勇者パーティーを追放された俺は辺境の地で魔王に拾われて後継者として育てられる~魔王から教わった美学でメロメロにしてスローライフを満喫する~

一ノ瀬 彩音

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「父さん、それは一体どのような力なんですか?」
「それはお前が使うことになる。お前がその力をどう使うかは、お前次第だ。 ただし、魔王の力を持つ以上、責任も伴うことを忘れるな」
俺は迷いながらも、自分の運命を受け入れる覚悟を決めた。
魔王の力を手に入れ、冒険の世界で活躍することになるのだ。
俺は一度魔王としての地位を父親に帰している。
つまり、父親に認めて貰わなければ、その選択肢は取れない。
「ねぇ、父さん、とりあえず応急処置でいいから、直して欲しい、で、魔王の座かけてもう一度、俺と戦って欲しい」
魔王クロードは驚きながらも、俺の言葉に微笑みながら答えた。
「リュートよ、お前は本当に成長したな、その覚悟を見せてくれたことに感謝する、今、お前には魔王の力を宿すことができる。
だが、直してもらうのは簡単だが、魔王の座をかけた戦いは容易ではない、 用意しておくがいい、お前が望むならば、
俺はお前と戦う覚悟を決める、 ただし、その戦いは真剣勝負だ、 準備ができたら、言ってくれ」
魔王クロードの言葉に胸が高鳴り、俺は再び戦う覚悟を決めた。
「父さん、俺も成長した、今度は本気で戦います、応急処置をお願いします」
と頼み込み、回復魔法をかけてもらった。
これで、万全とは言えないものの、最低限の力は取り戻したはずだ。
後は決戦の時を待つだけだ。
その時に備えて、準備を始めることにしようと思う。
数日後、俺は仲間たちとともに、魔界の中心部に位置する山脈に来ていた。
そこは険しい地形が続いており、道幅も狭く、非常に危険な場所だった。
その上、最近発見されたばかりの遺跡があり、そこには凶悪なモンスターが住み着いているという噂があった。
俺達は慎重に進んでいき、ついに遺跡の入口を発見した。
入口の前に立つと、不気味な気配が漂ってくるようだった。
緊張が高まり、ごくりと唾を飲み込んだ。
そんな中、突然後ろから声をかけられた。
振り向くとそこにいたのはアリアだった。
アリアは俺の後ろに立っていて、俺の手を握りしめていた。
その表情はとても不安そうに見えた。
そんな様子に気づいたのか、ルシフェルも俺の方にやってきた。
俺達の様子を見守りつつ、周囲を警戒してくれていたのだった。
そんな彼女達の姿を見て、心が落ち着いていくのを感じた。
彼女達が傍にいてくれる限り大丈夫だと思えたからだ。
俺が頷くと、二人も同じように頷き返してくれた。
意を決して遺跡の中へと足を踏み入れたのだった。
遺跡の中に入ると、そこには奇妙な光景が広がっていた。
壁や床一面に壁画が描かれているのだが、それがどれも同じ絵に見えるのだ。
「何これ……もしかして全部繋がってるのか……?」
そう呟きながら周囲を見回していると、ふと背後に気配を感じたような気がした。
振り返るとそこに人の姿はなく、代わりに一枚の紙切れが置かれていただけだった。
「この先で待つ、クロードより」
「!?」
筆跡から察するに、間違いなく父親の字だった。
罠かもしれないと思いながらも、進むしかなかった。
しばらく進むと、大きな扉が現れた。
どうやらここが終点のようだ。
扉を開けると、広い空間に出た。そして、そこには一人の男が立っていた。
その人物こそ、俺の実の父親にして魔王である男、魔王・クロードであった。
その姿は以前とは打って変わって、白髪交じりの髪と髭を蓄え、威厳のある風貌をしていた。
服装も以前の豪奢なものではなく、質素なものになっていた。
俺は彼に向かって呼びかけた。
「父さん……」
すると、魔王はゆっくりとこちらに視線を向けてきた。
「逃げずに来たか? 一騎打ちだろう? 立ち合いか?」
「はい」
そして、俺と父親の戦いが始まった。
俺は剣を抜いて構えると、全力で切りかかった。
だが、俺の攻撃は全て躱されてしまった。
その後も何度も攻撃を仕掛けたが、全て空振りに終わった。
やがて息が上がってきた頃、不意に足がもつれてしまい倒れ込んでしまった。
その瞬間、隙だらけになったところを狙われてしまった。
気がつくと地面に叩きつけられていた。
全身に激痛が走る中、なんとか立ち上がろうとするが、体が言うことを聞いてくれない。
そのまま押さえつけられてしまう。
完全に動けなくなったところで、喉元に刃を突きつけられた。
敗北を悟った瞬間、視界が暗転した。
気が付くとベッドの上に横たわっていた。
隣にはアリアが腰掛けており、
「良かった、お父様、とても怖かったですわね」
その言葉にこくんと頷いた。
また負けたのか、俺は……。
絶望に苛まれる。
俺はアリアの言葉に少し勇気づけられたが、まだ敗北感と絶望が心を覆っていた。
「アリア、俺は何度も負け続けてばかりだ、魔王の力を手に入れるなんて夢のまた夢だったんだ……」
アリアはしっかりと俺の手を握り、優しく微笑んだ。
「リュート、あなたは強いんです、負けたって、何度でも立ち上がれます、私もずっとあなたのそばにいます、一緒に戦い、成長していきましょう」
彼女の言葉に少しずつ心が落ち着いていく、俺は再び立ち上がり、前を向く覚悟を決めた。
「ありがとう、アリア。俺は諦めない、 次は必ず勝つ。 魔王の力を手に入れ、冒険者としての誇りを取り戻すんだ」
アリアとの絆と、再び立ち上がる決意を胸に、俺は再び冒険の道へと進む決心を固めた。
まずは、この状態から脱しないといけない。
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