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Ⅰ.主食編
14.僕、食べたいのであって食べられるのは不本意です③(*)
しおりを挟む「っち、じっとしとけよ!」
ヴァルはさらに川の上流へと意識を向け、僕が何が起こっているのか理解する間もなく、ぼこぼこと川底や岸壁から岩盤がせり出してきて、川の水流を堰き止めた。
結果、クラーケンは露わになった川底に打ち上げられたまま、浅めの足湯状態になってしまう。
「わぁ……ヴァル、すごいね!!」
「竜のくせにっ!竜気術も知らねぇのか!!」
竜気術。
ヴァルを見ると、その手には先日見せてくれた竜石のついた指輪がはめられている。
ははーん。これ、僕知らないけれど、さすがに分かるよ。
「竜石の竜気を使った、まほうみたいなものだね!」
「くそっ……その足、取れねぇのか!?」
自信満々で言う僕のことを、ヴァルはまたもや完全に無視をする。
水深は浅くなり、流れも無くなったものの、複数ある蠢く足に阻まれて、ヴァルは僕に近づくことができないようだ。
このクラーケンの足ねぇ。
ぬめぬめしてて、滑りが良さそうで、するりと抜け出せそうだよね。僕も、そう思ったんだけどさ。
たくさんついてる吸盤がいい仕事をしているようで、中々どうして、いい感じにぐっと身体が強く締め付けられている。
つまり、全然全く抜け出せそうにない。
「ああ。どうしたものかなぁ……――んんっ!?」
突然に、ぬるり、とした感触が僕の股を這った。
はっとして目視すれば、身体に巻き付いたのと別の足が、僕の足と足の間を割るようにしてぬるぬると入り込んできている。
あ、そう言えば、僕、今裸だったっけ。
「ひっ……あ、やっ…これ、なにっ!??」
吸盤のついた凹凸のあるクラーケンの足が、ぺたぺたと僕の肌に直接張り付きながら、太ももを撫で擦っていく。
そして、僕の左右の足を絡め取ると、そのまま思いっきりがばりっと開脚した。
「やっ…これ、……僕、まるみえ……っ」
僕の大事なところが全部空気に晒されて、ヴァルが目を思いっきり見開くのが見える。
川の水に濡れたところに夜風が吹いて、ひやりとした。僕のぼくはきゅうっと縮こまる。
「えーっと……いつもは、もう少し大きいんだよ?」
「はぁ?!お前……んなこと言ってる場合か!!」
場合も何もこんなの恥ずかしいでしょ!僕の股間……じゃなくて、沽券にかかわるでしょ!
「あ、ヴァル……みないでぇ……っ」
今が夜で暗くて本当に良かった。縮まった僕を明るいとこで見られないで、本当によかった!
「あっ……へ?……ひゃうっ!」
縮こまった僕の大事なところを、クラーケンの足が直接ぬるりと刺激して、蠢く足先が絡みついた。
隠してくれて、ありがとう……ってそんなことじゃないよね?!
え!?ええ!!待って!まさか、このまま、きゅっとやられちゃうとか!?もがれちゃうとか無いよね??!!
え、怖い!!!
「あっ……ああ、や、なにっ……これ、あぅぅっ!」
ぎゅっと身体に力を込めるが、クラーケンの怪力には敵いそうもない。
抵抗虚しく僕は足を大きく広げられたままで、けれど、クラーケンの足は僕の恐怖に反して、柔らかな動きで僕を襲う。
僕のぼくをぬるぬると繰り返し、何度も擦りあげて、すごく器用な動きで、まるで快感を誘うように、同じ動きを繰り返す。
え?え!?なに?なに?!?!なんなの、このエッチな展開!!
こんな大きな図体で、そんな繊細な動きも出来ちゃうわけ!?
「やっ……やだ、そんなとこ……っ」
そんなとこ、擦らないで!ぞわぞわして、変な感じが足の先からむずむずしてきちゃう。
「なんだこいつ。まるで、触手みたいに……っ」
「違うよ!ヴァル!!これは、触手じゃ無いから!」
これは、足!クラーケンの足だから!!
触手……て言っちゃったら、ダメ!
もっと、すごいことされちゃう気がするから!!
「こいつ……もしかして、お前の竜気に反応してんじゃねぇのか?」
「ええ?!僕の、竜気……ひゃっ…も、やぁっ」
あ、そう言えば。
朧げな記憶の中で……僕も、美味しそうな匂いにつられて、ヴァルをぺろぺろして、ぬるぬるにしちゃった気がする。もしかして、僕、ヴァルに同じようなことしちゃった……?!
「ヴァル、ごめんね!あの時、気持ち悪かったよね!?」
あの時は、僕、お腹が空き過ぎて、朦朧状態だったから!!そして、あの時のヴァル、めちゃくちゃいい匂いがしたから!!
ほとんど覚えてないけど、もしこんな気持ち悪いことしちゃってたら、ホントごめんなさい!!
「はっ!?……お前、馬鹿なこと言ってねえで、さっさとどうにかしろっ!!」
どうにか?どうにかって……こんなの、どうしたらいいの!??
「ん、や……これっ……へん!…ヴァル、どうにか…してぇ!!」
ぬるぬるして、気持ち悪いぃ……あ、やだっ…やだよ、こんなの、恥ずかしい!
「もっ……やぁ――んぐっ!!!」
と、今度は喘ぐ僕の口の中に、クラーケンは足を突っ込んでくる。
あ、意外と生臭くない。これなら、美味しく食べられるかもしれないな。
なんて、考えられたのは一瞬で、むがむがと声も出せずに無様に口を開かされ、閉じることもできなくなった。
吸盤が口の中にくっついて、呼吸もままならなくなる。
まぁ、息しなくても死なないけど。竜だから。
「っ!!……お前、竜なんだろうが!自分で、竜気術を使えよ!!」
そんなの使ったことも無いのに、無茶言わないでよ。
初耳ですけど?ていうか、今日が初見ですけど!?どうしたらいいの!!?
知識と理論に基づいた、段階を踏んだレクチャーを手取り足取り希望します!
その時、ぬるぬると這っていたクラーケンの足先が、くにっと僕のお尻の穴を見つけた。
「ん、ふっ……んんっ!?」
クラーケンの足先が、そこを執拗につついてくる。
ぬめりと圧が何度も蕾を探って……まるで、そこに入り込もうとしているような動きに僕は初めて恐怖を感じた。
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