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第四部
第36話 女神様とぼっちの対談②
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美桜は僕からの返事を待っている。
……何となくだが、美桜の言いたいことがわかってしまった。
知らないフリをしていれば、まだやり過ごせたかもしれないが、察してしまえば話はまた変わってくる。
僕は先程こう言った。『お前には関係ないこと』だと。
そして美桜は今、『僕には無関係の話』を隠すことをやめて話した。
それも一部なんだろうが、美桜のことを知り、何だか自分しか知らない美桜がまた1つ増えたような感じだった。
あくまでも『無関係である』と言い切るなら、言ったところで何も削がれない。そういうことだ。
「……わかんない。お前に言える話かもしれないし、言えないかもしれない」
「湊君にしては優柔不断ですね。珍しいです」
「うっさい」
「では、こうしましょう。私は聞いていないフリをするので、自ずと喋ってください」
「いやいやいや! 部屋にお前がいるって認識してる時点で無理ゲーでしょ……」
「意外とそうでもないですよ? ほら、湊君もよく本読みながら独り言言ってるじゃないですか。あれと似たような感じです」
「見てた……じゃないな、聞いてたのかよ」
「湊君のことなら何でも知りたいので」
ふっと、一瞬美桜が笑った気がした。
そのとき、僕の心の内側も一瞬、心穏やかになったような気がした。
嫉妬か、ヤキモチか、そんな訳のわからない感情を抱いていたというのに、この微笑みを見た途端に気を良くするなんて……。確かにこれじゃあ、本当に嫉妬していたみたいだ。
いや、嫉妬していたんだろう。
あやふやだった感情がそのたった2文字に凝縮され、同時に美桜に抱いている自分自身の思いさえも自覚した。
……いつから、こんなに大事に思えるようになったのだろうか。
明らかに状況がこいつが来る前より変化の規模が大きすぎて何も言えない。
僕はすぅーっと小さく、ゆっくりと、丁寧に息を吐く。
「……お前、さっき笑ってただろ」
そして、言ってしまった。自分の内側にあった、とても表に出せないと踏んでいたこの感情を。
「…………。私が、ですか?」
「他に誰がいらっしゃると……?」
言うだろうなぁとは思ってたけど、ピンポイントに当たらなくても。
「……なるほど。でしたら私も、湊君と同じというわけですか。湊君もあまり素で笑うことがないので。──はっ! やはり、幼馴染というのは似た者同士になるんですね。勉強になります」
「何の役にも立たなそうだけどな……」
「そんなことはありません。何もわかってないですね、湊君は」
「何をですか?」
「いいですか? 私にとって、湊君の情報というのは新鮮なんです!」
「僕は魚なのか……?」
「違います。ボケないでください」
美桜は、ぷぅーっと頬を膨らませる。拗ねてしまったらしい。けれど、その仕草はやはり可愛らしい。僕はこの仕草と表情に心を奪われたのだろう。
完全に自覚しているわけではないが、少なからず、こいつに好意を抱いているのは間違いない。
たった数週間、もうすぐで1ヶ月の月日が経とうとしている今、この日にわかったことだ。
美桜は呆れ気味にため息を吐くと、話を再開させた。
「……湊君。私からすれば、あなたは私の運命です」
「……んな大袈裟な」
「そうでもないですよ。……友達と思っていい人には会えず、ならば1人でいる方がいいと、そう思っていた私に声をかけてくれました。もう……9年も前の話になるのが、少し寂しい気もしますが」
小学2年生の夏頃──僕達が仲良くなるきっかけを作った日だ。
忘れもしない。あれから僕にとっても、いい日が続いて、美桜は大切な幼馴染になったのだから。実際、大袈裟でもないと考える。美桜の気持ちは、僕にとっても同じだ。
「湊君があんな笑顔を向けてくれることが、私にとっては“特別”でした。それを誰にも見られたくないと……いつしか、そう思うようにもなりました」
「……えっ?」
同じだった。今の僕の心境と今美桜が語る心境が……まったく同じだった。
「湊君はどうですか? ……私の笑みを、見たいですか? 独り占めしたいですか?」
「や、やめろよ……! その……こ、言葉攻めみたいなのっ!」
「……言葉攻め。ふむ。そんなつもりはありませんでしたが」
「余計タチ悪いわ!」
「正直──私は自分が笑っていると認識したことがありません。思いっきり泣いたことはあっても、笑ったことはありませんから。ですから、湊君が先程『笑っていた』と言っていましたが……実のところ、自分でもわかっていないのです。でも……そうですね。もしかしてですが、笑った原因は“湊君に似ていたから”でしょうか」
「僕にって……鈴菜さんが?」
「相手は鈴菜さんでしたか。……なるほど。確かに、あのとき心の中が少しだけふわっとしました。何だか、鈴菜さんは湊君と似ています」
美桜は一寸の迷いもなくそう言うが、正直僕にはその意図が組み込めない。
僕はか弱き一般人。
そして、同じ一般人ではあるものの──人気漫画家という顔を持つ鈴菜さん。
こんな相反する僕達の、一体どこが似ているというのやら……。
「ここに来る前、湊君はこう言っていましたね。『陰キャの中にもいろいろな種類がある』のだと」
「あ、ああ。そうだな」
「私にはその考えがわかりませんが……少なくとも私は、同じに見えました。動揺するところ、親切なところ。そして──嘘をつけないところ」
美桜は冷たさの残った生暖かい掌を僕の頬に優しく当てる。
「本当にそっくりだと思いました。……昔の湊君にも見えましたし」
「む、昔の僕って……そんなに挙動不審だったっけ?」
「それは鈴菜さんに対しての文句ですか?」
「んなわけないでしょ……っ!!」
美桜は「知ってます」と苦笑しながら認めた。最近、性格に悪意というか意地悪さが滲み出ていると感じるのは僕だけなのだろうか。
「それにしても、です」
「どした?」
「……あれですね。湊君がまさか嫉妬してくれるとは思いませんでした。そんなに特別に思ってくれてたんですね。私のこと」
「し、嫉妬って……!! そ、そんなんじゃ……!!」
「じゃあヤキモチの方ですか?」
実際言い方変えただけで意味自体何も変わってないだろ!? 嫉妬とヤキモチの区別も出来てないんですかね、この優等生様は!!
無いのかなぁ……常識を調べるテストとか。有ったら是非こいつに受けさせたい!!
「……そんなんじゃない。その……ほ、保護者的なあれであって……」
「異議ありです! 湊君の保護者は私です!」
「何でそこは頑ななんだよっ!」
「譲れないものの1つです。私の座を譲る気はありません!」
「興味無いし! 比喩表現だし! そもそも保護者にした覚えないし!」
……認めたい。けど、今はまだ認めたくない。
単なる『幼馴染』としての欲なのか、それとも『好き』という意味での欲なのか。
その前提条件を知る術も今はないから──だからせめて、今だけは。
今だけは……僕はお前を、幼馴染の欲として、嫉妬したい。
……何となくだが、美桜の言いたいことがわかってしまった。
知らないフリをしていれば、まだやり過ごせたかもしれないが、察してしまえば話はまた変わってくる。
僕は先程こう言った。『お前には関係ないこと』だと。
そして美桜は今、『僕には無関係の話』を隠すことをやめて話した。
それも一部なんだろうが、美桜のことを知り、何だか自分しか知らない美桜がまた1つ増えたような感じだった。
あくまでも『無関係である』と言い切るなら、言ったところで何も削がれない。そういうことだ。
「……わかんない。お前に言える話かもしれないし、言えないかもしれない」
「湊君にしては優柔不断ですね。珍しいです」
「うっさい」
「では、こうしましょう。私は聞いていないフリをするので、自ずと喋ってください」
「いやいやいや! 部屋にお前がいるって認識してる時点で無理ゲーでしょ……」
「意外とそうでもないですよ? ほら、湊君もよく本読みながら独り言言ってるじゃないですか。あれと似たような感じです」
「見てた……じゃないな、聞いてたのかよ」
「湊君のことなら何でも知りたいので」
ふっと、一瞬美桜が笑った気がした。
そのとき、僕の心の内側も一瞬、心穏やかになったような気がした。
嫉妬か、ヤキモチか、そんな訳のわからない感情を抱いていたというのに、この微笑みを見た途端に気を良くするなんて……。確かにこれじゃあ、本当に嫉妬していたみたいだ。
いや、嫉妬していたんだろう。
あやふやだった感情がそのたった2文字に凝縮され、同時に美桜に抱いている自分自身の思いさえも自覚した。
……いつから、こんなに大事に思えるようになったのだろうか。
明らかに状況がこいつが来る前より変化の規模が大きすぎて何も言えない。
僕はすぅーっと小さく、ゆっくりと、丁寧に息を吐く。
「……お前、さっき笑ってただろ」
そして、言ってしまった。自分の内側にあった、とても表に出せないと踏んでいたこの感情を。
「…………。私が、ですか?」
「他に誰がいらっしゃると……?」
言うだろうなぁとは思ってたけど、ピンポイントに当たらなくても。
「……なるほど。でしたら私も、湊君と同じというわけですか。湊君もあまり素で笑うことがないので。──はっ! やはり、幼馴染というのは似た者同士になるんですね。勉強になります」
「何の役にも立たなそうだけどな……」
「そんなことはありません。何もわかってないですね、湊君は」
「何をですか?」
「いいですか? 私にとって、湊君の情報というのは新鮮なんです!」
「僕は魚なのか……?」
「違います。ボケないでください」
美桜は、ぷぅーっと頬を膨らませる。拗ねてしまったらしい。けれど、その仕草はやはり可愛らしい。僕はこの仕草と表情に心を奪われたのだろう。
完全に自覚しているわけではないが、少なからず、こいつに好意を抱いているのは間違いない。
たった数週間、もうすぐで1ヶ月の月日が経とうとしている今、この日にわかったことだ。
美桜は呆れ気味にため息を吐くと、話を再開させた。
「……湊君。私からすれば、あなたは私の運命です」
「……んな大袈裟な」
「そうでもないですよ。……友達と思っていい人には会えず、ならば1人でいる方がいいと、そう思っていた私に声をかけてくれました。もう……9年も前の話になるのが、少し寂しい気もしますが」
小学2年生の夏頃──僕達が仲良くなるきっかけを作った日だ。
忘れもしない。あれから僕にとっても、いい日が続いて、美桜は大切な幼馴染になったのだから。実際、大袈裟でもないと考える。美桜の気持ちは、僕にとっても同じだ。
「湊君があんな笑顔を向けてくれることが、私にとっては“特別”でした。それを誰にも見られたくないと……いつしか、そう思うようにもなりました」
「……えっ?」
同じだった。今の僕の心境と今美桜が語る心境が……まったく同じだった。
「湊君はどうですか? ……私の笑みを、見たいですか? 独り占めしたいですか?」
「や、やめろよ……! その……こ、言葉攻めみたいなのっ!」
「……言葉攻め。ふむ。そんなつもりはありませんでしたが」
「余計タチ悪いわ!」
「正直──私は自分が笑っていると認識したことがありません。思いっきり泣いたことはあっても、笑ったことはありませんから。ですから、湊君が先程『笑っていた』と言っていましたが……実のところ、自分でもわかっていないのです。でも……そうですね。もしかしてですが、笑った原因は“湊君に似ていたから”でしょうか」
「僕にって……鈴菜さんが?」
「相手は鈴菜さんでしたか。……なるほど。確かに、あのとき心の中が少しだけふわっとしました。何だか、鈴菜さんは湊君と似ています」
美桜は一寸の迷いもなくそう言うが、正直僕にはその意図が組み込めない。
僕はか弱き一般人。
そして、同じ一般人ではあるものの──人気漫画家という顔を持つ鈴菜さん。
こんな相反する僕達の、一体どこが似ているというのやら……。
「ここに来る前、湊君はこう言っていましたね。『陰キャの中にもいろいろな種類がある』のだと」
「あ、ああ。そうだな」
「私にはその考えがわかりませんが……少なくとも私は、同じに見えました。動揺するところ、親切なところ。そして──嘘をつけないところ」
美桜は冷たさの残った生暖かい掌を僕の頬に優しく当てる。
「本当にそっくりだと思いました。……昔の湊君にも見えましたし」
「む、昔の僕って……そんなに挙動不審だったっけ?」
「それは鈴菜さんに対しての文句ですか?」
「んなわけないでしょ……っ!!」
美桜は「知ってます」と苦笑しながら認めた。最近、性格に悪意というか意地悪さが滲み出ていると感じるのは僕だけなのだろうか。
「それにしても、です」
「どした?」
「……あれですね。湊君がまさか嫉妬してくれるとは思いませんでした。そんなに特別に思ってくれてたんですね。私のこと」
「し、嫉妬って……!! そ、そんなんじゃ……!!」
「じゃあヤキモチの方ですか?」
実際言い方変えただけで意味自体何も変わってないだろ!? 嫉妬とヤキモチの区別も出来てないんですかね、この優等生様は!!
無いのかなぁ……常識を調べるテストとか。有ったら是非こいつに受けさせたい!!
「……そんなんじゃない。その……ほ、保護者的なあれであって……」
「異議ありです! 湊君の保護者は私です!」
「何でそこは頑ななんだよっ!」
「譲れないものの1つです。私の座を譲る気はありません!」
「興味無いし! 比喩表現だし! そもそも保護者にした覚えないし!」
……認めたい。けど、今はまだ認めたくない。
単なる『幼馴染』としての欲なのか、それとも『好き』という意味での欲なのか。
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