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第42話 はじめての夜
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「なんでいるんだ?」
「なんじゃ、いたらいけんのか?」
「久しぶりっす」
フェリシアの邸宅に戻ると、そこにはエドワードとロイも居た。
二人とも応接室で優雅に紅茶を飲んでいる。
「なかなかうまい紅茶っすね」
「うちのも美味しいでしょ。でもロイさんに馬車の荷台で入れてもらった、あの紅茶ほどは美味しくないかもね」
「お日様の下で飲む紅茶はうまいんす」
リラックスして二人とも、すっかり馴染んでいるようだった。
「で、早速なんじゃがな、ユウ」
エドワードがそう話しだした時、フェリシアの顔が曇った気がした。
「わしはこれからエスペリア王国の王城に乗り込んで潰しにいく。一緒に行かんか?」
「……乗り込んでエスペリア王国を潰す?」
実力者であるとは知ってるけど、一体いきなり何を言い出すんだろうかこの爺さんは。
「お主のことを調べさせてもらった。異世界人で召喚されてから奈落に追放されたらしいな。エスペリア王国に対して何か思うところはあるんじゃないか?」
「…………何人で乗り込むんだ?」
「わしと後一人、帝国最高の魔術師が一緒になる」
「たったの3人?」
「戦場に3人で突っ込んでいくわけじゃない。王城に直接乗り込んで王の首をとるだけじゃ」
「ユウ、無理そうだったら無理って正直に言っていいんだからね」
フェリシアが不安そうな顔をしていう。
「お嬢、ユウなら心配はいらんよ。彼はわしらよりも強い」
「帝国最高戦力のお前らよりもかい?」
フェリシアのメイドでエドワードの元伴侶であるノラが尋ねる。
「そうじゃ、そのわしらよりもじゃ」
「私ももう少し若ければ参加するんだけどねえ。あんたは元気だねぇ」
「それだけがわしの取り柄じゃからなあ」
「それでユウはどうなの? 行くの?」
戦争になるのをどうにか防ぎたいと思っていたから、正直渡りに船だ。
少しタイミングが良すぎて怖い気もするが、いい別案は思い浮かばない。
なるべく目立ちたくはなかったがそうも言っていられないようだ。
「行く。一緒に行かせてくれ」
エドワードはニヤリと笑う。
「待っていた甲斐があったというものじゃな。ちなみに戦争の開始は1週間後じゃ。それまでに王の首をとらんといかん」
「えっ、もうそんなに猶予がなかったら間に合わないんじゃ……」
「大丈夫。今日はもう遅いから明朝の早朝から馬を走らせれば3日後には王都にはつける。そこから電光石火で王の首をとれば、国境付近への連絡は間に合うはずじゃ」
「ユウ、ほんとに大丈夫なの? 嫌だった嫌って言ったら……」
「お嬢様。男子がこうと決めたことは尊重すべきでございます」
「でも……」
フェリシアは俺が死ぬのではと不安なのだろう。
その気持ちが嬉しかった。
「フェリシア、俺は大丈夫だよ」
「でも……」
「とりあえず、ユウ様。お食事にしましょう。まだ夜は何も食べておられませんよね?」
そう言えば空腹であったことを思い出す。
「はい、お言葉に甘えます」
その日の夜は中々寝付けず、窓から夜空を眺めていた。
するとドアがコンコンっとノックされる。
なんだろうか、こんな夜中に。
訝しく思いながらドアを開けるとそこには寝間着姿のフェリシアがいた。
「ご、ごめん夜遅くに……」
「と、とりあえず入って」
俺はフェリシアを部屋に招き入れる。
「適当に座ってよ」
「うん……」
俺たちはベットに横並びに座る。
「……あの、ユウ本当に大丈夫なの? エスペリア王国にたった3人で乗り込むなんて正気の沙汰じゃないわ」
「大丈夫……だと思う」
「大丈夫じゃないよ! たった3人で相手するんだよ!」
「大丈夫だからフェリシア。フェリシアのその気持は嬉しいよ。実は俺…………」
明かすかどうか迷う。でもフェリシアならばいいだろう。
「誰にも言わないって約束してくれる?」
「うん」
「フェリシアだけに言うんだけど…………俺、実はレベル2377あるんだ」
「ふぇ?」
突拍子もなさすぎたのかフェリシアは変な声を出す。
「奈落のダンジョンにはどんでもなく強い敵がいたんだよ。それで俺はどんでもなくレベルが上がって強くなってしまったんだ」
「それでユウはあんなに……。信じるわ。そして誰にも言わない、誓う!」
「ありがとう。これで不安は薄れたかな?」
「…………うん。でも、危ないと思ったら、無理だと少しでも思ったら逃げていいんだからね! 絶対に帰ってきてね!!」
「帰って来る、約束するよ」
「絶対よ!」
「ああ、絶対だ」
俺たち二人は見つめ合う。
しばらくしてお互いが見つめ合っているという事実に気づいて、お互い目をそらす。
「……さっきの私だけにレベルのこと話したってほんと?」
「ああ、ほんとだよ。フェリシアだけで他の誰にも話してない」
「……うれしい」
フェリシアは俯きながら顔を赤くしてボソリという。
「……どうして私なら話していいと思ったの」
「それは…………フェリシアが大切な人だと思えたから……」
「ユウ……」
互いの視線が絡み合う。
俺はフェリシアの肩に両手を添える。
フェリシアは少しびくりと体を震わせるが、それを受け入れる。
彼女が瞳を閉じたのを見て、俺は彼女と唇を重ねる。
数秒唇を重ねた後――
「フェリシア……」
「ユウ……」
その後はお互いもう止まらなかった。
フェリシアをベットに押し倒して彼女の体を求める。
「ユウ……あ……だめ……」
窓の外では月が妖しく輝いていた。
「なんじゃ、いたらいけんのか?」
「久しぶりっす」
フェリシアの邸宅に戻ると、そこにはエドワードとロイも居た。
二人とも応接室で優雅に紅茶を飲んでいる。
「なかなかうまい紅茶っすね」
「うちのも美味しいでしょ。でもロイさんに馬車の荷台で入れてもらった、あの紅茶ほどは美味しくないかもね」
「お日様の下で飲む紅茶はうまいんす」
リラックスして二人とも、すっかり馴染んでいるようだった。
「で、早速なんじゃがな、ユウ」
エドワードがそう話しだした時、フェリシアの顔が曇った気がした。
「わしはこれからエスペリア王国の王城に乗り込んで潰しにいく。一緒に行かんか?」
「……乗り込んでエスペリア王国を潰す?」
実力者であるとは知ってるけど、一体いきなり何を言い出すんだろうかこの爺さんは。
「お主のことを調べさせてもらった。異世界人で召喚されてから奈落に追放されたらしいな。エスペリア王国に対して何か思うところはあるんじゃないか?」
「…………何人で乗り込むんだ?」
「わしと後一人、帝国最高の魔術師が一緒になる」
「たったの3人?」
「戦場に3人で突っ込んでいくわけじゃない。王城に直接乗り込んで王の首をとるだけじゃ」
「ユウ、無理そうだったら無理って正直に言っていいんだからね」
フェリシアが不安そうな顔をしていう。
「お嬢、ユウなら心配はいらんよ。彼はわしらよりも強い」
「帝国最高戦力のお前らよりもかい?」
フェリシアのメイドでエドワードの元伴侶であるノラが尋ねる。
「そうじゃ、そのわしらよりもじゃ」
「私ももう少し若ければ参加するんだけどねえ。あんたは元気だねぇ」
「それだけがわしの取り柄じゃからなあ」
「それでユウはどうなの? 行くの?」
戦争になるのをどうにか防ぎたいと思っていたから、正直渡りに船だ。
少しタイミングが良すぎて怖い気もするが、いい別案は思い浮かばない。
なるべく目立ちたくはなかったがそうも言っていられないようだ。
「行く。一緒に行かせてくれ」
エドワードはニヤリと笑う。
「待っていた甲斐があったというものじゃな。ちなみに戦争の開始は1週間後じゃ。それまでに王の首をとらんといかん」
「えっ、もうそんなに猶予がなかったら間に合わないんじゃ……」
「大丈夫。今日はもう遅いから明朝の早朝から馬を走らせれば3日後には王都にはつける。そこから電光石火で王の首をとれば、国境付近への連絡は間に合うはずじゃ」
「ユウ、ほんとに大丈夫なの? 嫌だった嫌って言ったら……」
「お嬢様。男子がこうと決めたことは尊重すべきでございます」
「でも……」
フェリシアは俺が死ぬのではと不安なのだろう。
その気持ちが嬉しかった。
「フェリシア、俺は大丈夫だよ」
「でも……」
「とりあえず、ユウ様。お食事にしましょう。まだ夜は何も食べておられませんよね?」
そう言えば空腹であったことを思い出す。
「はい、お言葉に甘えます」
その日の夜は中々寝付けず、窓から夜空を眺めていた。
するとドアがコンコンっとノックされる。
なんだろうか、こんな夜中に。
訝しく思いながらドアを開けるとそこには寝間着姿のフェリシアがいた。
「ご、ごめん夜遅くに……」
「と、とりあえず入って」
俺はフェリシアを部屋に招き入れる。
「適当に座ってよ」
「うん……」
俺たちはベットに横並びに座る。
「……あの、ユウ本当に大丈夫なの? エスペリア王国にたった3人で乗り込むなんて正気の沙汰じゃないわ」
「大丈夫……だと思う」
「大丈夫じゃないよ! たった3人で相手するんだよ!」
「大丈夫だからフェリシア。フェリシアのその気持は嬉しいよ。実は俺…………」
明かすかどうか迷う。でもフェリシアならばいいだろう。
「誰にも言わないって約束してくれる?」
「うん」
「フェリシアだけに言うんだけど…………俺、実はレベル2377あるんだ」
「ふぇ?」
突拍子もなさすぎたのかフェリシアは変な声を出す。
「奈落のダンジョンにはどんでもなく強い敵がいたんだよ。それで俺はどんでもなくレベルが上がって強くなってしまったんだ」
「それでユウはあんなに……。信じるわ。そして誰にも言わない、誓う!」
「ありがとう。これで不安は薄れたかな?」
「…………うん。でも、危ないと思ったら、無理だと少しでも思ったら逃げていいんだからね! 絶対に帰ってきてね!!」
「帰って来る、約束するよ」
「絶対よ!」
「ああ、絶対だ」
俺たち二人は見つめ合う。
しばらくしてお互いが見つめ合っているという事実に気づいて、お互い目をそらす。
「……さっきの私だけにレベルのこと話したってほんと?」
「ああ、ほんとだよ。フェリシアだけで他の誰にも話してない」
「……うれしい」
フェリシアは俯きながら顔を赤くしてボソリという。
「……どうして私なら話していいと思ったの」
「それは…………フェリシアが大切な人だと思えたから……」
「ユウ……」
互いの視線が絡み合う。
俺はフェリシアの肩に両手を添える。
フェリシアは少しびくりと体を震わせるが、それを受け入れる。
彼女が瞳を閉じたのを見て、俺は彼女と唇を重ねる。
数秒唇を重ねた後――
「フェリシア……」
「ユウ……」
その後はお互いもう止まらなかった。
フェリシアをベットに押し倒して彼女の体を求める。
「ユウ……あ……だめ……」
窓の外では月が妖しく輝いていた。
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