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キャベツの塩漬け入りマスのほかほかシチュー
キャベツの塩漬け入りマスのほかほかシチュー
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酷く平和な夜が明け、アリシャは暴風の音で目を覚ました。
叩きつけるような風が隙間を見つけては建物に入り込んでくる。しかもその風の冷たさに布団から出ていた顔が凍りついたのではないかと思った。事実、まつ毛は凍っていて瞬きするのに苦戦するほどだ。
低く唸る風に恐ろしさすら感じてとうとうアリシャは起き出した。服を着ると目だけ開けて見ているココの頭を撫でてから料理部屋へと移動した。
料理部屋にはツノで作られた窓がある。カンテラを翳すと窓の向こう側に何かがびっしりと付いていた。
(これ雪……)
寝る前にはなかった雪で窓がいつもの琥珀色とは違って灰色に見えた。
カンテラを持ったまま広間に移動すると、暖炉の前に兵士たちとエドやボリスの姿があった。
「おはようございます。皆さん」
挨拶をすると皆が個々に返してくれ、ボリスはアリシャに火の近くを勧めた。カンテラを消してテーブルに置いてから暖炉の脇に立った。
「外は猛烈に吹雪いてる。アリシャの部屋は寒かったろ?」
「ええ、それで目が覚めちゃって。皆さんの二階も寒かったわね」
それはボリスに代わりエドがいやと否定する。
「ドアがなくて二階だから暖炉の暖気が僅かに上がってくるし……何より、なあ?」
エドに振られてボリスがああと頷きながらクシャッと表情を崩した。
「男ばかり狭いところにいるから、意外と寒くないんだよ。壁側には樽もあるし、隙間は藁だらけだ」
「部屋ごと布団みたいなもんだ。夏だったら蒸されて死ぬところだぞ」
それを聞いてアリシャはホッとした。それでなくとも狭くて嫌な思いをさせていると感じていたから、寒くなかったのなら気持ち的に救われる。
「じゃあどうして皆さん起きてきているの?」
それには昨晩、山岳地帯に住んでいたと話した兵士が答えた。
「起こしたんです、俺が。馬や家畜の様子が気になったんで」
ボリスがその後を引き継いで事情を説明していく。
「どちらも対策はしておいたけど、この嵐だしね。見に行くなら早めに行こうということになったんだ」
あらためて面子をみてアリシャは首を傾げる。馬の様子を見に行くから兵士がいるのはわかるが、家畜を主に世話しているドクやウィンはどうしたのだろうか。
「ドクさんやウィンは?」
エドが肩を上げて困った顔をしてみせた。
「ドクは酒が好きだが強くない。その癖昨日はたらふく飲んだから二階でまだイビキをかいてる。レオさんに悪いから俺が担いであがった」
「そ、そうなのね……ウィンは?」
「ああ、親子だからな。察しろ。まるで子供のようにスヤスヤ寝てるよ」
どうやらウィンも酒に弱いらしい。こんなところでエドはやはり血の繋がりがないのだと感じて、アリシャは勝手に寂しさを抱いていた。
「二人には明日行ってもらえばいいし、たぶん明日のほうが大変だ」
ボリスの言葉に「もうかなり積もっているのかしら」とアリシャが呟いた。
「今は膝下辺りだな」
「ただ吹雪いてるから、ほんのちょっと先も見えない」
男たちは外套を着込んで帽子を目深に被った。足元は野ウサギのファーブーツで、これはレゼナがしばらく前からコツコツと夜なべをして作ったものだった。
「通路が家畜小屋まで続いていたら楽だったろうになぁ」
誰かが言うのを聞いてアリシャは閃いた。
(そうだわ。私の力で……。そうしたらエドも危険じゃないし)
閃いたまでは良かったが、ここにはエドがいる。また力を使うことに反対されるのではないかと思い、高揚した気持ちを抑えつけた。
「エクトル様に言えば道を溶かしてもらえるかもしれんが……」
「いやいや、そんなことで扉を叩けるか? 起きてなかったらそれこそあれだろ。それに今日やってもらうなら明日も明後日もときりがない」
兵士二人の話を聞いて、アリシャはどうしても黙っていられなくなってしまった。
「私が手伝います。防御の力で通路を作れば相当楽になると思いますから」
ボリスがいち早く反応し「それ最高」と声を上げた。
「服は濡れない、ならば凍傷のリスクも減る。何より方向を見失って遭難することもなくなる」
兵士たちも「そりゃあいい」と喜んでいた。
エドだけは険しい顔つきになり一人明らかに賛成していない風だった。アリシャはそうなるとやはりソワソワして言葉を撤回したくなってしまった。
そんな様子にボリスが気が付き、まずは落ち込んだアリシャを見て、次に不機嫌なエドを見た。
「どうした? アリシャがせっかく助けてくれるって言ってくれたのに」
「別に。魔力なんて使わなくても行けると思っただけだ」
「使わなくても……そりゃなんとか行けるだろうけど、服は濡れるし、しもやけを覚悟しなきゃならないし。手を貸してもらった方がいいだろ」
エドはフンと鼻を鳴らしてそっぽを向いた。
「別に反対なんてしてないだろ。どうしたなんて聞いてきたから答えただけだ」
捨て台詞を吐くとサッサと通路に向けて歩き出した。ボリスはため息をついてから、アリシャの肩をそっと抱いた。
「気にはなるだろうけど魔力を使って助けてくれるかい?」
「……ええ」
言い出したのはアリシャだ。やらないなんて選択肢はない。エドが力を使うのを嫌がるのが分かっていても口にしてしまった以上撤回など出来なかった。
ボリスがアリシャの肩を離すと、兵士たちが次々とアリシャの肩を叩いてよろしくと言って歩いていく。
(私の提案はたぶん間違えてない。でも魔力の事で苦しんできたエドはとにかく力を使ってほしくないんだわ)
エドと仲直り出来るか気がかりだった。でも今は一緒に行って、やらなければならない。自業自得ながら重い気持ちで皆の後についていった。
叩きつけるような風が隙間を見つけては建物に入り込んでくる。しかもその風の冷たさに布団から出ていた顔が凍りついたのではないかと思った。事実、まつ毛は凍っていて瞬きするのに苦戦するほどだ。
低く唸る風に恐ろしさすら感じてとうとうアリシャは起き出した。服を着ると目だけ開けて見ているココの頭を撫でてから料理部屋へと移動した。
料理部屋にはツノで作られた窓がある。カンテラを翳すと窓の向こう側に何かがびっしりと付いていた。
(これ雪……)
寝る前にはなかった雪で窓がいつもの琥珀色とは違って灰色に見えた。
カンテラを持ったまま広間に移動すると、暖炉の前に兵士たちとエドやボリスの姿があった。
「おはようございます。皆さん」
挨拶をすると皆が個々に返してくれ、ボリスはアリシャに火の近くを勧めた。カンテラを消してテーブルに置いてから暖炉の脇に立った。
「外は猛烈に吹雪いてる。アリシャの部屋は寒かったろ?」
「ええ、それで目が覚めちゃって。皆さんの二階も寒かったわね」
それはボリスに代わりエドがいやと否定する。
「ドアがなくて二階だから暖炉の暖気が僅かに上がってくるし……何より、なあ?」
エドに振られてボリスがああと頷きながらクシャッと表情を崩した。
「男ばかり狭いところにいるから、意外と寒くないんだよ。壁側には樽もあるし、隙間は藁だらけだ」
「部屋ごと布団みたいなもんだ。夏だったら蒸されて死ぬところだぞ」
それを聞いてアリシャはホッとした。それでなくとも狭くて嫌な思いをさせていると感じていたから、寒くなかったのなら気持ち的に救われる。
「じゃあどうして皆さん起きてきているの?」
それには昨晩、山岳地帯に住んでいたと話した兵士が答えた。
「起こしたんです、俺が。馬や家畜の様子が気になったんで」
ボリスがその後を引き継いで事情を説明していく。
「どちらも対策はしておいたけど、この嵐だしね。見に行くなら早めに行こうということになったんだ」
あらためて面子をみてアリシャは首を傾げる。馬の様子を見に行くから兵士がいるのはわかるが、家畜を主に世話しているドクやウィンはどうしたのだろうか。
「ドクさんやウィンは?」
エドが肩を上げて困った顔をしてみせた。
「ドクは酒が好きだが強くない。その癖昨日はたらふく飲んだから二階でまだイビキをかいてる。レオさんに悪いから俺が担いであがった」
「そ、そうなのね……ウィンは?」
「ああ、親子だからな。察しろ。まるで子供のようにスヤスヤ寝てるよ」
どうやらウィンも酒に弱いらしい。こんなところでエドはやはり血の繋がりがないのだと感じて、アリシャは勝手に寂しさを抱いていた。
「二人には明日行ってもらえばいいし、たぶん明日のほうが大変だ」
ボリスの言葉に「もうかなり積もっているのかしら」とアリシャが呟いた。
「今は膝下辺りだな」
「ただ吹雪いてるから、ほんのちょっと先も見えない」
男たちは外套を着込んで帽子を目深に被った。足元は野ウサギのファーブーツで、これはレゼナがしばらく前からコツコツと夜なべをして作ったものだった。
「通路が家畜小屋まで続いていたら楽だったろうになぁ」
誰かが言うのを聞いてアリシャは閃いた。
(そうだわ。私の力で……。そうしたらエドも危険じゃないし)
閃いたまでは良かったが、ここにはエドがいる。また力を使うことに反対されるのではないかと思い、高揚した気持ちを抑えつけた。
「エクトル様に言えば道を溶かしてもらえるかもしれんが……」
「いやいや、そんなことで扉を叩けるか? 起きてなかったらそれこそあれだろ。それに今日やってもらうなら明日も明後日もときりがない」
兵士二人の話を聞いて、アリシャはどうしても黙っていられなくなってしまった。
「私が手伝います。防御の力で通路を作れば相当楽になると思いますから」
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兵士たちも「そりゃあいい」と喜んでいた。
エドだけは険しい顔つきになり一人明らかに賛成していない風だった。アリシャはそうなるとやはりソワソワして言葉を撤回したくなってしまった。
そんな様子にボリスが気が付き、まずは落ち込んだアリシャを見て、次に不機嫌なエドを見た。
「どうした? アリシャがせっかく助けてくれるって言ってくれたのに」
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エドはフンと鼻を鳴らしてそっぽを向いた。
「別に反対なんてしてないだろ。どうしたなんて聞いてきたから答えただけだ」
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「気にはなるだろうけど魔力を使って助けてくれるかい?」
「……ええ」
言い出したのはアリシャだ。やらないなんて選択肢はない。エドが力を使うのを嫌がるのが分かっていても口にしてしまった以上撤回など出来なかった。
ボリスがアリシャの肩を離すと、兵士たちが次々とアリシャの肩を叩いてよろしくと言って歩いていく。
(私の提案はたぶん間違えてない。でも魔力の事で苦しんできたエドはとにかく力を使ってほしくないんだわ)
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