異世界わんこ

洋里

文字の大きさ
12 / 19
第一章

決勝戦

しおりを挟む
 しばしの休憩を挟んで、決勝は、わたしと “カース・メソッド” のパーティとの対戦になる。
 後ろに控えている、パーティメンバーの女の人が、選手の腕に補助魔法でブーストを掛けている、とは思うのだけど、今回は、禁止事項になっていないので反則とも言えない。
 自分の腕にブーストをかければいいのかな? とも思ったけれど、コータの反応からして、慣れていないのに、いたずらにブーストをかけても、逆効果になるのかもしれない。
 魔法に関しては、まだ全然、駆け出しの初心者だから、慎重にした方がいいだろうな。
 結局、具体的な方針も決められないままに、決勝戦が始まろうとしていた。


「それでは只今から、栄えある決勝戦を行います。 まずは、予選から勝ち抜いてきた冒険者パーティ “カース・メソッド”ぉぉぉぉぉー !! 」

 おおおおおぉぉぉおぉぉぉぉー!

 観客達の盛り上がりが、凄い事になっている。
「対するは主催者特権でのシードか、と思いきや、実力もしっかりあるぞ! 期待のルーキー“ファリニシュ・ファミリア”ああああぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁ !!! 」

 うぉぉおおおおぉおぉぉぉおぉぉぉぉ !!!

 審判員があおりまくってる、いい加減にして欲しい。
 こんなに熱狂させて、大丈夫なんだろうか。
 対戦するのは、初戦からずっと変わらず、あの細身の男だった。
 アームレスリング台に、お互い腕を乗せ手を組み合う。
 チラリと、相手方陣営の後ろの方を見ると、補助魔法を掛けているであろう女性冒険者と目が合う。
 ちょっと焦ったように目を逸らされたが、絶対、同じ手でくるよね。
 組み合った手の上に審判員の手が乗って、掛け声と共に、離される。
「ファイッ !!」
 最初はあっけないほどに、相手の腕がぎりぎりの所まで押し倒されるが、あと数ミリの所で踏み止まっている、そこからはテコでも動かない感じだ。
 また、大逆転劇を演出しているのかもしれない。
 しばらく、そのまま膠着こうちゃくが続いた後、急激に相手の力の入れ加減が変化する。
 今度は逆に、私の手の甲が台すれすれまで押し倒されるが、ぎりぎりで持ち応える。
 ちらり、と女性冒険者を見ると、今度は目を逸らさない、じっと挑発的な目線でこちらを見てくる。
 口元では、また何か唱えだしている。
 対戦相手の男の顔は見ずに、後ろの女性冒険者と見つめ合ったまま、じりっ、じりっっ、と腕の角度を上げて行く。
 向こうの女性は、段々と青ざめた顔色になっている気はするが、まだ、口元でなにか唱え続けている。
すると、
「 うぅぅぅぅ 」
 対戦相手の男が、低く呻き出した。
 一瞬、女から目線を外して男の方を見ると、顔面が赤黒くなり、脂汗が大量にしたたり落ちている。
 (え? やばくない?)
 でも、相手の力の入れ加減は変わらないので、ここで、わたしが力を抜いてもかえって危険な状態だった。
 (このまま、押し切っていくしかない)
と、思った次の瞬間に、あっけなく相手の手の甲が台についた、と、同時にわたしの右手が審判員に高々と掲げられる。
 観客の大歓声の中、それを上回る大きな異常な音が響き渡る。

 ビシィッッッ !!!
 ビシィッッ !

 その音と共に、対戦していた細身の男の絶叫が耳を貫く。

「ぎいやあぁぁぁぁぁぁぁぁあぁ!!腕がぁぁあぁ! 俺の腕がぁぁっぁぁ!!!」

 右腕を押さえながら叫んでいるが、その右腕は大きく膨れ上がり、赤黒く変色している。
 さっきから異常な破裂音がしているのは、その腕からだ。

 ビシィッッ !

 音が鳴る度に男の体は跳ね上がり、凄まじい痛みに絶叫し続ける。

 その後ろでは、パーティメンバーの女が涙を流しながら
「ごめんっ、ごめんなざい。 だっで、あのおんなが、あだじを、あおっでくるがらぁ」
 こちらも泣き喚いていて、手が付けられない。
 結局、ギルド派遣の警備員と、“カース・メソッド”の他の男性メンバーが、喚く2人を教会へと運んでいった。
 あまりの事態にシンとしていた観客達に、審判員がこう言った。
「 “カース・メソッド” は、選手の腕にブーストをかけておりました。 あの症状は、腕に過剰にブーストし過ぎたのでしょう。 今回は魔法が禁止事項に入っていなかった為、反則ではありませんが、勝敗の結果が付いてからの自爆である為、勝者は “ファリニシュ・ファミリア” に、変わりはありません。 おめでとう! 」
 改めて、大歓声に包まれる。

 わたしはといえば、勝った喜びよりも、ちょっとびっくりで引いている。
 ブースト怖い。
 過剰ブーストであんな事になるなんて、コータが焦って拒否する訳だ。
 自分に試さなくって良かった。
 と言うか、今回の決勝よりも、準決勝のオランウータンの獣人のお姉さんとの対戦の方が、よっぽど大変だったな。
 そんな事を思っていると、人混みの中から
「マナっ!」
「マナちゃん~!」
と、コータやミミア、リム、イシュリーが、わたしに抱きついてくる。
「わぁぁ~、マナちゃん、ほんとうに優勝だよぉ~」
 ミミアとリムは、泣きべそをかいていた。
「みんな……」
 まだ、呆然としているわたしに、コータが話しかける。
「な、あれヤバイだろ? ブーストのかけ過ぎでああなんの、俺、前にも見た事あんだよ。 筋肉とか腱とか、耐えらんなくなって弾け跳ぶ音らしいぜ、あれ。 おっかねぇだろ?」
 筋肉とか腱とか、はじけとぶって……、わたしは、うんうん頷く。
 おっかねぇなんてもんじゃない。
「自分で自分にかけるとかなら、まだ加減も出来るんだろうけど。 興奮状態で他人に掛けるとなると、よっぽど、信頼関係にあるとか、熟練してるとかじゃなきゃ無理だよな」
 うんうん、頷きながら、あれ? 自分で自分にかける分には良かったのか、そっか、やっぱり今度、練習しておこう。

 そんなやり取りをして、勝利を喜んでもらっていると、水を差す嫌~な声が聞こえてきた。
「おいおい、優勝したんだから、ますます俺らに慰謝料だなぁ」
「賞品を売っ払って、可哀想な俺らに治療費よこせや!」
 あー。
 忘れてたけど、こいつ等まだいたんだ。
 仕方ない、これだけの力があるよ、と見せてあげても、こうして絡んでくるのだから、相手をするしかないのだろう。
「ちょ、マナちゃん危ないよ~」
 ミミアが、止めてくれようとするが、ここで、しっかり解決しないと、この分じゃ、いつまでも付きまとわれそうだもんね。
「大丈夫だから」
と制して、2人組の所へ近づく。
「おうおう。 頼むぜぇー、痛ぇんだからよぉ」
「誠意、見せてくれやぁー」
 丸っきり、カタギの人ではない言い様だなあ。
「あの、お怪我されてるんでしたら、わたし、回復させて頂きますけど」
「あぁ? そんなんいらねぇんだよ! 俺らは、慰謝料よこせっつってんの!」
「いえ、遠慮なさらずに。 まだ、駆け出しで不慣れですが、回復魔法の講義も、ちゃんと受けてきましたので」
 そう言いながら、男達の怪我してる、という足を魔力で探ってみるが、いまいち、壊れている箇所が分からない。
 でもまぁ、包帯をしている辺りを、回復すればいいのだろう、と、喚いている男達の声を無視して、回復をかけてあげる。
 すると。
「お、おい。 何しやがった?」
「え? 回復魔法ですけど?」
「余計な事、すんなって言ったよな? 俺、言ったよな?」
 そう言っている間にも、男達の包帯が、ぶちぶちと千切れだす。
 あれ? 
 わたし、間違えちゃった?
 包帯が千切れた後には、足の肉が、ぶくぶくとせり上がり盛り上がり、足の太さが、もう3倍位にはなってしまった。
 どうしよう。
 焦っていると、後ろからポンと肩を叩かれる。
 振り向くと、アームレスリングの審判員をやってくれていた男性が、笑顔でこう言った。
「あれは、過剰修復が起こっている状態だね。 奴等、本当は怪我なんかしていなかったらしい」
「え、そうなんですか?」
「うん。 怪我もない健康な肉体に回復魔法を掛けると、ああなる事があるんだが。 君は、魔力が大きいようだね」
「はぁ。 あの、大丈夫なんでしょうか?」
「なに、教会で余分に出来た部分を、削ぎ落してもらえば良かろう。お前達、そこの、うるさい2人を教会に運んでやれ」
 そう言って、ギルドからの派遣警備員の方に指示を出す。
「はっ、分かりました、ギルド長」
 喚く2人は、有無を言わさず運ばれて行く。
「あの、ギルド長って…」
「うん? あぁ、言ってなかったかな? これは失敬。 私が、ハンブルの町の冒険者ギルド、ギルドマスターのハインツだ。 よろしく、ルーキーのお嬢さん」
「ギルドマスター。 ……あ、あのこちらこそ、この度は、このような突然の催しにもかかわらず、ご協力頂きまして、ありがとうございます」
「はははっ、いやいや。 楽しい祭りになったし、町も今日だけで、かなりの活性化が見られた。 儲けも多かったんじゃないかな? こちらこそ感謝だよ」
「はぁ、そう言って頂けると……」
「それに、さっきの奴らだが、私の顔を知らないようだったからね。 よそからの流れ者なんだろう。 この町の治安の為にも、少し痛い目をみてくれて良かったよ」
 そう言って、にこやかな笑顔を向けて下さる。
 まさか、審判員がギルドマスターだったなんて、思いもよらなかったよ。
 改めて見ると、ギルドマスターのハインツさんは、なかなかの美丈夫な中年、という感じ。
 年の頃は、50代半ば位だと思うのだが、体つきが筋肉質で、いわゆる中年太りとは無縁なタイプだ。
 肌は浅黒く、若い頃は、さぞやオモテになったのだろうなぁ、という甘いマスク。
 声は、低いバリトンで、よく通る。
 でも、さっきまで観客を煽りまくっていた所を見ると、結構な、チョイ悪系なのかもしれない。

 そうして、一連の騒ぎが終息したかに思えた時、また新たな問題がやって来た。
 その人は、羽飾りのついた帽子を目深にかぶり、長いマントを羽織っていた。
 ごった返す人の波を、優雅にかき分け、ひよどり亭に入ってくる。
 いや、自然と周囲の人が男を避けて、道が勝手に出来ている。
「このたびは、栄えあるアームレスリング大会の優勝、誠におめでとうございます。 いや素晴らしい。 つきましては我が主より、優勝した冒険者パーティを、今夜のディナーにご招待したいと、招待状を持参した次第でございます」
「あ、ありがとうございます。 あの主様とは、どなたの事で?」
「失礼、申し遅れました。 わたくしは、当ハンブル領の領主でいらっしゃいますスタフォード男爵閣下の家臣、ミゲルと申します」
「ハンブルの領主さま……」
「はい、我が主スタフォード男爵閣下は、このたびの大会に非常に関心を持たれまして、ぜひ、優勝者である “ファリニシュ・ファミリア” の皆様の健闘を称え、労いたいと仰せでございまして。 パーティメンバーの皆様、全員でいらして頂きたいとの、たってのお言葉でございます」
 やばい、忘れてた、犬大好き領主様。
 アニタさんに、気を付けた方がいいって言われてたのに、どうしよう、わたし、こんなに目立つことしちゃったよ、やばい。
「あ、あのパーティメンバー全員で、とおっしゃられましても、人間のメンバーは、わたしだけでして……」
 途中で、言葉をひったくられる、
「存じておりますとも。 他のメンバーの方は、可愛らしい犬達だとか、我が主様は大の犬好きでいらっしゃいますので、どうぞお気になさらずに、是非にお連れ下さい。 お会い出来ますのを、大層、楽しみにされておられますので」
 あぁ、もう退路を断たれたかもしれない。
 領主様の招待では、こんな大勢の前で、お断りするのも失礼だろう。
 仕方ない、どうなるものか行ってやろうじゃないか。
「分かりました。 では、今夜お伺いさせていただきます」
「さようでございますか、ありがとうございます。 こちらが招待状となっておりますので、お受け取りください。 どうぞ気負わずにいらしていただきたいと、主も申しておりましたので、では、夕刻6時には迎えの馬車が、こちらに参るよう手配しておりますので、よろしくお願いいたします」
 そう一気にまくし立てると、カウンターにいたアニタさんを一瞥いちべつして、こう付け足した。
「女将、本日、ここでの以降の飲み代は領主様が持つ。 後で、請求書を持って来るように。 皆様、楽しいひとときをお邪魔して申し訳なかった、存分に祝われよ」
 そうして、きびすを返すと、来た時と同じように、人の波を優雅に分けながら外へ出て行った。
 その場に居合わせた客達は、ますます盛り上がって、盛大に酒盛りを始めている。
 これは、ミミア達の休みは完全に潰れちゃうな。
 しかし、そんな心配は、すぐに杞憂に終わる。
 何と、ひよどり亭のエールの在庫が、早々に底をついたのだった。
 こうなると、もう仕方がないので、
「後は、外で飲んどくれ」
と、アニタさんは、お客を追い出しにかかる。
 結局、最後まで愚図っていた客も、ギルドマスター達に連れられて外に出て行った。
 そうして、コータ達とアニタさんとわたし、6人が店に残ったのだが、そこで初めて気付いた、
「お昼、食べてない」
「本当だ~、お腹空いた~」
 アニタさんは、もうへとへとで動く気力もないようなので、コータが外の交易ギルドが出している屋台から、色々な食べ物を買ってきてくれる。
「これが焼きそばで、こっちがオムライスだって。 あと飲み物は、米麹の甘酒だってさ、ノンアルコールなのに、酒って変だよな」
 そう言いながら、焼きそばとオムライスを3個ずつ、甘酒は、紙コップに入っているのを6個、次々にテーブルに並べる。
 ぐったりと、椅子に座り込んでいたみんなも、途端に楽しそうに食事を始める。
「へぇ、この焼きそばの味付けは、なかなかいいね」
 などと、アニタさんも興味深げに食べている。
「マナちゃん、こっちの串焼き、味付けなしで焼いてもらったから、後で犬達にやって」
「ありがとう、あのコ達の分までなんて、コータって、本当に気が利いてて優しい」
 素直に、感謝の言葉が出たのだが、コータは照れてしまったようだ。
「や、そんな言うほどじゃないっつーか。 大した事ないし」
「コータ、顔赤い~」
 目ざとく、リムにからかわれる。
「んな事よりさ、さっきのあれ、領主のディナーに招待っての」
「あ~」
「あれね~」
「やっぱり、ヤバそうだよね?」
 みんな、一斉に頷く。
「アニタさんにも、気を付けた方がいいって言ってもらってたのに、すっかり忘れて目立つ事しちゃったから」
「あの、絡んで来てた奴等に関係してんだろ、今回の、一大イベント」
「うん。 実は、昨日ハクが、あいつらに蹴られちゃって。 怪我とかは、なかったんだけど、今後手を出されないように、舐められない為にはどうしたらいいかなって、考えた結果の今日のこれだったんだけど」
「あ~、なるほどな」
「結局、領主様の目を引く事になっちゃって、本末転倒だね」
「いや、まぁ、結果的に悪い奴らは、痛い目見て終わったんだし、そう悲観的になる事もねんじゃね?」
「領主様に、ワンちゃんをねだられても、突っぱねればいいだけじゃないかな~」
「とりあえず、明日には、ここを発つ予定な訳だし、今日のディナーとやらを乗り切れば、いいだけじゃね?」
「そうかな? そうだよね。 領主様だって、いくら犬好きとは言え、無理矢理、人の犬を取り上げるまではしないよね」
 そこで、みんなの視線が、アニタさんに集まる。
「どうだろうね。 そこまでの無体を働いたって話は、今まで聞いた事がないけれど。ただ、気に入った犬には、金に糸目は付けないだとか、よその国の犬を譲ってもらうのにかなり粘ったとか、色々噂は聞くからねぇ。 あの犬達は、本当に珍しくて特別だから、どうしても欲しいって言い出しそうな気もするねぇ」
「法的には、どうなんでしょう?」
 法律が守ってくれるなら、領主が、いくら言っても突っぱねればいいだけだ。
「それはもちろん、持ち主が、うんと言わなけりゃ、無理矢理、取り上げるなんてこた、ありえないけどねぇ」
「ですよね。 それなら、わたし頑張ります」

 そうして、遅い昼食を取った後、コータが買って来てくれた、味付けなしの串焼きのお肉を持って、部屋に戻った。
 犬達は、あの大騒ぎの中でも、お利口で待っていたのに、ご飯が遅くてちょっとご立腹だ。
(おそいー、おなかすいたー)
 抗議のココの声に、
「ごめん、ごめん。 串焼きのお肉もらったから、さ、食べて」
と、お皿に、お肉を外して載せてあげる。
 載せた先から、パクパクと、あっという間にみんな完食してしまった。
(おいしかったから、ゆるす)
 良かった、機嫌が直ったみたい。
「あのね、今日の夜、ご飯を食べに領主様の所に、みんなで行かなきゃいけなくなったの」
(ふーん、ご飯くれるならいいんじゃない?)
「うん、ただね。 その領主様が、すごく犬が好きな人で、もしかしたら、みんなを欲しいって言うかもしれなくて」
(え? やだ)
 3匹揃って、露骨に、いや~な顔になる。
「うんうん、もちろん、わたしも嫌だよ。 だから、ご飯は食べに行くけど、そういう話になったら、ちゃんと断るから」
(ならいいよ。 ごはん、おいしいの出してくれるといいね)
「そうだね」
 犬達は、ご飯に気がいってしまったのか機嫌が良くなった。
 さて、そのディナーに何を着て行けばいいだろう。



しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

宿敵の家の当主を妻に貰いました~妻は可憐で儚くて優しくて賢くて可愛くて最高です~

紗沙
恋愛
剣の名家にして、国の南側を支配する大貴族フォルス家。 そこの三男として生まれたノヴァは一族のみが扱える秘技が全く使えない、出来損ないというレッテルを貼られ、辛い子供時代を過ごした。 大人になったノヴァは小さな領地を与えられるものの、仕事も家族からの期待も、周りからの期待も0に等しい。 しかし、そんなノヴァに舞い込んだ一件の縁談話。相手は国の北側を支配する大貴族。 フォルス家とは長年の確執があり、今は栄華を極めているアークゲート家だった。 しかも縁談の相手は、まさかのアークゲート家当主・シアで・・・。 「あのときからずっと……お慕いしています」 かくして、何も持たないフォルス家の三男坊は性格良し、容姿良し、というか全てが良しの妻を迎え入れることになる。 ノヴァの運命を変える、全てを与えてこようとする妻を。 「人はアークゲート家の当主を恐ろしいとか、血も涙もないとか、冷酷とか散々に言うけど、 シアは可愛いし、優しいし、賢いし、完璧だよ」 あまり深く考えないノヴァと、彼にしか自分の素を見せないシア、二人の結婚生活が始まる。

【完結】甘やかな聖獣たちは、聖女様がとろけるようにキスをする

楠結衣
恋愛
女子大生の花恋は、いつものように大学に向かう途中、季節外れの鯉のぼりと共に異世界に聖女として召喚される。 ところが花恋を召喚した王様や黒ローブの集団に偽聖女と言われて知らない森に放り出されてしまう。 涙がこぼれてしまうと鯉のぼりがなぜか執事の格好をした三人組みの聖獣に変わり、元の世界に戻るために、一日三回のキスが必要だと言いだして……。 女子大生の花恋と甘やかな聖獣たちが、いちゃいちゃほのぼの逆ハーレムをしながら元の世界に戻るためにちょこっと冒険するおはなし。 ◇表紙イラスト/知さま ◇鯉のぼりについては諸説あります。 ◇小説家になろうさまでも連載しています。

結婚したけど夫の不倫が発覚して兄に相談した。相手は親友で2児の母に慰謝料を請求した。

佐藤 美奈
恋愛
伯爵令嬢のアメリアは幼馴染のジェームズと結婚して公爵夫人になった。 結婚して半年が経過したよく晴れたある日、アメリアはジェームズとのすれ違いの生活に悩んでいた。そんな時、机の脇に置き忘れたような手紙を発見して中身を確かめた。 アメリアは手紙を読んで衝撃を受けた。夫のジェームズは不倫をしていた。しかも相手はアメリアの親しい友人のエリー。彼女は既婚者で2児の母でもある。ジェームズの不倫相手は他にもいました。 アメリアは信頼する兄のニコラスの元を訪ね相談して意見を求めた。

悪役女王アウラの休日 ~処刑した女王が名君だったかもなんて、もう遅い~

オレンジ方解石
ファンタジー
 恋人に裏切られ、嘘の噂を立てられ、契約も打ち切られた二十七歳の派遣社員、雨井桜子。  世界に絶望した彼女は、むかし読んだ少女漫画『聖なる乙女の祈りの伝説』の悪役女王アウラと魂が入れ替わる。  アウラは二年後に処刑されるキャラ。  桜子は処刑を回避して、今度こそ幸せになろうと奮闘するが、その時は迫りーーーー

主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します

白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。 あなたは【真実の愛】を信じますか? そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。 だって・・・そうでしょ? ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!? それだけではない。 何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!! 私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。 それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。 しかも! ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!! マジかーーーっ!!! 前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!! 思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。 世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。

お嬢様はお亡くなりになりました。

豆狸
恋愛
「お嬢様は……十日前にお亡くなりになりました」 「な……なにを言っている?」

異世界転移した私と極光竜(オーロラドラゴン)の秘宝

饕餮
恋愛
その日、体調を崩して会社を早退した私は、病院から帰ってくると自宅マンションで父と兄に遭遇した。 話があるというので中へと通し、彼らの話を聞いていた時だった。建物が揺れ、室内が突然光ったのだ。 混乱しているうちに身体が浮かびあがり、気づいたときには森の中にいて……。 そこで出会った人たちに保護されたけれど、彼が大事にしていた髪飾りが飛んできて私の髪にくっつくとなぜかそれが溶けて髪の色が変わっちゃったからさあ大変! どうなっちゃうの?! 異世界トリップしたヒロインと彼女を拾ったヒーローの恋愛と、彼女の父と兄との家族再生のお話。 ★掲載しているファンアートは黒杉くろん様からいただいたもので、くろんさんの許可を得て掲載しています。 ★サブタイトルの後ろに★がついているものは、いただいたファンアートをページの最後に載せています。 ★カクヨム、ツギクルにも掲載しています。

嫌われたと思って離れたのに

ラム猫
恋愛
 私は、婚約者のカイルに嫌われたと思った。冷たくそっけなく、近づくたびに避けられる日々。  距離を置くことを選び、留学の準備も進めて心を落ち着かせようとするけれど——。

処理中です...