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リリーside
23 消えた真実
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「結論から言うと会いたくないそうだ」
一か月後。指定された喫茶店で悪役令嬢の夫である生徒会長から告げられた。私はユージに実の子供がいることを信じて欲しかった。だから、直接会ってもらえないかと悪役令嬢を通して頼んでいたのだが――取り付く島もなかった。
当然かもしれない。私は……ユーリにとってあまりいい母親ではないが、ユージンにとってはさらにひどい母親だった。ユージンは私の軽率な行動に振り回されっぱなしだったのだから。実の父親の存在すら知らず、父親と信じた人間からは拒絶されて、あげくよその国へと送られた。私は自分のことばっかりで、あっちを離れる際に子供のことを考えもしなかった。なのに、必要になったらこうして連絡を取ろうとしている。恨まれこそすれ、慕われることはないだろう。
「でも、産んでくれたことには感謝しているそうだ」
「え……?」
「だから会う気はないが、条件付きでコレを渡すことを提案された」
そうして机の上に置かれたのは、バネのような台座に乗った水晶玉。やや白く濁っているが、まだらに透明に透き通っている。これは――。
「記録用水晶?」
記憶の中のソレとは若干違うがよく似ている。デザインが少し変わったのだろうか。
「これに、君の息子さんとご家族の近況が収められているそうだ」
「それじゃあ……!」
記録用水晶は写真やビデオカメラのような魔道具だ。ここに、息子が記録されているというのなら――。
(ユージに息子の姿を見せられる! 私が彼の子供を産んだことを証明できる!!)
「……ただし、コレを君に渡す前に契約を交わすのが条件だと言われた」
そう言うと、生徒会長はカバンからタッチペンのようなものを取り出した。そして生徒会長が記録用水晶を裏返すと、台座の底には署名する場所があった。やはり、私が知っている魔道具とは作りが少し違うようだ。
「コレを渡す条件は『旦那さんと一緒にみること』だそうだ。チャンスは一度きりだと言っていた。どうする? 契約を交わすのなら、このペンで、ここに署名してほしい」
「もちろんするわ!」
私はこの提案に、一も二もなく飛びついた。
自宅に戻り――私はユージの帰りを今か今かと待っていた。ユーリはお義父様に頼んで預かってもらっているから、二人でゆっくり息子の姿を見ることができるだろう。義父は最初は血の繋がらないユーリのことを受け入れていなかったが、ユージの努力もあって今では普通の孫のように可愛がってくれている。孫の優秀さに感心し、跡取りはお前にするなんて冗談も言うくらい。ユージが髪を染めたことも事情を知って口出しするのをやめたらしい。
全てがうまくいっている。あとは、ユージには実の子供がいるんだと証明するだけ。隣国に送られるときあの子はまだ幼い子供だったけれど、生徒会長から聞いた話によれば、息子はもう成人して子供までいるらしい。きっとユージそっくりに成長していることだろう。この記録用水晶に収められている映像を見ればユージだって信じてくれるはず……。
そこまで考えて。急に私は不安になった。
生徒会長は近況って言っていたけど、息子はいったいどんなことを話しているんだろうか。思えば……罪悪感から甘やかすか、ユージとの違いを見かねて厳しくするかで、親らしいことはしていない。そもそも、会いたくないとまで言われている。暴力をふるったりはしていないけれど、現実から目をそらしてばかりで母親としての自分は決して褒められたものじゃなかった。
昔のことは反省してるし後悔もしてる。でも、もし昔の私のことを息子が悪く言っていたら、ユージに幻滅されてしまうかも……。
そうだわ、ちょっと……先に、ちょっとだけ確かめればいいんじゃないかしら?見せないという選択肢はないけれど、何か言われていたら心の準備は必要だわ。ちょっとだけ見て、大丈夫そうなら停止しておいて、そこから先は二人で見ればいいのよ。そうすれば安心。そうよ、せっかくの感動の対面なわけだし、余計な心配はない方がいい。
そうして――吸い寄せられるように記録用水晶の再生ボタンをタッチした。
ザ……ザザ……
水晶の中に、息子がいた。最後に会ったときはまだ幼かったけれど、映像の中の彼は立派な大人で――若い頃のユージそっくりの美青年に成長していた。ああ、私とユージの、真実の愛の結晶がここにいる。頬に涙が伝う。
『お久しぶりです母上。僕は今、隣国で妻と幸せに暮らしています。最近、子供も生まれました』
ああ、声もすっかり大人になって。水晶の中には赤ん坊の姿と、お嫁さんの姿も見える。奇麗な子だ。思ったよりも友好的な様子にほっとした。きっと、これから家族を紹介してくれるのだろう。このまま見ていたいけれど、あとはユージが帰って来てからのお楽しみね。この辺で止めないと。『お試し』で再生するのはここまで。あとは約束通り、ユージと見るわ。そして、水晶に浮かんでいる一時停止ボタンを押して――。
押しているのに、一切反応しなかった。え?ちょっと待って、何で!?反応しないスマホみたい。表面が汚れているのかしら。服でこすって、あらためて触っても無反応。
家族の紹介……近況報告……
映像は、どんどん流れていく。残り再生時間はどんどん短くなっていくのに。為す術なく呆然と水晶を見つめたとき。水晶玉の中の、息子と目が合った。当時の夫だったクリスとは違いすぎて、罪悪感から見られなかった黒い目。少し成長してからは見られるようになったけど、幼い頃の無垢な瞳を向けられると胸の奥が痛んでダメだった。
あのころのような、少し期待しつつも……私の真意を窺うような黒い目がそこにあって。
『母上、そして……父上。僕との約束は守ってくださいましたか? これは、記録用水晶と真偽の水晶を合わせて作られた、条件付き契約水晶です。もし、約束を守ってくれていたら、このまま普通の記録用水晶として、自然に壊れるまでいつまでも残ることでしょう。でも、もし一人で見ていたら再生は一度きり。真偽の水晶のように粉々になって崩れ去ります。どちらにしても……連絡を取るのはこれで最後です。母上、産んでくれてありがとう。おかげで、僕は真実の愛に出会うことが出来ました。愛する妻とかけがえのない子供に恵まれました。会ったことのない本当の父上もお元気で』
映像が途切れて、そして――。
パリン。
真実の愛を映し出していたモノは粉々に崩れ去った。
夜遅く。眠ってしまった息子を抱っこした夫が帰ってきた。残業になり、そのまま預けていた息子を迎えに行ったらしい。
「どうしたんだ、そんなところに座りこんで」
レジ袋を抱えて蹲る私に、子供を抱えたままのユージが近寄ってきた。レジ袋の中には崩れ去った水晶の残骸が……無かった。必死にかき集めた水晶のかけら。せめてそれだけでも見せようと入れておいたのに。まるで、ドライアイスが消えてなくなるように、袋の中から残骸の痕跡は消えていた。
真実の愛の証拠は消えてなくなった。もう、証明できるものは何もない。
「ごめんなさい……ごめんなさい……! ユージ、息子が……! 私たちの息子が……!」
「ん……、お母さん? ごめん、おじいちゃんのお家で寝ちゃって。大丈夫だよ、僕ここにいるよ」
縋りつこうとしたときに、夫のものとは違う紫の瞳と目が合った。眠そうに、開いては閉じて、を繰り返している。それとよく似た人工的な色が心配そうにこちらを見ていて……その、どちらからも目をそらすことはできなかった。
「ごめん……なさい。ごめんなさい。そう……よ……ね……、ごめ……なさ……」
結局私は何も言えず。何に謝っているかも理解しないまま、ただ謝罪の言葉だけを繰り返すしかできなかった。
一か月後。指定された喫茶店で悪役令嬢の夫である生徒会長から告げられた。私はユージに実の子供がいることを信じて欲しかった。だから、直接会ってもらえないかと悪役令嬢を通して頼んでいたのだが――取り付く島もなかった。
当然かもしれない。私は……ユーリにとってあまりいい母親ではないが、ユージンにとってはさらにひどい母親だった。ユージンは私の軽率な行動に振り回されっぱなしだったのだから。実の父親の存在すら知らず、父親と信じた人間からは拒絶されて、あげくよその国へと送られた。私は自分のことばっかりで、あっちを離れる際に子供のことを考えもしなかった。なのに、必要になったらこうして連絡を取ろうとしている。恨まれこそすれ、慕われることはないだろう。
「でも、産んでくれたことには感謝しているそうだ」
「え……?」
「だから会う気はないが、条件付きでコレを渡すことを提案された」
そうして机の上に置かれたのは、バネのような台座に乗った水晶玉。やや白く濁っているが、まだらに透明に透き通っている。これは――。
「記録用水晶?」
記憶の中のソレとは若干違うがよく似ている。デザインが少し変わったのだろうか。
「これに、君の息子さんとご家族の近況が収められているそうだ」
「それじゃあ……!」
記録用水晶は写真やビデオカメラのような魔道具だ。ここに、息子が記録されているというのなら――。
(ユージに息子の姿を見せられる! 私が彼の子供を産んだことを証明できる!!)
「……ただし、コレを君に渡す前に契約を交わすのが条件だと言われた」
そう言うと、生徒会長はカバンからタッチペンのようなものを取り出した。そして生徒会長が記録用水晶を裏返すと、台座の底には署名する場所があった。やはり、私が知っている魔道具とは作りが少し違うようだ。
「コレを渡す条件は『旦那さんと一緒にみること』だそうだ。チャンスは一度きりだと言っていた。どうする? 契約を交わすのなら、このペンで、ここに署名してほしい」
「もちろんするわ!」
私はこの提案に、一も二もなく飛びついた。
自宅に戻り――私はユージの帰りを今か今かと待っていた。ユーリはお義父様に頼んで預かってもらっているから、二人でゆっくり息子の姿を見ることができるだろう。義父は最初は血の繋がらないユーリのことを受け入れていなかったが、ユージの努力もあって今では普通の孫のように可愛がってくれている。孫の優秀さに感心し、跡取りはお前にするなんて冗談も言うくらい。ユージが髪を染めたことも事情を知って口出しするのをやめたらしい。
全てがうまくいっている。あとは、ユージには実の子供がいるんだと証明するだけ。隣国に送られるときあの子はまだ幼い子供だったけれど、生徒会長から聞いた話によれば、息子はもう成人して子供までいるらしい。きっとユージそっくりに成長していることだろう。この記録用水晶に収められている映像を見ればユージだって信じてくれるはず……。
そこまで考えて。急に私は不安になった。
生徒会長は近況って言っていたけど、息子はいったいどんなことを話しているんだろうか。思えば……罪悪感から甘やかすか、ユージとの違いを見かねて厳しくするかで、親らしいことはしていない。そもそも、会いたくないとまで言われている。暴力をふるったりはしていないけれど、現実から目をそらしてばかりで母親としての自分は決して褒められたものじゃなかった。
昔のことは反省してるし後悔もしてる。でも、もし昔の私のことを息子が悪く言っていたら、ユージに幻滅されてしまうかも……。
そうだわ、ちょっと……先に、ちょっとだけ確かめればいいんじゃないかしら?見せないという選択肢はないけれど、何か言われていたら心の準備は必要だわ。ちょっとだけ見て、大丈夫そうなら停止しておいて、そこから先は二人で見ればいいのよ。そうすれば安心。そうよ、せっかくの感動の対面なわけだし、余計な心配はない方がいい。
そうして――吸い寄せられるように記録用水晶の再生ボタンをタッチした。
ザ……ザザ……
水晶の中に、息子がいた。最後に会ったときはまだ幼かったけれど、映像の中の彼は立派な大人で――若い頃のユージそっくりの美青年に成長していた。ああ、私とユージの、真実の愛の結晶がここにいる。頬に涙が伝う。
『お久しぶりです母上。僕は今、隣国で妻と幸せに暮らしています。最近、子供も生まれました』
ああ、声もすっかり大人になって。水晶の中には赤ん坊の姿と、お嫁さんの姿も見える。奇麗な子だ。思ったよりも友好的な様子にほっとした。きっと、これから家族を紹介してくれるのだろう。このまま見ていたいけれど、あとはユージが帰って来てからのお楽しみね。この辺で止めないと。『お試し』で再生するのはここまで。あとは約束通り、ユージと見るわ。そして、水晶に浮かんでいる一時停止ボタンを押して――。
押しているのに、一切反応しなかった。え?ちょっと待って、何で!?反応しないスマホみたい。表面が汚れているのかしら。服でこすって、あらためて触っても無反応。
家族の紹介……近況報告……
映像は、どんどん流れていく。残り再生時間はどんどん短くなっていくのに。為す術なく呆然と水晶を見つめたとき。水晶玉の中の、息子と目が合った。当時の夫だったクリスとは違いすぎて、罪悪感から見られなかった黒い目。少し成長してからは見られるようになったけど、幼い頃の無垢な瞳を向けられると胸の奥が痛んでダメだった。
あのころのような、少し期待しつつも……私の真意を窺うような黒い目がそこにあって。
『母上、そして……父上。僕との約束は守ってくださいましたか? これは、記録用水晶と真偽の水晶を合わせて作られた、条件付き契約水晶です。もし、約束を守ってくれていたら、このまま普通の記録用水晶として、自然に壊れるまでいつまでも残ることでしょう。でも、もし一人で見ていたら再生は一度きり。真偽の水晶のように粉々になって崩れ去ります。どちらにしても……連絡を取るのはこれで最後です。母上、産んでくれてありがとう。おかげで、僕は真実の愛に出会うことが出来ました。愛する妻とかけがえのない子供に恵まれました。会ったことのない本当の父上もお元気で』
映像が途切れて、そして――。
パリン。
真実の愛を映し出していたモノは粉々に崩れ去った。
夜遅く。眠ってしまった息子を抱っこした夫が帰ってきた。残業になり、そのまま預けていた息子を迎えに行ったらしい。
「どうしたんだ、そんなところに座りこんで」
レジ袋を抱えて蹲る私に、子供を抱えたままのユージが近寄ってきた。レジ袋の中には崩れ去った水晶の残骸が……無かった。必死にかき集めた水晶のかけら。せめてそれだけでも見せようと入れておいたのに。まるで、ドライアイスが消えてなくなるように、袋の中から残骸の痕跡は消えていた。
真実の愛の証拠は消えてなくなった。もう、証明できるものは何もない。
「ごめんなさい……ごめんなさい……! ユージ、息子が……! 私たちの息子が……!」
「ん……、お母さん? ごめん、おじいちゃんのお家で寝ちゃって。大丈夫だよ、僕ここにいるよ」
縋りつこうとしたときに、夫のものとは違う紫の瞳と目が合った。眠そうに、開いては閉じて、を繰り返している。それとよく似た人工的な色が心配そうにこちらを見ていて……その、どちらからも目をそらすことはできなかった。
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