転生したら、ステータスの上限がなくなったので脳筋プレイしてみた

Mr.Six

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転生編

第11話 ソウタ VS ソフィア

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  山小屋に戻ったソウタはソフィアの身の回りの世話をしていた。

 米を炊き、

 服を洗濯、

 山小屋の掃除をしては、

 ソフィアの身の回りの家事を一つ一つこなしていく。

「ったく、ソフィアさん人使い荒すぎ……」

 ブツブツ愚痴を言いながらソウタは床をモップで掃除していた。

「何やってんだい、もっと腰を入れて掃除をするんだよ!」

 ソフィアは持っている杖でソウタの尻を強く2回叩く。

「はぁい!」

 ソウタは不満げな表情を浮かべながら、

 気のない返事をする。

「一通り掃除が終わったら、ある場所に向かうよ」

 そういいながらソフィアは、

 椅子に腰を掛けて、

 机の上に置いてあるコップを持った。

 コップには掃除をする前にソウタが入れた飲み物がたっぷりと入っている。

「それって、もしかして訓練!?」

「それ以外何があるって言うんだい? まだ力の使い方を教えてないからね」

「よっしゃぁ! やるぞハウル!」

「ワン!」

 ソウタはハウルと一緒になって、

 今までの動きが嘘だったかのようにハキハキと動き出した。

「まったく、現金な奴だよ……」

 ソフィアはコップを持ったまま、

 深いため息をついて呆れ果てた。

 やることを終えたソウタ達はソフィアにある場所に連れてこられた。

 昨日ソウタが岩を砕いた場所だ。

「ここって、俺が岩を砕いた場所じゃん。ソフィアさんここで何するの?」

「なぁに、簡単な体の動きを教えるだけさ」

「体の動き?」

「そうだよ、話は長くなるけどよく聞くんだよ?」

 ソフィアは続けて話す。

「お前さんは無造作に攻撃しても、大抵の敵なら倒せるだろう。パワー、スピードは人間の限界を遥かに超えているからね、だが問題は技術だ。どれだけ力が強くてもそれを活かせなかったら意味がない。戦闘は力も頭も、経験もすべてが必要だからね、どう動けば相手を的確に倒せるか……それを学んでもらうよ」

 ソフィアはそういいながら掌を上に向けて、

 ブツブツと何かを呟くと、

 掌に小さな石の粒がいくつも形成される。

 ソフィアはそれらに息をフッと吹きかけると、

 それらは物凄い勢いで、

 ソウタの四肢を攻撃する。

「うおぉ!」

 ソウタは突然の出来事で何が起きたのか把握できない。

 気が付くとすでにソウタは地面に転がっていた。

「いってぇ、何すんだよソフィアさん!」

「わかったかい? どれだけ強い力を持ってるお前さんは私の魔法の前では無力ってことさ……今のままならね」

 ソフィアは高笑いをしながらソウタを煽る。

「くそぉ……」

「お前さんの相手はまず私の石つぶてだ。うまく避けきるんだよ、そこの犬、お前さんはこっちに来な、当たると痛いよ?」

「クゥウン」


 ソフィアに言われ、

 ハウルはゆっくりとソフィアのそばに近づく。

 ソフィアは両手の掌から無数の石をソウタに向かって放った。

 大小さまざまな石はソウタに猛スピードで向かってくる。

「なるほどね、よし! やってやるよぉ!」

 ソウタは両の拳を握りしめ、

 石を避ける。

 石の群れはまるでそれぞれが意思を持っているかのように、

 避けても避けても何度も襲い掛かる。

 ソフィアの魔力が付与されているのか、

 石は強度を高め、

 地面をぶつかれば土を抉り、

 木に当たれば一瞬で砕け散った。

「どうしたんだい? 疲れてきたのか? 動きが鈍ってるよ?」

 ソフィアは変わらず石を形成し続ける。

「くそぉ、楽しんでるなソフィアさん……」

 ソウタの動きは当初の動きよりはるかに鈍くなっていて、

 次第に医師に当たる回数が多くなってきた。

「ソウタ、気づいたこと言っていいか?」

 ふいに神さまがソウタを尋ねる。

「なんだよ、こんな大事な時に!」

「あ、いや……その~殴ったらダメなのか?」

「なぐ……! あ、そうか」

 ソウタは避けるのを止めて、

 向かってくる石を1つ殴った。

 石は瞬時に粉々になり、

 パラパラと地面に落ちた。

「なっ!」

 ソフィアの顔から笑顔が消える。

「なるほど、避けつつ、必要に応じて攻撃すればいいのか!」

 神さまのアドバイスによってなんとかコツを掴み、

 避けれない石は全力で反撃して砕いた。

「ふっ、も戦い方か……面白いね、じゃあ少し激しくいくかね」

 ソフィアの石の形成速度を上げた。

 それは比べ物にならないぐらい早く、

 殴るより早くソウタを襲う。

「ぐあぁ!」

 ソフィアの超速の攻撃に手も足も出ず、

 ソウタは後方に吹き飛ばされる。

「へっ、上等! 全部打ち砕いてやる!」

 ソウタは立ち上がると、

 ニヤリと笑った。

「うおぉ!」

 その後も繰り出されるソフィアのいつ止むかもわからない攻撃に、

 必死に食らいつくソウタ。

 すでに辺りは暗くなり、

 半日の間、

 ソウタはソフィアの攻撃を避けては砕き、

 すでに拳はボロボロになっていた。

「はぁ、はぁこれが最後の魔力だよ」

 ソフィアは最後にとても巨大な岩石を頭上に形成して、

 勢いよくソウタに投げつけた。

「おい、嘘だろ……」

「ソウタが砕いた岩の倍はあるぞ、てかこれが最後に振り絞った魔力ってソフィアのばあさん相変わらずとんでもない魔力を保有してるな」

 神さまは思わず感心した。

「さぁ、避けるも殴るも自由さ。どうするんだい?」

「決まってる! 全力でぶん殴る!」

 ソウタは大地を大きく踏みしめ、

 右の拳に力を集中させた。

 ソウタが力を入れると、

 ビキビキとひび割れながら大地が軋み始める。

 ソウタの全力に大地が悲鳴を上げているのだ。

「おい! 地面が割れていってるぞ!」

 神さまが急いでソウタに伝えるが、

 ソウタには届かない、

 目の前にあるソフィアの攻撃を全力で迎え撃つことしか頭になかった。

「うおぉぉらぁぁぁ!」

 ソフィアの放った岩はソウタの右拳と触れた瞬間、

 空中で制止する。

 衝撃波が周りの木々をなぎ倒し、

 強烈な突風が吹き荒れ、

 ソフィアやソウタの服はバサバサと勢いよくなびく。

「ソ、ソウタ!」

 ソフィアから見れば、

 ソウタは岩に押しつぶされているように見えたのだろう、

 思わず大声でソウタの名を叫んだ。

 空中で制止していた岩は、

 少しずつ音を立てながら、

 崩れ去っていく。

 多くの土煙を巻き上げながら、

 崩れ去る岩が地面に次々と刺さり、

 やがて土煙は空高くに舞い上がっては消えていく。

 ソウタは右拳を上げたまま、

 その場に直立不動をしていた。

 そしてソフィアを見ると、

 満面の笑みを浮かべた。

「へへ、全部砕いてやった……ぜ……」

 ソウタはまるで糸が切れたように、

 その場に倒れこんだ

「おい、ソウタ! しっかりするんだよ、おいそこの犬! お前さんお主を山小屋まで連れていきな!」

「ワン!」

 薄れゆく意識の中で、

 ソウタは確かに自身の成長を感じていた。
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