19 / 194
第一部
第19話 噂
しおりを挟む
コーネリア夫人はしばらく沈黙した後、そろそろと話し出した。
「……どうして、貴女にわかったのかしら? わたくし……」
その声は、やけに湿り気を帯びて響く。
「……そうですね。その方と付添人の方、とてもよく似ていらっしゃるように、お見受けしました。
髪の色や瞳の色、立ち姿の雰囲気などが……親子というものは、やはり似るものなのだな、と感心致しました」
その声音は、気のせいか、寂しげに耳に響いた。
伯爵家の馬車の前に御者と共に立つ、ポールという青年を見た。
白金色の髪に紫色の瞳、佇まいの雰囲気が、何故、気付かなかったのと思うほど、そう思って見るとコーネリア夫人とよく似ている。
馬車の中から、コーネリア夫人の声の狼狽えたような声が響く。
「それで……貴女は、どう思われて?こんなに、こんなに大変なことになって、もう、取り返しがつかなくなってしまいました」
「……わたくしは、そうは思いません。
伯爵様は、その方とご結婚されるとき、周りの方に反対されたにも関わらず、まったく気に留めなかったそうですね。
きっと、その方を深く愛していらっしゃるに違いありません。
正直にお話しされれば、何もかも、うまくゆくように思います」
リリアーナの声音は、ずっと穏やかなままだ。
コーネリア夫人の絞り出すような声が漏れ聞こえる。
「……身持ちの悪い、その上、子どもを捨てるような女でもですか?」
「そうでしょうか? わたくしは、何があってもお子さんを守ろうとなさった、愛情深い、心根の優しい方だと思いました」
そのとき、突然雨が上がり、キャリエールが修理人を連れて戻ってきた。
「ああ、これなら、車輪を変えればすぐですね。すぐに取り掛かります」
修理人がてきぱきと車輪を取り付ける間、馬車の中からコーネリア夫人の湿った声が聞こえる。
「……あの子がああなったのは、わたくしのせいなのです。……あの子の父親は、下級貴族の放蕩息子で、女と博打に目がない、今にして思えば、どうしようもなく軽薄な男でした。あの頃は若く、世間知らずで、色んな遊びを知り、甘い言葉を囁くあの子の父親にのぼせ上って、……結婚しようという言葉をすっかり信じ切っていました。
……それでも、隠れて産める修道院と養子先だけは手配してくれましたから、まだマシな方だったのかも知れませんわね。あの子の父親が大金持ちの娘を孕ませて結婚したと知ったのは、山間の小さな修道院に臨月の身を隠している時でした。
そこであの子を産んで……抱き絞めてやれたのは一度だけで、あの子は赤ん坊を欲しがっている東部の牧場主がいると言うので、そこに養子にやりました。
幸せに暮らしているとばかり、思っていましたが、陰で馬車馬のようにこき使われていたことを、あの子が逃げ出したと聞いてから知ったような有様で……酷い母親でございましょう?
人を雇って探し回って、ようやく見つけた時には、あの子は父親そっくりに、博打で大きな借財を抱えていました。……血は争えないのかも知れませんわね。それでも、……それでもわたくしには、あの子を一目見た瞬間、我が子だとわかりました。苦労させた分、これからは、何があっても守ってやろうと。女の浅知恵で・・・逆に窮地に陥ってしまいましたが……。愚かにお思いになりますでしょうね?」
「いいえ、ちっとも。それに、息子さんはお父さまにそっくりとおっしゃいましたが、わたくしはそうは思いません。冷たい雨が降りだした時、夫人と一緒にこちらに避難されるかと思っておりましたが、御者の方を気遣われて雨の中に残られました。むしろ、思い遣り深いお優しい方だと思いました。お母様に、似ていらっしゃるのではありませんか?」
グラミス伯爵夫人はぐすぐすと啜り上げ、小さな声で言う。
「夫は……善良で、春の日差しのような人です。これまで、わたくしの周りは敵ばかりで、ずっと、心の休まる暇はありませんでした。……それが、伯爵と結婚してから、ようやく安らぎを得られました。生涯、身も心も尽くして、添い遂げるつもりでした。それなのに……こんな、裏切るような真似をして、あの人の顔に泥を塗ってしまいました。……ですから、今日はもう、屋敷を出て行くつもりで……ですが、本当に、許してもらえると思われますか?」
「はい。わたくしは、そう思います。……それから、お二人の老婦人は、うすうす真相に気づかれているのではないかと思います。
その時はそれでも、後になって、どうもおかしかったと思うものでしょう。
それでも、何となくご事情を察して、夫人をかばわれているのではないでしょうか。
そのような優しい居場所を手放してしまわれるのは、あまりに勿体ないことではありませんか?」
息を呑むような音とそれに続く沈黙の後、コーネリア夫人の声が聞こえた。
最初に聞いた印象とは違う、穏やかな声でそっと囁く。
「わたくし、貴女にお礼申し上げますわ。伯爵令嬢。
……そうよね、本当に、この世に悪意のある噂話ほど、信用できない、大袈裟なものってないもの。
しかも、言っている方は、『今日のデザートは何にしようかしら?』くらいの軽い気持ちで口にしているのに、言われている方はそれを否定する術も、反論する術もないまま、そのうちに噂話はどんどん広まって、黒い大きなうねりとなって追い詰められて、もうどうやっても逃れようがなくなってしまうのですものね」
「……そうですね。伯爵夫人は新聞で知っていたよりもずっと素敵な方でした」
「……わたくし、貴女とここでお会いできたこと、神様に感謝いたしますわ。伯爵令嬢」
修理が終わり、頬を拭う伯爵夫人が馬車から降りるのを手を取って手伝った。
「わたくしも、お会いできて光栄でした。伯爵夫人」
開かれたドアの隙間から、フードの下で、そっと微笑むリリアーナの口元が見えた。
「悪いけれど、やっぱり屋敷に戻ってちょうだい」
御者に伝えるコーネリア夫人の声に、キャリエールとオデイエが顔を見合わせて軽く肩を竦めている。
ポールという青年が、キャリエールに頭を下げ礼を言って、こちらに向かって頭を下げた後、御者とほっとしたように笑みを交わしていた。
コーネリア夫人と入れ替わりで馬車に乗り込む時、同じ話を聞いていただろうラッドが、何か言いたそうな目をしてこちらを見ていた。
馬車に乗り込み、リリアーナの姿をしげしげと見る。
ほっそりとした体つき、フードからのぞき見える顔は、ごく普通の娘に見える。
「お待たせしました。これから、図書館へ参りますので」
「……いえ、今日はこのままお戻りください」
「……は?」
「いえ、皆様、雨に当たられて、お寒いでしょう?」
その声音は、本当に気遣っているように聞こえた。
―― 変な女だな。
こんなことで、油断などしない。
誰のことも、信じてはならない。
人は誰しも、嘘と虚飾に満ちた生き物なのだ。
善人ぶっていても、我が身可愛さで平気で裏切り、切り捨てる。
しかし……、
流石にこれは、間違えたか、とも思う。変わった女だし、これが演技だとしても、頭はそれなりに切れそうだ。もし毒を盛るにしても、もっと上手くやるだろう。少なくとも、自分も毒を飲まされたフリくらいは、してみせたに違いない。
面倒だが、一旦、計画は白紙に戻さざるを得ないか――
「いいえ、問題ありません」
唐突に湧き上がってきた、胸をざわつかせる苛立ちのような感情を抑え、そう言ったのと同時に、ラッドが軽い鞭の音を響かせ、馬車を図書館に向けて走らせた。
「……どうして、貴女にわかったのかしら? わたくし……」
その声は、やけに湿り気を帯びて響く。
「……そうですね。その方と付添人の方、とてもよく似ていらっしゃるように、お見受けしました。
髪の色や瞳の色、立ち姿の雰囲気などが……親子というものは、やはり似るものなのだな、と感心致しました」
その声音は、気のせいか、寂しげに耳に響いた。
伯爵家の馬車の前に御者と共に立つ、ポールという青年を見た。
白金色の髪に紫色の瞳、佇まいの雰囲気が、何故、気付かなかったのと思うほど、そう思って見るとコーネリア夫人とよく似ている。
馬車の中から、コーネリア夫人の声の狼狽えたような声が響く。
「それで……貴女は、どう思われて?こんなに、こんなに大変なことになって、もう、取り返しがつかなくなってしまいました」
「……わたくしは、そうは思いません。
伯爵様は、その方とご結婚されるとき、周りの方に反対されたにも関わらず、まったく気に留めなかったそうですね。
きっと、その方を深く愛していらっしゃるに違いありません。
正直にお話しされれば、何もかも、うまくゆくように思います」
リリアーナの声音は、ずっと穏やかなままだ。
コーネリア夫人の絞り出すような声が漏れ聞こえる。
「……身持ちの悪い、その上、子どもを捨てるような女でもですか?」
「そうでしょうか? わたくしは、何があってもお子さんを守ろうとなさった、愛情深い、心根の優しい方だと思いました」
そのとき、突然雨が上がり、キャリエールが修理人を連れて戻ってきた。
「ああ、これなら、車輪を変えればすぐですね。すぐに取り掛かります」
修理人がてきぱきと車輪を取り付ける間、馬車の中からコーネリア夫人の湿った声が聞こえる。
「……あの子がああなったのは、わたくしのせいなのです。……あの子の父親は、下級貴族の放蕩息子で、女と博打に目がない、今にして思えば、どうしようもなく軽薄な男でした。あの頃は若く、世間知らずで、色んな遊びを知り、甘い言葉を囁くあの子の父親にのぼせ上って、……結婚しようという言葉をすっかり信じ切っていました。
……それでも、隠れて産める修道院と養子先だけは手配してくれましたから、まだマシな方だったのかも知れませんわね。あの子の父親が大金持ちの娘を孕ませて結婚したと知ったのは、山間の小さな修道院に臨月の身を隠している時でした。
そこであの子を産んで……抱き絞めてやれたのは一度だけで、あの子は赤ん坊を欲しがっている東部の牧場主がいると言うので、そこに養子にやりました。
幸せに暮らしているとばかり、思っていましたが、陰で馬車馬のようにこき使われていたことを、あの子が逃げ出したと聞いてから知ったような有様で……酷い母親でございましょう?
人を雇って探し回って、ようやく見つけた時には、あの子は父親そっくりに、博打で大きな借財を抱えていました。……血は争えないのかも知れませんわね。それでも、……それでもわたくしには、あの子を一目見た瞬間、我が子だとわかりました。苦労させた分、これからは、何があっても守ってやろうと。女の浅知恵で・・・逆に窮地に陥ってしまいましたが……。愚かにお思いになりますでしょうね?」
「いいえ、ちっとも。それに、息子さんはお父さまにそっくりとおっしゃいましたが、わたくしはそうは思いません。冷たい雨が降りだした時、夫人と一緒にこちらに避難されるかと思っておりましたが、御者の方を気遣われて雨の中に残られました。むしろ、思い遣り深いお優しい方だと思いました。お母様に、似ていらっしゃるのではありませんか?」
グラミス伯爵夫人はぐすぐすと啜り上げ、小さな声で言う。
「夫は……善良で、春の日差しのような人です。これまで、わたくしの周りは敵ばかりで、ずっと、心の休まる暇はありませんでした。……それが、伯爵と結婚してから、ようやく安らぎを得られました。生涯、身も心も尽くして、添い遂げるつもりでした。それなのに……こんな、裏切るような真似をして、あの人の顔に泥を塗ってしまいました。……ですから、今日はもう、屋敷を出て行くつもりで……ですが、本当に、許してもらえると思われますか?」
「はい。わたくしは、そう思います。……それから、お二人の老婦人は、うすうす真相に気づかれているのではないかと思います。
その時はそれでも、後になって、どうもおかしかったと思うものでしょう。
それでも、何となくご事情を察して、夫人をかばわれているのではないでしょうか。
そのような優しい居場所を手放してしまわれるのは、あまりに勿体ないことではありませんか?」
息を呑むような音とそれに続く沈黙の後、コーネリア夫人の声が聞こえた。
最初に聞いた印象とは違う、穏やかな声でそっと囁く。
「わたくし、貴女にお礼申し上げますわ。伯爵令嬢。
……そうよね、本当に、この世に悪意のある噂話ほど、信用できない、大袈裟なものってないもの。
しかも、言っている方は、『今日のデザートは何にしようかしら?』くらいの軽い気持ちで口にしているのに、言われている方はそれを否定する術も、反論する術もないまま、そのうちに噂話はどんどん広まって、黒い大きなうねりとなって追い詰められて、もうどうやっても逃れようがなくなってしまうのですものね」
「……そうですね。伯爵夫人は新聞で知っていたよりもずっと素敵な方でした」
「……わたくし、貴女とここでお会いできたこと、神様に感謝いたしますわ。伯爵令嬢」
修理が終わり、頬を拭う伯爵夫人が馬車から降りるのを手を取って手伝った。
「わたくしも、お会いできて光栄でした。伯爵夫人」
開かれたドアの隙間から、フードの下で、そっと微笑むリリアーナの口元が見えた。
「悪いけれど、やっぱり屋敷に戻ってちょうだい」
御者に伝えるコーネリア夫人の声に、キャリエールとオデイエが顔を見合わせて軽く肩を竦めている。
ポールという青年が、キャリエールに頭を下げ礼を言って、こちらに向かって頭を下げた後、御者とほっとしたように笑みを交わしていた。
コーネリア夫人と入れ替わりで馬車に乗り込む時、同じ話を聞いていただろうラッドが、何か言いたそうな目をしてこちらを見ていた。
馬車に乗り込み、リリアーナの姿をしげしげと見る。
ほっそりとした体つき、フードからのぞき見える顔は、ごく普通の娘に見える。
「お待たせしました。これから、図書館へ参りますので」
「……いえ、今日はこのままお戻りください」
「……は?」
「いえ、皆様、雨に当たられて、お寒いでしょう?」
その声音は、本当に気遣っているように聞こえた。
―― 変な女だな。
こんなことで、油断などしない。
誰のことも、信じてはならない。
人は誰しも、嘘と虚飾に満ちた生き物なのだ。
善人ぶっていても、我が身可愛さで平気で裏切り、切り捨てる。
しかし……、
流石にこれは、間違えたか、とも思う。変わった女だし、これが演技だとしても、頭はそれなりに切れそうだ。もし毒を盛るにしても、もっと上手くやるだろう。少なくとも、自分も毒を飲まされたフリくらいは、してみせたに違いない。
面倒だが、一旦、計画は白紙に戻さざるを得ないか――
「いいえ、問題ありません」
唐突に湧き上がってきた、胸をざわつかせる苛立ちのような感情を抑え、そう言ったのと同時に、ラッドが軽い鞭の音を響かせ、馬車を図書館に向けて走らせた。
2
あなたにおすすめの小説
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
捨てられ侯爵令嬢ですが、逃亡先で息子と幸せに過ごしていますので、邪魔しないでください。
蒼月柚希
恋愛
公爵様の呪いは解かれました。
これで、貴方も私も自由です。
……だから、もういいですよね?
私も、自由にして……。
5年後。
私は、ある事情から生まれ育った祖国を離れ、
親切な冒険者パーティーと、その地を治める辺境伯様のご家族に守られながら、
今日も幸せに子育てをしています。
だから貴方も勝手に、お幸せになってくださいね。
私のことは忘れて……。
これは、お互いの思いがこじれ、離れ離れになってしまった一組の夫婦の物語。
はたして、夫婦は無事に、離婚を回避することができるのか?
【完結】【番外編追加】お迎えに来てくれた当日にいなくなったお姉様の代わりに嫁ぎます!
まりぃべる
恋愛
私、アリーシャ。
お姉様は、隣国の大国に輿入れ予定でした。
それは、二年前から決まり、準備を着々としてきた。
和平の象徴として、その意味を理解されていたと思っていたのに。
『私、レナードと生活するわ。あとはお願いね!』
そんな置き手紙だけを残して、姉は消えた。
そんな…!
☆★
書き終わってますので、随時更新していきます。全35話です。
国の名前など、有名な名前(単語)だったと後から気付いたのですが、素敵な響きですのでそのまま使います。現実世界とは全く関係ありません。いつも思いつきで名前を決めてしまいますので…。
読んでいただけたら嬉しいです。
断罪ざまぁも冴えない王子もお断り!~せっかく公爵令嬢に生まれ変わったので、自分好みのイケメン見つけて幸せ目指すことにしました~
古堂 素央
恋愛
【完結】
「なんでわたしを突き落とさないのよ」
学園の廊下で、見知らぬ女生徒に声をかけられた公爵令嬢ハナコ。
階段から転げ落ちたことをきっかけに、ハナコは自分が乙女ゲームの世界に生まれ変わったことを知る。しかもハナコは悪役令嬢のポジションで。
しかしなぜかヒロインそっちのけでぐいぐいハナコに迫ってくる攻略対象の王子。その上、王子は前世でハナコがこっぴどく振った瓶底眼鏡の山田そっくりで。
ギロチンエンドか瓶底眼鏡とゴールインするか。選択を迫られる中、他の攻略対象の好感度まで上がっていって!?
悪役令嬢? 断罪ざまぁ? いいえ、冴えない王子と結ばれるくらいなら、ノシつけてヒロインに押しつけます!
黒ヒロインの陰謀を交わしつつ、無事ハナコは王子の魔の手から逃げ切ることはできるのか!?
声を聞かせて
はるきりょう
恋愛
動物の声が聞こえる彼女と冷たい第二王子の物語。完成しました。
「……反対されない、というのは、寂しいことだと思いますの。だから…私が反対してさしあげます」
サーシャは最上級の笑顔を浮かべた。そして、思い切り息を吸い込む。
「何でも思い通りいくと思うなよ、くそ王子!!」
「サ、サーシャ様!?」
なりゆきを見守っていたハリオが慌てたようにサーシャの名を呼んだ。一国の王子への暴言は不敬罪で捕まりかねない。けれど、言わずにはいられなかった。
そんなサーシャの言動にユリウスは一瞬目を丸くし、しかしすぐに楽しそうに笑った。
「お前面白いな。本当に気に入った」
小説家になろうサイト様にも掲載してします。
8年ぶりに再会した男の子は、スパダリになっていました
柚木ゆず
恋愛
美しく育てて金持ちに高く売る。ルファポール子爵家の三女ミーアは、両親達が幸せに暮らせるように『商品』として育てられてきました。
その結果19歳の夏に身体目当ての成金老人に買われてしまい、ミーアは地獄の日々を覚悟していたのですが――
「予定より少々早い到着をお許しください。姫をお迎えにあがりました」
ミーアの前に現れたのは醜悪な老人ではなく、王子様のような青年だったのでした。
※体調不良の影響で、現在一時的に感想欄を閉じさせていただいております。
【完結】6人目の娘として生まれました。目立たない伯爵令嬢なのに、なぜかイケメン公爵が離れない
朝日みらい
恋愛
エリーナは、伯爵家の6人目の娘として生まれましたが、幸せではありませんでした。彼女は両親からも兄姉からも無視されていました。それに才能も兄姉と比べると特に特別なところがなかったのです。そんな孤独な彼女の前に現れたのが、公爵家のヴィクトールでした。彼女のそばに支えて励ましてくれるのです。エリーナはヴィクトールに何かとほめられながら、自分の力を信じて幸せをつかむ物語です。
何もしない公爵夫人ですが、なぜか屋敷がうまく回っています
鷹 綾
恋愛
辺境公爵カーネル・クリスの妻となったフィレ・バーナード。
けれど彼女は、屋敷を仕切ることも、改革を行うことも、声高に意見を述べることもしなかった。
指示を出さない。
判断を奪わない。
必要以上に関わらない。
「何もしない夫人」として、ただ静かにそこにいるだけ。
それなのに――
いつの間にか屋敷は落ち着き、
使用人たちは迷わなくなり、
人は出入りし、戻り、また進んでいくようになる。
誰かに依存しない。
誰かを支配しない。
それでも確かに“安心できる場所”は、彼女の周りに残っていた。
必要とされなくてもいい。
役に立たなくてもいい。
それでも、ここにいていい。
これは、
「何もしない」ことで壊れなかった関係と、
「奪わない」ことで続いていった日常を描く、
静かでやさしい結婚生活の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる