見られるから、調べてくれるはず~」
「マナちゃん、身分証明とかまだ持ってないなら、それも作んなきゃだから。 ハンブルのギルドで登録して色々やるといいよ~。」
「登録?」
「うんうん~、ギルドで冒険者登録して身分証ゲットして、ついでに、魔法の才能調べてもらう~」
「身分証ないと、いちいち町の出入りにお金掛かって不経済だしね~。 作っておくのが賢いよ~」
今日の朝食の後、どうして、森に一人とわんこだけでいたのか、改めて聞かれていたのだが、流石に、別の世界から来たみたい、とは言えないので、地面が揺れる災害があって、避難しようと慌てて歩いていたら迷い込んだ、と言っておいた。
その時、身分証の事も聞かれたが、自分の村から出た事がなかったので、持っていない、と、答えると納得してもらえたのだ。
「そっか、ありがとう」
「「どういたしまして~」」
うーん、どうやらわたし、この国で冒険者になるらしいです。
そうして、馬車に揺られて、生活基本魔法の習得に励みつつ、3日ほどが過ぎた頃。
「もうすぐ、ハンブルの町に着くぜ、まぁ後半日って所かな」
と、コータが機嫌良く話しながら、みんなで夕食を食べていた。
あ、ちなみに今夜の夕食は、塩漬けされた白身魚(タラに似てる)を、団子にして干し野菜と煮込んだスープに、雑穀を入れて雑炊のようにした物だった。
旅の最中の割には、結構、食は充実してると思う、何よりおいしいし。
いつも、無言で調理してくれるイシュリーは、かなり、お料理上手なのだ。
お替わりをして、お腹いっぱいで満足しつつ、そろそろ食後のお茶でも、と、お湯を沸かす鍋を、火にかけようとしている時だった。
突然、わたしの足元で、くつろいでいたココが、鼻にシワを寄せて、唸り声を上げだしたのだ。
ココが、こんなに警戒心を露わにするなんて、凄く珍しい。
「どうしたの? ココ」
と、話し掛けるが、後方の一点を見つめたまま、唸り声を上げ続ける。
なんだろう?
そう思って耳を澄ますと、ドドッ、ドドッ、と何かが駆けてくるような重低音が、しかも多重で聞こえてくる。
「何か、近づいて来るみたい」
そう言うと、他の子達も、耳を澄ませる。
「やべぇ」
コータが、慌てて馬車へと駆け出す。
そして、こちらを振り向きながら叫ぶ。
「マナちゃん、犬達、馬車に乗せておいた方がいい!」
「う、うん分かった。 みんなおいで!」
慌てて、犬達を連れてコータを追いかける。
馬車の中に、ワンコを一匹ずつ放り込みながら、
「いいコにしててね」
と、声を掛ける。
(コータは?)
と、思ったら、剣を4本に、こん棒を1本持って荷台から降りて来た。
「マナちゃんわりぃ。 余分な武器これしかなくって」
そう言いながら、こん棒を渡される。
うわぁ、もしかしなくても、あの重低音で近づく何者かと、わたし戦わなきゃいけないんですね。
怖い、すごく怖い。
けど、この子達、まだ若くて子供と言っていい年頃なんだよね。
わたし、30代だし大人だし、この子達に任せておく、なんてできないでしょう。
怖いなんて言っていられない、この子達とワンコを守らなくっちゃ。
震えながら、そう決意して、こん棒を握りしめる。
以前、OL時代に、バッティングセンターに連れて行ってもらった時の事を思い出しながら、素振りとかしてみる。
うん、何とか当たれば、気絶させるくらい出来るかな?
当たればいいな。
どんどん、重低音のドドッドドッ、がドドドドドドド────ッと、大きくなって迫って来る。
姿が見えた。
あれ、でっかい鳥の群れだ。
「ドードーだ」
みんなに剣を配りながら、コータがつぶやく。
「デカいし勢いあるから、吹っ飛ばされないように、気を付けろよ!」
「「「 お~! 」」」
他の子達が、返す。
わたしも、少し腰を落として、身構える。
そうしている内に、土煙を巻き上げながら、一匹目のドードーが、わたしのすぐ横を駆け抜けて行く。
デカい、軽く2メートル位はありそう。
そのうち、馬車の方へ、突進しそうなコースで、駆けてくるヤツが近づいて来る。
そいつに狙いを定めて、こん棒を振りかぶって、フルスイング!
ごぎゃっ!
(当たった)
何とも、嫌~な音を立てて、ドードーがズザザーッと地面に倒れ込む。
派手な音の割には、こちらの腕には衝撃があまりこない。
が、息つぐ暇もなく、別のドードーが迫り来る。
とにかく、こん棒を振り回し、殴って、殴って、殴りまくる。
でも、キリがない。
衝撃は、あまり感じないとは言え、数が多過ぎる。
はぁ、はぁ、と、息が上がって来た頃、ひときわ大きなドードーが、またしても馬車の方に迫って来ていた。
あいつも倒さなきゃ、そう思って、ドードーの進路上に走ろうとした、その時、馬車から、大きな毛の塊が飛び降りて、ひと声
「ぅわんっ」
と、吠えたのだ。
「え?」
よく見ると、なぜか馬位に巨大化しているハクだった!
ハクは、わんわん吠えながら縦横無尽に駆け回り、ドードー達を威嚇する。
そして、馬車に近づいていた、ひときわ、大きなドードーの前に立ち塞がると、後ろ足で仁王立ちになりながら、前足を大きく前に繰り出して、巨大なドードーを地面に打ち倒した。
すかさず、ドードーに体重を掛けて押さえ付けながら、その喉元に噛み付くと、首を大きく左右に振り回す
( ボキっボキぃ )
たぶん、首の骨の折れたであろう音が低く響き、暴れて抵抗していたドードーの動きがパタリと静止する。
そうして、次々と迫り来るドードー達を打ち倒しつつ、首の急所らしい所に、がぶがぶと噛み付いて回るハク。
その様子を見て、必死にドードーに抗っていたみんなは、ヘナヘナとその場でへたりこむ。
はぁはぁと、息を切らしながらハクの動きを目で追う。
あのコ、……すごく生き生きと楽しそうに暴れているように見える。
すごいよ、ハクちゃん野生だよ。
そういえば、おもちゃの取って来い遊びの時に、執拗にぬいぐるみの首の辺りを、噛み噛みするのがハクは得意なのだ。
あれって、本能で急所を攻撃してるんだろうな、とは思っていたけど、こんなに的確に敵を仕留められるとは。
(取って来い遊び、役に立ったなぁ)
などと、思いながら見ていると、やっつけられたドードー達は、少し時間が経つにつれ姿が薄れ始め、キラキラとしたエフェクトを残しながら消えていっている。
そして、その後には、羽やらクチバシやら、はたまたお肉っぽい包み? などが、そこかしこに落ちている。
この現象って、何?
とうとう、最後のドードーを噛み噛みし終わったハクは、満足そうに、
「ワンワン!」
と、吠えて尻尾を振りながら、わたしの方へ駆けて来た。
大きく両手を広げて、ハクを抱きしめながら、
「ハクー!偉い、偉い。 すごいよハク、いいこちゃん~」
と、ワシワシ撫でまわしながら褒めまくる。
これだけ、大きくなっているので、当たり前だが、首輪は切れてしまったようでなくなっていた。
良く見ると、ちょっと口が血まみれなので、洗浄魔法でくるくると洗っておく。
みんなは、その間、戦利品を拾い集める作業に入っていた。
「思うに、ハクちゃんは、進化したんだな」
ひとしきり戦利品の回収をして、疲れた体を引きずりながら、何か飲み物でも、と支度に入ろうとするみんなを引き止め、わたしの避難グッズから、スティックコーヒーを取り出して振舞う。
「魔法よりも便利~」
と、言われつつコーヒーを渡して、みんなで焚き火を囲み話をしていた。
「はぁ、進化? ですか」
「そう、動物が魔素を吸収すると、魔物になる奴もいれば進化するのもいる。 ハクちゃんは、それが巨大化という進化で現れたんだな」
「ええと、マソとは?」
「魔の素って書いて、魔素。 空気中にも食べ物の中にも、動物や植物、水の中、この世のあらゆる物の中に存在している魔力の素だな。 人を含めた生き物は、この魔素を日々、体に取り込みながら生きている」
「なるほど」
「人は、溜まった魔力で魔法を使う。 動物でも魔法が使えるやつはいるけど、滅多にいないから、溜まった魔素で進化したり、魔物になったりするんだ。 魔物になって、人に害を及ぼすようになると、討伐対象になったりするからさ。 ハクちゃんは、いい方に進化して良かったな」
「そうなんですね」
みんなでハクを、いいコいいコしたり撫でたりしつつ。
「よかったね~」
などと褒められて、ハクは嬉しそうに目を細める。
コータが、今度は、真面目な顔つきで言葉を続ける。
「で、だ。 今回のドードーのドロップ品、ほとんどはハクちゃんの功績だ」
「正直、あれだけデカい規模の群れのドードー、俺達だけだと勢いに押されて、途中で力尽きてた可能性の方が高い」
「俺等が、生きてこうしていられるのも、全てハクちゃんのおかげだ」
「だから、このドロップ品は、飼い主であるマナちゃんが受け取るべきだと思う」
「俺達は命を救ってもらい、交易品も馬車も馬も全部無事だった。 ありがとうな」
そこまで、一気に言うと、また、ハクの頭を撫で始める。
「いやいやいや、それでも、あれだけ量がいっぱいあるんだから、普通にみんなで山分けしましょ?」
「わたしの方こそ、森で困ってる所を拾ってもらって、ここまで、世話を焼いてもらってるんだし。 今回ので、差し引きゼロにもならないくらい、助けてもらってるんだから」
「ここは、みんな頑張りましたで、みんなで分けましょ」
「そうか?」
「そうですよ」
コータとわたしは目と目を合わせて、そして、どちらからともなく笑い合った。
うん、みんな無事で本当に良かった。
「マナちゃ~ん、そうは言うけど、ドードーのドロップ品って、結構、希少だから換金するとお高いんだよ~」
「あの量があれば、軽く小金持ちだよ~」
「だったら尚更、ひとり占めなんて出来ないよ。 山分け、山分け、ねっ」
「「やった~」」
ミミアとリムは、その場で小躍りを始める。
本当に、可愛らしくて微笑ましい。
イシュリーは、無言でドロップ品の仕分けをし始める。
疲れてるのに申し訳ないので、わたしもお手伝いをしに腰を上げる。
さて、その仕分けの結果
ドードーのクチバシ13個
ドードーの羽33個
ドードーの肉27個
ドードーの爪18個
ドードーの尾羽3個
魔宝石2個
と、いう結果だった。
それぞれ5等分して、半端な分と、より希少な尾羽と魔宝石は わたしがもらえる事になった。
分けようとしたけど、頑として、コータが首を縦に振らなかったのだ。
「ハクちゃんの功績分。 換金したら、うまいもの食わせてやってくれ」
と、言ってくれたので、それ以上は固辞せずに、ありがたく頂く事にする。
「って言うか~、最初に気付いた、ココちゃんだって偉かったよね~」
「確かに~、あれで、前もって武器用意したり、助かったよね~」
本当だ、派手に活躍したハクもだけど、気付いてくれたココも、いっぱい褒めておこう。
ミルクは、無事だっただけで十分だ、ワンコ達本当にありがとう。
……………
そう言えば、ドードーを倒した後に、死骸が消えてドロップ品が残るのって、あの現象は何なんだろう?
魔法のある世界ってだけじゃなく、まるでゲームのようなんですけど。
って言うか、今まで疑問にも思わなかったけど、日本語が通じてるのも、良く考えると変だよね。
この世界って、一体何?
その日の夜は、みんな疲れて、泥のようにぐっすり眠った。
翌朝、起きてみると、イシュリーが早速、ドードーのドロップ品の肉を煮込みにしていた。
どうも、このお肉、現世でいう百貨店のお肉屋さんで売っているような、竹の皮を薄くしたようなペラペラした素材で包んであって、凄く、見た目的にも高級感がある。
煮込みを、味見させてもらったら、適度に脂の乗った、大変おいしいお肉だった。
山ぶどうジュースを入れて煮込んだのか、ワイン煮のような感じで、とても柔らかく煮えている。
鳥の割に鶏肉っぽい淡白さは全くなく、どちらかというと赤身でラム肉に近いかも。
これ、ステーキとかでジュウジュウ焼けてるのを食べたら、もっとおいしいのでは?
イシュリーに聞いてみると
「昼は、焼く」
との事。
昼食が楽しみ。
そして、食後のコーヒータイムに、気になっていた言語について聞いてみる。
ミミア曰く
「え~、国によって言葉が違うのって、不便じゃない~?」
リムも
「非効率~、そんなの聞いた事ないよ~」
だそうで。
ちなみに、学校で習う教科について聞いてみると、読み方・書き方・計算・生活魔法・あとは、才能別の特殊教科として、それぞれの魔法の習得との事。
これは、どこの国でもそんな物らしい。
更に、この世界の成人年齢は16歳。
ミミア達は、4人とも孤児で、同じ孤児院出身なのだそう。
16歳の成人を迎えて、孤児院を出なければならなかった時、あまり腕っぷしが強くなかったので、冒険者にはならずに、交易で商売をするようになったのだそうだ。
それから3年経ち、交易商として、やっと安定して利益が出るようになってきた所だと言う。
「だから、俺等が登録してるのは、交易・商業ギルドな」
コータが、続ける
「最初に登録料は掛かるけど、これで、どこの町にも商売しに入れるし。 仕入れ値もギルドの規定の金額で出来るから。 若くて舐められがちな俺等には、ありがたいんだ」
あー、やっぱり、どこの世界にも悪い大人はいるんだろうな。
足元を見て値段釣り上げとか。
あと、あまりにゲームっぽい設定が多い気がするので、念の為に聞いてみる
「例えばなんだけど、教会とかで、冒険中に死んでしまっても復活させてもらえる的な事は……」
「ないな」
被せ気味の冷たい返事に、すっごくコータに、可哀想な人を見る目で見られてる気がする。
「で、ですよねー」
流石に、復活は無理っぽい。
死んだら終わり、気を付けよう。
「ところで、マナちゃんはさ~、若く見えるけど、いくつなの?」
リムに聞かれる。
若く見える、ってのは嬉しいんだけど、正直、三十路越えの わたしには酷な質問だなぁ、と思いつつも。
「わたし? いやぁ、もう30越えてるんだよね」
と、精一杯、冗談っぽく答えてみる。
すると途端に、みんなが一斉にどっと笑い出す。
えー、そこそんなに笑う所かな? と、ちょっと悲しくなっていると。
「あっははははは、マナちゃん面白~い。 そんな可愛い30歳いないよ~。 ウチらよりも絶対若いでしょ」
「あ~苦しい。 成人したばっかり位? 15・6でしょ~?」
え?
いやいやいや、いくら童顔だからって、流石にそれは言い過ぎなのでは?
元の世界でも、まぁ22~3とかに見られる位には、童顔だったけど、と言うか目が大きめなので、そのせいだと思うのだけど。
「綺麗な金色の髪も、珍しいよね~。 キラキラしてて素敵だなって思ってたんだ~」
はい?
わたし、生まれてこの方、髪染めなどした事もない、真っ黒・黒髪のはずですが?
慌てて、リュックから手鏡を取り出す。
そういえば、こちらに来てから、余裕がなくて鏡すら見ていなかったのだ。
髪の毛も、ササッと手櫛で済ませてたし、お化粧もしていなかった。
(化粧品も、携帯用の簡易な物しか持って来てないしね)
そんな事を思いながら、鏡をのぞくと、どう見ても高校生位の金髪美少女が、びっくりした表情を浮かべて映っていた。
えええええええええええええぇ?
いや、よく見ると、まるっきりの別人という訳でもなく、そこかしこに、わたしの特徴は残しつつ、若返って金髪美少女、何コレ?
もう、理解不能過ぎて笑うしかないかも。
引き攣りつつも、笑って誤魔化しながら答える
「う、うん。 16歳……かな?」
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