勇者パーティーを追放された俺は辺境の地で魔王に拾われて後継者として育てられる~魔王から教わった美学でメロメロにしてスローライフを満喫する~

一ノ瀬 彩音

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突然背後から声をかけられたので振り返ってみると
そこには見覚えのある人物が立っていたのだ!
その人物とは誰であろう。
そう、勇者様御一行の一人である魔法使いのルミナスさん
だったのだ。
そんな彼女は俺を見てこう言ってきたのである。
「こんにちは、私はルミナスといいます。あなたが噂の魔王様ですか?」
と尋ねられたので肯定する代わりに頷くと、
彼女は嬉しそうな表情を浮かべた後でこう言った。
その言葉を聞いた途端、俺は驚愕のあまり固まってしまった。
なぜなら俺の正体を知っている人間が他にもいるかも
しれないという事実を突きつけられたからである。
「ああ、やっぱりそうだったんですね! 私の目に狂いはなかったようです!」
興奮気味に語る彼女の言葉を聞いていると頭が痛くなってくる。
気がしたので、さっさと話を終わらせようと、
思い適当に相槌を打っていたのだが、それがかえって、
逆効果になってしまった。
更にヒートアップしてしまい収拾がつかない状態になっていた。そのためどうしたものかと考え込んでいた時のことだった。
ふいに部屋の扉を叩く音が聞こえてきたことで我に返った。
俺は急いで扉を開けるとそこに立っていた人物を見て、
驚いた表情を見せることになった。
何故ならそこにいたのは俺のよく知る人物だったからだ。
しかもその人物というのは……。
(あれ?この人って確か……)
そう思った次の瞬間、目の前の人物が口を開き、
こう言ったのである。
その言葉を聞いた俺は耳を疑った。
「久しぶりだな、リュートよ」
なんと目の前にいたのは俺の師匠である賢者エルシア、
だったのである。
あまりの衝撃に呆然としていると、その様子を不審に
思ったのか首を傾げながら声をかけてきた。
それに対して何とか返事を返すことに成功すると、
今度は向こうから質問を投げかけてきたのでそれに答える形で、
答えていくことになった。
一通り話し終えたところで一息つこうとしたところで、不意に、名前を呼ばれたような気がしたので顔を上げると、
いつの間にか、すぐ側に来ていた。
そして、顔を覗き込まれていたのである。
そのことに驚いていると、今度は頭を撫でられてしまい
完全に子供扱いされていることに、恥ずかしさを覚えつつも
大人しく受け入れることにするのだった。
「それにしても大きくなったものだなぁ……見違えるようだぞ」
と言われてしまったので恥ずかしくなって俯いて、
しまうのだった。
そんな俺の様子を微笑ましそうに見つめながらも頭を、
撫で続けているのでますます恥ずかしくなり顔が熱くなるのを、
感じたのだが、それと同時に安心感を覚えるようになっていた。
(なんだろうこの感じ……すごく落ち着くというか心地良いっていうか……)
そんなことを考えていた時だった。
突然後ろから抱きしめられたのだ。
突然のことに戸惑っているうちに耳元で囁かれたことで、
ビクッと反応してしまうと同時に変な声が出てしまった。
さらに動揺することになってしまったが、そんな俺のことなどお構いなしといった様子で言葉を続けるのだった。
その言葉を聞いた瞬間、頭の中が真っ白になってしまった。
というのも、彼女が告げた内容があまりにも予想外だった。
「えっと、今なんて言ったんだ?」
混乱しつつも聞き返すことしかできなかったが、
彼女はもう一度同じ言葉を繰り返したのである。
それを聞いた瞬間、心臓が止まりそうになるほどの衝撃を
受けることになったのだ。
なぜなら、彼女が口にした内容は到底信じられるようなもの
ではなかったからだ。
しかし、何度聞き返しても同じ答えしか返ってこないことから
現実を受け入れるしかないと、
思った俺は覚悟を決めることにしたんだ。
そうして覚悟を決めたところで再び問いかけてみることに、
したんだ。
「本当にいいのか?」
すると彼女は微笑みながら頷いた後で抱きついてきたんだ。
その瞬間、全身に電流が流れたかのような感覚に襲われたかと、
思うと意識が遠のいていったんだ。
薄れゆく意識の中で最後に見た光景は彼女が涙を流している。
というものだった。
そこで意識を失ってしまったようだ。
次に目を覚ました時には見知らぬ天井が見えた。
(ここは何処だ?)
そう思いながら周囲を見回してみると、
どうやらベッドの上に寝かされていたようだということが
理解できた。
起き上がろうとしたところで違和感を感じたので
自分の身体を確認してみると、何と裸になっているでは、
ないか?
しかも隣には同じく裸になった少女が眠っていたのである。
それを見て驚きの声を上げようとしたところで、
自分の口を塞ぐようにして手が覆い被さってきた為に声を
出すことができなくなってしまった。
それどころか呼吸すらもままならなくなってしまい、
苦しくなってきたところでようやく解放されたのである。
激しく咳き込んでいると、不意に声が聞こえてきたので、
そちらに目を向けるとそこには見知った顔が
並んでいたので、思わず安堵して溜息を漏らしていたのだが、
その直後に更なる驚きに見舞われる事に成るとは、思ってもいなかった事だろう、
何しろそこには俺の仲間であったはずの連中の姿があり、
当然の反応と言えるだろう。
だが、それも無理からぬことであろう。
何せ彼女達は、どう見ても人間ではない姿をしていたのだから、
無理もないことであると言える。
特にその中でも目を引く存在がいたのだが、
その女性は他と比べても一際美しく見えたので、
ついつい見惚れてしまっていたようで、その視線に
気づいたのか、こちらに顔を向けると微笑みかけてくれたのだ。
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